指定領域




位相深度4の別称。
『指定個体(ネームド)』である第四等級の夜行が形成するであり、多くの指定領域は彼等の特性を反映させた異常性を保有している。
指定領域の内部には巨大都市(メガロポリス)跡地が存在することが多く、基本的に立体構造が入り組んでいるという共通の特徴をもつ。
指定領域の形成過程については様々な学説が存在するが、現在では 龍血濃度(漿値)が高い土地に第四等級が住み付き、長い年月をかけて自身の特性を浸透させた異常空間 という見方が主流。
というのも第四等級と第三等級を隔てる最大の要因が 周囲に纏う超高濃度の龍霧 であり、この龍霧が外部環境に変質作用を及ぼす観測結果が近年得られたためである。
そのためか、基本的に第四等級の性質と指定領域の異常性は似通っていることが多い。例を挙げると、高熱を操る異能を保有する第四等級が保有する領域は、絶えず燃え盛る灼熱の領域であることが多い。
なお、第五等級の一部の個体も指定領域に棲息しているとされているが、彼等の棲まう領域は他の指定領域の比ではない程に発達している場合が多い。
なお、指定領域はその主である第四等級が討伐されると短期間で縮小、消滅することが知られている。発見者は《淵越の釣舟(ヴェルーリヤ)》の白夜卿率いる探索隊。この際に位相深度自体も低下することが確認されており、過去の事例では全て位相深度2に漿値が低下している。
そのため、檻間移動の妨げとなる座標に位置する指定領域については攻略による位相変化を狙い、檻を挙げての攻略に乗り出す事例も多い。
ただし、現在では第四等級の討伐例は二桁を超えているものの、その大半は指定領域から第四等級を引き摺り出した上での討伐例である事は頭の片隅に留めなければならない。
指定領域内部の第四等級の討伐は困難を極めるため、指定領域の攻略例は僅かに九例に留まっている。最多攻略数は《淵越の釣舟(ヴェルーリヤ)》の三度であり、民間の探索隊では《霧窮の徒(イルミネイター)》のみが攻略に成功している。

なお、現在最も攻略を切望されている指定領域として、悪名高い『腑蝕回廊』が挙げられる。この指定領域は『罅縫軌跡(ネルフ・ライン)』の最短経路の中枢に存在しており、多くの檻間移動の際に大きく迂回することを強いられるためである。
ただし数々の探索隊の壊滅で知られるようにその攻略難易度は高く、最終的には八年前の《霧窮の徒》の攻略失敗の報告を受け、現在ではこの指定領域を攻略しよう、という探索隊・檻は大きく数を減らしている。
また『腑蝕回廊』以外にも、夜行第六號の棲息する指定領域『█遊監牢』を筆頭とした数々の指定領域が広く知られている。
最終更新:2025年04月24日 17:18
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