一人ぼっちの夜

 都会に出たのが間違いだった。
 今日はクリスマスだ・・・・。
 クリスマスは実家へ帰る予定だったのだが、仕事で大きなミスをしてクビ・・・。
 ここ3日ろくなもん食ってねぇなぁ・・・。
 実家に帰る電車代すらない・・・。
 このまま飢え死ぬのか・・・?
 男は町を歩いている。
 すれ違う人々は、クリスマスプレゼントを手にぶら下げている。
 男はため息をついた・・・。
 むなしいよな・・・こんなクリスマス聞いた事ねぇや・・・。
 1人だけ・・・俺だけ・・・突然地獄に落とされた感じだよなぁ・・・。
 「おい。」
 その時、後ろから声がした。
 男が振り向き目にしたのは、男の親友だった。
 「1人なのか?家こねぇか?ちらかってっけどよ・・・。」
 いつもコイツと喋ってるけど今日は・・・言葉があったけぇ・・・。
 「おいおい、何泣いてんだよ。」
 「な・・・何でもねぇよ・・・!」
 友達って・・・いいなぁ・・・。
 友達の優しさを・・・クリスマスプレゼントとして、サンタクロースが渡したのだろう・・・。
 人は皆平等なのだ。1人だけ不幸になる。そんな事はないんだよ。

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最終更新:2022年08月27日 23:56