「え~~プロ契約を辞退するですって?」
ミユキが驚きの声を上げる。
3人でも契約を結んでもらえる、それを伝えにきた矢先だった。
「ごめんなさい、ミユキさん、せっかくコーチしてくださったのに。
でもあたしたち3人で決めたんです。クローバーは解散します。」
「アタシたちは4人でクローバーなんです。せつなの居ないまま……
3人だけで踊りたくないんです。」
「わたしも同じ気持ちです。みんなで勝ち取った優勝でした。
だから、あれがわたしたちの最後のステージにしたいと思います。」
それぞれの想いを語る3人。
彼女達もせつなと同じように、自分の夢を追いかけると語った。
『今まで、ほんとうにありがとうございました。』
深々と頭を下げてお礼の言葉を口にした。
ポタリ、ポタリ、彼女達の足元に雫が落ちる。
それがどれほどの決意か。
どれだけ彼女達が懸命に努力したかを知ってるだけに、引き止めることができなかった。
「美希ちゃんはモデル。祈里ちゃんは獣医だったわね。
ラブちゃん、あなたはどうするの?」
ラブがくちゃくちゃになった顔を上げる。
「あたしは……一人でダンサーを目指します。
何年かかっても、いつか、必ず。」
その体を震わせている寂しさと悔しさ。
何もしてあげられない自分の歯がゆさ。
「一人でなんて言わないの、ラブちゃん。私がいるじゃない。
コーチ続けるわよ。」
「ミユキさん…………。
はい…………お願いします。」
堰が切れたかのように、そう言って号泣するラブをミユキはそっと抱きしめた。
おつかれさま、あなたたち。今までほんとうに良く頑張ったわね。
必ず、夢を掴むのよ。あなたたちなら出来るって、私も信じてるわ。
最終更新:2010年02月03日 00:07