高校生活の締めとなる今日、俺はついに卒業式を終えた。
平凡な前半と何かが色々と変わった後半、振り返ってみると感慨深いもんだ。
ちなみにうちの親は来ていない。桐乃の方に行っているからだ。
どうやら卒業式の日が同じだったようだがまったく、さすがの扱いですね!
まぁ高校で親が来るのもなんか恥ずかしいから別にいいんだけどな。
べ、別に僻んでるわけじゃないんだからっ!
ま、とにかくクラスの奴らと別れの挨拶を交わし、友人と呼べるような奴らとはいつもどおりな別れの言葉で帰路に着いた。
周りはちらほら後輩にボタンなんかを渡してるのがいて俺もつい黒猫にボタンをあげてしまった。
そっちの√が読みたいなら他の奴に期待してくれ。
……ん、何か変なことを考えてしまった。
麻奈美に田村さんちで一緒に卒業記念ぱーてぃーをやらないかと誘われたが、今日は桐乃の卒業(ついでに俺の卒業)パーティがあるのでまた今度と言っておいた。
とにかく、俺の高校生活はこうしてつつがなく終了したのだった。
桐乃のために振舞われた豪勢な料理に舌鼓を打ったその日の深夜。強い揺れを感じて目が覚めた。
「っっっ地震!?」
目を開けて体を起こそうとしたら、何かが俺の口を塞いだ。
「……静かにして」
真っ暗な部屋の中、カーテンからわずかに透ける月明かりと声でどうやら妹様もとい桐乃が俺の口を手で塞いでいるのは分かった。
腹に重みを感じたのは俺に乗っかっているからだ。
な、なんか似たようなことが前にもあったような……。まさかまた人生相談か?最後の人生相談追加しすぎだぞ!
まだ思考の回らない頭でそんなことを考えていると、また口を塞がれた。……桐乃の唇で。
何だこれは、夢?いやいやいや、そんな願望はねーよ!
状況が把握できない中、桐乃がなにやらゴソゴソ動いて視界から消えた。
と思ったら唐突に下半身が寒くなった。
というか寝巻き代わりのズボンとさらにパンツを下ろされた!?
「な……お、おいっ」
慌てて起き上がろうとしたら顔に何か固いような柔らかいようなものが当たって反動でまた倒れてしまう。
「ひゃっ!?ちょ、ちょっと!何するのよ!」
小声で文句を言ってきたが何するんだはこっちの台詞だ!
「少しおとなしくしててよ……」
そう言って何か桐乃はひんやりとした何かで俺のナニを触ってきた……ってこれ絶対手だろ!
薄暗がりとはいえ暗闇にまだ目が慣れておらずその分感覚が鋭敏になっていたせいか、はたまた竿に蠢く5本の指を想像してしまったからか、たちまち海綿体に血液が集まってきた。
「ぅわ……」
驚いたような声を出してさらに棒を握ってきやがった。
ちょ、ちょっと一体何が起きているんです!?
古来、戦争において夜襲というのは非常に効果的だったらしい。
なるほど、寝ていたところに襲撃をくらうと確かにとっさの対応ができない。
と、とにかく現状打破のために何か行動しなくては……!
「き、桐乃……いったいなんのつもり……」
また口を塞がれた。な、なんだ……このむにむにしつつもサラサラしたものは。
目の前に丸まった壁が二つあるんだが、まさかこれは。
ぴちゃっ……ぬろ~ん。
ひいぃぃぃいいぃいいっ!?な、何かがマイサンをぉぉぉぉっ!?
しかも時折生暖かい風が……!
文句を言おうと口をふがふが動かしたら頭の両脇をロックしている何かが揺れた。
「んんっ……!……ねぇ、兄貴も……舐めてよ」
ななな何?今なんつったのこいつ!舐めてよって!兄貴もって何すか!
そして思考に限界がきた俺にトドメがさされた。
パクッ
のぁぁあああぁぁあああ~っ!!!
目の前の丸い壁で下のほうがどうなっているか見えないけど、見えないけれど!否応なしに想像できてしまう。
ねろねろしたあったか~い何かに包まれた先っちょはさらにチロチロと何かに舐められる。
さらに顔面に乗っかったものから発散されていると思しき何か甘酸っぱい匂いが俺の脳を侵していく。
口に空いたわずかな隙間から俺の口内に何かが浸入した。甘いような甘くないような……ナンデスカコレ。
やばい、やばいやばいぞ、俺にそんな趣味はねえ……はずだ!
でも気持ちよくって感じちゃうっ……悔しいっ。
この異常な事態に俺の思考回路は狂っちまったらしい。本当にほんのちょっぴりの興味本位で、……目の前にあるナニカを舐めてしまった。
「ひゃぁぁああっ!」
桐乃の嬌声があがると共に俺の股間が解放され、目の前のそれが少し浮いた。
その隙にかろうじて横にずれて離れるが桐乃は反転して俺の上にまた乗っかってきた。
「万歳して」
は?何、何で万歳?
「早く!」
よくわからんが命令されるがまま寝たまま万歳する俺。
すぽーん、と音がした気がした。
服を脱がされたと気がついた時には既に桐乃が俺に覆いかぶさって密着状態になっていた。
肌がすべすべして気持ちいい……って何でおまえも裸なんだよ!?いつから?最初からか!
うぅ……胸に当たるふくらみとか起立してるティンティンに当たってるとことかヤバイ。心臓がヤバイ。
しばらくそのままでいたら桐乃が顔を起こして口を開いた。
「ね、兄貴……」
「な、なんだ」
桐乃の顔が近い。
「こうやって肌と肌を重ね合わせてるとさ、……気持ちも重なってるみたいで心地いいね」
心臓が、跳ねた。どきどきする。
くっ……こいつは妹だぞ?あの桐乃だぞ?なのになんでこんな……。俺の妹がこんなに可愛く見えるはずが……。
「どきどきしてるでしょ。心臓聞こえるよ」
ぐぁあーーっ明かりが消えてて良かった!今絶対顔赤いよ!
「兄貴ってさ、…そ、その、キスしたことあんの?」
ば、ばかにすんない。キスの一つや二つ……!
「……ないです」
かーーーっ何正直に答えてんのよ俺!
「ふ、ふーん。じゃああたしが初めてなんだ。よかったじゃん、あんたシスコンだし」
「お、俺はシスコンじゃな」
否定しきる前にまた口を塞がれた。俺が言葉を飲み込んでしまうと桐乃は口を離して俺に問うてきた。
「あたしがさ、何でこんなことしてるか分かる?」
わかるようなわかりたくないような。からかわれるのは毎度のことだが、これはさすがにそんなことは……ないんだろーな。
捨て身でからかってるってんじゃないなら。
「兄貴のこと、そんなに嫌いじゃないってゆーか。…………好き。どれくらい好きか教えてあげる」
「……!!!んんーーーーっ!?」
き、桐乃のやつ、またキスを!しかも、こ、これは……ディープ!?
容易く浸入して俺の口の中を蹂躙する桐乃の舌、流し込まれる唾液。
しばらく桐乃の攻撃が続いたが俺の舌が無意識に桐乃の舌に自ら触れ、喉を鳴らして桐乃の唾液を飲んだらようやく顔を離してくれた。
「んふ……やっと受け入れてくれたんだ……?」
お、俺は……今一瞬、自分から桐乃を求めた……?俺は桐乃のことが大キレーだったはず。
……あ。なんてこった。だったはずって。なんで過去形……。まさか俺は本当に桐乃のことを……?
「兄貴……卒業祝いにさ、頂戴」
「な、なにを……」
「兄貴の全部。身体も、心も」
こ、こいつ……ば、ばっかじゃねーの!?何言っちゃってんのよ!
くそ、どうやら俺は完全に狂っちまったらしい。でなけりゃ……こんな、分身がこんなに反応するわけが……。
「兄貴にもさ、卒業祝い、あげる」
そう言って桐乃は俺のイチモツを握り、腰を浮かせてソコに当てた。
「ね、兄貴。……あたしのこと好き?」
ぐううぅう!なんという寸止め!……っじゃなくて!
くそぅ、俺の自意識が分裂し始めてる。高坂京介の分裂……ってか。
……ダメだ、あまりに驚愕な展開に何考えてるのか自分でも分からなくなってきた。
「好きじゃないなら言って。諦めて部屋戻るから」
今更止められても困る……じゃない!くっ、理性が今にも負けそうだ。
「しかし……桐乃、兄妹でこーゆうのは……やっぱマズくないか」
「愛情があればいいの。兄貴だって、世界で最も尊く美しい文学だって言ってたじゃん」
そ、そんなことも言ったけど!でもあれは……!ぅう、今思えば無茶苦茶な言い分だ。
こうなったらもう正直に言うしかない……。
「俺は、……桐乃のことはキライだ」
そう言った瞬間、桐乃はとても悲しそうな表情を浮かべた。暗がりでもハッキリ分かった。でも。
「でも、それでも……だ、大好き……だ」
「……ホ、ホント……?」
「ああ」
かぁあーーーーーーーーーーっっっ!言っちゃったよ俺!もう知ーらねっ。どうなっても俺は知らねーよ!
「えへへ、……よかった。嬉しい」
そう言って桐乃は腰をゆっくり沈めた。
「んっ、は、ああぁ……。うぅ……つっ」
桐乃が息を吐きつつ徐々に腰を下ろしていく。頭が触れた瞬間はゾクリと俺の体が震えた。
既にかなりの快感が背中を走っているが、それより桐乃の様子が心配だった。
「お、おい……無理するな」
それに対して桐乃は俺をドキリとさせる微笑を浮かべて、……腰を一気に落とした。
「んんんんっ……ぐ、ぅぅぅぅぅぅっ」
ひぃぃぃぃぃっ、や、やばい。今のは危なかった……よくぞ耐えた、俺。
だが俺より桐乃の方が大変だ。笑おうとしてるけど、暗がりの中でも痛そうなのがばればれじゃねーか!
「んんっ、はぁ……はぁ……。しおりちゃんの気持ち、真に理解できたかも」
ってエロゲーの話題!?この状況でこいつはっ……!呆れてものも言えねーよ!
「ごめん兄貴。まだちょっと痛いから少しこのままでいさせて」
そう言って桐乃は俺の胸にゆっくり倒れこんで抱きついてきた。
頭を撫でてやったが手を払いのけられたりはしなかった。それに喜んでいる自分に気づく。
そっと唇を重ねてみる。
「……ん、ふぅ……。んんん………」
桐乃は嬉しそうに身体を押し付けてくる。滑らかな肌が俺を強く刺激した。
「っふ、っんっちゅう……んぁあっ……はぁぁはあぁ……」
い、いかん……!かつてない興奮と快感のせいで早くも爆発しそうだ。な、何か気を紛らわせないと!
そこで試しにつつつーっと桐乃の背骨の上に軽く指を滑らせてみる。
「んんっだめっ……敏感っなの……」
うわぁぁあ……桐乃がたまらなく可愛い。
俺はとにかく桐乃の痛みと俺の快感を紛らわせるために愛撫しまくったりキスしてみたりした。
「ん、はぁ……兄貴の手、気持ちいい……ぁあっ」
「桐乃……好きだ……」
もはやこんなセリフが口から躊躇いなく出てきてしまう。あぁ……末期だな、俺。頭の中が蕩けきってるわ。
冬は過ぎたとはいえ夜はまだまだちょいと寒い。
そして裸であるにもかかわらず、俺たちの身体はうっすらと汗をかくほどに熱くなっていた。
俺のティンティンの熱が桐乃のソコに伝わり、その中の蠢きが俺を容赦なく攻める。
じわじわとこみ上げてくる快感の波が大きくなるのを感じながら唇を貪りあう。
キスをすればするほど、愛しさが強くなっていくのを感じた。
しかし、俺はこーいったことは初めてである。
いや、ホントよくここまで頑張った。感動した!もう、……いいよね?ていうかもう無理です。
「き、桐乃……そ、そろそろ抜かせてくれ……ヤバイ、んです」
マジで我慢が限界にきている。たぶん頭に血管浮いてる。
「ん、ふっ……ちゅぅ……んふぅ~♪んんぅ……」
それに対し桐乃は嬉しそうにキスをして、俺の手を握ってきた。
俺も手を握り返し、舌を吸い上げる。
「んぁ……兄貴ぃ……あぁ……」
そして俺は挿入して一度も動くことなく、桐乃を愛した証をほとばしってしまった。
「はぁ、はぁ……はぁ……」
「……んっはぁ……はぁ……」
そうして俺たちは指を絡ませあい、また唇を重ねる。
「んっ……ちゅ……兄貴……好き……」
そうして俺たちは実に何年か、それとも十何年ぶりかに一緒に寝たのだった。
完
最終更新:2009年09月02日 01:47