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名前:短編『闇の中の二人』
◆ACPRLbMxAk [sage] 投稿日:2011/06/26(日) 01:57:40.59 ID:go0laUGR
「な、何ですか、あなた! その格好は!?」
スイーツ(笑)2号の闇天使が、聖天使の衣を纏った私を見て目を丸くしている。
私はこの衣での外出も平気だし、夏休み中の高校の校門前にも出て行けた。
ふっ。違和感など有るはずも無いわ。これが千葉の堕天聖のもう一つの姿‥‥‥
「あなたも変態だったんですね? ひょっとしてお兄さんと変態プレイを!?」
「違うわ」
「うそ! 絶対に変態に決まっています! 通報しますよ!!」
「ち、違うと言っているじゃない!」
あの雄から聞いてはいたが、これが闇天使の実態ね。ああ、呪わしい。
などと考えていると、この雌の口からとんでもない言葉が出てきた。
「黒猫さん! ご相談があります!!」
「貴女のようなリア充が闇の世界の住人である私にどんな相談事かしら?」
「‥‥‥噂通りの邪気眼っぷりですね。それはともかく、実は―――」
コスプレ大会の優勝賞品目当てに、この私にコスプレ大会に出場ろと言う。
優勝賞品をあのスイーツ女に贈るらしい。そして、この聖天使の衣が必要らしい。あの雄の相談と何一つ変わらぬ展開ではないの。一体何を考えているのかしら。
「このCDジャケットのコスプレでいきましょう!」
「これは歌手じゃないの。コスプレ大会ではなくカラオケ大会じゃなくて?」
「いいえ、コスプレ大会です。わたしも出場ます。似た衣装も持ってますし!」
「あ、貴女も出場るというの?」
「だってこの歌手は二人組ですよ? 黒猫さん、ひとりでできるかな?」
「フッ、貴女って凄く勝手ね。どれだけふり~すたいる♪なの?」
コスプレ大会当日の舞台裏―――闇天使との最終打ち合わせ。
「髪型の似ている黒猫さんは、この帽子を被って私の左側に立ってください。
わたしは右側に立ちますから。ほら見て下さい! そっくりじゃないですか」
姿見を見ると、確かに衣装などは似ているようにも見える。しかし顔は‥‥‥
「貴女、莫迦なの? こんな完成度の低いコスプレで勝てると思っているの?」
「大丈夫です。本物を見た人は居ないんですから。さあ! 歌い出しですよ!」
「え? イントロは? まさかアカペラで歌うの?」
「何言っているんですかぁ。この曲にイントロはありませんよ!」
「そ、そうだったわね。私としたことが、迂闊だったわ」
「さあ、歌い出しは息を吸ってください」
「注文の多い女ね。解っているわよ。何度も聴いていたのだから」
「「すぅー」」
交わした約束 忘れないよ♪ 目を閉じ 確かめる♪
押し寄せた闇 振り払って進むよ♪
こうして聖天使の衣を纏った聖天使と闇天使のデュオはコスプレ大会で優勝した。
闇天使はスイーツ女に贈る優勝賞品を獲得して上機嫌だ。
さて、用も済んだから私は帰ることにするわ。“決め台詞”を拒絶してから。
「黒猫さん! 私と契約して、コスプレイヤーになってください」
「嫌よ」
短編『闇の中の二人』 【おしまい】
226 名前:名無しさん@自治スレで設定変更議論中[sage]
投稿日:2011/06/30(木) 23:44:50.94 ID:7efzGgzu [1/2]
久しぶりに来たらブリジットネタが無い……
仕方ないから小ネタ自給自足するか
「あの…マネージャーさん、この後ちょっといいですか?」
イベントが終わり、控室に戻ってきたブリジットが声を掛けてきた。
「ああ、お前を送ったらどこかで飯食って帰るだけだ。…そうだ、よかったら一緒に夕飯どうだ?バイト代も出たし奢るぜ」
「お…奢ってもらうなんてとんでもありません!ちゃんと自分の分はお金出します。それでよかったらご一緒させて下さい!」
ブリジットは慌てたようにパタパタと手を振りながら言うと、続けて
「私もちょうど、相談したい事があったし……。すぐ着替えてきちゃいますね」
……?なんだろう…。今、一瞬ブリジットの顔が曇ったような…。それに相談て……?
「痴漢!?」
「お、お兄さん声が大きいです!」
あれから、俺達はイベント会場を出ると、ブリジットが住んでいるマンションに程近いファミレスで食事を取る事にした。
食事を済ませ、ドリバーに食後のコーヒーを取りにいこうかと考えていると、ブリジットが神妙な顔で話し掛けてきた。
「お兄さん、ご相談したい事があります…」
その内容を聞いた結果が、さっきの俺のセリフというわけだ。俺は声を潜めながら改めて確認する。
「痴漢てあれだよな、電車とかバスで…」
ブリジットは、顔を赤らめながらコクリと頷く。
「それをブリジットは最近毎日されてる……」
コクコク
顔を俯かせさらに顔を赤くするブリジット。
何てこった…ブリジットがそんな目にあっていたなんて。あのすべすべしたふとももや、柔らかでふにふにしたお尻が痴漢に好き放題にされているなんて!許されざるよ!
「ブリジット行くぞ!」
俺は立ち上がるとレシートを掴み、開いた手でブリジットの手を握るとレジに向かった。
「あの、行くってどこに…」
「こういう話は他の人がいる所では話ずらいだろ。後はお前の部屋で聞かせてもらう!」
この後、俺はブリジットから綿密な事情聴取を行い、情況を再現しつつ対応策をアドバイスした。
その際に
『お…お兄さん……そんな所まで痴漢さんは指を入れたり……ひゃう!?』
『なんでベッドに押し倒すんですか!?電車の中にベッドはありませんよ!!ああっ!そこは今敏感になってるからダメェ…!』
ブリジットから苦情が出たような気がするが、気のせいだと思う。俺は実演を交えつつ、各シチュエーション毎の対応のしかたを教えただけだ。
だからベッドに横たわるブリジットは、実技で疲れ果て眠ってるだけだ。断じてイキ過ぎて失神してるわけじゃないぞ!
翌日、件の痴漢は捕まったとブリジットから聞いた。何でも中学生の尻を触った所を張り込み中の鉄道警察隊に捕まったそうだ。