風邪引いた…
その日俺は珍しく学校を休んだ
桐乃の奴は
「ハッ、バカも風邪引くんだぁ!」
とか捨てぜりふを吐いて登校していった
わざわざ俺の部屋を覗いて…
怒る気力もないな
俺はそのまま眠ってしまった
ばふっ
やおら俺の布団に何かが飛び込んできた
ん?
…なんだ、猫か
猫って、あったかいんだなあ
艶やかな黒い毛並みを俺は愛でるように撫でる
俺の愛撫に黒猫も応えるように身を震わせる
かわいいなぁ
そういえば小さい頃、こうやってよく桐乃をあやしたもんだったな…
俺は優しい声で桐乃の名を呼んだ
黒猫が兄さん、と、俺を呼んだ
次の瞬間、俺の頭部に衝撃が走った
最終更新:2010年02月17日 21:29