節分リレー

近所の神社で餅撒きするんだ。
ラブはオバチャン猛者の中に混じって大奮闘!
両手に餅と小銭のお捻り掴んで大得意。
自分とせつなの分だけ残して、あとは取れなくてベソかいてる
小さい子に分けてあげるの。
「せつなの分も今年の『福』ゲットだよ!」
せっちゃんはラブの気持ちが嬉しくてたまらないんだけど、
「もうっ!こんなに傷だらけになって!」って、プンプンしながら
擦り傷に絆創膏貼ってやるの。

ラ「いてて…」
せ「あ、ごめんなさい…」
ラ「ドジだよねー」
せ「そんな事ないわよ。」


ラ・せ「/////////」





「せつぶんって言うのね、面白そうな行事ね、わたしにもやらせて」
 鬼は~外!
 バッシィィーーー

「ちょ、せつなちゃん、そんなに力いっぱいやらないのよ」

(イタタタタ)
「やったわね、この赤鬼!何でも精一杯やればいいもんじゃないのよ」

 バッシィィーーー
 スカッ

「ふん、わたしに当ると思ってんの?」

「このっ」

「あ、ははは、美希ちゃんも雪合戦じゃないんだから……」

「ようしっ、あたしもやるっ」

「ラブちゃんまでやめて」

『あななたちっ暴れるなら外でおやりなさい』

「ごめんなさ~い」


鬼は外ー、福はー内ー。

「ブッキー、大変!服の中に豆入っちゃったみたい!動かないで、とってあげる」
「?え?ラブちゃん、豆なんて……ちょ、ちょっと!」

もぞもぞ……もぞもぞ……

「あったあった~♪……あれ?なんかこの豆あったかいね。それになんか固くしこってきてるけど……」
「あ……ら、ラブちゃん……そ、それお、お豆さんじゃないよう……ち、ちく……」
「う~ん、服の上からじゃ分かり難いな……ちょっと脱いで、ブッキー」
「ら、ラブちゃん!?」

脱がせ脱がせ……。

「わ!おっきな豆だね~。よし、このまま食べちゃうね。はむ!」
「ひゃ……あん……だ、ダメだよぉ……そんな強く噛んじゃ……だ……めぇ……」


「はぁ……はぁ……」
「あはは、ゴメンねブッキー。豆じゃなかったよそれー」
「はぁ……わ、分かっててやってたクセに……」
「あ、こんどは餅まきだって。……あれ?ブッキー、胸のトコにお餅隠してない?」
「な、何言って……ちょ!ら、ラブちゃん!!」

もみもみもみもみ……。

「ほらやっぱりー!ずるいよ自分だけ!お裾分け!お裾分け!」
「や……やめ……ら…ラブ……ちゃ……」


「はむはむ……さすがつき立てのお餅は違うねー。やーらかくて美味しいー」
「あ……も、もう……そ、そんな……お、おっぱいばっかり弄られたら……わ、わたし……」
「?あれ?ブッキー、何太ももモジモジさせてるの?あー、もしかしてそこにもお餅とお豆が……」

さわさわ……。

「あー、やっぱり!じゃあこっちもっと……」
「ち……ちが……そ、それお尻と……ク…………」

スパーン!!

「痛っ!!え?ま、豆……?」
「……ラブゥ……ブッキー……!」
「あんた達公衆の面前で何やってるのよ…………!」
「せ、せつなちゃん!美希ちゃん!」
「あ、あはは……も、もしかして二人とも餅は餅でもヤキモチ?な、なんて……」

スパーン!!スパーン!!

「い、痛いって!!あ、あたし鬼じゃないよ!」
「……豆まきってのは邪気を追い払う物でもあるのよ……ラブの邪気を全部追い払ってあげるわ……!」
「覚悟しなさい……豆の嵐を吹き荒らしてあげるから……」
「ふ……二人とも……目が本気なんだけど……じゃ、じゃああたしはこれで!」

だだだー。

「待ちなさい!!ラブ!!」「逃がさないわよ!!」


「あ、ああん……こ、こんな気分で一人残されたわたしは……どうしたらいいの……」


「ま、節分だけに切ない気分ってね、グハッ」
「ハイハイ、スウィ―ツスウィ―ツ」


「あ~節分、楽しかったね、せつな」

 あの、どうして後ろ向いてるのかな?

「ふんだ」

 もしかしてヤキモチ焼いていらっしゃる?

「あの、せつな、もしも~し………」

「楽しんでたのはラブだけでしょ、ブッキーにエッチなことして」

「いや、あれはその、にゃはは」

「笑ったって誤魔化されないんだから!」

「あたしはヤキモチよりせつなのお餅のほうがいいなあ、なんて」

「なっ!」

 私は真っ赤になった。おとうさん、おかあさん、聞いてないよね?

「そうだ、今晩いただきに行くね。もちだけじゃなく、まモガモガ」

「それ以上は放送禁止!」

 私はラブの口に思いっきり太巻き突っ込んで黙らせた。
 全く何言い出すかわからないんだから、もう。

 そうだ、ラブのベッドにヒイラギの葉を敷き詰めておこうかしら。
 少しはラブの邪気も払えるかもね。

 別にラブに私のベッドに来て欲しいわけじゃないわよ?
 ホントなんだから。


美「で、言い訳とかあるの?」
祈「え…。あ、べ、別に…」
美「ラブからなんでしょ、どーせ。」
祈「………」
美「黙ってたってわかんないわよ!!!」




祈「ぐすん.....」
美「あっ…」





祈「ごめん…ね」
美「アタシも…言いすぎちゃって…」




美「あ、あの…ね。」
祈「ん?」
美「祈里のためなら鬼になってもイイ…わよ。」
祈「美希ちゃん…」

美「福は内。鬼も内にしてよね、その変わり。」
祈「うん!」




美「ゴメンなさい。」
祈「わたしも…ごめんね。」
美・祈「/////////」


ブキ「ということで、これ。借りてきたの」

美希「虎柄のビキニと角付きカチューシャ…鬼娘(ラムちゃん)の衣装?!」

ブキ「素肌に直接つけてね!」

美希「た、確かに鬼になるとは言ったけど……アタシまたコスプレ?」

ブキ「ふたりっきりで、たっぷり豆まきしようね…わたしだけの蒼鬼さん」

美希「…一応言っとくけど、アタシにはお餅ないわよ?」

ブキ「大丈夫!お豆さんが3粒あるから。うふ」

美希「……(言えない…鬼よりブッキーが怖いなんて、絶対に言えないッ…)」





「なんやねんこの流れ」

「若いって事じゃないの。おじさん羨ましいよ。」

「そやかて兄弟。まだ節分まで一か月以上もあんねんで…」

「よろしいどすえ。あたしにも豆まいてもろて。」
「ア、アズキーナはん…」

「おぅ兄弟。ここは男女禁止なんだぜ、グハッ」


「アズキーナはん、アズキゆーもんはまくもんやあらへん。煮詰めるもんや。わいらの仲みたいにな」
「タルトさま……」

「兄弟に見せ付けられちゃったねえ、こりゃ。じゃあ、おじさんは塩まいとくかな、ぐはっ」





今日は何の日

美希「はい、鬼です」
せつ「もう、子どもみたいに拗ねるんじゃないの
   私も鬼役やってあげるからv」
美希「じゃあ、その手の豆は、何?」


「鬼はーそとー。美希はーうちー。
 私の福の神は、美希、あなたなんだから」

「せつなったら……」


ラブ「やっぱ帰ってきて正解だったよね」
祈里「見てるだけでおもしろいもん、あの二人」
ラブ「でさぁ、恵方巻って食べた?」
祈里「たべたよ。西南に向かって」

ラブ「東にして下さい…」
祈里「ほぇ???」





美希「はてなマークがいっぱい飛んでるわよブッキー…」
せつな「ラブったらもぅ…」
最終更新:2010年05月04日 23:17