第6話 友情

カフェにて
茜「どうしたの沙織?」
沙織「え?」
茜「さっきからぼーっとしてさ。」
沙織「別に。」
茜「わかった!神田さんのことでしょう!?」
沙織「え!?」
沙織、グラスを倒す。
茜「ちょっとあんた何やってんのよ!」
沙織「ごめん…。」
茜「ほらほら!ずばり!図星でしょ!」
沙織「茜…。」
茜「また神田さんの束縛が原因で喧嘩でもした?」
沙織「そ、そうなのよ、あの人また勝手に人の部屋に上がり込んでて…。」
茜「別れちゃいなさいよ早く。」
沙織「う、うん…でもさあ、あいつもあれで良いところあるんだよーあれでも。」
茜「あれ、どうしたの沙織、珍しいじゃない。」
沙織「え?」
茜「いつもならもっとグチグチが止まらないのに。」
沙織「別にいいでしょ。それより茜、ちょっとお願いがあるんだけど…。」
茜「なになに?何でも言ってよ。」
沙織「あのさ…お金、貸してほしいんだけど…。」
茜「いいよ、いくら?」
沙織「50万…。」
茜「何かあったの?」
沙織「兄がね、バイクで事故しちゃって、入院費と手術代なんだけど、今ちょっと持ち合わせなくってさ。」
茜「うんわかった、じゃあ、夜までには準備するから。」
沙織「本当ごめんね、すぐに用立てて返すから。」
茜「慌てなくていいよ、困ったときはお互い様だから。」
沙織「ありがとう…。」
うつむく沙織。
茜「沙織?」
沙織「え?」
茜「困ったことがあったら何でも言いなよ、友達なんだから。」
沙織「茜、ありがとう。」

別の喫茶店
茜「お待たせー、ごめんね急に呼び出しちゃって。」
透「嬉しいです、茜さんから誘ってもらえるなんて。」
茜「あれからどう?他の合コンメンバーとは相変わらず?」
透「はい、ちょくちょく遊んでますよ。」
茜「天童くんだっけ?あの人格好良かったな。」
透「茜さん、何か用事ですか?」
茜「あ、ごめんなさい…実はさ、お願いがあって。」
透「何ですか?」
茜「お金を貸してほしいんだけど。」

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最終更新:2022年09月14日 23:35