クローバーの四人はダンスレッスンの後、シャワーを浴びて着替え中。
ミユキが手配してくれたスタジオはシャワーは二つしかない。
まずせつなと祈里。今はラブと美希が使っている。
そして、ロッカールームでの事。
「ねえ。せつなちゃん、ちょっといい?」
むにゅっ!!
「へ?ちょっ!!ーー何っ?!」
むにゅっ!むにゅっ!むにゅっ!
祈里がせつなの胸をブラの上から無遠慮なまでに揉みしだく。
今にもブラの中まで手を突っ込みそうな勢いだ。
「ちょっ、ちょっと!ブッキー!!」
「やっぱり!」
「何がっ!?」
「感触がね!全然違うのっ!」
「…………は?」
祈里は両手でせつなの胸を鷲掴みにしながら、キリッとばかりに顔を上げる。
「前から思ってたのね。せつなちゃんのおっぱいってさ、
こう、おっきいんだけどプルンとした感じって言うの?
なんかね、わたしとは違うなぁって!
どこがどうって上手く言えないんだけどさ……」
軽く興奮気味にまくし立てる祈里。
要するに、触って見たかった…と言う事らしい。
「……そ、そんなに違う?」
胸なんて、大きさ以外そんなに違いなんてあるものなの?
「違うんだって!ほら、わたしの触って見て!」
「…う、うん。じゃあ…。」
何でこんな事に?と思わないでもなかったが、取り敢えず
祈里のパステルイエローのブラに包まれた膨らみに手を伸ばす。
(でも、ホント大きいわよね。私も結構ある方みたいだけど、これはすごいわ……)
ふにっ!
「あっ!」
「ね?」
「……うん。すごく、柔らかい…。」
「そーなの。せつなちゃんのおっぱいはさ、
柔らかいけどみっちり詰まってるって言うか…。
弾力があるんだよね。」
「ブッキーは…、何かふわふわしてる。」
「つきたてのお餅みたいだよ。せつなちゃんのおっぱい。
モチモチしててあったかい……。」
「これ、何だろう……?あっ!」
せつなはこの間ラブと食べたシフォンケーキを思い出した。
ふんわり柔らかいのにコシのある感触がそっくりだ。
「はぁ~。なるほど。わたしはスポンジ系。せつなちゃんはお餅系って訳ね。」
「ね、美希は?わざわざ私の触りに来るって事は、
美希もブッキーみたいな感じ?」
「そーなの。だいぶちっちゃいけど。ラブちゃんは?」
「ラブも私と同じ系統かしら。でも最近あんまり触ると痛がるのよ。
芯があるって言うか、この頃急に大きくなってきたのよね。」
「カップいくつ?美希ちゃんはAだけど。」
「Aってほとんどペッタンコじゃないの?」
「それがそーでもないの。アレはアレでなかなか……」
「ちょっと………ブッキー……」
「…………せつな……」
シャワーから帰って来たラブと美希が目にしたのは、
半裸でお互いの胸をまさぐり合う自分達の恋人の姿。
この子達は一体何を……。
思考停止しかけている二人のを見て、きょとんとするせつなと祈里。
そしてせつなは急に目をキラキラと輝かせて美希に迫って来た。
その顔に浮かんでいるのは純真な好奇心。
しかし、美希にはそんな事は理解出来るはずもなく…。
「美希!ちょっといい?」
言うが早いか、せつなは美希のTシャツを捲り上げ、その小ぶりな乳房を
手のひらで包み込む。
「!!ちょーーーっ!ちょっ!ちょっ!何なのよ?!」
「……ブッキー、ブラの上からじゃ分からないわ…。」
「あー…。美希ちゃん、ちっちゃいから……。
あっ、ラブちゃん、いい?」
祈里は地蔵の様に固まっているラブの胸元に、遠慮なく手を突っ込む。
「ふぇっ!?ーーー何何何何?」
「ホント!せつなちゃん系?ぷりぷりしてる!」
「ちょっと、ブッキー!イタイイタイ!!」
ゴツン!!!と鈍い音がして、せつなと祈里は頭を抱えてうずくまった。
ゲンコツを落とされたのだ。
「………つまり、胸の触り心地について研究し合っていた、と?」
「…ハイ。」
「その通りです。」
「まあまあ、美希たん。何も変なコトしてたワケじゃないんだし……」
「じゅーーっぶん、変でしょっ?!」
せつなと祈里は美希の前に正座させられ、ラブは美希の剣幕にヒッ!と
首を竦める。
(しかも、何?ブラの上からじゃ分からないって!)
「あー、でもさ美希たん。あたしもちょーっと興味あるかな~?なんて?」
「はあ?」
「イヤ、美希たんは気にならない?
ねぇ、そんなに違った?」
ラブがせつな、祈里に話を振るとコクコクコク!と二人が頷く。
「何よ、触りたいワケ?ブッキーの。」
「ホラ、美希たんもせつな触っていいからさ!」
「ちょっと、ラブ!何勝手に……」
「「黙んなさい!」」
ラブと美希は目配せして、せーの!とばかりに目の前の二人に手を伸ばす。
「わはっ!何コレ?」
「あんっ!ラブちゃん、くすぐったい!」
「ちょっと美希!ブラの中まで触んないで!!」
「せつながブラの上からじゃ分からないって言ったんじゃない!」
「それは大きさのせいでしょっ?!」
そして、引きつった声が少女達の狂乱を遮った。
「………あなた達……何やってるの……?」
ほとんど下着だけの姿で息も荒く胸を触り合う四人の後輩を前に、
立ち尽くすしかないミユキ。
そんなミユキを見て、四人の小悪魔は申し合わせた訳でもないのに
同時にニヤリと口角を上げる。
「ミユキさぁん。ちょっといいですかあ?」
語尾にハートを付けたラブが代表でミユキに魔の手を伸ばす。
最終更新:2009年12月27日 11:49