「緊縮」政策と搾取の合理化

「緊縮」政策と搾取の合理化
「一、不景気促進の徹底的「不人気」を承知の上で、濱口内閣が緊縮予算の立て直しを一枚看板にしているのはなぜか、二、所謂緊縮政策の実行は、失業群の激増、階級対立の激化、資本主義没落の墓穴を掘るものと考えられるが、彼等はいかなる対策を以てこれに臨むつもりか?、三、膨大なる失業群は彼等の緊縮政策に対して、いかなる激情の抗議をたたきつけるか?」という問いに対する回答。

          山崎今朝彌
 一、金融資本閥を一番特別に保護する事が一番人気を得ると確信したからでせう。
 二、緊縮政策が一番国家繁栄階級調和現組織保持の良策と思つたからでせう。失業群位少しふへても一片の社会政策を少し授与すれば尾をたれると思つたからでせう。
 三、社民以下の右翼により大衆の中間により新労農党以下の左翼合法政党により労農同盟及○○×××のアジビラ等により各々其れ相応の抗議を叩きつけるでせう。
<以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。>
<旧仮名遣いはそのままとし、旧漢字は適宜新漢字に直した。>
<底本は、『布施辰治著作集第15巻』(ゆまに書房、2008年)、底本の親本は『法律戦線』(生活運動社)8巻9号42頁(昭和4年(1929年)9月1日発行)>
最終更新:2009年10月26日 00:43
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