イタズラボーイの移民(前編)

レアファミリー


第四話 イタズラボーイの移民(前編)





お父さんお母さんがいる家族、いない家族。

世の中にはいろんな家族がいる。

この家族も他とは少し変わった特殊な家族です。

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レアファミリーの登場人物紹介

 レオン  ♂ 27歳 レオナルド・ハッカース

 ティム  ♂ 27歳 ティモン ・ダグラス

 マット  ♂ 27歳 マーティー・クラウドット

 マイク  ♂ 10歳 マイケル

 レイダー ♀  6歳 レイダー

 ソアラ  ♀  3歳 ソアラ

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朝早く、マットが家族全員をリビングへ呼び出していた。

出勤前のスーツのマット以外皆パジャマだった。

マットはソファーに座っている。

レオン「どうしたんだよ。」パジャマで、あくびをしながら言う。

マット「仕事へ行く前に重大なことを2つ話しておこうと思ってね・・。」

マット「まずひとつ。」
   「ソファーでポテトチップスを食べたのは誰だ?」チップのかけらを見せながら言った。
   「ソファーの掃除は、一番手間がかかるんだよ!ねぇマイク。」

マイク「なんで僕なの!?レイダーだよ!」

レイダー「私じゃないよぉ。ソアラでしょ???」

ソアラ「あたちしらないもん。」
   「ねぇティム???」

ティム「・・・ごめん。それ僕なの。」

マット「今日一日中。掃除ね??」

レオン「・・・で、もう一つはなんだよ。言っとくけど、ドライヤー出しっぱなしにしたのは俺じゃないぜ?」

マット「あれレオンだったのか・・・。」

レオン「あ!いやぁ・・・・。」

マット「もう一つは・・・僕の甥っ子。マイクたちのいとこである、ワンリーがここに住む事になった・・・。」

マイク&レイダー「えぇーーー!!!???」

レイダー「あのイタズラばっかする子でしょ???」

バタン!勢いよくドアが開いた。

ワンリー「こんちゃ!!」

ロック「ワンワン!!!」

ワンリーは大きな大きな犬を連れていた。

ワンリー「僕の部屋どこかな???」

一家は顔を見合わせた。

レイダー「お父さん!なんで??なんでなの!?」

マット「一ヵ月後にここの近所に引っ越してくるんだ。」
   「でもワンリーが間違えて引っ越し一ヶ月前に学校やめちゃったんだ。」
   「家にいてもつまらないから一ヶ月間!ここにいるんだと。」

レイダー「地獄の一ヶ月間が始まるよ・・・。」

ソアラは自分の何倍もある犬ロックと遊んでいた。

ソアラ「おすわり!」手には動物クッキーを持っている。

ロックはおすわりをした。

ワンリー「ロックは賢いんだ。レイダーの何倍もね。」レイダーを見る。

レイダー「最悪ーーー!!!!」部屋に向かった。

ソアラ「あんた賢い犬ねぇ。」

ロックはバリバリとクッキーを食べていた。







バスルーム

レイダーはシャワーを浴びた後だった。

バスルームから出てきて頭を乾かそうと、ドライヤーのコンセントをさした。スイッチオン!

ゴォー!!と音が鳴らなかった。コツコツなにかに頭を叩かれている。

持っていたのはドライヤーではなく、電動肩叩き機だった。

ワンリー「あーっはっはははは!!!」

仕掛け人はワンリーだった。

レイダー「最悪!!!」







レオンの部屋

レオンはギターで歌っている。

ワンリー「かっこいい曲だね。」黄色いオレンジジュースを手にレオンのベッドに腰をかける。

レオン「かっこいい!?」
   「バラードだぜ?こりゃ。」

ワンリー「いいからいいから。もう一曲頼むよ。」

レオン「OK。」
   「これは70年代後半にヒットしたんだが。」ワンリーを見る。
   「アルザス・シックって人知ってるか??」

ワンリー「知らない。」

レオン「これはアルザスの代表作。[クールな奴ほど馬鹿な奴が多い]って曲なんだ。」

ワンリー「[クールな奴ほど馬鹿な奴が多い]って・・・おじさんみたいだね。」

レオン「何ぃ!?」ギターを弾き始めた手が止まる。

ワンリー「いや・・ティムの事だよ。」

レオン「・・・あいつはクールじゃねぇぞ?」

ワンリー「いいからはじめてよ。」

レオン「OK。」

ジャン・・・ジャラララ~・・・

ワンリーはレオンが音楽に集中したのを見計らって、ベッドにオレンジジュースを、ある一部分に適度にこぼした。

そう、これでワンリーとレオン以外の人はベッドのこの液体を見て、レオンがおねしょをしたと思い込む。

ワンリーは曲が終わる前に部屋を出た。







リビングではティムがソファーを掃除していた。

ワンリー「ハイ。ティム。」

ティム「やぁワンリー。悪いけど今ごらんのとおり掃除してるの。あっち行っててね。」

ワンリー「まぁ。一休みしてよ。」といいながら、見えないようにソファーに接着剤を塗る。

ティム「そうね。」ティムは腰をおろした。接着剤の上に。これでもう動けない。

ワンリーはすぐに去って行った。







マット「ただいまぁ。」帰宅。

ティム「マット!やられたよあのボーズに!接着剤でくっついたの!」座ったまま言う。

マット「・・・・・ちょっと・・・。」

レイダー「お父さん!」はや歩きで寄って来た。

レオン「マット!」レオンもそうだった。

ソアラ「ドンドン歩かないで!」

ロック「ワンワン!」

マット「ワンリーだな・・!ワンリー!!」

ワンリー「何?出勤の時僕に靴を左右逆にはかされたおじさん。」階段から下りてくる。

マットは靴を見た。恥ずかしがりながら靴を直す。

マット「ワンリー!なんのつもりだ!?」

レイダー「あんたって・・・最悪だよね。」

レオン「てめぇ~~!!」

ティム「僕なんて動けないのよ!」

ワンリー「ごめん・・・。みんなかまってくれないから・・・。」
    「こうしたらかまってくれるだろうって・・・。」
    「僕一人っ子だったし・・寂しかったんだ・・・。」

ティム「ふぅ~・・・・・。」

マット「次こんなことしたら、家にはおいとかないからね!」

ワンリー「は~い。」

レオン「おい。それで終わりかよ!」

ティム「そうよ。見てよこれ!」両手を自分に向けた。

マット「ワンリー。ティムをソファーからはずしなさい。」

ワンリー「は~い。」

レオン「俺の布団もちゃんと乾かしとけよ!」部屋に行く。

レイダー「初日からこうなるなんてぇ。最悪!」同じく部屋に。



ワンリーがティムを思いっきり引っ張る。

ティム「あ~~!あんまし強く引っ張んないで!」



   第四回  END

レビュー

  投稿者:麒麟丸 投稿日:2003/07/31  
   冒頭に登場人物の紹介がありますが、使いまわしなのでしょうか? 今回、初登場の彼の紹介も、入れて欲しいかと思いました。
   登場人物の会話口調からは、年齢やそれぞれ個性の設定が見えてこないので、せめて、歳がわかるだけでも読み進めやすくなると思いますので・・・小説
   は、文字で伝えるものなので、会話で個性をもう少し、表現できるとより良くなるのではないかと感じました。

  投稿者:神官ムサシ 投稿日:2003/06/9  
   面白い!ワンリーのいたずらには思わず吹き出してしまいました!こんなに面白いのが10AGとは、ものすごく安いです!

  投稿者:黒熊 投稿日:2003/05/21  
   新キャラ登場のタイミングは見事。小憎たらしいガキ(笑)がどうなるのか、期待が持てる。連れてきた犬の役割は有るのか?この巻で無ければ居なくても
   良いかも。
   もちろんイタズラ小僧の相棒や、その他のバックボーン的に使えるので、今後がその意味でも楽しみ。

  投稿者:syou 投稿日:2003/04/9  
   面白かったです! 人のこと言えたモンじゃありませんがラストがちょっと残念でした。でもそれ以外は言うこと無しです!

  投稿者: てっち 投稿日:2003/03/31  
   レアファミリーシリーズ第4段です。レアファミリーシリーズで一番面白いです!

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最終更新:2022年08月28日 00:32