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すっかり秋めいた風景をアタシは教室から眺めていた。
窓際に位置するアタシの座席。
見渡す空は雲一つない青空で。アタシらしく言えば〝蒼空〟になるのかしら。

でも、大きな雲がゆっくり流れる蒼空もアタシは好き。
普段世話しなく過ぎていく日々が、雲を見てるとどこか落ち着く。


新たな敵、ノーザ。アタシたちの前に現れたラビリンス最高幹部。
その強さは計り知れない。

特訓を積み重ね、4人の絆もさらに深まり、十分太刀打ち出来るトコまでは来てると思う。

―――けれど

最後は戦術や力量で決着は付かないのだろう…と。


殺るか

殺られるか


並々ならぬ覚悟で望まなければ、いずれ来る戦いに勝機など生まれるハズもない。


夢。
希望。

アタシにはまだまだやらなくちゃいけない事がたくさんあるのよ。


この蒼空が永遠に続く限り、アタシのハートの灯火は消えない。
それはプリキュアとしての運命を背負った時から変わらないわ。

絶対に完璧な平和がこの四葉町には訪れる。
その瞬間が、ゆっくり流れる雲のように遅くても……。


―――希望は捨てちゃいけない―――


そして、

絶対に叶えるんだ…


アタシの夢を。完璧に。


再び、窓から青空を眺める。

決意を胸に。
いつか、アタシは羽ばたく。


あの空へ―――



って考えてたらお腹すいちゃった。
お昼にしよーっと。

~END~
最終更新:2009年10月23日 00:48