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同い年とは思えないわ…。


読者モデルとして、華やかな舞台に立っている彼女。
着こなす姿も振舞いも、全てが〝完璧〟

頬杖をついて私は、美希が掲載されているティーンズ雑誌を読みふけっていた。


どうすれば美希みたいな女性になれるのだろう。
率直な気持ちだった。

すっかり生活にも慣れ、欲が出てきたのかもしれない。
それは

―――女性―――

としての目覚めだと把握するのに、さほど時間はいらなかった。


少女から大人へと変革する年頃。
14歳。

恋。


美希が掲載されている雑誌をしまい、国語辞典を開いてみる。
検索するのは〝恋〟


(1)異性に強く惹(ひ)かれ、会いたい、ひとりじめにしたい、一緒になりたいと思う気持ち。
「―に落ちる」


検索した内容をノートに書き写す。

そしてふと、考えてみる。


書き写した字を消していくと
異性に強く惹(ひ)かれ、会いたい、 「―に落ちる」
と言う言葉が残った。

自然と心の中で呟く自分がいて。


――美希に強く惹かれる、会いたい――

「恋に落ちた」と。


温かい気持ちが私を包み込む。
今頃、彼女は何をしているのだろう。

窓から見る外の景色はすっかり秋めいて。
入れておいた紅茶をそっと口へ運ぶ。

いい香りがする。心も落ち着く。
マグカップを両手で押さえ、胸元に近づける。
そうすれば美希に近づける気がして。

「これ、アタシのオススメなんだ!」
「紅茶?」
「そう。飲む前の香りと、飲んだ後に伝わってくる香りが違うの。」
「不思議な飲み物なのね。」

初めて二人でお買い物した時、帰り際に記念と言ってプレゼントしてくれた紅茶。
教えてくれた通りにお湯を注ぐと、凄くいい香りがして。


紅茶を飲み干すと、ゆっくりとした時間が私を招き入れる。
ベッドに横になり、瞳を閉じる。


「また誘ってもイイ?」

「え、えぇ。私なんかで良ければ…」
「なんかって言い方おかしいわよ。」
「……」

「せつなじゃなきゃダメなの。」


脳裏に焼きついて離れない彼女の言葉。
一人になってから気付いた

恥ずかしさ。

そして、―――ときめき。


リンクルンにはまだ誰にも見せていない画像があって。

そっと口づけをしてみる。


私、顔真っ赤だろうな…。


そう思いながら、晩御飯まで少しばかり眠る事にした。
最終更新:2009年10月21日 00:46