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全てが終わってから数年後・・・





ここ、四つ葉町を見下ろす小高い丘の上には、2階立ての洋館が建っている。
1階に動物病院とダンススクール。2階は居住スペース。
洋館に住むのは、容姿端麗な4人の女性。

その玄関から、4人が両手にそれぞれの持ち物を持って出てくる。向かう先は中庭にあるテーブル。

最初に出てきたのは、動物病院の獣医である黄色いワンピースの女性。両手には皿とコップを持って。
後ろに続くのは、モデルとして活躍している、青いカチューシャをつけた女性。こちらは、ジュースのペットボトル抱え。
少し遅れて、ダンススクールの先生をしている、ピンクのリボンで髪を結んだ女性と、赤いパーカーを着た女性。2人が持つ皿には、たっぷりのチョコでコーティングされた山盛りのドーナツ。


準備が整ったのか、ピンクのリボンの女性が声高らかに宣言する。
「前に話してた四つ葉町ダンス大会、せつなと申し込んできました。
 優勝目指して練習あるのみ!」

せつな -赤いパーカーの女性- が言葉を続ける。
「美希はお仕事、ブッキーは病院があって大変だと思うけど、精一杯がんばりましょう。」

美希 -青いカチューシャをつけた女性- と
ブッキー -黄色いワンピースの女性- が答える。
「ええ、せっかくだもの、完璧なダンスにするわよ。」
「うん、優勝できるって私、信じてる。」

ラブ -ピンクのリボンの女性- がとりまとめる。
「それじゃあ、みんなでドーナツゲットだよ! いただきま~す。」


「やっぱり、ラブは食欲には勝てないのね。」
「ラブちゃん、作ってるときから食べたそうにしてたもんね。」
「実はチョコをつける前に1コ食べてるのよ。ね、食いしん坊さん。」
「た、たは~。ドーナツで幸せゲットだよ! 美味しいからしかたないよね。」



洋館の呼び名は「クローバーハウス」
かつて、世界を救った4人組が住む家だとか・・・。

おわり。
最終更新:2010年02月01日 22:26