どうしても耐えられなかった。本当は笑顔で送り出してあげたかった。
「アタシ、蒼乃美希は中学校を卒業したら海外留学します!」
突然のメールに戸惑い、その後の記憶が無い。むしろ記憶を消してしまいたかった。
「みんなの応援、ちゃんと受け止めました!アタシ、完璧になって帰ってきます☆」
あたしは呆然と言葉を並べて返信した。みんなは温かいメッセージを送ってるんだろうな。
~数日後~
ラブ「本当に行っちゃうんだ・・・。寂しくなるね。」
美希「どーしたラブ!?応援してくれてるんじゃないの?」
ラブ「応援してるよ・・・。美希たんの夢を叶えるためだもん。」
(全然嘘。嘘つき。行かないで欲しい。離れたくなんかない。)
美希「の、割りには顔が笑ってないわよー。」
そう言ってあたしのほっぺをツンツンしてくる。
ラブ「ぐすん。。。 ャダ。行っちゃ・・・ャダよ。」
美希「え?何?聞こえなかった・・・」
ラブ「やだよォォォ!行っちゃやだ!!ずっと傍にいて欲しいよォォォ!!!」
あたしはありったけの声でワガママを言った。叶う訳なんかないのに。
美希「ちょっと、ラブ!どうしたの?」
ラブ「好きな人がいなくなるなんてあたし、生きていけないよ・・・」
美希「好きってアタシの事を?」
ラブ「うん。。。」
思いっ切り泣いてた。今思うと恥ずかしいくらいに。
美希「そっか。ラブはずっとアタシの事応援してくれてたもんね。小さい頃
からずっと。そして今でも・・・」
ラブ「うん、、、」
何とか頑張って笑顔で美希たんの顔を見つめた。見つめて欲しかったの
かもしれないけど。。。
美希「ラブに涙は似合わないわ・・・。ほら、拭いてあげるから。」
そう言って美希たんはあたしの涙を拭いてくれた。青いハンカチ、香水の
いいニオイがした。
ラブ「ほんとに行っちゃうの?」
美希「こんな可愛い子を置いて行けると思う?そんなのアタシらしくないわ♪」
美希たんはそっと抱きしめてほっぺにキスしてくれた。
美希「アタシを幸せにしないと許さないんだから。それも完璧にね!」
ラブ「美希たん・・・」
あたしにはやっぱり笑顔が一番似合うみたい。ほらね、幸せゲットだよ☆
最終更新:2009年10月03日 21:51