まったく、ママったら
自由なんだから。
アタシがひとりでも完璧に
生活できるからいいようなものの、
普通、中学生をひとりで置いて
旅行なんて行かないわよね。
学校から帰ったアタシは、がらんとした
家の中を見て、つい愚痴ってしまった。
今日も、シフォンの争奪で
戦闘となった。
戦闘の後は、気持ちがしばらく
高揚したままになる。
リラックスするように、
長めに半身浴していたけど、
お風呂を出ても、汗がひかない。
バスタオル一枚巻いて、居間まで行く。
ひとりだから、こういうことも出来る。
高揚感はなかなか治まらず、
軽い興奮状態になっている下腹部から、
ひと筋、滴り落ちる感覚があった。
少し、慰めちゃおうかな...。
リンクルンが鳴った。
事務所のマネージャーさんだ。
今度の撮影のことでしばらく話す。
場所、日時、スケジュール。
結構、覚えないといけないことが多い。
インターホンが鳴る。
電話をちょっと待たせて、
インターホンに出る。
「やっほー!美希たん!」
ラブの声。
電話に戻り、話しながら鍵を開けに行く。
「...はい、わかりました。じゃ来週。」
リンクルンの通話を切り、ドアを開ける。
「朝ご飯用にコロッケ持ってきた...よ?」
ラブが固まった。
私はしばらくして、自分がバスタオル一枚だと
いうことを思い出した。
「あっ!ちょっと待っ...きゃ!」
あわてて後ろに下がったアタシは
つまづいて仰向けに転倒してしまった。
「いったぁ...」
お尻を押さえながら頭を起こす。
バスタオルが大きくはだけている。
恥ずかしい部分が、ラブの正面に。
さっき感じた、滴り落ちる感覚。
ラブに見えているであろうその状態が、
簡単に想像できた。
「...いやーっ!!!!」
アタシは部屋に駆け戻り、
シーツを頭から被った。
ラブに、見られちゃった。
手で、触れてみる。
音がするほど、あふれている。
こんな状態なのに...。
ラブは呆れて、もう
帰っちゃったかな...?
カチャリ。
部屋のドアが開いた。
アタシはまた恥ずかしくなり、
シーツの中で体を丸めた。
「...美希たん...」
「来ないで...」
こんな姿、ラブにまた
見せられるわけ無いじゃない。
「...美希たん、こっち見て...」
そっと毛布から顔を出し、
ラブの方を振り返る。
街灯の明かりが薄く差し込む部屋に、
ラブの体の線が浮かび上がっている。
何で、裸なの...?
「...これで、おあいこだよ。」
ラブの瞳が、潤んでいる。
「あたしも、同じ感じなの...」
「...しよ...」
ラブがベッドに乗ってくる。
「ひっ...!」
アタシはベッドを後ずさりするが、
すぐに壁に突き当たる。
声が出ない。
体が動かない。
ラブが近づいてくる。
切なそうな表情。
シーツを取られる。
やめて。
その表情、やめて。
でないと...アタシ...
バスタオルが、取り払われる。
来ないで。
女同士でこんなこと、やめて。
ラブの潤んだ瞳に、
見つめられる。
来て。
このまま、して。
顔が近づき、
ラブが目を閉じる。
だめよ。
いいのよ。
唇が重なった。
やわらかくて、あたたかい感触。
頭のてっぺんまで痺れが来て、
体がブルブルと震えた。
もう、抗えなかった。
ラブの舌を、受け入れた。
ゆっくりと、深く、絡める。
「んっ...んんっ...」
ラブの舌が、耳の回りを撫でる。
「美希...」
名前で呼ばれ、アタシは全身が歓喜で
ゾクゾクと震えるのを感じた。
もっと、言って。
重ねた唇で、後ろに軽く押される。
アタシは、ラブを迎え入れるように、
仰向けに倒れた。
ラブの体が、ぴったりと密着する。
「美希、あったかい...」
ラブの体温と、胸の鼓動を感じる。
ラブの指が、アタシの胸を可愛がる。
硬く屹立した先端を優しく撫でながら、
舌がアタシの耳の後ろから首筋を這う。
「ふぅ...ん...」
自分でも信じられないような、
甘い声をあげてしまった。
「美希...」
ラブの手が下に降り、アタシの
敏感な部分に到達する。
すでに音を立てるくらい蜜が出ているそこを
ラブの指が優しく散歩する。
「はぅ...うん...」
腰が、無意識に次の快感を求めて
不規則に跳ね回る。
アタシ、ラブに愛されてる。
そう考えるだけで、アタシの敏感な部分からは
とめどなく蜜があふれる。
ラブの指が、入ってきた。
少し、痛い。
「痛い?」
「ううん、大丈夫...」
「美希...とっても綺麗」
ラブの唇が重なり、舌が入ってくる。
舌の動きとシンクロするように、
アタシの中で、指がやわらかく動く。
痛みは熱さに変わり、やがて
体中を駆け回る快感に変わる。
中が、自然にうねりだす。
「んっ...あぅん!...うんっ...!」
アタシはラブの髪留めを外し、
髪を両手でくしゃくしゃと撫でながら
ラブに唇を強く押しつけた。
察したかのように、ラブの舌と指の動きが
速く、深くなる。
「んんんんんーっ!」
目の前に星がチカチカするような感覚があり、
体が、大きく跳ねた。
痙攣はやがて弱くなり、
アタシは息も絶え絶えのまま、
ラブの顔中に唇を這わせた。
ぎゅっと抱きしめる。
せつなのところに帰る前に、
もうちょっとこのままでいさせて。
アタシも、ラブのこと、
ずっと好きだったんだから。
最終更新:2009年10月10日 19:55