ダレモイナイ地区
概要
「モブラー」達の暮らす異世界、
ザミドルに存在する地区。
ダレモイナイとは
聖域(サンクチュアリ)共用語に翻訳すれば「出会わない」を意味するらしい。
どのような時間帯でも常に夕暮れを保っているザミドルの例外に漏れず、オレンジ色の光が町並みを照らしている。
ビルと住宅の並ぶ街並みで、混沌としたどこにでもあるような通りが見る者を妙に美しく思わせる。
しかし、そこには誰も居ない。
誰がどのような時間帯に地区に出向いてみても、誰とも出会えず、自分以外は存在しないのである。
この地区に迷い込むと、連れ立って歩いていた者も何時の間にかはぐれ、自分ひとりとなってしまう。
もちろんこの世界の住人であるモブラー達も例外ではない。
様々な店舗、施設も存在するが、往来を通る住民も居なければ従業員や管理人もやはり居ない。
しかし、電気は通っており売物も劣化する事無くその存在を保ち続けている。
破壊、消費された物品、建築物がどのようになるかは、まだ誰も知らない。
御伽噺
モブラーの種族が記憶しているこの地区に纏わる御伽噺。
それによれば、モブラーがまだ「聖域」に溢れかえるような普通の人類だった頃の話。
種族の一人である盗人「カクマ」が、聖域の美しい情景に憧れ「誰も居ない街」を盗み、コレクションした。
地区に誰も居らず、入り込んだ瞬間に自分一人となってしまうのは、「カクマが盗んだものは『誰も居ない街』だから」と言われている。
同じく、ザミドルが常に夕暮れに包まれているのは、元々は別の物が映っていた空に、何処かから盗んできた「夕暮れ」を被せてしまったからだ、とも伝えられている。
余談
『80日間世界一周の気球』や『信楽焼の狸』、果ては『モアイ像』等良く分からないものが乱立しているような気がしないでもない
最終更新:2012年07月17日 10:41