ラブ「今日は町内会の餅つき大会!みんなでお餅を丸めるお手伝いをするんだよっ。」
美希「とほほ・・・。誰よ、こんなときに晴れ着着て行こうなんて言いだしたのは・・・。」
祈里「美希ちゃんは、その姿もキリッとしててカッコいいと思う。」
美希「あ・・・りがと、ブッキー。」
せつな「これも、日本の伝統美なの?」
美希「そうね、伝統・・・は伝統かもしれないわね。」
カオルちゃん「いやぁ、晴れ着姿にたすき掛けか、イカすね、お嬢ちゃんたち!」
ラブ「ありがとう、カオルちゃん!」
美希「はぁ~。」
――そして、餅つきが始まりました。
せつな「ラブ、大変よっ!四つ葉町にも魔人が現れたわ!」
美希「わぁぁっ、せつな、あれは違うのよ。リンクルン仕舞って!」
ラブ「見て見て、せつな。ああやってお餅をつくんだよっ。おじさんたち、手際よくてカッコいい!
あ、カオルちゃんがつくんだ。カオルちゃぁん!カッコいいよぉ!」
カオルちゃん「サンキュー!言ったろ?おじさん、餅はついても嘘はつかないって。」
美希「それ・・・今言うことじゃないから。」
せつな「え?あれが、お雑煮に入ってたようなお餅になるの?」
祈里「そう。もち米を蒸かして、ああやって臼に入れて、杵でつくのが昔ながらのやり方なの。」
せつな「へぇ。二人一組で作るのね。」
祈里「そう。お餅が杵にくっつかないように手水をする人がいてね・・・え、ミユキさん!?ナナさん、レイカさんも!」
ミユキ「みんな見てて!餅つきもダンスと一緒、二人の呼吸を合わせるのが大事なのよ。それ、よいしょ!よいしょ!」
魚政の主人「トリニティが餅つきするたぁ、新年から縁起がいいや。いよっ!近頃の女の子はパワフルだね!」
タルト「ミユキはん・・・あんさんは、掛け声だけかいな。」
――ひと臼つき上がりました。
魚政の主人「ほい、つき上がったよ。よろしくな~。」
駄菓子屋のおばあちゃん「あんたたち、餅を丸めるなんてしたことないだろ。ほら、こうやって水を手に付けて・・・」
ラブ「ふむふむ・・・あっついっ!!」
祈里「ラブちゃん、大丈夫?」
駄菓子屋のおばあちゃん「そりゃ熱いさ。ほら、素早く千切って餅取り粉の上に置いて行くんだよ。」
美希「何だか難しそう・・・。」
駄菓子屋のおばあちゃん「難しいことなんかあるかね。しょうがない、お手本見せてやるよ。・・・ほら、やってみな。」
ラブ「ダメだぁ。ねばねばしてるから、よけい熱いよぉ。」
せつな「しょうがないわね。貸して。」
祈里「・・・せつなちゃん、凄い!」
ラブ「うわぁ、見る見るうちにお餅の塊が並んでいくよ!」
美希「しかも、完璧に同じ大きさね。」
駄菓子屋のおばあちゃん「・・・・・・。ふん、こんなもんだね。」
魚政の主人「ばあさん、正月早々、相変わらず素直じゃねえなぁ。恐れ入りましたって、顔に書いてあるぜ?」
――さあ、お餅を丸めましょう。
美希「こんなものかしら・・・。見て、きれいな丸い形。」
祈里「ふふっ、結構ハマるかも。楽しい。」
美希「なんかこの大きさと形って、何かを連想させるわね・・・。」
祈里「ヤダ、美希ちゃん、どこ見てるの?」
美希「ちっ、違うわよ!ラ、ラブは出来た?」
ラブ「うーん・・・出来た・・・かな?」
美希「・・・クローバーだからって、ハートマーク作ってどうするの。」
ラブ「違うよ、美希たん。うまく丸にならないんだよぉ。」
せつな「ねぇラブ、やっぱり桃園家では、元日に食べたみたいに、こういう四角いお餅にするの?」
美希「うわっ、せつな、これどうやって丸めたの?いや、これ、丸めたって言うか・・・」
魚政の主人「おうっ、もう伸し餅も作ったのかい?あれ?一切れだけ??」
――出来上がり~。みんなで試食です。
ラブ「ん~、美味しい~!!」
せつな「ホント。それに、いろんな味付けがあって楽しいわ!」
祈里「つき立てって、こんなに柔らかいのね。」
美希「危ない危ない。食べ過ぎちゃいそうだから、気を付けないと。」
ラブ「今年もクローバーと、クローバータウンストリートのみんなで、幸せゲットだよ~!」
~おわり~
最終更新:2013年01月05日 00:25