ふたば系ゆっくりいじめ 634 冬ってだけでフラグが立った

冬ってだけでフラグが立った 7KB


ギャグ 小ネタ 自滅 ツガイ 赤子・子供 自然界 名前付け忘れて投稿し直し・・・失礼しました

※小ネタだよ!




冬・・・山は雪に閉ざされ、生物たちは眠りについた。
だが、真白に塗り替えられた世界に蠢くモノ。
饅頭、ゆっくり。
通常、ゆっくりもまた冬の間その存在を守るため『ふゆごもり』なる行動を起こす。
この『ふゆごもり』ゆっくりが形は同じでも様々な形態に分かれていったようにその方法もまた様々である。
ただ巣穴に閉じこもるモノ、冬眠してしまうモノ、自らをあえて外気に晒し凍りつつ春を待つモノ・・・
ただ、ただ、全てに言えるのは成功率が三割に満たないという事である。
この饅頭達が未だに存在しているのは偏に、その生殖能力の高さと春の優しさのためだけなのだ。



『ふゆごもり』の中でも、ただ巣穴にこもる饅頭。
今回の主役はその中でも黒い帽子を被ったモノと、赤いリボンを付けたモノの番である。

「どぼじでごはんざんがないのおぉぉぉ!?まりさはなにをやってたの!?ばかなの?しぬの?」
「しかたないんだぜぇぇぇぇ、ふゆさんがくるなんてきいてないんだぜぇぇぇぇぇぇ!
 ゆっくりできないふゆさんがわるいんだぜっ!」
「おにゃかへっちゃよっ」
「「ごはんもとってこれないぐずなおとーさんはゆっくりしないでしねっ!」」
「ゆぅぅぅぅ・・・」

ステレオで聞こえる小さなまりさの言いようにピキィッと父まりさの顔に餡筋が浮かぶ。
が、食べ物を取ってこられなかったのは事実であるし、なによりおちびちゃんの言うこと。
「ゆーふー・・・おちつくんだぜ、こういうときはそすうをかぞえるんだぜ、1,2,3,1,2,3」と心を落ち着ける。
ちなみに「そすう」が何かは分かってない。

さて、最早山は純白。
優秀なまりさだけならまだしも、れいむとおちびちゃん3人を連れていては冬さんを越すのは難しいだろう。
が、こんな時のためにまりさには『ひさく』がある。
そう、人間を奴隷にするのである。
人間は弱くて馬鹿でゆっくりできない生き物だ。
その証拠に冬さんが来ても『ふゆごもり』を知らず、真冬に餌を集めに走っている。
ゆっくりなら、冬にはもう食べ物を蓄えておうちでゆっくりしている。
たまにふゆごもりを失敗したり食べ物を蓄えられない馬鹿なゆっくりもいるが。
例えば、横にいるれいむとおちびちゃんの様に・・・
まあ、そんなことはどうでもいい。
大事なのは、人間が餌を集め回っていると言うことで。
複数の人間から奪えば、いくら人間がぐずでもまりさたちが冬を越す食べ物くらい集まるだろう。
それに・・・だ。
人間の居る街というところは大層なゆっくりぷれいすらしい。
冬でも雪が積もることもないという。
見たことも聞いたこともないけれど、まりさの餡がびびびと告げている。
ならば、人間を奴隷にして食べ物を持って来させれば冬の間、他のゆっくりが寒さに震えている間、
雪の降らないゆっくりぷれいすでおちびちゃんとぬくぬく遊んで暮らそう。

「おちびちゃんたちっ!にんげんをどれいにしてゆっくりするんだぜっ!!!」
「「「ゆっ!?」」」
「ゆゆーーーん、さすがれいむのまりさだね、おちびちゃん、にんげんをどれいにしてゆっくりしようねーっ」
「「「ゆゆーーーーん」」」
「それじゃー、ゆっくりぷれいすにむかってしゅっぱつだぜーーーっ」

そう言って、山をおりていく。
人間が作った山道を、てこてこてこてこ歩いて降りる。
が、もちろんこのまま無事にたどり着くなど許されるはずもない。
当然の如く最後尾の赤れいむが足を滑らせた。

「ゆ?ゆゆーーん、ゆっくりこりょがるよっ」
「おちびちゃん!?」
「おかーしゃーん、こりょがっちゃらはやいにぇ!」
「「ゆゆーーん、まりさもころがるのぜっ」」

転がる開かれいむの表情をみてゆっくりしていると判断した子まりさ達も負けじと転がり始める。
れいむの言うとおり、速い、確かに速い。

「おちびちゃあああああん、まっでえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

速すぎるくらいに。
そして、足下には新雪。
転がる饅頭。
初めは喜んでいた赤れいむも、体が重くなってきた事に気づいたらしい。
最も、今頃気づいても手遅れ。
いや、最初からどうしようもないのだが。

ころころ・・・・ろ・・・・ごろ・・・ごろごろごろ

赤れいむの周りに雪がまとわりつく。
体が冷たい。
かゆい。

「んー。んんんんんん」

何が起こってるのかと目を見開く。
真っ暗闇で何も見えない。
止まろうとして足を動かす。
雪を纏って動かない。
助けを呼ぼうと口を開く。
凍り付いて開かない。

転がるたびに、雪が増える。
転がるたびに、体が圧迫される。
転がるたびに、凍ったからだがひび割れる。

いたいいたいいたいいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい

しかし、それでも、死んではいない。
雪でコーティングされて、餡子が漏れることはない。

ごろごろごろごろごろごろごろごろ・・・・
ぎゅ、ぎゅ、ぎゅ、ぎゅ、

饅頭を核とした雪玉は、
転がって、ころがって、ころがって。
木にぶつかって、止まった。

ばあん、と大きな音。
雪玉がはじけて。
核となってた饅頭も、一緒に弾けてまざった。

びちゃっと、純白の山道に黒い染み。

「ゆあああああああああああ!!!おちびちゃんがっ!?」
「ゆぅぅ、まりさのおちびちゃんたちまつんだっぜっ!!!」

追いかける、追いかける。
ころっ。
そして、夫婦そろって、転ぶ。

ごろっ、ごろっ、ごろっ

「「ゆっくりころがるよっ!」」

以下省略。





・・・餡子が漏れなければ死なないゆっくり。
ボールなんかに中身を詰めておくとゆっくりボールなんかができあがるのは知っているだろうか?
子まりさ二個も木にぶつかって弾けた後で奇跡が起こった。
雪で凍った皮が回転の衝撃で割れていき、子供達は餡子もまた凍っていたので一緒に弾けた。
しかし、大人であったれいむとまりさは、その子供達よりは耐久力があった。
剥き出しになった餡子は、凍ることなく、周囲の雪を消化したのである。

「ゆ?なんか周りが見えるようになったんだぜ?」
「ゆゆっ、ゆっくりころがってるよ!」

雪玉にきょろんと目玉。
こうして、雪玉ゆっくり、略してゆっくりが誕生したのだ。

「ゆうぅぅぅはやいんだぜぇ」
「ひんやりしてゆっくりできるよぅ」

雪玉ゆっくりとなった二個には冬の寒さなど何でもなかった。
むしろ心地良い。

まりさは思った。
ああ、まりさたちは、やっぱり選ばれたゆっくりなんだ。
冬さんも、ゆっくりしないでまりさたちの奴隷になったんだ。
冬さん、いや、冬もまた春と同じようにまりさたちをゆっくりさせることを選んだのだから。
子供達は死んでしまったけど、まだれいむが居る。
選ばれたまりさたちの子供はまた選ばれたゆっくりのはず。
子供達を一杯作って、世界の生き物を従えてゆっくりの王になるのだと。

れいむは思った。
ゆーん、ゆっくりできるよ。
ゆ?下の方になにかあるよ?
ゆゆっ、どんどん近づいてくるよ!
選ばれたれいむに対してなまいきだねっ!
特別に特別なれいむのぷくーをみせてあげるからゆっくりしないで死んでね!

ぷくーーーーーーーー・・・・・・・・・・?

ゆ?ぷくーできないよ?
ゆゆっ、黒い壁さんはゆっくりしないでどっかにいってね、
ゆゆっ、かわいいれいむが怖がってるよ?ばかなの?死ぬの?
ゆっくりしないでどっかに


ばあん

その音で、妄想に耽っていたまりさも現実に引き戻される。
大きな音がしたと思ったら、まりさの前に居たはずのれいむが居なくなった。
弾け飛んだのだが、勢いが良かったので消えたようにしか認識出来なかったのだ。
れいむが消えて、目の前がよく見える。
目の前には、黒い壁が・・・・・



ぽすっ、と音がした。
まりさのからだがネットに受け止められる。
そう、この町では山から転がってくる雪玉対策として山をネットで覆っているのだ。
れいむは、偶然にもネットを支える柱にぶつかったのであった。

「ゆーん、ゆっくりとまったよ!・・・れいむはどこにいったのぜ?」

視線を動かしてきょろきょろと周囲を見るが何処にも居ない。
所詮れいむもゆっくり出来ないゆっくりだったのか・・・
落胆したまりさは、ゆう、とため息をついて、視線を上げた。
街が見える!
そうだった、まりさは人間を奴隷にしにきたんじゃないか。
さあ、今から王がその姿を見せてやろう。
人間はさっさとまりさにひれ伏してあまあまをもってくるがいい!!!
そうして、街に跳ねだして

「どぉしてあんよがうごかないのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

饅頭皮と違って弾性のない雪の体は、ぴくりとも動くことは無かったのだった。




春・・・躍動の季節。
人間達が山に張ったネットを外していく。
街に一番近いネットの下、ぐずぐずに溶けた雪玉から、黒い染みが漏れていた。









かいたもの

これ
久城学園の・・・シリーズ


あとがき
冬に山から~って作品をよく見かけたんだけど、雪山降りるのはそれだけで死亡フラグだよねっ
ついでに、名前が久城あき(仮)になってたので、(仮)とっちゃってくださいねー


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感想

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  • 弾けて、混ざれ! -- 2019-04-03 08:05:59
  • 奇跡ですか(笑)
    奇跡が起こっても不幸になるのが饅頭らしいわww -- 2010-10-21 18:49:03
最終更新:2010年01月06日 16:35
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