夢・・・。
夢をみた。
とても幸せな夢・・・。
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ラブの家にお世話になって間もない頃、私はよく夢にうなされていた。
それは、まだイースだった頃の夢。。
みんなの笑顔や幸せを奪っていたときの事だった・・・。
ある時、ラブがうなされていた私を救ってくれた。
ラブは何故か眠れずにいた夜、私の部屋に忍び込んできたのだ。
そう・・・ベランダを渡り歩き・・・。
ーーーせつなと・・・おしゃべりしたかったんだ
彼女は屈託ない顔つきで、私にそう言った。
その表情は今でも鮮明に覚えている。
寝汗で体がべっとりとしていた私は、また自分がうなされていた事に気付いた。
心配する素振りさえ見せないラブは、私がうなされていた事実を隠そうとしたのだろうか・・・。
夢にうなされる夜は、決まってラブが私の部屋に忍び込んでくる。
そのときは自分も寝つけなかった、とラブは言う。
ーーーだいじょうぶだよ
そう言わんばかりの優しい微笑で。
こういう時いつもは気持ちを落ち着かせてくれるラブ。
他愛のない会話をしたり、夢の内容を話したり・・・。
そして私を抱擁し、時には頭を撫でてくれる。
でも、この日は違った。
何も言わずに優しく抱きしめてくれた。
あの時のように・・・。
今は夢にうなされる事は少なくなった。
それでもラブは時々忍び込んでくる、私の部屋へと。
ーーーラブ?どしたの?
忍び込んでくるラブに気がついて身を起こした私はラブに声をかける。
ーーーえっ?あ、えっと・・・ほ、ほら、あたしとおしゃべりしたいんじゃないかなって・・・にゃはは
私はもう夢にうなされる事はなさそうだ。
最終更新:2009年09月29日 23:02