流産の果てに 9KB
※漫画あきさんのネタふりに触発されて書きました
※独自設定垂れ流し
「ゆぎゃああああああ!」
ゆっくりの巣の中。れいむの絶叫が響いた。
ほんの昨日まで、この巣の中を占めていたのはしあわせな音だけだった。
胎生型のにんっしんしたれいむ。出産まであと少しになったれいむは、毎日ゆっくりとし
たおうたをお腹の中の子供に聞かせていたものだ。
ツガイのまりさもまた、赤ちゃんが産まれるのを楽しみにしていて、毎日お腹のあかちゃ
んに明るく話しかけていたものだ。
「れいぶぅぅぅ、れいぶぅぅ!」
今、まりさの口から出るのもまた苦しげな声だ。その頭の中には赤ちゃんの心配など無く、
れいむの身を案じるだけだった。
なぜなら、赤ちゃんを心配する必要はもうないからだ。
赤ちゃんは、死んでしまった。
流産だった。
しあわせは無くなった。苦しみと悲しみだけが、この巣を占める全てだ。
「む、むきゅ……!」
産道半ばで死んでしまった赤ゆっくり。このまま放置しては、赤ゆっくりの腐敗と共に母
体まで雑菌に犯され、腐って死ぬことになる。
そう判断したのは群れの長ぱちゅりーだ。
そして今、れいむを救うべく長パチュリーは「摘出手術」を行っていた。
まりさのオールを使って、腐った赤ゆっくりを掻き出す。ただそれだけの、原始的な手術
だった。
知識はあっても力と技術のないぱちゅりーのすること。れいむのまむまむはどんどん傷つ
いていく。それなのにず赤ゆっくりの摘出は遅々として進まない。
だが、それでもやるしかない。
この過酷な選択をしたのは、
「れいむをたすけてほしいよ……!」
れいむを本心から心配したまりさだった。
ぱちゅりーは長として辛い役目を必死に務めようとする。
悲惨な出来事だった。
誰もが同情すべき、不幸な事故のハズだった。
だが、周りで見守るゆっくりの中には、まりさへ冷ややかな視線を送るものが何匹か居る。
この悲劇のの原因が、同情を阻む。
にんっしん中のれいむに、まりさがすっきりーをしたことが、流産の原因だったのだ。
流産の果てに
手術は辛うじて成功した。
ぱちゅりーにより、赤ゆっくりは摘出された。
だが、「それ」を見ても誰も赤ゆっくりとは思うまい。バラバラに砕け散った餡子。その
中に散らばる目になりきれなかった白玉。歯になり損ねた無数の飴細工。それらが混ざっ
たものは、ゆっくりをして同族とはわからない状態だった。
れいむの状態もまたひどいものだった。
あかゆっくり摘出の際、オールでかき回されたまむまむはもはや再生不可能な状態だった。
今は湿った葉をつけられ餡子の流出を押さえられている。気休めのようなものだ。
だが、それでも。
犠牲は大きかったものの、れいむの命は繋がった。
「れいむぅ……れいむぅ……」
ツガイのまりさはれいむにすり寄る。
涙を流し、れいむの命が助かったことを喜んでいる。
「まりさ……」
傷ついたれいむには、その優しさが嬉しかった。それが唯一の救いだった。
「むきゅ……あとはえいようをつけて、ゆっくりすることね……」
仲睦まじくよりそう二匹をあとに、長パチュリーを初めとした群れのゆっくり達は去って
行った。
昨日まではしあわせが占めていた巣。そこは、過酷な苦しみを経て今は、深い悲しみに覆
われている。
だが、まだ暖かさを失ってはいない。
先ほどまりさを冷ややかな目で見ていたゆっくり達も、考えを改めた。
すっきりーしてしまったのは何かの間違い。このツガイなら流産の不幸を乗り越えられる
に違いない。
傷つきながらも微笑むれいむと、涙を流しよりそうまりさは、そう思わせるに十分なほど
ゆっくりしたものだったのだ。
「れいむ! すっきりーするのぜ!」
翌日の夜のことだった。まりさが必死に集めてきた栄養のあるごはんの数々。それを口に
し、れいむがようやく少しばかり元気を取り戻した頃。まりさはそんなことを言い出した。
「ま、まりさ……何を言っているの……?」
「すっきりしたいのぜ! むらむらなのぜ!」
「なにいっでるのぉぉぉ!? きのうあかちゃんがしんじゃったばっかりでしょぉぉぉ!?」
れいむにはまりさが何を言っているのか理解できなかった。
まりさはれいむのことを愛していてくれるはずだった。「いっしょにゆっくりしよう」と
プロポーズしてきたのもまりさの方からだった。
それに、まむまむが完全に壊れたれいむは、もう普通のすっきりーができない。それを承
知でまりさは摘出手術を受け入れたはずだ。
もう子供ができなくても、れいむを大事にしてくれる。まりさは昨日、そう誓ったはずな
のだ。
流産は辛いでき事だった。だが、二人でそれを乗り越えたのだ。
それなのに、不幸の元凶である忌まわしいすっきりーを。それも流産手術の翌日にしたい
なんて。れいむの餡子脳にはまるで理解できない。
しかし、まりさの餡子脳はあまりにも単純明快だった。
「れいむとすっきりしたいのぜ! もうあかちゃんができるしんぱいもないし! りゅう
ざんすることもないからおもうぞんぶんすっきりできるのぜ! まむまむがなくても、す
ーりすりならできるのぜ! まったくもんだいないのぜ!」
まりさはれいむを愛していた。群れ一番の美ゆっくりであるれいむを愛していた。
だが、愛していたのはゆっくりとしてれいむではない。その外見だけだった。
だから、あの手術には問題なかった。確かにまむまむは再生不能になってしまう。
しかし、れいむの綺麗な髪も素敵なおりぼんも、野生にしてはもちもちした美しい肌も変
わらない。まりさの好きな場所はそのままだったのだ。
オマケに面倒な子育てをする心配もなくなった。まりさにとってはいいことずくめなのだ。
「すーりすり! やっぱりれいむのおはだはさいこうなのぜ! きもちいいのぜ!」
まりさは一方的にぬるぬると性欲に濡れた身体をれいむへとこすりつけた。
摘出手術の影響で、れいむはあんよも傷つきまともに動かなくなっている。逃げることは
できない。
いや、仮にあんよが無事だったとしてもれいむは逃げようとしなかっただろう。
理解のできない絶望に満たされたれいむにできることは、ただ涙を流すことだけだったの
だ。
だが、れいむの絶望はそこにとどまらなかった。
「まりさ……そのありすはだれなの?」
「まりさのすっきりーふれんどなのぜ!」
ある日、まりさはゆっくりありすを連れてきた。れいむに継ぐ群れで評判の美ゆっくりだ。
妙になれなれしくまりさにすり寄るありすをれいむが見咎めたのだが、二匹は悪びれる様
子もない。
「すっきりーふれんど……?」
「れいむとすーりすりするのはきもちいけど、ぺにぺにがさびしいのぜ! だからありす
のまむまむがひつようなのぜ!」
れいむは目を剥いた。もはやまりさの倫理観は理解の及ばないものだった。
「あ、ありすは……それでいいの……?」
「ありすはとかいはだから、べ、べつにまりさとすっきりーしてあげてもいいわっ!」
そして、まりさとありすはれいむの目の前ですっきりーを始めた。
その光景は理解の範疇を逸脱していて、れいむはただ、「ゆ、ゆ、ゆ……」と、壊れた機
械のようにうめくばかりだった。
やがて、まりさとありすのすっきりーはクライマックスを迎える。
まりさはもう子供を持つのは嫌なのか、精子餡をありすの中に注ぐことはなかった。
「ん、んほぉぉぉ! すっきりー!」
すっきりーの直前、まりさはぺにぺにを引き抜く。
その向く先は……こともあろうに、れいむだった。
れいむの肌に、髪に、おりぼんに。汚らしいまりさの精子餡が飛び散る。
「れいむぅぅぅ! せくしーでかわいいのぜぇぇぇ!」
そして今度はれいむへとすり寄ってきて、性的なすーりすーりを始める。
もはや絶望のあまり思考すら手放したれいむは、身体をすり寄せてくるまりさに反応する
ことなく、ただうつろな目で地面を眺めるだけだった。
そんな狂った日々がしばらく続いた。
狂気の地獄はずっと続くかと思えた。
だが、ひとつ。決定的な変化が訪れた。
まりさがにんっしんしたのだ。
「どうしてなのぜぇぇぇ!?」
まりさには身に覚えがなかった。
すっきりーふれんどのありすがにんっしんするのならまだわかる。
ゆっくりの避妊に完璧などありえないからだ。
だが、まりさがにんっしんする。これはまったくありえないはずなのだ。
しかも、異常はそれだけにとどまらなかった。
「むきゅ……これはりゅうざんね……」
まりさは胎生型のにんっしんをしていた。普通なら生まれておかしくない日数が経ったの
に、一向に生まれる気配がない。長に相談したところ流産であることがわかった。
「れいむ……どうする?」
あの日。
れいむが流産した日。まりさにしたのと同じ質問を、ぱちゅりーはれいむへ問いかけた。
れいむは希望に満ちた瞳できっぱりと答えた。
「しゅじゅつはしないよ! もしかしたらまだうまれるかもしれないし、まりさならきっ
とだいじょうぶだよ!」
「れ、れいむぅぅぅ!?」
まりさが驚きの声を上げるが、れいむは微塵もゆるがない。
誰にとっても予想外の回答だった。
こうなるとぱちゅりーにも手は出せない。流産の手術は、ツガイの了解を取らなくてはな
らないというのが群れの掟だったのだ。
「むきゅ! それならあかちゃんがうまれるかどうかはっきりするまで、むれでえんじょ
するわ!」
ぱちゅりーはれいむを摘出手術で苦しめた負い目からか、そんな約束をした。
これであんよが不自由で動けないれいむと身重のまりさのツガイでも、どうにか生きてい
けるだけの食料が手にはいることになった。
そして。
まりさのくるしみの日々が始まった。
「れいむぅぅ……まりさ、ぽんぽんがいたいよぉぉぉ……」
「あかちゃんががんばってるんだよ! まりさもがんばらないとだめだよ!」
「ゆぅぅぅ……まりさのおはだ、へんないろになってきたよぉぉ……くさってるんじゃな
いのぉぉ!?」
「ちょっとちょうしがわるいだけだよ! よわきになっちゃだめだよ!
「でいぶぅぅ……まりざおがじぃのぉぉぉ……! へんなうんうんがでだのぉぉぉ! お
めめみたいなのがまじってたのぉぉぉ……! いろもへんだったのぉぉぉ!」
「にんっしんちゅうはいろいろかわったことがあるんだよ! しんぱいしなくていいよ!」
まりさがいくら苦しもうとれいむはとりあわず、ただただ励ました。
食料を運びに群れのものが訪れることもあったが、苦しむまりさを甲斐甲斐しく世話する
れいむを見て安心して帰っていく。すっきりーふれんどのありすはまりさと縁を切り、巣
に近寄ることすら無くなっていた。
だから、まりさの苦しみは終わらない。
赤ゆっくりの助かる見込みなど、初めからなかった。完全な流産であり、中の子供はとっ
くの昔に腐って死んでいた。そしてまりさの身体もまた、ゆっくりと腐っていったのだ。
だが。
そんなまりさのそばで、れいむはしあわせだった。
苦しみ少しずつ少しずつ腐っていき、ゆっくりと死に近づいていくまりさの世話をするの
がしあわせでたまらなかった。
そして、まりさは、
「もっど……ずっぎり……じだがった……」
最悪な遺言を残し、れいむに見守られながら、永遠にゆっくりした。
まりさがにんっしんした理由。
それは、れいむとのすーりすりだった。通常ゆっくり同士の交尾では、主導権を握ったも
のがにんっしんすることはない。また、すーりすりでにんっしんするのは植物型にんっし
んが普通だ。しかも特になにをするでもなく流産となった。
まりさのにんっしんは何からなにまで異常だったのだ。
それがれいむの壊れた性機能によるものか。
あるいはれいむの壊れた心によるものだったのか。
それは、わからない。
ただ、れいむは最後までしあわせに微笑んでいた。
まりさの死を看取ったあと、動かないあんよにむち打ち崖までいき、そこから身を投げた
ときも。
れいむはしあわせな気持ちで、実にゆっくりとした顔で微笑んでいた。
了
by触発あき
元ネタ絵 by漫画あき
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このSSへの感想
※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね!
- れいまりで片方がゲスに悩まされ、もう片方は
⭐︎ニーコニコ⭐︎
だよね〜
あと、虐待おにいさんおねえさんに酷いこと言ってる人はちょっと…
ジェンダーでも同じこと言うんか? -- 2024-02-03 22:36:16
- ↓お前もどうかと思う -- 2016-03-28 22:25:38
- まあ確かに↓の人に一理あるけど書いてあるよね 他人が不快になる発言はよそうってさ まあ確かに人には一人一人個性がある 俺が言うような事じゃないんだけどもね? それがゆっくり虐待が好きだったり 嫌いだったりするだけの事 -- 2013-07-29 07:28:45
- ゆっくりをいじめやつ しねーーーーーーーーーーー!!!!!!!
主にコメントしてるやつしねーーーーーーーーーーー!!!!!!!
ゆっくりをいじめてなにが良い かわいそうだよ バカなのしね! -- 2013-07-17 21:59:37
- SSに出てくるゲスなやつって人間でも有り得る奴が結構居るな、最後の台詞も最低だしまりさざまぁだな
-- 2012-12-13 06:09:12
- ↓x2新しい言葉を作りおってwww -- 2012-11-25 17:57:04
- ↓x6ドナルド汚すなw -- 2012-09-03 21:13:02
- すっきりふれんど略してすふれ -- 2012-07-27 12:12:48
- ひでえまりさだな… -- 2012-01-15 19:32:32
- Wiiこれみてたが
「もっど………すっぎり…………じたかった」
これ見た瞬間Wii投げつけたわww
死に際の言葉がなんじゃいなww、さすがゆっくり言いたくはないが体積分の4の1程度しかない頭(←俺設定)だからなw -- 2012-01-15 02:58:36
- ↓×5荒らすなKS死ね -- 2011-12-23 11:15:08
- あいうえお -- 2011-07-29 15:42:00
- アラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー -- 2011-07-29 15:41:12
- 死ね死ね消えろ-☆ -- 2011-07-29 15:40:47
- ランランルー☆ -- 2011-07-29 15:37:59
- ドナルドです。 -- 2011-07-29 15:37:03
- まりさややりちんなんだぜ。だから、やりたいときにやるんだぜ。 -- 2010-09-13 01:38:55
- どっちもゲスだから死んで当然
まぁ所詮ゲスの番はゲスだってことだ -- 2010-07-25 22:18:24
- 初めてれいむ種が可哀想と思ったよ
しかも心情どうであれ、結果として群れの重荷にならず自決・・・ゆっくりにしておくのには余りに惜しい -- 2010-07-12 00:42:25
- おお、ぶざまぶざま -- 2010-06-19 16:25:22
最終更新:2009年10月18日 13:19