み-726

ちょっとしたすれ違い。感情の行き違いがさせてしまった出来事。
私だって人間。認められたかった。ただそれだけなのに。
苦しみや悲しみ、喜びを沢山経験した。みんなには本当に感謝している。
だから。少しでも恩返しがしたかった。無理をしてでも。

私が出来る事。数えるくらいしか無かった。それでも良いと思った。
幸せは人それぞれだから、応える事は難しい。今までやって来た事が正解なんて思ってない。
だけど、間違ってもいないと思う。私は精一杯頑張ったから。

何のために私は生まれてきたんだろう。私の存在はあなたに迷惑をかけていますか?
だとしたら。私はあなたに謝らなければならない。

―――ごめんなさい

勝手すぎるのはわかってる。私がやってしまった事は消されない事実なのだから。
私と言う名の小さな存在が、ここまで来れたのもみんなのお陰だし、あなたがいてくれたからだって思う。
これも事実。私は真面目すぎるってあなたは優しく微笑んでくれた。今でも覚えているわ。

どうして意地を張ってしまったのだろう。私にもプライドが芽生えてしまったのかしら。
自分の時間が出来たから尚更、自分を大切にしてしまったのかもしれない。
みんなが、あなたが傍にいてくれてるから安心してた。

ごめんなさい―――

恥ずかしくて今日は言えそうに無い。部屋の扉が重たく感じてしまう。
気が付けばもう外は真っ暗だった。お腹も空いてきた…。溜息も出ない。

謝ったらその先には何が待ってるのだろう。また不安になってしまう。
こんな私を、あなたは待ってくれるのだろうか。一緒に歩んでくれるのかしら。

やっぱり私は人間なんだって。情けないけど、しょうがないのかなって。
だから。
もう少し待ってみる。あなたからの声が届く事を。

―――ごめんなさい―――

おわり
最終更新:2011年02月20日 19:28