避-253

祈里「美希ちゃん、最近元気ないね、どうしたの?」
美希「こないだ占いの館で、アタシ達悪夢の世界に送られたでしょ」
祈里「あ、うん。美希ちゃんは和くんが夢を諦める光景を見せられたんだっけ」
美希「あれ、実は違うのよ」
祈里「そうなの?」
美希「実はね…」

―以下、美希の悪夢の世界の回想―

祈里「美希ちゃん、ごめんなさい、
…私、美希ちゃんの他に好きな人が出来ちゃったの」
美希「え、ブッキー、何言ってるのよ?好きな人って誰?」
祈里「この人なの!」
ホワイトタイガー(以下白虎)「こんにちは、お嬢さん」
美希「え゛?」
祈里「こないだ一緒にナキサケーベと戦った時にね、
すごく頼りになるというか…広い背中を持ってて魅力的だなって思って」
白虎「私も祈里さんと一緒に戦っている内に相通じ合うものを感じたのです」
祈里「…というわけで、私、ホワイトタイガーさんとお付き合いすることにしたの。
美希ちゃん、今までありがとう、
いつか美希ちゃんにはもっと素敵な彼女が出来るって、私信じてる!」
白虎「貴方が祈里さんとお付き合いしている事は聞いていましたが、
私も、自分の気持ちには嘘は付けません。申し訳ありません。
…恨むなら、私だけを恨んでください」
祈里「じゃあね、美希ちゃん」

祈里、ホワイトタイガーに跨って去る。

美希「ブッキー、待ってよ!言いたいことは山ほどあるけど…
それ、好きな「人」じゃないでしょーーっ!!」

―回想終わり―

美希「…ということがあってね」
祈里「へ、へえ、そうなんだ…ひどい夢よね、それ」
美希「ブッキー、なんで視線をアタシからそらすの」
祈里「大丈夫だよ、私、美希ちゃん一筋だから」
美希「お願いブッキー、きちんとアタシの目を見て言って」
祈里「あ、そろそろ家に戻ってお父さんのお仕事のお手伝いしないと。
今日はホワイトタイガーさんの検診の日よね」
美希「ねえブッキー、なんでそこで嬉しそうに頬を染めるの?
ブッキーーーーーーーーーーッ!!」
最終更新:2009年12月20日 09:04