巽(たつみ)


概要

シェリンフォードに召使いという名のもとで保護されている齢10の少年。
脛に届くほどの長いパステルグリーンの髪。右がマゼンタ、左がブラウンのオッドアイ。左目は長い前髪で隠れている。
表情を変えることがあまりなく無口で、感情が乏しいような印象を受けるが全然そんなことはない。
華奢にも見える身体に不釣り合いな大人用の剣を二本所持している。竜を模した両刃剣と、蛇を模した片刃剣。しかしこの剣は何故か万物を斬ることができずに対象をすり抜けてしまう。
彼がどこからきて、シェリンに保護される前はどこで何をしていたのか一切話していない。

実は話さないのではなく、話せない。自身に起きた重要なことを話せない「呪い」にかかっている。無口なのは自身が伝えたいことを話す術を禁じられているからである。

彼の正体は聖域(サンクチュアリ)の裏側に住み、『放出し流るる力』を持つ竜と『包蔵し留める力』を持つ蛇を以て、世界樹を見守り、異変があった際に対処する『巽』の一族の時期頭領である。
正しく言えば前頭領であった父親が身罷った為、彼は既に頭領となるべきなのだが、後継ぎになれぬことを逆上した実兄に謀られて聖域(サンクチュアリ)に流された。一族の力の要となる二振りの剣は持ち出せたものの、その根幹たる竜と蛇の力は奪われている為、二本の剣にはなんの力もない。
『巽』の一族は、頭領となった者がその名を襲名する決まりとなっている。歴代頭領の血筋から生まれてきた子の中で、オッドアイの色がより濃いものが最も力ある存在とされ、後継ぎとなる。
竜と蛇の力を剣に成さしめる頭領を支える、『巫女』と『守人』なる職もあり、こちらは後継ぎから外れた者たち(オッドアイで生まれなかった者たち)がなる。
巽の時は実姉と異母兄がそれぞれその役をになっていたが、その両名も現在は消息不明。

「呪い」の話に戻るが、竜と蛇のうち蛇の力を以てなされたもので本質は神聖なるものに近く、聖職者や神官などが見たら「天罰」や「制裁」など「悪しきものに下された審判」に分類されてしまう。

巽本人は一刻も早く姉と異母兄を見つけて実兄を止めなければと思っているのだがないもできず、何も話せない現状に手をこまねいており、自身に何かを感じて保護してくれたシェリンフォードだけが今現在唯一頼れる存在である。



最終更新:2017年12月17日 02:35