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酒2-146

「え~~プロ契約を辞退するですって?」

ミユキが驚きの声を上げる。
3人でも契約を結んでもらえる、それを伝えにきた矢先だった。

「ごめんなさい、ミユキさん、せっかくコーチしてくださったのに。
 でもあたしたち3人で決めたんです。クローバーは解散します。」

「アタシたちは4人でクローバーなんです。せつなの居ないまま……
 3人だけで踊りたくないんです。」

「わたしも同じ気持ちです。みんなで勝ち取った優勝でした。
 だから、あれがわたしたちの最後のステージにしたいと思います。」

それぞれの想いを語る3人。
彼女達もせつなと同じように、自分の夢を追いかけると語った。

『今まで、ほんとうにありがとうございました。』

深々と頭を下げてお礼の言葉を口にした。
ポタリ、ポタリ、彼女達の足元に雫が落ちる。

それがどれほどの決意か。
どれだけ彼女達が懸命に努力したかを知ってるだけに、引き止めることができなかった。

「美希ちゃんはモデル。祈里ちゃんは獣医だったわね。
 ラブちゃん、あなたはどうするの?」

ラブがくちゃくちゃになった顔を上げる。

「あたしは……一人でダンサーを目指します。
 何年かかっても、いつか、必ず。」

その体を震わせている寂しさと悔しさ。
何もしてあげられない自分の歯がゆさ。

「一人でなんて言わないの、ラブちゃん。私がいるじゃない。
 コーチ続けるわよ。」

「ミユキさん…………。
 はい…………お願いします。」

堰が切れたかのように、そう言って号泣するラブをミユキはそっと抱きしめた。

おつかれさま、あなたたち。今までほんとうに良く頑張ったわね。
必ず、夢を掴むのよ。あなたたちなら出来るって、私も信じてるわ。
最終更新:2010年02月03日 00:07