「ラブゥ~手が…冷たいわ」
「ブッキー耳がジンジンするの」
「ベリィ…足のつま先の感覚がないの」
「なんでアタシだけ美希ぃ~じゃないのよ?」
「じゃあ、美希たん」
「そこまで行かなくていい」
「だったら―――そこの青いの」
「……もう少し気を使った呼び方は無いの?」
「…美希さん」
「ブッキーじゃあるまいし」
「ミッキー、ほら、こっちおいで」
「……タケシ君の愛犬扱いで来たわね」
「ミッキー、こっちこっち!」
「ブッキー!いつ来たの!」
「アタシって何なのよ…」
「ほらミッキー、お座り」
「……あのね、せつな……」
「もうしょうがないわね……ブッキー、お座り!」
「あんあんっ!!」
「いいコねー。よしよし」
「え……ぶ、ブッキー……?」
「離してタルトぉ~」
「あかん!あんさんはラブや!ラッキーちゃう!」
「みんなが待ってるのぉ~」
「あかーん!」
「遅いわね。」
「うん。」
「ドキドキするわ!」
(く……ブッキーやラブがやるならあたしだって……)
「く、クゥ~ン……キュウン」
「あらあら、、まだ甘えん坊ね、ミッキーは」
「……せつなちゃん、こういうコはちゃ~んとしつけないとね♪」
「わは~、カワイイペット、ゲットだよ!」
(ブ、ブッキー!!?ら、ラブまで!!?)
飼い主に自分の部屋まで連行される可哀想なミッキー
せつ「さあミッキー、おやつの時間よ
ほら、ここに塗ったハチミツ、全部舐めとって綺麗にするのよ」
犬 「ちょっと・・・マジでするの?」
せつ「ミッキー!! 許しも無く、何を人間様の言葉の真似するの!
ふふふ、そんないけない子はもっときつく調教しないとね~v」
犬 「調子のんなー!!」
せつ「きゃっ!」
元犬「さあ、これで形勢逆転よ
一体どうやって躾してやろうかしら?」
せつ「美希・・・お願いやめて・・・お願い・・・」
せつ「・・・しないの?」
元犬「して欲しいの?」
「……じゃああたしが完璧にしつけてあげるわ!」
「う……わ、わん……」
「じゃあまずは首輪を嵌めてあげなきゃね、ほら、おいで」
「わ、わん……」
「……そしたらお外にお散歩なんてどうかしら……勿論犬なんだから服なんていらないでしょ?」
「!!きゅ~んきゅ~ん……!!」
「今更甘えてもダメよ。ほら、まずは上着から……」
「何かHだね…」
「わたし信じない…」
「……私もHなのは良くないという事を伝えたくて、あえて精一杯演技してたのよ」
「は、はぁぁ!?ちょ、せ、せつな?」
「呼び方がべリィでも、美希たんでも、ミッキーでも……美希は私の大切な友達……
それでいいじゃない」
「い、いや、犬や散歩は」
「そうだよね!せつな!」
「わたし達、大事な仲間だもの!!」
「そういう訳で、茶番は終わりよ、そこの青いの」
「――――――アンタねぇぇぇ!!」
おしまい。
最終更新:2009年12月15日 22:02