映-211

 「あかん。あかんで…」
 大好きなドーナツに目もくれず、一人…一匹…、やっぱり一人の妖精が頬杖をついて悩みかしげる。
 「わいの出番よりも重要なこっちゃ」
 卓上にはノートパソコン。壁紙はもちろんアズキーナ。そんな妻思い…、彼女思いの彼の悩みとは。

 「パインはんとどっこいどっこいやんか・・・」

 何気なしに開いた告知のページ。あぁ、今年で一区切りなのか。そうおセンチに考えていた彼に飛び込んできた映像。

 「世も末…ちゃうわ、世の中広いっちゅーことやな」
 画面に映るは黄色い戦士。勿論、桃色・青色・赤色も連なる。

 が―――

 一際大人びた戦士がタルトの目には映っていた。
 ・・・否!
 飛び込んできた。

 (紫て。しかもまぁ・・・)

 そんな言葉がピッタリ当てはまる光景。ワイかて男や!それが素直な表現にも値する。

 「なるほどね」
 「大きいだけじゃモデルにはなれないケド」
 「やっぱブッキーが一番だと思うよあたし」
 「比べなくていいよお…」
 「こりゃもう財産、いや宝石でっせ」

 ・・・
 ・・・・・
 ・・・・・・・

 〝ぎゃああああああああああああああああああ〟

 伝説の戦士降臨。ではなくて。いつものクローバーの皆さん登場。
 「いっ!いつの間におったんや!!!」
 「今来たトコ」
 「タルトちゃんどうしてるかなと思って」
 「ちょっとラブってば!」
 「やっぱブッキーだね、うん」
 「そやろ?やっぱピーチはんはお目が高いわ」
 「むはー」

 あれから成長してるのよ、特にブッキーは(キュア○リー談)

 「せつなちゃん?」
 「もっとラブに―――はっ!」
 「あたしがどうかしたー???」

 (ほんま仲ええわ、この人たち)
 パソコンの電源をこっそり落とし、一息ついて。

 「シフォンにおーてくやろ?大きくなったで!」
 「へっ?もうおっぱい膨らんだの?」
 「ラブっ!」
 「シフォンちゃんてそう言えば…」
 「レディだったっけ?」

 てな感じで、久しぶりに会った余韻を残しつつ、シフォンが居る部屋へと向かうのであった。



 (わたし、そんな大きくないです。。。)

 お粗末!
最終更新:2011年01月03日 22:56