「ん・・・」
うっすらと目を開けると、窓の外には既に夜の帳が降りていた。
事後の何とも言えぬ気だるい空気に包まれながら、せつなはゆっくりと身を起こす。
身支度を整えながら、せつなはこの数日を振り返る。
いつでも優しく迎え入れてくれる父母と過ごした暖かいひと時。
固い絆で結ばれた親友達と過ごした楽しいひと時。
―――そして、最愛の人と過ごした甘いひと時。
また新たに増えたそれらの思い出を胸に、せつなは再び旅立つ―――復興の地へ。
「ん・・・せつな・・・」
未だ夢の中にいるであろうラブを見やり、せつなは小さく呟く―――ごめんなさいと。
そして、先程まで自らが横になっていた空間に手をつき、ラブにそっと口付ける。
―――また戻って来るという誓いを込めて。
眩いばかりの赤い光が瞬き、すぐに消え去る。
静寂に包まれるラブの部屋。
ラブの目尻から一粒の滴がすっ、と流れて落ちた。
最終更新:2010年05月07日 00:03