蹴る 21KB
差別・格差 現代 蹴る 初投稿 独自設定 単発
注意
・初投稿です
・極めて単発な虐待が主です
・現代だけど極めて独自な世界観ありです
・死なないゆっくりが出ます
<蹴る>
1.でいぶ親子編
「でいぶはしんぐるまざ(以下テンプレ)」
ある男が仕事の休日を謳歌する為に近所を散歩していた時にいきなり足元から甲高い声が聞こえてきた。
そこにいたのは黒髪に赤いリボンのれいむ種と呼ばれるゆっくりの中でももっともスタンダードな種類だ。
非常に汚れており飼いゆの証であるバッジも無い以上野良ゆっくりであろう。
そんなれいむの前にテニスボールサイズの子ゆっくりのれいむが2匹跳ねている。おそらくれいむの子供だろう、しかし肝心の番の姿が見えない。
「ゆ!じじいきいてるの?でいぶは(以下いつもの)」
「「とっととあみゃあみゃ(以下略)」」
どうやら1匹の身で子供を育てている自分に対し少しでも貢いで欲しいと懇願しているようだ。
相変わらずながら親も子も頼む者の態度がなっていない。この親子の運命は遅かれ早かれ決まったと言ってもいいだろう。
そんな親子に対して男は一切喋らず、ただ親子を見つめているだけである。
「じじいーー!!むじじでないでざっざどあままよごぜーーー!!」
出会ってからまだ1分足らずだというのにれいむは一匹勝手に癇癪を起こし始め、歯茎をむき出しにしながら体当たりをしようと彼の足に突進してきた。
「ゆごっ!!!」
だがその瞬間、鏡餅体系のれいむは後ろのほうへ4メートルも吹き飛んだ。
ゆっくりである故に早すぎる動きに眼や中枢餡がついていけないれいむにとってはホントに一瞬だった。
何時までたっても突っ立っているだけ(その時間約1分)で自分に貢いで来ない人間にせーさい(笑)を加える為、
体当たりをしようとしたが突然人間の体の一部が消えてなくなり、その次の瞬間に消えた体が自分の口の中に入ってきていつの間にか自分は宙に浮いていたのだ。
「ゆぶぁっ!!」
そして、放物線を描くようにアスファルトの地面にに激突した。
男はれいむに一体何をしたのか。
簡単なことだ。ただ単にれいむの口めがけて"蹴り"をかましただけである。
ゆっくりである故に他生物の頭部以外はただの飾り程度にしか認識できないれいむは自分が何をされたか分からないまま、
殆どの歯が砕け、抉れてしまった歯茎からは餡子を漏らし、地面に激突した勢いであにゃるから若干うんうんを漏らし白目をむいて痙攣していた。
「「おがぁ(以下省略)」」
予想外の出来事に完全に思考停止していた子れいむはやっと今の事態を把握し(その時間ジャスト3分)、急いで母親の元へ駆け寄った。
「お・・・おひひひゃん・・・・」
「おきゃあしゃんまってね!いますぐぺー(以下飽きる)」
「ぺ(以下蛇足)」
やっとのおもいで(子れいむの移動速度が遅い為たどり着くまで6分ぐらいかかった為)母親の元にたどり着いた子れいむ達は、
ゆっくりにとって最高の良薬(その場しのぎのまじないの様なものであり治癒効果は皆無)である舌で母親の傷口でもない体を舐め始めた。
そんな健気(笑)な子ゆっくりの前にまたあの男が見下ろすように立っていた。
「くしょじじいー!!とっととちねぇー!!」
「しゃっしゃとあみゃあみゃよこちてちんでね!!」
子れいむは男に気付いた瞬間頬を膨らませながら左右の小さいもみ上げを上下に振り回し威嚇をしてきた。
そんな子ゆに対し男は片方の子れいむを小突く程度に蹴飛ばす。
蹴飛ばされた子れいむは、ちょっとした痛みの直後に浮遊感(実際に浮いているのだが)を感じ心が躍りだした。
「ゆ!おしょらを・・・『ボジャン』
しかし、ソレはほんの一瞬で終わった。男が子れいむを蹴飛ばした先は、道路端の排水溝である。
それも雨が止んでから間もないのか排水溝には雨水が半分ほど浸かっていた。子ゆっくりを死に至らしめるには十分である。
男は子れいむが排水溝に落ちた直後すぐさま同じ要領でもう一匹の子れいむを蹴飛ばし水の浸かった死の淵へと誘う。
「・・・ゆぶっ・・おぼりぇ・・・おぎゃ・・・たしゅけ・・・」
「・・・じじ・・・たしゅけ・・・ちにたくにゃ・・・」
もみ上げを振り回し必死にもがく子れいむ、だが手足もなくにとり種の様な水棲型でもない通常種の子れいむに自分から助かる術は無く、
水は饅頭の皮膚や餡子をゆっくりと溶かし、子れいむ達にこれまで味わった事のない苦痛を受けながらながらゆっくりと死が侵食してゆく。
「もっぢょ・・・ゆっきゅ・・・・」
そして排水溝に残ったのは、溶けにくいおかざりのリボンと若干濁った水だけであった。
「おひひひゃぁぁぁん・・・おぼひへぇぇぇ・・・」
この光景を全て見ていたれいむは涙を滝のように流し、激痛に耐えながら少しでもこの場から逃げ出したい一心でビタンビタンと、
陸に打ち上げられた魚のように鏡餅から水の無い水枕のようになった体をくねらせる。
「・・・良かったな」
そんなれいむに対し、男はついに口を開いた。
「はひばよはっはなのぉぉぉぉ!・・・」
男の言葉にれいむは歯が抜けて伝達力の無くなった口で必死に返す。
自分はしんぐるまざーなのだ、何故このような仕打ちを受けなきゃならないのか。
「良かったな・・・これでお前はしんぐるまざー(笑)なんかじゃなくなった。これでこんな目に会うことは決してないだろう」
その言葉を最後に男は立ち去り、男の言葉にれいむは返す言葉も無くその場で仰向けに倒れていた。
確かに自分の育てた子供がいなくなれば人間に対し食べ物を恐喝する事も、その応酬を受けてひどい目にあう事は二度とない。
さらに口が機能しなくなったれいむなどゆっくりは誰も番として選ぶことなく、また子供を作る事もなくなり悲劇を二度も行うこともない。
しかし、歯の無くなったれいむに排ガスを吸った雑草やゴミ箱の生ゴミにゴキブリやワラジムシと言った虫などを食す事などまず不可能。
遅かれ早かれ、この親子にはあの男に出会った時点でゆっくりの死神は鎌を振るっていたのだ。
2.河原編
男は先ほどのでいぶ一家を適当にあしらってからしばらく歩いていると今度は河原に差し掛かった。
大して何も無い河原、そのまま通り過ぎようと思った時、男は立ち止まってしまった。
ダンボールにブルーシートが被せられご丁寧に四隅に重石となる石ころが置かれた奇妙な物体と、
すぐそばに金髪のゆっくりであるありす種の目線の先の黒い帽子を被ったまりさ種がハンドバックを口に咥えてアリスのもとへ跳ねてくる光景に出会ったのだ。
「ゆゆ~まりさ!とてもとかいはなふくろさんね!!」
「ゆっへん!!まりさにかかればこんなものにんげんさんからだっかんするなんてかんたんなのぜ!!」
まりさとありすの声が聞こえてきた。
男からあの二匹の間には下り坂があり距離は5~6メートル程であるにもかかわらず、ゆっくりの大音量の金切り声は男の耳に一字一句漏らさずあの二匹の会話が聞き取れた。
だっかん?奪還なのだろうが、どうせ誰かの置き忘れまたは老人の手からひったくったとしか考えられない。
「まりさ、いまおちびちゃんたちがねてるからしずかにしてね!」
「おっと、そいつはすまなかったのぜ!」
此処からでも聞き取れるのに静かにしてもへったくれもない、それにあんな大声あげて起きない子供も子供だ。
男がそう心の中でぼやくと二匹の番がダンボールの中へと入っていくと同時に今度は更に奇妙なものが現れた。
「まりさはどすだよ!えらいんだよ!わかったらにんげんさんはとっととたべものをけんじょうしてね!!」
男の目の前に現れたのは自分をドスまりさだというゆっくり。そんなまりさはでっぷりとした巨体を引きずってこちらに迫ってきた。
ドスと言うのは大抵3メートル以上の巨体を持つゆっくりの変異種だ。
しかし目の前のまりさはどうだろう。たしかに他のゆっくりと比べれば大きいがせいぜい1メートル半ほど。
薬屋の前に立っている象の人形程度の大きさだし、その巨体も大きいというよりデブと言った方が近い。
それにドス系は本来生態系を狂わせるという理由で森林や平原地帯で群れを形成しているモノは全て駆除討伐され、
今じゃ山の奥深くにしか生息せず、駆除の件もあり堂々と人間の前に姿を現すはずが無い。
その為森などに暮らす野生のゆっくりは大抵土で汚れてても小奇麗の部類に入るがこのドス(?)まりさは非常に薄汚く、それは人間の居住区に存在する野良ゆっくりだという証拠でもある。
恐らく何処かの路地裏に住み着き菓子類とかカロリーの高い物貪り食い続け、
運良く駆除されること無く生き延びているうちに自分が他のゆっくりより大きい事に気付き、自分をドスだと勘違いしたのだろう。
「きいてるの!!はやくしないとどすすぱーくをうつよ!!」
男は黙ったまま持ってもない物で脅しをかけてくるこのデブ饅頭をどうしようか考えた。
このまま無視するのもいいがこの巨体だ、ほっとけば飼いゆっくりや小さい子供に被害が及ぶだろう。
だが潰すにはまりさはあまりにも汚いうえにひどい悪臭も放ち、触れば即匂いが移るだろうしそれも嫌だ。
「なにつったってるの!!いくらかんだいなまりさでもおこるよ!!」
まだ10秒もたっていないのに、どうして野良ゆはこうもせっかちで短気な奴等ばかりなのだ。
ふと男が足元を見ると、あたりには手のひらサイズほどの石が何個か転がっていた。子供が川岸まで持ってきて遊んだものだろう。
男はこれを見て口元に笑みを浮かべた。決して触れることなく、このデブまりさを駆除する方法を思いついたのだ。
「もうがまんできないよ!!どすすぱ『ドグシャッ』
思い立ったら吉日(意味違うかな)、男は足元の石を蹴り上げ、その石は見事にデブまりさの右目に当たった。
「ゆぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!なに"ご『ボグシャッ』
今まで味わったことの無い激痛に見舞われ、悲鳴を上げている所に男はすぐさまもう一つの石を蹴り上げまりさの左目へと命中させた。
「な"ん"な"の"!!ま"え"ぎゃみ"え"な"い"いいいぃぃぃぃぃぃ!!!」
両の目を潰され視界がなくなったまりさはまるで大型トラックのエンジン音のような、低い唸り声をあげあがら起き上がりこぼしのように半身を前後左右に激しくゆらし暴れだした。
そんなデブまりさの真横、まりさとありすの番の入ったダンボールと川とが一直線上に並ぶ位置に男は立っていた。
そして、足元の石を渾身の勢いで蹴り上げた。先ほどのでいぶを蹴り上げたものとは違う、ゆっくりがくらったら一撃で中身をぶちまけるような強烈な一発を石にお見舞し、
そして石は若干ヒビが入りながらも一直線にデブまりさのこめかみへとクリーンヒットした。
石はデブまりさの体の中で止まり、代わりに石にあった運動エネルギーがデブまりさを引っ張り体はその方向へと転倒する、そしてデブまりさのすぐ横には下り坂がある。
その方向へと倒れれば当然デブまりさは坂を転げ周り、サンドバックほどの重さを持つゴミの塊はその勢いに乗ってゆっくりの入ったダンボールをいとも簡単に潰し、
最終的にはその奥のもう一つのコンクリート固めの下り坂を転がり、砂利場を通り過ぎ川へとダイブする事となった。
「ゆ"あ"・・・みずヴぁ・・ゆっぐり・・・」
雨が降った後の川は水かさが増した上に若干流れる速度が速くなっており、体重の重いデブまりさを意図も簡単に、饅頭の体を溶かしながら下流へと流していった。
男はそれを確認すると坂を降りデブまりさによって潰されたダンボールへと近づき、ブルーシートをひっぺ返した。
案の定大量の餡子とカスタークリームが飛び散っており、ゆっくりは子供がいるといっていたがそれすらも分からないくらいに原型を留めずにぺしゃんことなってしまっている。
男はそんなものには気にも留めず、ダンボールの隣に落ちていた餡子とクリームで若干汚れたハンドバックを手に取り、交番へと向かって歩き出した。
3.公園編
男は交番へハンドバッグを届けた後公園で一息入れていたところだった。
交番ではちょうど老婦人からゆっくりにバッグをひったくられたとの通報があったらしく、男はゆっくりの死骸のそばに落ちていたと話した。
いくら相手が饅頭とはいえ虫を殺すのとはワケが違う、いい大人が気軽に殺して奪い取ったなんて言えるものでもない。
この町で一番大きな公園には子供達が遊ぶ遊具は勿論のこと、少しながら雑木林があり噴水や日時計として機能している大きな花壇もある。
そんな綺麗な公園には子供の他にも主婦や鳥達、そして飼い野良問わず多くのゆっくりもやってくる(勿論飼いゆは飼い主と一緒にだが)。
その中でも野良ゆにとってこの公園は食料(花壇)・飲み水(噴水)・住居(雑木林や公衆トイレ)をこんなにも手軽に得られる以上最高のゆっくりプレイスであり、最良の活動拠点でもあるのだ。
男はベンチに腰掛けながら近くの希少種ゆっくりであるめーりん種と飼い主と思しき女性にに目を向けた後、何かの気配を感じすぐそばの雑木林に視線を変えた。
そこにいたのは捕食種であるれみりゃ種(胴なし)が木の枝の上で静に眠っていた。
れみりゃ種は夜行性であり昼ごろは寝ている場合が多い。しかし腐っても捕食種、ゆっくりを飼う者にとって捕食種はスズメバチの巣を見つけたのと同等なのだ。
だがそれも昔の話、昔こそ捕食種は飼い野良問わずゆっくりを襲っていたが無論人間の力が何枚も上手。
駆除と捕食種対策により飼いゆっくりへの被害は激減、野良捕食種達も人間と人間の所有物に手を出した時の怖さを餡子の芯まで思い知り、今では野良の捕食種は野良ゆのみを狙うようになった。
しかし男が感じた気配はれみりゃだけではなかった。
下の方の茂みの影に隠れて(とは言っても男の方向からはバレバレである)一匹のまりさ種が先ほどの飼いめーりんを睨み付けていた。
汚れた体にボロボロの帽子は野良の証であり、その野良まりさの目は非常に険しく口には先の尖った枝が咥えられていた。
男の予感が正しければこのまりさは飼いめーりんをその枝で刺し殺すつもりだろう。
野良ゆの大半は住宅街や都市部の劣悪な環境にストレスを感じている。
しかし、人間に飼われていることで自身とは雲泥、いや星々と土くれのような最良な環境を得ており、それを見せ付けられた野良ゆは大抵飼いゆに対し嫉妬や羨望を感じる。
そして野良ゆた大抵飼いゆを殺したり自分も飼って貰おうと無理やり飼いゆとの子供を作ろうとする。
今ゆっくりのペットブームで一番の問題となっていることだ。
しかもまりさのターゲットであるめーりん種は高い知能と引き換えに喋ることが出来ない。
人間側としては飼いやすくしつけも簡単な為非常に親しまれているが、
ゆっくり、それも知能の無い野良や野生からすれば喋ることが崇高であるという考えに基きめーりん種は「くず」の烙印を押されている
(最もこれは通常種達の一方的解釈であり知能の高い種はそう感じずしかも言葉がわかるらしい)。
捕食種達は猫ほどの知能があったから即座に人間に対する知識を得てや何をやったら自分が危険な目に会うかなどすぐに認識した為にこれ以上人間から危険視されることもなくなった。
しかし、あのまりさはどうだ。虫以下の知能しかない為、勝手に逆恨みし飼いゆを殺すことしか考えず、そうなったら自分がどうなるかなど全く考えていない。
そんなだから野良はいつまでも人間に邪険の目を向けられ、そして今現在でも駆除の対象とされてしまっているのは野良達は決して理解しないだろう。
目の前で飼いゆが死ぬのは面白くもなんともない。そう考えると男はベンチから腰を上げた。どうするかプランが決まったのだ。
まりさは人間に両親が殺されてからずっと逃げ隠れしながら怯えて暮らしてきた。
しかし、自分よりも遥かに劣っている(と思い込んでいる)めーりんが人間に飼われ優しい声と目を向けられている所を見た瞬間まりさの中で何かが壊れた。
心には怒りと殺意、濁った瞳の奥には憎悪、もう餡子が沸騰しそうな勢いだ。
とっさに枝を噛み締めている顎に力が入る。とっととあのくずを殺せばこの怒りが収まるのだ。そんな考えしかない。
すぐ近くにいる人間の存在も、上を向けば簡単に見つかるれみりゃも最初っから見えちゃいない。
めーりんがまりさに背を向けた瞬間、野良まりさは一気に茂みから飛び出しめーりんに向かって一直線に飛び出した。
が、その枝はめーりんには届かない。
「ぐぴゅあっ!」
それどころか野良まりさは男の足に激突し後ろの方へと大きく、そして高く吹き飛ぶ。咥えていた枝は宙に浮いている途中で落としてしまった。
簡単なことだ。男はまりさが飛び出すであろう場所に待ち伏せし、出てきた所をそのまま蹴り飛ばしただけだ。
だがそれだけじゃない。男はまりさをある場所へと狙って蹴ったのだ。
「ゆげっ!!」「うあっ!」
その狙った場所・・・寝ているれみりゃ目掛けてまりさを蹴り上げそして見事命中した。
「なんなんだぜ!!いままりさはいかりでうちょうてんなのぜ!!」
いきなりの不意打ちに怒りを露(元からだったが)にするまりさは気付くはずも無かった。
「うーあまあまだどぉー」
その怒鳴り声が自分から見つけてくれと言わんばかりのサインであった事に・・・。
男は元からこうなる事を予想していた。まりさを蹴り飛ばしてみりゃを叩き起こし、そしてまりさは怒鳴り自分からディナーとなるのを志願することも。
この後はこのまま、まりさが殺す側から殺される側に移る事の恐怖に怯えながられみりゃにじわじわと餡子を吸い尽くされるはずだった。
だがしかし、男もこの後の展開は予想外だった。
まりさの怒鳴り声がれみりゃに対し自身の存在を教えたのならば逆も然り、れみりゃの声もまりさに対し自身の存在を教えることとなりまりさは声の方向へと目を向ける。
「れれれれ・・・・レミりゃだああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁx!!!」
まりさは叫んだ。死の恐怖で満たした心いっぱいに。まりさの叫びはサイレンのように公園中に響き渡り、そしてそれが発端となった。
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ほしょくしゅはいやだぁぁぁぁぁ!!」
「じにだぐなびゃああぁぁぁぁぁ!!」
公園中のゆっくりの殆どが一斉に捕食種の存在に恐怖した(前記の煩い台詞は全部野良のやつです)。
飼いゆは恐怖に怯え飼い主の腕の中へと飛び込み、飼い主は皆なだめる為にその頭を優しく撫でる。
野良ゆは家の中が一番安全だというのに雑木林やトイレの中、ベンチや遊具の影から不用意にそしてこれでもかとばかりに大量に飛び出し、騒ぎたて、親ゆ子ゆ赤ゆ関係無く公園中を跳ね回った。
まさかそれが、還って自分のゆん生を終わらせる展開になるとも知らずに・・・。
「れいぶのおじびじゃんがぁぁぁぁ!!」
「いやーーれみりゃいやーー!!『ぐちゃ』「ゆぺっ」
「いやーー!!つぶさないでーー!!」
逃げ跳ねる野良ゆの数はとてつもなく多い。逃げている最中に知らず知らずの内に子ゆや赤ゆが踏み潰されてしまう。
潰された子の親は立ち止まり子の亡骸の前で泣き喚くが、逃げおおせる饅頭の波に潰されるのは時間の問題であろう。
「ゆっくりしねぇっ!」
「どぼじでふらんがいるのおーぉ!!」
ふらん(胴付き)の飼い主は棒を投げて拾ってくるのと似たような感覚でふらんを野良ゆにけしかけ、
ふらんもこの時だけは本能に従い野良ゆの殺戮をおこなった(まぁ飼い主も近くにいるし色々と問題ないだろう)。
「おがああぁぁぁしゃぁぁぁぁん!!」
「さちゅけでぇぇぇぇ!!」
公園にいたゆっくりを虐げる事を快楽とした人間に親を潰され、子は全て自前の袋の中へと入れられた。
「すっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきりすっきり『グシャッ』
ありすは恐怖で遂に発狂してしまいレイパー化。偶然通りかかった通行人の癪に障り潰された。
「どりさんやべでええぇぇぇぇ!!」
「ばりざのこぎれいなあんよがぁぁぁぁ!!」
「いやじゃあああたべにゃいでぇぇぇぇ!!」
「だじげでぇぇぇぇ!!」
あるれいむとまりさは10匹の子を設けた大家族だった。だが親も含め全て鳩とカラスの大群に食われているところだ。
「おおカオスカオス」
「おお腹筋崩壊腹筋崩壊」
「どぼじでここにきめえまるがいるのぉぉぉ!!」
偶然いたきめぇ丸達に取り囲まれ、ストレスで自滅した。
子供に捕まり遊び道具として死ぬまで蹂躙された。
噴水に上がった野良ゆは全て足を滑らせ噴水の中へ溶けていった。
花壇へ上がろうとしたらその前に花の世話係のお爺さんの抜き手とのうかりんのライフル型エアガンで死んだ。
公園から逃げ延びたはいいが猫の遊び道具と化してしまった。
ヤンキーに捕まったら灰皿の代わりにされ何度も根性焼きを食らった。
人間や他の動物から見ればまさに混沌。ゆっくりにしたらまさに地獄以外の何物でもない。
たった一蹴りが、たった一つのシグナルが、大量の野良ゆを様々な形で死に至らしめる大惨事となってしまった。
事の発端となった一人と一匹の内一人の方はいつの間にか公園から姿を消しており、
一匹の方は既に中身はれみりゃの中であり、外は恐怖を最大限に体現したような苦悩に歪んだ表情のデスマスクと化していた。
このゆっくり大量発生事件は後に町内の新聞で取り上げられる事になるとは男はまだ知る由も無い。
4.帰り道編
男は明日の仕事の為に帰路に着いていた。
今日は面白いものが観れた。そう思っているのかその足取りは意気揚々だ。途中自販機で缶コーヒーを買うと、缶を開ける為に視線は自然と下を向く。
その時男は足元のある物体に気付いてしまう。空き瓶のガラス片だ。誰かが誤って落としたのだろうか、そう思ったが自販機には瓶詰めの飲料はない。
それに落ちてるガラス片の数も多く、茶色や緑に透明色と色も種類も大きさも全部バラバラ、それが自販機の下からはみ出ている様に散らばっている。
男は不思議に思い身をかがめ自販機の下を覗いてみた。
そこにあったのは大量のガラス片は勿論のこと、汚れた弁当とその残飯、大きな葉っぱに乗せられた虫や雑草、そして汚れた赤いカチューシャ。これは間違いなく野良ゆっくりの巣である。
ゆっくりは大抵自分が気に入った物は"たからもの"と称し集める癖がある。この場合ガラス片がその部類に入るだろう。
しかし肝心のゆっくりがいない。何処かに出かけているのだろうか。
餌となる弁当の中身や虫の量から見てこの巣で暮らすゆっくりは恐らく家族単位、それが残っていることから日帰りの予定、ゆっくりの移動距離が極端に短い以上そう遠くへは行っていない筈。
男は最後の暇つぶしがてらに巣の主を探すことにした。
そしてそれはすぐに見つかった。
「「「「ゆ~ゆ~ゆゆ~」」」」
と言うより向こうから教えてくれた。
男がその不協和音を頼りに角を曲がると、そこにはれいむ一匹とその子供と思われる子れいむ2匹に子ありすが1匹、
他にゆっくりの姿が見えない以上あの自販機の巣の主で間違いないだろう。その家族が横一列に並んでその不協和音を発し、家族の前には空の缶詰が置いてある。
この家族は何をしているのかと問えば、男は声が聞こえてきた時点でその問いに答えることが出来た。
答えは『自分達の歌でストリートライブをやり人間からお金を得ようとしている』。
家族である以上成体ゆっくりは2匹いるのが常識だ。1匹であるいじょうこのれいむもしんぐるまざー(笑)であり、あのカチューシャは番であるありす種の遺品だろう。
ありすは生前れいむやおちび達のおうたを褒めてくれた。この前ありすがカラスに殺されてから餌を捕る量が減ってしまった為、
だからありすに好評だったおうたなら人間も喜びお金を差し出してくれるに違いないと考え、
れいむとそのおちび達は(自称)ゆっくりできるおうたで人間から拝観料を得て生き延びようと考えたのである。
たしかにれいむ達のおうたはゆっくりできるだろう。
ただしそれはゆっくり、それも野生や野良の通常種限定の場合だ。
人間やその他動物、元々生まれ育った環境の違う(ましてや歌わない)飼いゆや獲物を探す為の一種としか考えていない捕食種にはゆっくりのおうたなどただの雑音か不協和音ぐらいにしか聞こえない。
それは家族の前に置いてある缶詰が空っぽであるのが全てを物語っている。
無論男もこの不協和音を綺麗な歌声などと感じる筈も無く、それどころかさっきまでの気分を害された感じで腹を立てていた。
饅頭家族は男に気付いていない。それを確認すると缶の中身を全て飲み干し、缶は男が握る手を緩めると自然と地面へと落下し、
男はタイミングよく缶を地面に着地する前に蹴った。
「ゆ~ゆ~ゆっくりし『ゴシシャッ』
狙った先は親のれいむ。それは見事に命中。缶はれいむの中枢餡と呼ばれるゆっくりの核となる部分を貫き不自然に飛び出ていた。
「おきゃあしゃんどうしたの?」
「なんでうたうにょおやめたの?」
「ゆっきゅりしていってね!!」
まだ赤ゆ言葉が抜け気っていない子供達は、母親は既に事切れている事に気付かずに親を囲うように言葉を投げかける。
男はこのまま見ているのも良いかと思ったが見つかって変に絡まれるのも嫌なのですぐに振り返り帰路へと戻ることにした。
雲行きも怪しくなってきた事も理由だろう。
赤ゆ達は親を殺した張本人も、親の死も、空から死神が降りてこようとしているのにも気付く事無く、動かなくなった親を心配そうに話しかけ続けた。
夕立が襲い掛かってくる前に男は帰宅していた。あの後子れいむ達がどうなっかなど気にも止めていない所かもはや記憶の中へと溶け込んでしまっている。
所詮世間は野良ゆを『虫にも劣るゴミ以下の存在』としか認識しいない以上、野良ゆの命なんてどうとも思わない。
いい大人が公にはしなくても影で野良ゆを殺しているなんて日常茶飯事、男もその一人でしかない。
この雨は長く続きそうだ。この雨も大量の饅頭の体を溶かすだろう。今日も何処かで大量の野良ゆ達の苦痛と死の悲鳴が聞こえるように思えないでもない。
終
あとがき.ただの蹴りも一工夫するだけで沢山のゆっくりが様々な死に様を魅せる。そういうのおコンプセントにして書いてみました。
飼いゆが死んでない?いやいや、人様の所有物をそうそう傷物しちゃあいかんでしょうに。
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このSSへの感想
※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね!
- ↓×1 羅漢銭のキックバージョンwww -- 2018-01-05 02:33:28
- 蹴った石にヒビが入ったり缶で中枢を打ち抜いたり、キック力ありすぎだろ。
あと誤字多いな。 -- 2012-06-01 21:58:26
- 「思い立ったが吉日」よりも「善は急げ」のほうがいいと思う -- 2012-01-09 00:29:18
- 公園の花壇にいたじいさんは何者?
面白かった~、お兄さんはサッカーをやればいいんじゃ?
-- 2011-10-07 20:38:15
-
わかるよ〜 -- 2011-08-24 18:18:56
- 最高だな? -- 2011-08-04 15:57:50
- しゅっきりしたゆ! -- 2011-05-30 05:24:42
- 公園での蹴りは一石二鳥ならぬ(一れみたくさんゆ殺)だなwww -- 2011-02-28 09:49:40
- す、スッキリー!
これめっちゃおもしれえ!!
それにしてもこのお兄さん抜群の命中力だなw
両目を正確に潰したり、空き缶で貫いたり、もうペレ級だなw
サッカーよく知らんけどw -- 2010-11-17 08:18:30
- 交番にバックを届けるお兄さんは良い人なんだね、わかるよー
あのどでぶまりさ、よくいままで生きてこれたなww -- 2010-10-12 22:23:11
- 希少種は愛での対象であり、幸せな生活をおくらせるべき -- 2010-10-02 10:26:26
- 野良希少種虐待なんて全然見たこと無い -- 2010-09-15 01:40:33
- 野良が不幸になる話しはスッカとするね!
(希少種は除く) -- 2010-08-12 01:52:58
- なんか途中から嫌な話だったな -- 2010-06-05 03:56:35
最終更新:2009年11月17日 17:31