ゆっくりに関係する怖い話3話 7KB
悲劇 ギャグ 理不尽 自業自得 仲違い 誤解・妬み 自滅 希少種 現代 虐待人間 独自設定 虐待お兄さんが殺害される
タイトル:虐待お兄さん連続殺人事件
作者名:蛇足あき
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俺が語るのは、とある連続殺人事件についてだ
有名だから知っている奴も居るかも知れないが……ま、聞いてくれ
199X年の某県某市に、虐待お兄さんの組織があったんだ
組織っつっても、ゆっくりんぴーすのようなでかい組織じゃない
ただ気があった仲間が、ただ集まっているだけ
ネット上だけでしか知らないって人同士もいたから、どんな組織かは大体想像がつくだろう?
簡単に入会も脱会も出来るし、警察やらなんやらに捕まっても一網打尽とはいかない
そんな組織だ
ある日の事だった……
その組織に所属している虐待お兄さんがさ、希少種を手に入れたんだ
少なくとも、そのお兄さんを知っている奴からすれば、到底手に入るはずが無いゆっくりさ
仲間内に自慢してたね。そのお兄さんは
当然、仲間達はいろいろな虐待方法を提案した
だけど……それが問題だったんだ
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『どれもこれも面白くないな』
そのゆっくりを手に入れたお兄さんは、そう言ったんだ
これが、すごい腕前のお兄さんだったら、誰もが怒りながら納得しただろう
だがそのお兄さんの虐待は、下手って言い方も変だけど、本当に下手だった
手加減をミスって殺すわ、いつもいつもヒャッハー!なんて叫ぶわ、虐待と言うか、ただ暴力を振るうだ
けだわで、皆が皆
『お前が言うな!』
って怒ったのさ
そしたらそのお兄さん、躍起になってさ
『自分だけで虐待してやる!お前達には詳細を教えないからな!』
なんて言って、帰ってしまった
残されたのは、不安がるお兄さん達
とても貴重なゆっくりが、あんな自分勝手な人間に虐待されていいのか?
そもそも、普段から問題を起こすような奴が、虐待する前にポカして捕まる可能性は無いのか?
俺の方が、うまくそいつを虐待できるのに
俺が虐待したいのに
お兄さん達は、全員が全員、そう思ったはずだ
ま、そうなれば、次に何を起こす奴が現れるか
解るよね?
そのお兄さんと近かったお兄さんが、お兄さんを殺したんだ。ゆっくりを奪ってな
ええい、ややこしい
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翌日は大変な騒ぎさ
仮にも問題を起こす虐待お兄さんとはいえ、当然ながら近所にはそれ並に顔が知れている
金品も奪われて居ない、ただ殺されただけ
手口は乱暴で、まるで殺人だけが目的だったよう
警察も本格的に捜査する事になって、周りの一般住民は、殺人犯が現れないかと不安がった
そんな人達の輪の外で、ゆっくりを奪ったお兄さんは、ひたすら喜んでいたんだ
自分がこのゆっくりを虐待できる
それだけが、このお兄さんにあったんだ
とはいえ、そうゆっくりもしてられない
何せ色々証拠を残していたからね
このまま警察に捕まったら、ゆっくりも証拠品として押収されるかもしれない
直に虐待しないと
とはいえ、そうそう簡単にすばらしい虐待アイデアが沸くなんて事は無い
そんな時、そのお兄さんの家に誰かが入ってきたんだ
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翌日、騒ぎは更に大きくなった
近くに住んでいた虐待お兄さんが、殺されたんだ
警察が事情聴取にそのお兄さんの家を訪れた時には、既にむごたらしく殺されていた
何者かと争った形跡があり、とても自殺とは思えない死に様から、連続殺人事件と考えた
当然ながら、警察は更に本腰を入れるし、近隣住人は更に怯える
でも、やっぱり1人だけ、喜んでいる虐待お兄さんが居た
その虐待お兄さんを殺したお兄さん……ややこしいけど、ゆっくりを奪ったお兄さんを殺して、ゆっくり
を奪ったお兄さんって事だ
やっぱりややこしいな
このお兄さんは、やっぱりそのゆっくりを虐待したかっただけだったんだ
だから、最初のお兄さんから何とかして譲ってもらおうと……どうしても無理なら殺してでも奪おうとし
ていたけど、偶々違うお兄さんが殺害して奪ったのを目撃してしまった
それでこのお兄さんも、その奪ったお兄さんを殺害して、奪ったって事さ
とはいえ、世間では連続殺人事件と断定されてしまった
こんな時に疑われる行動をしたら、やっぱりこのゆっくりを虐待できないだろうと考えた
とりあえず、ほとぼりが冷めるまでは虐待を止めようと考え、ゆっくりに餌をやって眠ったんだ
そんな夜、そのお兄さんの家に、誰かが侵入した……
ま、ここまで言えば解るよな
別の虐待お兄さんが、そのゆっくりを奪って、お兄さんを殺したのさ
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結局、そのゆっくりをめぐって、あれよあれよと殺人が続いた
連鎖は止まらず、あまりにも阿呆な虐待お兄さんしかいなかったのか、次々と他の虐待お兄さんに殺され
ていって、その度にゆっくりが奪われていく
警察は最初、虐待お兄さんが殺され続けた事から、ゆっくりんぴーすの過激派かと考えた
とはいえ、あまりにも杜撰な殺人が続くと、証拠も次々と見つかる
ルールにも気付いたって訳だ
そうなると話はあっさりと片付く
また奪った虐待お兄さんの家に、強制家宅捜査の令状がおりた
連続殺人犯の犯人としてね
そのお兄さんの家に踏み込むと、今度は間に合ったのか、別のお兄さんがそのお兄さんを殺している最中
に出くわせた
当然、虐待お兄さん1人と警察数人じゃあどっちが強いかなんて、簡単に分かるだろう?
あっさりと捕まり、ただ
『あいつを虐待させてくれ!!!』
そんな場違いな事を喚くお兄さんを、連れて行ったんだ
警察としては、このお兄さんを連続殺人犯として捕まえた
なにせ世間を安心させないといけない。もう起こる筈もない殺人で、一般人を怖がらせる必要は無いから
ね。最後の虐待お兄さんには悪いが、無実の罪も被って貰うって事になったのさ
弁護人も呼ばれずに、そのまま終身刑が下って、一連の殺人事件は幕を閉じました
ってオチ
ああ、それと。そのゆっくりだけど
警察が保護した時に、死んでしまったらしいよ
『めどい』
って言ってさ
ゆっくりてるよが、次々と住処を変えさせられたんだ
そりゃー、ゆっくりは出来なかっただろうね
結果的には、虐待に成功してたってオチだ
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怖くない?
まるで落語?
そう思うのも無理は無いかもね
でもね、冷静に考えてごらん?
そんな考えはおかしいんだよ
どうしてだって?
本気で分からないのかい?
だって、この事件で死んだ人間は、両手で数え切れないんだよ?
たった一匹のゆっくりを、自分で虐待したい
そんな、自分勝手な感情で、仲間だった人間の家を荒らして、殺人と言う罪を犯して、殺される
それを罪と認めずね
そんな精神異常者の話を、笑い話に捉えてしまったのは、ちょっと常識外れじゃないかな?
それにもう1つ
どうして虐待お兄さん達は、てるよを手に入れたお兄さんの家が分かったと思う?
最後の警察だって、一連の事件を調査した末に、ようやく判明したんだから
そんなに都合よく、てるよを虐待する前に次々と起こると思うかい?
そして誰もが、犯人が分かってたのに説得も通報もしなかった……
いくら希少ゆっくりとは言っても、そんな風に虐待お兄さんを操る事はできない筈……
もしそれが出来たとしても、それなら最後までゆっくりできなかったなんて……おかしいよね?
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「ま、それで俺の話はおーしまい」
「はい。ありがとうございました」
さっきの話とは反対に、明るい……ってのも変だけど、話だったな
しかし言われた言葉
『ちょっと常識外れじゃないかな?』
冷静に考えれば、確かにおかしいな……
いくらなんでも、人の死をコントだって思ってしまったなんて……
「怖いお兄さん達ね……」
「怖いと言うか、閉鎖されたコミュニティが問題だったんじゃないか?」
「別に閉鎖された雰囲気は感じなかったけど……」
「まあ、怖いのはこれが自然に思うかもしれないって思った俺達の精神状態って奴だな」
「そう、本当に怖いのは人間の心の闇なのだ……」
「そんな定型句で閉めないでくれよ」
語った人が笑いながら言う
「そうですよ。まだ私も語っていませんから」
「とすると、次は君かな?」
「はい。いいですかね?」
「僕としては問題ないよ」
「同感ね……貴方は?」
「俺はもう少しだけ……」
「だな」
「じゃあ、準備をしますから少しだけ待っていてください……」
テープを変えて、新しい頁を捲る
「どうぞ」
「はい。では、語りますね」
4番目の話が、向き合った相手の口から語られる
ゆっくりが不幸になった話
ゆっくりに関わって異常者になった話
今度はどっちだろう?
それとも、全く別の話になるのだろうか?
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「私が語るのは、とあるゆっくりの群で起こった、たたりの話です」
第4話 『ゆっくり地蔵の祟り』へと続く……
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このSSへの感想
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- くだらなさすぎる -- 2012-07-19 23:38:12
- うむ -- 2011-02-17 20:43:27
最終更新:2009年12月14日 00:33