沙織の部屋にて
天童「お前馬鹿じゃないのか!?まだ間に合うかもしれない…。」
電話機を手に取る天童。
沙織「やめて!どこにも電話しないで!」
電話機を抑える沙織。
天童「やめてって…これからどうするつもりだよ!」
沙織「…。」
天童「自首しろよ!何とか俺が正当防衛だって証言してやるから…。」
沙織「何よ、モップ持って殴りかかろうとしてたじゃない。」
天童「それはお前を守るために…それに、刺したのはお前じゃないか!」
沙織「証拠あるの?私を取り合って男が殺し合いをした、そう警察に説明するわよ。」
天童「お前、イカれてるんじゃないのか?」
沙織「大丈夫、これさえなんとかすれば、なかったことにできる。」
神田の死体を見下ろす二人。
沙織「あなたと私が協力すれば、どっちも傷つかないで済むわ。でも警察に言ったら、二人とも地獄行き。」
天童「何馬鹿なこと言ってるんだよ!お前…。」
居酒屋にて
大高「で、最近どうなのよお前たちは?」
透「普段と変わらないよ。仕事行って寝て、仕事行って寝ての繰り返し。」
大高「お前は?」
天童「俺も別に、何も変わりないよ。」
大高「なんだー、みんな相変わらず退屈な日々送ってるんだー。」
透「そういう自分だって、俺たちと変わらないだろう?」
大高「まあなー…、ところであれ、どうなった?」
透「あれって?」
大高「合コン、お前たち誰とも連絡とってないの?」
透「とってないよ。」
天童「俺もとってない。」
大高「なんだよなんだよ、折角女日照りのお前達のために合コン開いてやったのにさ。」
透「…。」
天童「…。」
大高「やりがいなくなるぜ本当よ。」
席を立つ天童。
大高「おいおい、どこ行くんだよ?」
天童「ちょっと煙草買って来る。」
沙織の部屋
沙織「はい、もしもし?」
天童「もしもし天童ですけど。」
天童「あんたに協力するよ、その代わり、報酬が欲しい。」
沙織「…。」
天童「いいか、これはビジネスだ。これっきり、これっきりのビジネス。」
沙織「…。」
天童「お互い地獄には行きたくないだろう?」
沙織「…。」
最終更新:2022年09月14日 23:33