1スレ目523

麻奈実「…もういやぁ。もういきたくない」

男7 「ぎゃはは、何言ってやがる。まだ5人も残ってるぜ」

 麻奈実のか細い声など意にも介さず、男達は麻奈実を貪り続ける。
 麻奈実の白い肌は全身白濁液にまみれ、男達が入れ替わる度に、性器とアナルからは「ごぽっ」っと
いう音と共に精子が溢れ落ちた。



「ふう…」

 なんだかなぁ、という気持ちで、あたしはマウスから手を離し背伸びをする。
 今やっているのは『妹散華』というエロゲー。これがもう、直球ど真ん中に頭の悪い陵辱ゲーだ。し
かも、キャラのセリフは他のゲームのセリフをテンプレにして適当に貼り合わせたようないい加減さだ
し、地の文はやたらくどくどと説明的な癖に、状況の細部にまで目が行き届いていないのが丸わかりの
稚拙さ。大体、「男7」って何よ、いい加減にも程があるんじゃない?
 まあ、題名からして、ろくでもない代物だってのは分かり切っていたけどね。いい加減、題名に「妹」
とか「兄」とか入っているだけでソフトを買っちゃうのは止めた方が良いのかも知れない。

 でも、一見大したことのなさそうなエロゲーの中に、予想外に良質な妹要素があったりするのよね。
そして、その中には、あたしにだけピンとくるようなものも偶にある。だから、いくらアンテナを伸ば
して情報を集めたとしても、やっぱり自分でやってみないと、そういう自分にとっての隠れた良作を見
逃してしまうことになっちゃうのよ。

 とはいえ、この『妹散華』は、あたし的妹ゲーランキングでは最下位付近にランクインされること間
違い無しのクソゲーだ。
 大体、妹ゲーを名乗っておきながら、兄貴が妹を助けようともしなければ、妹に手も触れないどころ
か、妹が犯されているのを陰からのぞいてオナニーするだけってのはどういうつもりよ。一体誰がこれ
を喜ぶというのだろうか。

 でもあたしは、もうこれが逆転の余地もないクソゲーであることが分かっていながら、なんとなくプ
レイを続けてしまっている。それは、折角買ったゲームだから勿体ないという心がそうさせているので
あって、画面の中で酷い目にあっているヒロインの名前のせいではない、と思う。あたしは、そこまで
暗い女では無いはずだ。

 マウスをクリックして、何となくゲームを進めてみる。
 今の場面は、”麻奈実”が兄の名を騙った奴に体育倉庫に呼び出され、10人がかりで犯されるとい
うシーンだ。
 例によって男の都合の良い妄想丸出しの、最初は兄の名を呼びながら嫌がっていた”麻奈実”が、乱
暴に犯されているうちに、その…感じ始めて、何度もオルガスムスに達する、といった筋立てだ。
 「女の子なめんな!」と言いたい。
 こういうのを見ると、エロゲーが犯罪を助長するとかいう頭の悪い意見も、分からなくもないような
気がしてくる。
  「そういうこと」は、好きな人が相手だから、良いのだ。しおりちゃんも、「大好きなお兄ちゃんだ
から痛くても平気だよ」とか「お兄ちゃんと一つになれて、しおり、幸せだよ」とか言ってたし! きっ
とそうなのだ! 嫌いな奴によってたかってとか、絶対有り得ない。

 でも、ふと思う。そうだとしても、もし好きな人が10人いて、10人にいっぺんに抱きしめて貰え
たら、それは10倍気持ちよかったりするんだろうか?

 って、

「ぶっ、くくく、あははははははっ」

 笑った。これはもう、笑うしかないと思う。何よ10人の好きな人って!? それって細胞分裂? 
彼氏アメーバかよww いや普通に考えれば10股かな? えらい恋多き女だことw
 自分のアホな考えを、「好きな人」という言葉に釣られて頭に浮かんできたヤツの顔と一緒に、笑っ
て吹き飛ばす。
 こんなアホなことを考えるのは、きっと疲れているからだ。明日は試験前で朝練は無いけど、今日は
早めに寝るとしよう。





 目が覚めて、身支度を済ませてから朝ご飯を食べるためにリビングに入ると、珍しいことにあいつが
先にテーブルに着いていた。いつもは時間ぎりぎりになるまで起きてこない癖に。
 いつもより一つ分多いおはようにまとめて挨拶を返し、あたしはあいつの隣に座る。
 食事中は特に話したことも無かったけど、なんだかいつもより空気が柔らかいように思った。あいつ
がいつもあたしとの間に作っている壁のようなものが、今日は感じられなかったからかもしれない。

 朝食を終え、お母さん達にいってきますと言って玄関をでると、門の所にあいつが立っていた。

「よし、じゃあ行くか」

「は?」

 なに言ってんのコイツ。たまに早起きしたと思ったらまだ寝ぼけているんだろうか。朝っぱらからあ
たしとどこに行くつもりだっての。

「どににじゃねーよ。学校に決まってんだろ。なんだお前、さぼるつもりか?」

 そう言って、あいつは怪訝な顔で私を見る。


 …そうだった。あたし達は、昔から毎朝一緒に登校しているんだった。
 小さい頃はそのことでからかわれたりもしたけれど、あたし達をからかうガキは、こいつが怒って追
い払ったものだった。

「あんたじゃないんだから、さぼるわけないでしょ。ほら、ボケっと突っ立ってないで、早く行くわよ」

 そう言って、あたしはあいつの手を引いて歩き出す。
 ちなみに、手はすぐに離してやった。繋ぎっぱなしは、あいつが恥ずかしがるからね。

 いつもの道を、あいつと一緒に歩く。
 歩きながら、あたしの何でもない話にあいつが突っ込んだり、あいつの間抜けな話をあたしが馬鹿に
したり。
 そうしていると、もう校門が見えてきた。何でだろう、通学路って、こんなに楽しかったっけ?

 昇降口に着いて、なんだか後ろ髪引かれるような気持ちであたしが自分の下駄箱に向かおうとすると、
あいつがあたしを呼び止め、顔を寄せて話しかけてきた。

「なあ、ちょっと話があるんだ。そうだな…、放課後、体育倉庫に来てくれないか?」

「顔近すぎだって。キモッ。」

 突然の接近で過剰な勤労意欲に目覚めた心臓をなだめつつ、あたしはようやくそれだけ口にする。
 でもあいつは、キモイと言われたことを気にする風でもなく、そのままの距離からさらに話しかけて
くる。

「今日は何か予定があったか? なんだったら別の日でもいいんだが」

「それって、家じゃ出来ない話なの?」

「ああ、」

 なんだろう、家で出来ない話?
 要するに、お父さんやお母さんには間違っても聞かせたくない話ってことよね。それって…
 そう考えている間も、あたしの心臓は超過勤務を続けている。この心臓は、ワークシェアリングとい
う言葉を知るべきだと思う。こいつのせいで、今あたしの脳は絶賛失業中なのだから。

「いいわよ。なんの話か知らないけど、話だけならきいてあげる」

 あたしが心臓のリストラ対策を講じている隙に、今度は口の奴が勝手にあいつにOKの返事を出してい
た。



 そういった訳で、放課後あたしは誰にも見られないように気をつけながら、体育倉庫の前までやって
きた。

 とはいえ、ホントはそんな注意を払う必要なんてないんだけどね。
 あいつの思わせぶりな言い方のせいでちょっと混乱しちゃって、それで午前中の授業なんてなにやっ
たのか全然覚えてないけど、あいつの話ってのは多分、今度の結婚記念日に二人でお父さんとお母さん
に何か贈ろうとか、そういうことなんだろう。
 よく考えてみれば、お父さんにもお母さんにも内緒にしておきたいこと、なんて、そんなことくらい
しか無いだろうから、きっと間違いないはず。

 つまり、朝からのあたしの混乱は、単なるあたしの勘違い、空回り、独り相撲だったってわけ。
 そう考えると、なんだか無性にむしゃくしゃしてくる。あいつは身に覚えが無いだろうけど、仕返し
をしてやらないと気が済まない気分だ。

 さて、どんな罰ゲームを食らわせてやるか、なんて考えながら、あたしは体育倉庫の扉を開けた。あ
いつはもう来てるかな、と思いながら、倉庫の中に目をやる。
 あいつは、既に倉庫の中で待っていた。薄暗い庫内で、倉庫の小さな窓から差し込む光があいつだけ
を照らしていて、なんだかあたしはすごく…

 以前、あいつのことを黒猫の奴が、来栖真夜っていう黒猫の好きなアニメの主人公にちょっと似てる、
なんて言い出したことがあった。その時は沙織も一緒にいて、「ほう、言われてみれば、なるほど似て
いるかも知れませんな」なんて言って、二人でなんだか盛り上がっていた。だけど、あたしはそんなに
似てるとは思わない。そりゃ、顔のつくりにちょっと近いところがあるというのは、認めないではない
けど。

 …正直に言ってしまうと、あたしは、あんな邪気眼中二病アニメのお耽美主人公なんぞより、あいつ
の方が全然格好いいと思っている。
 分かってるのよ? これは、身内の欲目50%と、…あとは、…「それ以外の理由」でのひいき目
50%で出来上がった意見で、あたしの目の方が完全に曇っているんだって。でもね、あいつは、あの
暢気と劣等感と消極性がブレンドされたような中途半端な表情を改めて、もう少しファッションに気を
使えば、少なくともそこらのチャラチャラした男共には負けないはずなのだ。

 そう、丁度今みたいな感じでいれば。

「来てくれたか。悪かったな、こんな所に呼び出しちまって」

「ホント、話があるにしたって、他にもっとマシな所はなかったわけ? 大体、こんな薄暗くてじめじ
めしたところに呼び出して何するつもりよ。変態なんじゃないの?」

 あたしは、いつものようにあいつに憎まれ口を叩く。それは、あたしたちが兄妹だから。思ったこと
をそのまま口にしてしまうより、悪口でも言う方が、きっと健全だから。

「変態ついでに悪いんだが、一応後の扉は閉めておいてくれないか?」

「…仕方ないわね」

 いつもなら、あたしに憎まれ口を叩かれたら、あいつは不機嫌になって、黙り込むか言い返すかする。
なのに今日は、まるで全部解ってるとでもいうように、微笑みを崩さないでいる。
 だからあたしは、新しい憎まれ口を叩くことも出来ず、ただあいつの言葉に従うしかなかった。

 扉を閉めると、あたりはさっきよりももっと暗くなった。なのに、あいつの姿だけはハッキリと浮か
び上がるように見える。
 倉庫の中が沈黙で満たされる。それは、きっとほんの数秒のことなんだろうけど、あたしにはやけに
長く感じられた。

「桐乃…」

「話ってのはあれでしょ? お父さんとお母さんの結婚記念日に、一緒に何か贈ろうとかってことでし
ょ。今までそんなこと全然気に掛けなかったあんたがそんなことすんのは、なんかキモイ気がするけど、
まあ、二人は喜ぶだろうからいいんじゃない? あたしと違って、あんたはそんなこと位でしか点数稼
ぎ出来ないだろうしね。あ、点数稼ぎなら、あたしと一緒にするより一人でやった方が良くない? あ
たしと一緒にやったんじゃ、差は縮まらないもんね」

 あいつの言葉を遮って、あたしはまくし立てる。出来るだけ嫌味に、あいつがいつもみたいに怒り出
すように。
 あいつが何を言うのか、凄く、怖くなったから。

「ん、それも良いかな。でも、今日話したいのは別のことなんだ」

 ああ、今日のこいつは変だ。あたしの弱さが、全部飲み込まれてしまう。

「桐乃、これから俺がする話を聞いて、きっとお前は驚くだろう。ひょっとしたら、気持ち悪く思うか
も知れない。だけど、聞いて欲しい」

 そういって、あいつは、真っ直ぐにあたしの目を見つめる。
 あたしは、まるで金縛りにでもあったかのように動けないで、ただ、あいつの目を見つめ返す。

「桐乃、俺は、お前が好きだ」

 うそ…

 あいつが、あたしに、好きだと、言った。
 その言葉は、今まで夢の中で何度も何度も、聞いた言葉。でも、いま目の前で、あいつが言った。

 あいつの手が、あたしの頬に触れ、知らずに流れていた涙を拭う。
 あたしは動けない。あいつが、あたしに触れているから。
 そうして、あいつはあたしの唇に、キスをする。
 ああ、今あたしの頭は、きっとおかしくなっている。だって、触れているのは唇だけのはずなのに、
体中全部が、甘い。

「はぁ…」

 あいつの唇が離れた時、あたしの唇は、ビックリするくらい熱い吐息を発した。でも、まだ足りなく
て、あいつの熱が欲しくて、あいつを探そうと目を開けるけど、馬鹿になってしまったあたしの目は、
あいつを見つけてくれない。
 なんだか凄く寂しくなって、また泣き出してしまいそうになった時、あいつが、いつかあたしが望ん
だ強引さそのままに、強く抱きしめてくれた。

「桐乃…」

 あいつの声が、耳からさざ波となって体中に広がる。触れあっている身体の部分は、燃えるように熱
い。
 そうして、二度目のキスをする。今度は、ゆっくりと、深く。
 唇同士を熱く触れあわせていると、あいつの舌があたしの唇をノックした。溶かされるようにしてあ
たしが唇を開くと、あいつは舌先で、あたしの歯茎や、上あごや、縮こまった舌の表面を、くすぐるよ
うに愛撫する。それだけで、体中に甘い電流が走って、あたしの身体は震え出す。
 震えるあたしを一層強く抱きしめながら、あいつは舌で、あたしの舌に出てくるように催促をした。
おずおずと前に進んだあたしの舌は、あいつの舌に絡め取られたかと思ったら、一気にあいつの口の方
に吸い上げられた。
 ああっ、食べられちゃう! そう思った瞬間、あたしの頭は真っ白になった。口から広がった電流は、
背筋を通ってあたしの女性としての部分を熱く溶かし、脚をつりそうになるほどに強ばらせる。腕は、
助けを求めるようにあいつの背中にしがみつく。なのにあいつは離してくれなくて、あたしの舌は、噛
まれて、吸われて、あいつに良いように嬲られ続ける。

 そうしてあいつはあたしを散々弄んだ後、ゆっくりと唇を離す。うっすらと目を開けると、あたしと
あいつの間に涎で出来た橋がかかっているのが見えた。なんだか、すごいエッチだ。

 あたしは膝に力が入らなくて、もう一人では立っていられない状態になっちゃってる。あいつは、ま
るで二人がかりで支えるような確かさで、崩れ落ちそうなあたしの身体を抱き留めている。
 キスしかしていないのにこんなになっちゃうなんて、多分異常。でも、あたしは、もやのかかった様
な頭で、ああやっぱりな、なんて思ったりしてる。お兄ちゃんに抱かれたら、異常なあたしは、きっと
こうなっちゃうような気がしていた。

 あいつがあたしの髪を優しく撫でる。そうしたら、「はぁん」なんて、鼻にかかった声が自然と出て
しまった。髪に神経なんて通っていないはずなのに、何で撫でられただけでこんなに気持ちいいんだろ
う。

「ああ」

 髪を撫でているのと反対の手が、右肩から腕を撫で下ろす。それだけの刺激に、あたしは声を上げた。
全身の肌がピリピリしているみたい。
 同時に別の手が、左の太ももからゆっくりとスカートをまくり上げながら登ってきて、あたしのおし
りを掴んだ。

「くぅん!」

 そして、あいつが、あたしの耳元で囁く。

「桐乃…触るよ?」

 キスされただけでも、今までのどんなオナニーよりも気持ちよかったのに、あそこを触られたり、そ
の先までされちゃったら、一体どうなっちゃうんだろう? 凄く怖くなったけど、お兄ちゃんの息が耳
にかかっただけで全身を震わせてしまうあたしは、こくんと頷き返すしかなかった。

「っん、あああああ!」

 下着を引き下ろされると同時に、「ぐちゅ」っていういやらしい音を立てながら、お兄ちゃんの指が
あたしのそこに触れた。そして、その指はすぐにあたしの敏感な突起を探り当てて、軽く押しつぶすよ
うに擦り上げる。

「いやっ、やっ、あっ、あっ、あああああ!!」

 まぶたの裏でバチバチと火花が飛ぶ。強烈すぎる刺激にあたしの身体は逃げようとするけど、お兄ち
ゃんはあたしをしっかりと抱き留めてそれを許してくれない。
 しかも、いつの間にかセーラー服ははだけさせられていて、痛いくらいに尖った乳首ごと、両方の胸
が揉みしだかれた。

「ひうっ、いやっ! ダメっ、兄貴、やめ…、あぁ、あっ!あっ!」

 三カ所から同時に突き上げてくる刺激に耐えかねて、あたしは拒否の声を上げようとする。だけどそ
の声は結局沸き上がる快感に押し流され、あたしの腕はお兄ちゃんを突き放すこともせず、その上着の
シャツを力一杯握りしめるだけ。

「ひゃあん!」

 お兄ちゃんが、いきなりあたしの右耳に舌を挿し入れてきた。ぴちゃぴちゃという唾液の音が頭に直
接響いてきて、まるで頭を直接犯されているような気持ちになってくる。
 その刺激に思わず目を見開いたら、すぐ目の前でお兄ちゃんが優しく微笑んでいた。ああ、ズルイ。
そんな顔されたら、なにされても逆らえないじゃない。

 …あれ? でも、なにか変な気がする。どこかおかしい気が。

 あたしは心に浮かんだ違和感の正体を探ろうとした。けど、お兄ちゃんがあたしの敏感な突起を強く
つまみ上げて。

「ひゃうぅぅぅぅん!」

 その瞬間、あたしの意識は飛んだ。









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最終更新:2009年08月24日 20:25
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