避-306

 わくわく、今日はせつなちゃんと出会ってからの2回目のパジャマパーティーだ。
 場所は美希ちゃんの家。レミおばさんの趣味らしくてお風呂場がとても広くて豪華なの。


 わたしは美希ちゃんに目配せで合図する。

「ね、みんなそろそろお風呂にしない?ちょっと狭いけど全員で入れるわよ」
「さ~んせ~い。いいよね、ラブちゃん?」
「面白そうだね、やろうやろう」とラブちゃん。はい、これでせつなちゃんも落ちた。



「私、誰かと一緒にお風呂に入るの初めて」

 最初は戸惑っていたせつなちゃんも乗ってきた。

 でもあらためて見惚れる、ほんとうにせつなちゃんて真っ白なキレイな体なんだ。
 美希ちゃんも色白だけどなんか違う。まるで妖精みたいに幻想的で。

「ブッキー、よだれ、出てるわよ?」
「出てないもん!ひどい美希ちゃん」

 スレンダーで、これもまた凄い引力を持った裸身を隠そうともしない美希ちゃん。
 いいなあ、自信のある人は。

 ラブちゃんもすっぽんぽん。これは自信じゃなくて無頓着なんだろうな。
 そんなラブちゃんも引き締まったキレイな体。あんなに食べてるのにズルイ。


「ちょっとラブ、そんなにゴシゴシ洗わないの。肌が痛んじゃうわよ。貸しなさい」
「えっ、わはっ、美希たんタンマタンマ、くすぐったいってば、あははは」

 なんか理屈つけて美希ちゃんがスキンシップ始めた。よ~し、わたしも負けてられない!

「せつなちゃん。わたし、背中流してあげるね」
「ええ、ありがとうブッキー」

 背中だけとは言ってないけどね。
 指で触れてゾクッときた。白いだけじゃない、滑らかで柔らかくて弾かれるほど張りがあって。
 確かめるように、首筋から腰の辺りまで指でなぞる。

「きゃっ、な、なに?」

 小さな悲鳴とともに全身が震える。感度まで良いんだ。
 それがわたしに火をつけた。

「すごい、せつなちゃん凄くキレイ。もっと見ていいかな?手で全部綺麗にしてあげる」
「え、何言ってるのブッキー、なんか様子が変よ」

 怯えるように尻込みするせつなちゃん。ああっ、もう全てが可愛い。

「大丈夫よ、安心して。わたしはお医者さん志望だし。ね。」
「お医者って、ブッキーの場合は獣医でしょ、ていうかそれ関係ない」

 スキンシップは友達の証、もっと仲良くなれるってわたし信じてる!
 もう自分でも良くわからないことつぶやきながら、せつなちゃんに迫る。

「美希たん、そこやばいって、そこはダメ……んっ……あっ……」

 隣も凄いことになってる、もう、いいよね。いっちゃえ。


 後ろから首筋に抱き付いて覗き込む。
 片手でせつなちゃんのタオルを奪う。
 慌てて両手で体を隠そうとするがそうはさせない。
 お腹から胸に、ゆっくりとなで上げる。
 ほんとにキレイ。
 おわん型のわたしの胸と違ってツンと上を向いている。
 大きさは同じくらい。でもずっと固い。ううん、固いんじゃない、張りがあるんだ。

「ブッキー……くすぐったくて気持ち悪いわ」

 それはね、気持ちがいいって言うのよ、と答えながら両手で撫でるように洗っていく。
 そうよ、洗ってるだけなんだから。

 震えている、戸惑っている、真っ赤になってる。でも抵抗はしない。やっぱりかわいい。

「もっと力を抜いて、せつなちゃん。大丈夫、うちの動物達もよくこうして洗ってあげてるんだがら」

 私は動物じゃ、と言いかけたのを人間も動物だよって遮って手を下に伸ばした。

「きゃあああああ」

 びっくりしてわたしを突き飛ばすせつなちゃん。ちょっと痛かった。

 慌ててせつなちゃんが抱きついてきた。心配そうな顔で何度も謝って来る。チャンス到来。

 大丈夫よと微笑みながら手を薄い茂みに伸ばした。もう抵抗はしない。
 真っ赤になって震えている。  
 警戒されないように慎重に洗っていく。
 自分にも言い聞かせる。洗っているだけ、やましい気持ちなんて無い。
 指が敏感なところに触れた。ビクッと硬直するせつなちゃん。慎重に丁寧に……。


 洗い終わった。せつなちゃんはぐったりして粗い息をついている。
 目が喜んでる。手が震えてる。体が歓喜してる。わたし今日のことぜったい忘れない。



 お風呂から出てパジャマに着替えた。
 お布団をふたつくっつけてその上でまたはしゃいだ。

「今日は一緒に寝ようね、いいでしょ、せつなちゃん?」

 せつなちゃんは真っ赤な顔でうなずいた。

 せつなちゃんは不思議な子。
 気が強くて勇気があって、時には美希ちゃんよりしっかりしてて。
 大人しくて控えめで、初心で臆病なところもある。
 笑うのが苦手って言ってるクセに、誰より素敵な笑顔を持ってる。


『おやすみなさ~い』

 布団の中でせつなちゃんの手を握ってみた。
 おそるおそる手を握り返してきてくれた。
 お互いに微笑んで、そっと距離を縮めて身を寄せた。

 言葉は無い。そんなものいらない。
 ただお互いを見つめていたい、触れ合って確かめたい。

(もちろんお友達としてよ?変な気持ちなんてこれっぽっちも無いんだから)

 お布団の中ではどんなせつなちゃんが見られるのかな。

 本当の楽しみはこれからだ。
最終更新:2010年01月11日 16:43