ふたば系ゆっくりいじめ 950 まりさ

まりさ 2KB


虐待-いじめ 小ネタ 短いのでよろしければどうぞ

初日
 作業はスムーズに終了した。
 時間が余ったので少々遊び心を発揮する。

二日目
 外部からの刺激にも反応を示さないが、体温に変わりはない。生存している模様。

三日目
 時折小さい痙攣を起こし始めた。触れると大きく跳ねた。
 経過は順調。

四日目
 ……予想外なことが起きた。


 これは、恐らくは成功なのだろう。しかし想定外なのも間違いはない。
 私が黙考に入っている間、そいつは瞳をキョロキョロ動かして何かを探すように周囲を見回していた。
ぐねぐねと伸びたり縮んだりを繰り返しているのはきっと身体の向きを変えようとしているのだろう。

「ゆ? ここは何処なの? ゆぅ~? ゆぁ!? まりさのおぼうしがないよっ! ゆっくりおぼうしを
さがすよ! ……ゆぅ? あんよさんが動かないよ? あんよさん動いてね動いてね! ゆっ、ゆんっ!
 ゆ゛っ!?」

 ところがそれが巧くいかない。それどころか底面の接地面積が少ないので、激しく動いた反動でコロリ
と転がってしまう。泡を食って更に暴れるが、それでは延々と転がり続けるだけだった。

「止まってね! 止まってね! こ~ろこ~ろは楽しいけどなんだかゆっくりできないよ!?」

 キリがないので止めてやった。
 それでも帽子がない、帽子がないと騒ぐので、初日に取り上げてた帽子を被せてやった。

「ゆ~! おかえりまりさのおぼうしさん! おにーさん、ありがとう! ゆっくりしていってね!」

 大口を開いて礼を言われた。ますます以て信じがたい。
 私が眉間に皺を寄せて熟考すると、気遣うような表情をされた。

「おにいさんゆっくりできないの? ゆっくりしようよ~」

 ややあって、私は思考を放棄した。
 相手は不思議饅頭。どうやっても論理的思考では解を導くことはできそうにない。
 仕方がないのであるがままを容認した。
 そしてそいつにもあるがままを見せてやった。

「………………ゆ?」

 姿見に映る姿を見てそいつの笑顔が凍る。
 目がある。口がある。髪もある。だが玉のような躯のそれが自分とは即座に認識はできなかったのだろう。
 目を何度も瞬き、時にギュッと目を閉じて数秒待ってから改めて見直した。それでもそこに映る像は変
わらない。

「ゆっ? ゆゆっ!? ゆわぁっ!?? なんなのこれ! おにいさん! まりさどうしちゃったの!?」

 それは自分の帽子を被っている。ならそれは自分で間違いはない。だけど自分はこんな姿をしていなか
った。
 それの思考はそんなところだろうか。
 だから初日の顛末を丹念に教えてあげた。
 あの日、私はとある思いつきから山でまりさを捕まえてきた。
 持ち帰ったまりさは皮を剥ぎ、餡子以外の部分を全部取り除いた。あとは用意して置いた革に餡子を傷
つけないように詰めて終わり。それにまりさそっくりの絵を描き込んだのは単なる遊び心に過ぎなかった。
 それが理解するまで何度でも、ゆっくりと説明を繰り返した。

「……それじゃあ、まりさはなんなの? まりさ、なんになったの……?」

 絵に描いた目で虚空を眺め、絵に描いた口を半開きにしていたそいつがポツリと呟いた。
 私が作りたかったのは、それ自体が動くことで少々難易度の上がる遊具に過ぎない。絵に描いた表情が
動き、喋ることなど予想だにしなかったが、それが何であるかに変わりはなかった。
 だから、ただ一言で答えてやったのだ。

 ※ ※ ※ ※
    鞠さ
 ※ ※ ※ ※

五日目
 結局、遊具としては失敗作になるのだろう。
 そいつはいつまでも泣き続けている。
 ただ、描いてもいない涙が流れることはついぞなかった。


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感想

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  • 皮ではなく革なら腐食で死ぬことは無いなw
    定期的にオレンジジュースを注射すれば商品として売れそうww -- 2018-01-05 17:40:38
  • 鞠w -- 2011-09-19 17:17:29
  • へぇ、絵が動いてるのか。面白いなw -- 2010-11-28 10:03:12
  • ダジャレが言いたかっただけですか? -- 2010-07-09 00:33:03
最終更新:2010年03月07日 20:10
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