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「ねぇ、せつな。」
「ん?なあに、美希」
「ラブは太陽で、ブッキーは水なんですってね。」
「!!!!」


おぉ、赤くなってる赤くなってる。可愛いじゃない。

「…やだ、ブッキーったら。美希に話したの?」
「うん、それでアタシは?」「…えっ?」
「だ・か・ら!アタシは?アタシだけ何も無しってコトないわよねぇ。
アタシだって仲間だし。友達だし。」
「…あーー…。」


おぉ、目が泳いでる。案外、小心者?
ちょっとは困りなさい。まったく。アタシは空気じゃないっての。


「……空…かな…。」
「空?なんで?」
「だって青いし。」
「…いかにも取って着けたみたいね…。」
「だって、海だと水関係でブッキーとかぶっちゃうし。」
「………。」
「それにね。」


太陽も、雨を降らせてくれる雲も空にあるじゃない。

ニッコリとそれはそれは無邪気な笑顔。


「!!!」
不覚!つい本気で可愛いって思っちゃったじゃない!


「…クスクス…美希、顔が赤いわよ。」
「……ふん!まぁ、それで納得してあげるわよ。」
「それに時々、雷も落ちるんでしょ?」
「!!?」
「『心を鬼にした美希』はラブが泣いちゃうくらい恐いんですって?」


今度は悪戯っぽく上目遣いにこちらを見てくる。
まったく!こう言うとこにラブもブッキーもやられちゃったの?
油断ならないんだから!


ハイハイ、参りました。アタシの負け。


「…空も、いい感じよね。」
「うん、いい感じだと思う。」
「じゃあ、それで行くかな。」
「合格?」


うん、合格。せつな、アナタ可愛いわ。
最終更新:2009年12月27日 11:58