八、
脆弱なことで有名なぱちゅりー種の赤ゆのくせに、どうしてなかなか意外に頑張る。僕の手の中でもぞもぞと動き続けて
いるようだ。うっかり握り潰してしまわないように気をつけながら、もう一方の手でサランラップを取り出す。ラップを手
頃な大きさに切ってテーブルの上に敷き、その上に次女ぱちゅりーを置いた。
「むきゅぅん…むきゅぅ…きょわきゃったよぉ…」
僕から次女ぱちゅりーが解放されたのを見て、すぐにまりさが罵声を浴びせ始める。聞き流す。
「おきゃーしゃ…」
言いかけた次女ぱちゅりーを素早くラップにくるむ。
「むぎゅ…」
両親に言いかけた言葉を遮られ、ラップに包まれた次女ぱちゅりーは身動きが取れずに苦悶の表情を浮かべる。ラップの
中のぱちゅりーは必死に口を動かして何か叫ぼうとしているが、それは叶わない。次女ぱちゅりーの異変に気付いたまりさ
が、再び声を上げる。
「まりさたちの、かわいいちびちゃんに…こんどはなにをしたのぜぇぇぇぇぇ!?」
どれだけ僕に向かって叫ぼうと、まりさは透明な箱の中。僕を攻撃することも、次女ぱちゅりーを助け出すこともできな
い。無力な饅頭の戯言には耳を貸さず、僕は引き出しの中から画鋲を取りだした。身動きが取れないだけで、ラップ越しに
視界は確保されているがために、画鋲の鋭利な先端が次女ぱちゅりーの目に入る。
「……っ!!!!」
どういうことをされるかはわからないが、これから自分が何かされる。それだけは理解したような、そんな顔だ。やはり、
他のゆっくりに比べれば、少しは頭がいいらしい。…五女まりさの最期を間近で見ているから、嫌な予感がしているだけな
のかも知れないが。
「むきゅううう!!! ちくちくさんはゆっくりできないわぁぁぁぁ!!!!」
ぱちゅりーは、画鋲を見たことがあるようだ。
野良ゆっくりには二種類のパターンがあるとされる。一つは、人間に飼われていたいわゆる飼いゆが捨てられて野良にな
るパターン。もう一つは、ペットショップや保健所などの公共機関から運よく逃げ出して、野良になるパターン。躾の施さ
れた個体は、それだけ人間と接した時間も長いだろう。画鋲の一つや二つ、見たことがあっても不思議ではない。あるいは、
このぱちゅりーは元飼いゆで、既に画鋲を使った虐待を受けていたのかも知れない。
母親であるぱちゅりーの“ゆっくりできない”という言葉に次女ぱちゅりーが震えだす。怯えて一歩も動くことができな
い次女ぱちゅりーの頬のあたりに、僕は無言で画鋲を一つ突き刺した。
「~~~~~~~~~~~~~!!!!!」
口を大きく開いて叫び声を上げようとするが、ラップに阻まれて声を出すことができない。テーブルの上をラップが右に
左に移動する。次女ぱちゅりーがのた打ち回っているのだろう。
「むきゅーー!! ちびちゃんがいたがってるわ!!! やめてあげてちょうだいぃぃぃぃぃぃ!!!!」
ころころとテーブルを転がるラップの動きを止める。二本、三本、四本…画鋲を次々に刺していく。
「むぎゃああああ゛あ゛あ゛あ゛!!! い゛ちゃい゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!!!」
口の周辺に張り付いていたラップが少し剥がれて、隙間ができたらしい。次女ぱちゅりーの絶叫が部屋を包む。泣き叫び
テーブルの上を滅茶苦茶に転がる次女ぱちゅりーに合わせて、カチカチカチカチ…と画鋲がテーブルに当たる音がする。ひ
どいメロディだ。
「ばちゅ…な゛ん゛に゛も゛わ゛りゅいごじょ…じでにゃいの゛に゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!!!」
我が子の叫びと悲痛な訴え。圧倒的かつ理不尽な暴力の前に、まりさが激昂する。
「じね゛っ!!!! ゆっぐりできな゛い゛、くぞじじいは…っ! じね゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!!」
ぱちゅりーは、泣きながら体を小刻みに震わせるだけで言葉を発することができない。激痛に悶える次女ぱちゅりーに、
焦点の定まらぬ視線を送っていた。
何も悪いことをしていない。それは、ないだろう。ありすの命を奪って生まれてきた存在のくせに。自分が生きるためだ
けに、ありすからどんどん養分を吸収していったくせに。我が身可愛さで、ありすを殺したくせに。
僕は画鋲を次々、次女ぱちゅりーに刺してやった。口の辺りのラップが剥がれたのは都合が良かったかも知れない。痛み
を訴え、絶叫して、泣きながら“もうやめて”と懇願する泣き声を聞くことができたからだ。
「やめるんだぜえ゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛!!!!!!!!!」
箱の中からまりさが大声を上げる。既に次女ぱちゅりーは顔の半分以上を画鋲で覆われ、痙攣を起こしている。僕は、そ
の次女ぱちゅりーを軽くテーブルに押し付けた。既に刺さっている画鋲がさらに体内深くに入り込み、ラップが二度三度と
その場で跳ねあがる。
「やめろ…だって?」
まりさに向き直る。まりさも、ぱちゅりーも、ぼろぼろ涙を流していた。顔を歪ませ、僕に明確な殺意の籠った視線を投
げかけてくる。
「よく、そんな事が言えたもんだな」
「どぼじでごんな゛ごどずるの゛ぉ゛ぉ゛!! ごんな゛に゛ゆっぐり゛じだちびちゃんな゛の゛に゛ぃ゛ぃ゛!」
まりさの言葉に、残り三匹となった赤ゆたちのすすり泣く声が聞こえ始めた。気に入らない。最後の最後まで悲劇のヒロ
インぶるつもりなのだろうか。
「お゛ぎゃ…じゃん…い゛ちゃい゛…よ゛ぉ……っ! ゆっぐぢ…でぎにゃい゛よ゛…」
次女ぱちゅりーの二つの目玉以外の全ての場所が画鋲で覆われる。口周りにも突き刺さっているため、再び声を上げるこ
とができなくなったようだ。画鋲に覆われた次女ぱちゅりーが、力なく震えている。
「痛いだけ、だろ?そんなに騒ぐなよ」
「ゆ゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!!????」
「中身がなくならない限り、死なないんだろ?じゃあ、別にいいじゃないか」
次女ぱちゅりーをラップにくるんだ理由は、身動きできなくさせるためではない。破れた皮や嘔吐によって、中身が流出
するのを防ぐためだ。ゆっくりは、中身が三分の一以下にならない限り、死ぬことはない。
「ぞう゛い゛ぅ゛もんだいじゃ、な゛いでじょぉぉぉぉぉ?!!!」
“だぜ口調”が消えるほどに、余裕がなくなってきているようだ。ぱちゅりーは既に中身である生クリームを吐き出して
いる。
「ありすも…“やめて”って言ったんじゃないのか?」
「ありすなんてどうでも――――――」
「お前らの命なんてどうでもいいんだよ」
「ゆゆっ!?」
まりさが目を見開いて僕を睨みつける。
「ありすなんがより゛、ま゛りざだぢのほうががわ゛い゛いでじょおぉぉぉぉぉ!!???」
衝動的に、画鋲まみれの次女ぱちゅりーを掴み、まりさの箱のガラスに向かって全力で投げつけた。凄まじい音と共に、
叩きつけられた衝撃で次女ぱちゅりーが爆散する。その皮に突き刺さっていた画鋲がぱらぱらと床に散らばっていく。床に
は申し訳程度に生クリームが落ちていた。
箱の中のまりさを取り出して、金色の髪を掴んでぶら下げたまま、何度も何度も殴りつける。
「ゆ゛あ゛あ゛あ゛!!!! い゛だい゛よ゛お゛お゛お゛!!!!!!!」
「はぁ…っ、はぁ…っ、…っ、はぁ…!!!!」
顔のそこかしこがへしゃげたまりさを箱の中に叩きつけて、蓋をする。
「ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ…」
危なかった。危うく、殺してしまうところだった。ぼろ雑巾のようなまりさを箱の上から見下ろす。まりさは、怯えなが
ら僕を弱々しく見上げていた。
長女まりさ。三女ぱちゅりー。四女まりさ。三匹は身を寄せ合って部屋の隅で泣きながら震えていた。頼みの綱であった
だろう強いお母さんまりさは、僕に執拗に殴られて虫の息だ。赤ゆたちも理解したのだろう。自分たちが、いかに無力な存
在であるかということを。そして、無力な存在の末路は、ご覧のとおりだ。
「やめちぇ…」
「ゆっくち…っ! ゆっくち…っ!」
「むきゅぅん…たちゅ…けちぇ…」
蚊の鳴くような声で僕に命乞いを始める。その声に反応したのか、ぱちゅりーが箱をがたがたと揺らし始めた。そちらに
目を向ける。ぱちゅりーは、額を箱の床にこすりつけていた。
「にんげんざん…おでがいじばず…おでがいじばず…ちびちゃんたちだけは…だずげでちょうだい…」
「助けてやる理由がない」
「ごべんなざい!! ぱちゅたちがわる゛がっだでず!! もうじばぜん…もうしませんがらぁぁぁぁ!!!!!」
ぱちゅりーの入った透明な箱を足の裏で蹴り飛ばす。箱の中に凄まじい衝撃が走ったのだろう。ぱちゅりーが涙を流した
まま、目を点にしている。
「もう、しません…だと。この糞饅頭が…ふざけるのも大概にしろよ…っ!!!」
拳を握りしめる。ぱちゅりーは、僕から視線を離そうとしない。本気で、懇願しているらしい。虫の良すぎる話だとは思
わないのだろうか。
「ありすも言ったんじゃないのかっ?!お前らに…“やめて”、“助けて”って……言ったんじゃないのかっ!??」
「むきゅう………いってました………」
「それで、やめてやったのかっ!?助けてやったのかっ!?」
「や…やべばぜんでじだぁ………! ごべんなざい…ごべんなざい…!!!」
「命乞いするありすを無視して殺しておいて、僕に命乞いして自分たちが助かるなんて…思ってんじゃねぇよ……っ!!!」
もう一度、箱を蹴りつける。
「む…むきゅぅう…ごべ…なざ…!! ぱちゅ…どうじでもおちびちゃんがほじぐで……」
たったそれだけの理由で、ありすを無理矢理襲って子供を生ませて殺したというのだろうか。
「ぱちゅたちも…ありすをずっとゆっぐりざぜだけど…にんげんざんだって…ぱちゅたちのちびちゃんを…っ!!!!」
「は…?だから、何だって言うんだ…?おい、こら。言ってみろよ」
「にんげんざんもぱちゅたちのちびちゃんをずっとゆっぐり゛ざぜだんだから…もう、いいでじょおぉぉ!!!????」
頭に一気に血が上るのを感じた。つまりなんだ。“おあいこだから、もうやめろ”とでも言っているのか。こんな一口饅
頭二個潰したくらいで、ありすの味わった苦しみに届くはずがないだろう。どこまで…どこまで、悲劇のヒロインであり続
けようとするつもりなのだろうか。怒りを抑えることができない。信じられない。これが、ゆっくりという生き物か。
「そんなに子供が欲しければ…まりさと作れば良かったじゃないか…っ!!!!」
まりさを箱から取り出す。髪を掴み、ぶら下げたまま冷蔵庫の前に移動し、その中に入っていたオレンジジュースを取り
出した。乱暴にまりさに振りかける。
「ゆ…ゆゆゆっ!!!」
まりさの表情に覇気が戻る。どれだけ殴っても、蹴りつけても、泣かせても、苦しめても、これですぐに元通りだ。死ん
でさえいなければ、これだけで回復できる。
「は…はなすのぜ…っ!!! おろすのぜ…っ! ゆ? ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ……っ」
僕はまりさをぶら下げた状態で振動を与えた。すぐに発情し始めるまりさ。頬を染めて、目元と口元がだらしなく力を失
っていく。
「や…やめるのぜ…っ!!!!」
振動を与え続ける。まりさの顎のあたりから、ぺにぺにが伸び始めた。…このクソみたいな突起物で、ありすは犯されて、
殺されたのだ。そのぺにぺにを切り落としてやりたい衝動に駆られたが、無理矢理抑え込んでぱちゅりーの入った箱の元へ
歩みを進める。
ぱちゅりーは、これから何をされるか理解したようだった。唇を小刻みに震わせる。
「む…むきゅ…っ! むきゅきゅ…っ!!!」
「…大好きなまりさと、すっきりー!させてやるよ」
ぺにぺにを延ばしきったまりさをぶら下げたまま、次はぱちゅりーに振動を与える。ぱちゅりーは、まりさよりも早く興
奮状態へと変化していった。
「やめ…やめるのよぉぉぉぉ!!!!」
何を言っているのだろう。ありすに、全く同じことをしようとして、全く同じことを言われたくせに。
「ゆああああああああ!!!!!」
まりさのぺにぺにをぱちゅりーのまむまむにねじ込むように挿れる。
「や゛べでちょうだい゛い゛い゛!!! ゆっぐり゛でぎなぐな゛っちゃうぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ!!!!!」
「ずっぎりじだぐないぃぃぃぃぃぃ!!!!」
どこまで身勝手な奴らだろう。嫌がるありすを無理矢理すっきりー!させて、子供を生ませようとしたくせに、いざ自分
たちが同じ状況に置かれると馬鹿みたいに騒ぎ出す。こんな…こんな奴らに、ありすを奪われてしまったというのだろうか。
あまりにも、理不尽すぎる。
そんなことを考えているうちに、二匹はすっきりー!してしまったようだ。二匹の快感に悶える表情を見なかったのが幸
いだったろうか。もし、見ていたらその場で二匹とも踏みつぶしていたかも知れない。
「あ…あぁ………、あぁ…っ」
ぱちゅりーが、自身の頭から伸びた茎を見て、がくがく震えている。赤まりさが一匹。赤ぱちゅりーが二匹。ぺにぺにを
収縮させながら、果てたまりさがひくひくと体を震わせている。
三匹の赤ゆたちが、ぱちゅりーの元に集まってきた。床の上を一口饅頭がちょろちょろと移動してくるのが、癇に障る。
「いもうちょ…?」
「まりしゃたちのいもうちゃだにぇっ!!!」
「むきゅぅぅぅ!! きゃわいいにぇ~!!」
呑気な歓声を上げる赤ゆたちとは裏腹に、ぱちゅりーの額からは冷や汗が絶え間なく噴き出していた。ありすの最期を見
ているからこそ、最後に自分がどうなってしまうのかをわかっているのだろう。恐らくは、僕の意図も。
「に…にんげんざ…」
「やるわけねぇだろ。自分の子供に養分吸われて、死ね」
「む…ぎゅぅぅぅん!!! おねがいよぉぉぉ!!! ぱちゅにごはんさんちょうだい~~~っ!!!」
僕は忘れていない。あのありすが殺された日、床中にゆっくりフードが散乱していたことを。こいつらは、自分たちでゆ
っくりフードを食べ散らかすだけで、瀕死のありすには何も食べさせようとはしなかった。あるいは、食べさせようとした
のかも知れない。しかし、ありすに生えた二本の茎による養分吸収は想像以上に早かった…というところだろうか。いずれ
にせよ、このぱちゅりーには、ありすと同じ最期を迎えて貰うことにする。
まりさが、ぱちゅりーの頬をぺーろぺーろしたり、すーりすーりしたりして慰めている。蹴り飛ばす。壁に叩きつけられ
たまりさが、切れ切れに呼吸をしている。虫の息だ。
誰にも慰めてもらえずに、一匹寂しく死んでいったありすの気持ちを知れとは言わない。孤独のうちに、我が子に殺され
る絶望を味わえ。
「ちびちゃ…ゆっく…ゆっくりして、ちょうだい…」
赤ゆによる養分の搾取が始まったのだろう。ぱちゅりーが歯を鳴らしながら、恐怖に顔を引きつらせる。赤ゆたちは、親
であるぱちゅりーの養分を吸収することで元気が湧いてくるのか、楽しそうにゆらゆら揺れている。
親の心、子知らずとはよく言ったものだ。
初めに変化が訪れたのは、母体であるぱちゅりーの方だった。歯を食いしばり、目を見開き、汗をだらだらと流しながら、
苦悶の表情を浮かべる。呼吸は荒く、涙がとめどなく溢れてきた。既に顔面蒼白で、虚ろな眼差しを宙に向けている。それ
とも、自分の命を容赦なく奪って行く茎に実った我が子を力なく睨みつけているのだろうか。
「ち…ちびちゃん…もっと、ゆっくりして…」
「ゆゆーん!まりしゃたちはゆっくちしちぇるよっ!!」
「ゆっくち!! たのしぃにぇっ!!」
「むっきゅんっ!!!」
「かひっ…、こひゅっ…」
ぱちゅりーの呼吸がおぼつかなくなる。目は既に白目を剥いている。中身が三分の一を下回ろうとしているのかも知れな
い。それにも関らずに、三匹もの赤ゆはぱちゅりーから養分を吸い上げ続ける。
「ちびちゃ…もう、……やめ…て…」
「なにいっちぇるの? それじゃあ、まりしゃたちゆっくちうまれりゅこちょができにゃいよっ?」
「りきゃいできりゅ?」
「………む、きゅぅ……………」
ふと。
ありすも、こんなことを言われたのだろうか。自分たちに養分を与えてくれるありすに感謝の意を示さず、それをさも当
然のように振る舞い、拒もうとするありすを非難する。
放っておいても、ぱちゅりーはすぐに死ぬだろうが、僕は少しだけその死期を早めさせることにした。
「びきゅっ!!」
「ぴゅべっ!!!!」
「む゛ぎゅっ!!!」
茎にぶら下がった赤ゆたちに一匹ずつデコピンを食らわせる。顔面に走った凄まじい衝撃に、ぎゃーぎゃー泣き喚く赤ゆ
たち。当然、赤ゆたちの中身の消費が加速し、そのしわ寄せは母体であるぱちゅりーの養分吸収に回される。
「ゆ゛ぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!!!!」
ぱちゅりーの頬が痩せこけていく。皮が固くなり始めていた。中身を失った場所から、どんどん黒ずんでいく。支えを失
った歯が、一本、また一本と抜け落ちていく。凄まじい光景だった。意識を残したまま、体が崩れていく。
「…ゆ゛ひっ……い゛ぎ………ぎぃ…………っ、ぃぃ゛…ぃ…!!!」
僕は、ありすの最期に立ち会うことができなかった。ありすも、こんな風に苦しんで、朽ち果ててしまったのだろうか。
目の前のぱちゅりーは、既に物言わぬ饅頭と化していた。
それでも、泣き止まない赤ゆたちは、ぱちゅりーの養分の残りカスをまだ吸い上げようとしている。
「ゆ…?」
最初に異変に気付いたのは赤ぱちゅりーのうちの一匹だった。自分たちの体内に養分が来ない。考えていることは概ね、
そんなところだろう。
「い…いちゃ…ぃ…?」
「ゆっくち、できにゃ………」
「ゆ゛、ゆ゛、ゆ゛、ゆ゛」
三匹それぞれが、おぞましい形相に変わっていく。自分たちのかれた状況が信じられないとでも言いたげだ。表情から覇
気がなくなり、唇を震わせている。張りを失った顔の皮は、しわくちゃになり始めていた。
「ゆぁ…だじゅげちぇ…」
「ゆんやあああああ」
「いぢゃい゛ぃぃぃぃ!!!」
当然だろう。母体である成体ゆっくりのぱちゅりーでさえ、耐えられなかった激痛が実って十分経つかどうかの一口饅頭
を襲っているのだ。その痛みに、耐えられるわけがない。
一匹、また一匹と、黒ずみ朽ち果て死んでいく。最後の一匹が泣きながら僕に助けを求めてきたが、僕はその赤ゆに冷や
やかな視線を送るだけだ。
「もっちょ…ゆっくち…しちゃか…………………」
三匹の赤ゆがこの世に生を受けて、あっというまに死んだ。この程度の命なのだ、こいつらなんて。歯車を一つ止めてや
るだけで、すぐに壊れてしまう不良品。修理はできないし、しようとも思わない。
「ぱちゅりー………?」
ようやくお目覚めのまりさが、顔を真っ青にしてずりずりと変わり果てたぱちゅりーの元に這い寄ってくる。声も出さず
に涙をはらはらと流しながら、舌先をぱちゅりーの頬に当てる。
「ぺーろ、ぺ…っ!!」
舌先の触れた頬は、がさり、と崩れ落ちた。空っぽの中身が視界に入る。
「う…う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!」
絶叫するまりさの元に、三匹の赤ゆたちがぴょこぴょこと跳ね寄ってくる。
「ゆぐっ…ひっく…!!」
泣き続けるまりさのあんよの辺りを赤ゆたちがぺろぺろと舐めている。…ゴミがゴミを慰めている姿ほど、滑稽に映るも
のはないな。
「おきゃーしゃん…」
「ゆっくちしちぇ…?」
「しゅーり、しゅーり…」
馬鹿馬鹿しい。ありすを殺した連中が、何を慰め合っているというのだ。すると、まりさが何かを決意したかのように三
匹の前に出ると、僕に対して威嚇を始めた。自分でもわかっているのだろう。それが、無駄な行動であるということを。頬
に空気を溜めただけで、表情は恐怖に支配されて怯えきっている。
「ちびちゃんたちは…まりさが、ぜったいにまもるよ…っ!!!」
「やってみろよ」
九、
僕は頬を膨らませたまりさを足で軽く蹴ってどかすと、その後ろに隠れて身を寄せ合い震えていた赤ゆのうちの一匹。長
女まりさを掴みあげた。
「ゆゆっ?! やめちぇにぇっ!! おろしちぇにぇっ!!!」
長女まりさが、あんよをくねらせて抵抗する。手も足もないゆっくりは持ち上げられればそれで終わりだ。どんなに足掻
いても、危機的状況を回避することはできない。つまり、ここからの抵抗はもう既に無意味なのだ。
僕は再び瞬間接着剤を取り出すと、その先端を長女まりさのあにゃるに差し込んだ。
「ゆ゛ぎぃ゛ぃ゛ぃ゛っ!!!」
うんうんすら捻りだしたことのない、あにゃるが異物によって押し広げられる。歯を食いしばり、突如自身を襲った痛み
に耐える。僕はその中に接着剤を注入し、その状態のままゆっくりとあにゃるから引き抜いた。
「ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛…っ!! にゃんだか、あにゃるがむじゅむじゅしゅるよぉぉぉぉぉ!!!!」
本当ならあにゃるの周りを床にこすりつけたりして、そのむずむずを回避したいところなのだろうが、それはさせない。
床と固定なんかしてしまったら堪らない。引きはがす過程でぽっくり死んでしまうかも知れない。
「おちびちゃんを…はなせぇぇぇぇ!!!!」
果敢にまりさが体当たりを仕掛けてくる。僕はまりさの動きに合わせて、つま先でまりさの顔面を捉えた。カウンターを
合わせられたまりさは、顔の中央部をべっこりとへこませてまた、床をごろごろと転がっていく。すぐに起き上がって、苦
痛に顔を歪めながら、再度攻撃を仕掛けてくる。
最愛のぱちゅりーを殺されたことで、まりさの中に強い意志が宿ったらしい。生き残った我が子を、必ず守ってみせる。
その表情からは、そんな決意が感じ取れた。
「ぶへぇぇっ!!!」
しかし、これが現実だ。再び、蹴り飛ばされて壁に叩きつけられるまりさ。今度は、その場からすぐにあんよを動かせは
しなかったものの、その目はずっと僕を睨み続けていた。
僕は長女まりさを床に降ろした。
「ゆ? ゆゆっ?」
始めのうちは混乱していたようだったが、自身が解放されたということに気付くと、まりさの元へぴょんぴょん飛び跳ね
て逃げ出した。
「ゆっくちこわかっちゃよぉぉぉぉぉ!!!! ゆぅん、ゆぅん…!!!」
まりさの頬辺りにめちゃくちゃにすーりすーりする、長女まりさ。三匹の赤ゆがまりさの元に集結する。生意気にも、生
き残った“家族”が総出で僕を睨みつける。
「ぱちゅおきゃーしゃんをゆっきゅりできなくさせちゃ、げしゅなにんげんしゃんはちにぇっ!!!」
四女まりさが僕に向かって叫ぶ。
僕は、そんな連中の目の前に、ゆっくりフードを置いた。饅頭共が目を丸くする。
「食え」
まりさは、僕のことを睨みつけたまま動かない。動かないのは、三匹の赤ゆたちも同じだ。
「ゆっくち…?」
「ゆ? ゆゆゆ…?」
「む、むきゅぅ…?」
危機意識が圧倒的に欠如している、ゆっくりたちもさすがに僕の差し出した餌にすぐに手をつけようとはしなかった。ま
りさが、床に置かれたゆっくりフードを覗き込みながら、顔をかしげている。そのとき、四女まりさがまりさの横をすり抜
けてフードの一粒にかぶりついた。
「ち、ちびちゃ…っ!!!」
「むーちゃ、むーちゃ、しあわちぇええええええ!!!!」
四女まりさが、口の中のフードを咀嚼しながら歓声を上げる。これに、長女まりさと三女ぱちゅりーも続いた。
「「むーちゃ、むーちゃ、しあわちぇぇぇぇぇぇ!!!!」」
同様に、歓声を上げる。まりさは、そんな我が子たちの幸せそうな顔に、怪訝そうな表情を浮かべてその場を動こうとは
しない。ここまで、追い込まれてようやく危機意識が芽生えるとは。街の片隅からゆっくりの死体がなくならないわけだ。
「ちびちゃん…ほんとうに、なんともないのぜ…?」
「ゆゆっ! おきゃーしゃんもいっちょにむーちゃ、むーちゃしゅるのじぇっ!!」
四女まりさが、まりさにゆっくりフードを食べるように促す。まりさは、一瞬だけ僕のことを睨みつけるとおずおずとフ
ードに口をつけた。器用に舌の上にフードの粒を乗せて口の中に入れる。
「……むーしゃ、むーしゃ…しあわせ…」
三匹の赤ゆほどの歓声は上げないものの、表情は緩んできている。しかし、僕の視線に気づいたのか、すぐに唇を噛み締
めてまた睨みつけてきた。
「なんの…つもりなのぜ?」
まりさが、僕に問いかける。僕は答えずにその場を去る。背後からは、赤ゆたちの歓声が上がるのが聞こえた。僕は、き
っと陰鬱な笑みを浮かべていたことだろう。僕の意図に気付かず、間抜けな饅頭共が次々に与えられた餌を貪っている。
ここまでの出来事で、あの四匹は精神的に相当追い込まれているはずだ。空腹にならないわけがない。まして、生まれ落
ちてから、ひたすら泣き続けている赤ゆの異常なまでの空腹は、想像に難くない。
きっと、あの餌を食べられるだけ、食べ続けるだろう。…ありすと、違って。
僕は、戸棚の中からカップラーメンを取り出すと、電気ポットの中のお湯をそれに注いだ。相変わらず、赤ゆたちの耳障
りな声が響くが、それも今のうちだ。
カップラーメンをすすりながら、あの一家の会話に聞き耳を立てる。
「ゆっくち~~~~!!!」
「おいちぃよぉ!!!」
「ゆっくちできりゅわぁ!!!」
「ちびちゃん、おなかいっぱいたべるのぜっ!!!」
「「「ゆっくち、りかいしちゃよっ!!!」」」
そうだ。食べるといい、お腹一杯。カップラーメンの残り汁を飲み干してから、それをゴミ箱に投げ込み再びまりさ一家
の元に足を運ぶ。
「ゆっ? おにゃかいっぱいになっちゃら、うんうんしちゃくなってきちゃよっ!」
ちょうどいいタイミングだったようだ。僕は冷めた視線を長女まりさに向けていた。最大許容量の多い、親であるまりさ
以外はお腹一杯になってしまっているのか、少しだけ顔回りの大きくなった赤ゆたちが一直線に並ぶ。
「「「うんうんしゅるよっ!!! しゅっきり~~~~~!!!!」」」
三匹の赤ゆが、顔をに力をかける。三女ぱちゅりーと四女まりさのあにゃるから、錠剤ほどのうんうんが排出される。
しかし。
「ゆ? ゆゆっ?」
長女まりさのあにゃるからは、一向にうんうんが出てこない。再び力をかける。出ない。
「ゆ? ゆぇっ?」
「ちびちゃん、どうしたのぜ? はやく、うんうんして、すっきりーするのぜ?」
「でにゃいよ…」
「ゆ?」
「まりしゃの…うんうんが…でにゃいよぉぉぉぉぉぉ!!! どおちちぇぇぇぇぇ?!」
当たり前だ。長女まりさのあにゃるには、接着剤が内部に注入されている。それはとっくに固まって、長女まりさのうん
うんが通るべき道を遮断している。どれだけ力をかけても、あにゃるからうんうんが出てくることはない。
「ゆあああああああんっ!!! ぽんぽんいちゃいよぉぉぉぉぉ!!!!」
「ち…ちびちゃん、おちつくのぜっ! だいじょうぶなのぜっ!!!」
「うんうんしちゃいよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
僕が、笑みを浮かべているのに気付いたのか、まりさが僕の足元に飛び跳ねてくる。そして、顔を膨らませながら、
「くそじじぃっ!! ちびちゃんになにをしやがったのぜっ?!」
「知らないよ。そんなことより、早く助けてやれよ。苦しそうだぞ…?あのゴミ」
「ゆぐぅっ!! まりさのだいじなちびちゃんは、ごみなんかじゃないのぜっ!!!!」
「まぁ、いいや。守るんだろ。子供を。僕なんかにかまってる暇は、ないんじゃないのか?」
まりさは、苦虫を噛み潰したような顔をして、長女まりさの元へ戻っていく。長女まりさは、大泣きをしていた。姉妹で
ある、二匹の赤ゆたちも長女まりさのあにゃる周りや、頬を舐めている。
「ゆぅ…うんうんしゃん、ゆっくちしにゃいで、でてきちぇにぇ…? まりしゃ、くりゅしそうぢゃよ…?」
「むきゅぅ…。 ぺーりょ、ぺーりょ…どうちて、うんうんしゃん、でちぇこにゃいのぉ…?」
慰められている長女まりさの目からは、涙が溢れて止まらない。恐らく、勢いに任せてフードを食べたから、あの膨れた
体の中には変換された大量の餡子が詰まっているはずだ。心なしか、皮がぱんぱんに張っている。他の二匹の排出したうん
うんを見ても、余分な餡子の量は凄まじいものがあるのだろう。
長女まりさの顔はひきつっている。顔面蒼白で、冷や汗を流し、行き場のない中身の餡子による内側からの蹂躙に歯を食
いしばり、耐えている。
「い゛ちゃい゛…っ!! い゛ぢゃい………、おぎゃーじゃ……、ゆっぐぢさしぇ…ぢぇぇ…」
「ゆあああああああ!!!! おちびちゃああああああああん!!!!!!」
僕は、まりさの頬を突きながら、耳打ちする。
「…どうした?早く、助けてやれよ」
「う…う゛る゛ざい゛の゛ぜぇぇぇぇぇ!!!!」
まりさが、長女まりさを仰向けにして、あにゃるを調べる。まりさが、苛立ちを隠せない様子で長女まりさに怒鳴りつけ
た。
「ゆぐぅ……っ!! ちびちゃんっ!!! もうちょっとがんばって、ちゃんと、うんうんするのぜぇぇぇぇぇぇ!!!」
「ゆぅぅぅぅぅぅぅ?! おきゃーしゃん…どおちちぇ…」
「おちびちゃんのあにゃるはどこもへんじゃないのぜっ!!」
「で…でみょ…でみょぉ……っ!!!!」
まりさが、我が子に威嚇をする。長女まりさは、
「ゆっぴゃあああああああ!!!!」
あまりの恐怖に飛び上がって、しーしーをぶちまける。
「ご…ごめんにゃしゃいっ! ごめんにゃしゃいっ!! …うんうんしゅりゅよ…っ!! …っ!! んゆぅ…っ!!!」
まりさが、守るべき我が子を凄まじい形相で睨みつける。やはり、野良ゆっくり如きに母親の“真似ごと”などできるは
ずがないのだ。…わざわざ、こうなるように、あにゃるの内側に接着剤を注入した、僕が言えた立場ではないのだが。
「んんぅぅぅぅっ!!! ゆぅぅぅぅぅっ!!! …んゆぎぃぃぃぃぃぃっ!!!」
母親である、まりさの言葉を信じて、長女まりさが更に顔に力を込める。歯を食いしばり、顔を真っ赤にして泣きながら。
「んんんっゆぎぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!! い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛っ!!!!!!!!!!」
それでも、どんなに力を込めても、うんうんは、出ない。極度の腹痛状態で力をかけるものだから、長女まりさのぽんぽ
んは更に痛めつけられる。長女まりさが、力をかけるのをやめる。涎を垂らしながら、まりさに訴える。
「でにゃい…でにゃいよぉぉぉぉぉっ!!! おぎゃーじゃん…だじゅげちぇ…たじゅけ…ちぇぇぇぇ!!!!!!!
「う…うぁ…、ゆぅ…ゆぐぅ…ゆぅぅぅぅぅぅっ!!!!」
まりさが、泣きながら僕を振り返る。
「…おでがいじばずっ!!! おちびちゃんを…だずげであげでくだざいぃぃぃぃぃぃっ!!!!!!!」
まるで、土下座をするように、額を床にこすりつけるまりさ。何度も、何度も、その額を床に打ち付ける。
「おちびちゃんは……おちびちゃん、だけは…っ!!! だずげでぐだざいっ!!!」
“お願いします”を繰り返す。僕は、唇を噛み締め、拳を固く握った。
「ありすの“お願い”を聞かなかったお前らの“お願い”を、僕が聞いてやるわけないだろう」
「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛っ…………!!!!!」
僕を睨みつける。まりさの額は、少しだけ破れて中から少量の餡子が漏れ出していた。まりさは、本気で土下座をしてい
たのだろう。
「ゆげぇっ!!! んゆげぇっ!!!!」
長女まりさの嗚咽の声に、まりさが慌てて駆け寄る。長女まりさは、中身の餡子を大量に吐き出していた。
「おぎゃ…じゃ…ぐりゅぢぃ…ぐりゅぢぃよぉ…!!! まりしゃ…もう…がんばりぇにゃいょぉぉぉぉぉ……」
力なく、長女まりさが訴えかける。
「おちびちゃん!!! なかみをはいちゃだめなのぜっ!!! ずっとゆっくりしちゃうのぜっ…!!!!」
泣きながら、長女まりさに応える。まりさも、必死だった。長女まりさの頬に自分の頬をすり寄せ、舌を這わせる。涙を
流しながら、どうにもできない無力な自分を呪いながら。それでも、まりさは、長女まりさに何かしてやらなければ気がす
まないのだろう。
「ぺーろぺーろ…っ! すーりすーりっ! おちびちゃん…っ!! ゆっくり…ゆっくりするのぜ…っ!!!」
「おきゃ…しゃん…………」
長女まりさが吐いたのは、恐らく自分の中身の餡子。排出しようとしている“うんうん”はいわば不要となった餡子。
つまり、中身としては別物なのであろう。正直、長女まりさが中身を吐いたとき、口もホッチキスか何かで止めておけば
良かったと思っていた。しかし、あの長女まりさの苦しみ方は尋常じゃない。二匹の姉妹は、もうどうしていいかわからず
に、ただ涙を流してその場を動けずにいた。
「もっちょ……ゆっくち……………………」
最後に、もう一度、中身の餡子を吐きだして、長女まりさはその命の灯を消した。
「ゆ゛…ゆ゛ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
まりさが、これまでにない絶叫を部屋に響かせる。
「どぼじで……っ!!! どぼじでっ!!! …どぼじでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
長女まりさの頬に自分の頬を何度もすり寄せる。それでも、長女まりさは動かない。
“うんうんがしたい”。
望んだことは、たったそれだけ。しかし、ただそれだけの望みも叶えさせてもらえずに、長女まりさは二度と動かなくな
った。不思議と、何の感情も湧かなかった。
僕は、ありすが今際の際に何を望んだかは知らない。知らないが、ありすの望みは叶えられることなく、死んでしまった。
ありすは、僕を非難するだろうが。それでも、僕は、
(―――――――――ざまぁみろ)
そんなことしか、頭の中に湧き上がってこなかった。
残るは、三女ぱちゅりーと四女まりさ。それに、母親であるまりさの三匹だけとなった。
「きょわいよぉぉぉぉぉぉっ! おきゃあしゃあん…!!」
「ゆぅん、ゆぅん……っ!!!」
僕は、まりさと二匹の赤ゆを透明な箱に閉じ込めた。まりさは、心ここにあらずと言った様子で、我が子の移動するスペ
ースを確保するために、壁の端に寄り虚空に視線を投げていた。虚ろな目の先に、一体何を見ているのだろうか。僕によっ
て殺された、三匹の子供と、最愛のぱちゅりー。見えもしない、幻を…見ているのだろうか。まりさは、一点を見つめたま
ま、動かない。
長女まりさが、死んでから既に半日が経過している。半日間、三匹はずっと透明な箱の中だ。
相変わらず馬鹿みたいに動きまわって泣き叫ぶしか能のない、三女ぱちゅりーと四女まりさは、再び空腹になる頃だ。僕
は、風呂場に行って、ボディソープの容器についているポンプ付きキャップだけを取り外して、持って来た。それを流し台
の水で丁寧に洗う。
そろそろ、“餌”を与えてやる時間だ。そうしないうちに、二匹の赤ゆ共が騒ぎ出すだろう。
「ゆぅぅぅ…おきゃあしゃん…」
「むきゅぅ…ぱちゅ…おにゃかしゅいたよぉ…」
案の定だ。ここまで行動パターンの読み易い生物もそうはいまい。二匹の訴えにも、まりさは曖昧な受け答えをしていた。
“ちびちゃんたちは…まりさが、ぜったいにまもるよ…っ!!!”
まりさにとっては、そう宣言した直後に救うことができなかった長女まりさのことが頭に焼き付いて離れないのだろう。
虚脱感。まりさに、初めの頃の威勢はもう微塵もなかった。
「おきゃあしゃん…?」
「ゆっくち…しちぇ…?」
まりさが、自分に話しかけてくる二匹の我が子に視線を向けた。自然と涙が溢れ出してくる。
「おきゃあしゃん…どおちちぇ…ないちぇるの?」
「ゆっくちしちぇにぇ…? しゅーり、しゅーり…」
三女ぱちゅりーと四女まりさが、まりさを励ます。僕はその様子をずっと見ていた。
「ちびちゃん……」
まりさが、僕の方をちらりと見る。僕と、目が合う。何が言いたいかは、分からないでもない。
「にんげんさ…」
「駄目だな」
「ゆ゛ぐ…ぅ…っ!!!」
だんだん、赤ゆ二匹の動きが少なくなってきた。顔色も良くない。中身が、なくなってきたのだろう。特に三女ぱちゅり
ーの様子がおかしい。
「む゛ぎゅ……ぎゅ…きゅぅん…」
「ゆぐぅ……っ、ゆっぐぅぅぅぅぅぅ!!!!」
まりさは、もう理解しているのだ。三女ぱちゅりーが何を理由に苦しんでいるのか。そして、自分がそれに対して何もし
てやることができないということも。
「…ゆっくりしていってね…。 ゆっくりしていってね…。 ……ゆっくり……するのぜぇ………」
自慢の挨拶の言葉を、こんな悲しそうに言うゆっくりは初めて見た。
「まりさ」
僕のかけた言葉に、反応する。顔をぐしゃぐしゃにしたまりさの前に、四女まりさが立ちはだかった。
「ちびちゃ…」
「おきゃあしゃんを…いじめりゅにゃなのじぇっ!!! ぷきゅぅぅぅぅ!!!!」
ピンポン玉が威嚇してくる。もう、このぐらいでは衝動に襲われることはなかった。せっかくここまで我慢したんだ。今
更、一口饅頭に威嚇された程度で僕の心は揺るがない。
「ちび。餌食わせてやるよ」
まりさの顔が変わる。威嚇をしていた四女まりさも、威嚇を解く。小刻みに震えた三女ぱちゅりーは、
「む…きゅ……にゃにか…たべ…させ…ちぇ…ちょうだい…」
瀕死の状態にまで陥っている。まりさが、顔を箱に押し付けて、
「ありがとうなのぜっ!!! ありがとうなのぜっ!!!!」
ぼろぼろ涙を流しながら、礼を言う。僕は、先ほど風呂場から持ってきたシャンプー容器のポンプの管をまりさに向ける。
そして、素早くまりさから帽子を奪った。
「はやく…たべさせてあげてほしいのぜっ!!!」
…帽子を失ったことにも、動じないか。まりさの頭の中には、もう我が子のことしかないのだろう。僕は露わになったま
りさの金髪の頭頂部に、ポンプの管を深々と突き刺した。
まりさの目玉がぐるりと引っくり返る。
「ゆ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!!!!!!!!!!!!」
小さな透明の箱の中でまりさの絶叫が反響して、びりびりと揺れる空気が二匹の赤ゆを襲った。四女まりさは、母親の凄
まじい絶叫にすっかり怯えてしまい、箱の中でしーしーを漏らして動けないでいた。
僕は、暴れるまりさの頭を抑えつけて、二度、三度とポンプを勢いよく押してやった。
「あ゛っ!!!! がっ!!!! ひぎぃっ!!???」
何度も何度も押しているうちに、少しだけ見えた透明の管が黒くなった。ポンプに吸い上げられて、まりさの中身がここ
まで上がってきたのだろう。
「や…やべで…っ!!! い゛だい゛っ…!! ゆっぐり゛できな゛い゛………っ!!!!」
「まりさ。自分の子供を助けてやりたいんだろ…?食べ物を与えてやれよ」
再び、ポンプを押す。まりさの頭に突き刺さったポンプから、黒いものがどちゃどちゃ…と箱の床に落ちる。それは、ま
りさの中身の餡子だ。
「ゆ…ゆわあああああああ!!!!!!」
四女まりさは、目の前に落ちてきた餡子がまりさの中身だということを理解しているのだ。まりさは、涎を垂らして痙攣
している。
「おい…たかが、この程度の量の中身出されて痙攣してんじゃねぇよ」
「ゆ゛、ゆ゛、ゆ゛、ゆ゛、ゆ゛…っ!!!!」
ポンプを押し続ける。執拗に、何度も何度も。
「ゆ゛ぎゃああああああああっ!!! ああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!! ゆ゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!」
「やめちぇにぇっ!!! やめちぇぇぇぇぇっ!!!」
四女まりさが、その場を動かずに小さく何度も何度も飛び跳ねる。四女まりさは、ポンプを押し続ける僕の手を止めよう
としているのだ。当然、届くわけがない。
「むきゅ……ゆっくち…ごはんしゃん…………」
三女ぱちゅりーが、ずりずりと箱の中を這いずり、床に散らばったまりさの中身を口に入れていく。
「おにぇえちゃああん!! ゆんやあああ!!! たべちゃだめにゃのじぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
「ゆ゛がっ……! ぐっ…、ゆんぐぅ…、たべ…るのぜ、ちびちゃん……」
「どおしちぇしょんにゃこちょいうのじぇぇぇぇぇぇ!!??」
四女まりさは、意地でもまりさの中身を食べるつもりはないらしい。反対に、三女ぱちゅりーは生命の維持を優先する為
に次々に撒き散らされた餡子を食べていく。
「むきゅっ…、むきゅっ!!!」
「おきゃあしゃんが…ゆっくちできにゃくなっちゃうよぉぉぉぉぉ!! ばきゃああああああ!!!!」
四女まりさが、三女ぱちゅりーに体当たりをする。
「む゛ぎゅっ…!!!」
三女ぱちゅりーが、箱の中をころころ転がり反対側の壁に叩きつけられる。その拍子でせっかく食べたまりさの中身を再
び吐き出す。
「ちびちゃん…やめるのぜ……っ、ゆ゛ぐぅっ!!! ゆ゛ぎぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!」
ポンプの口からまりさの中身が次々に吐き出される。
「おにぇがいじま…びゅぎっ!!!????」
まりさが、目を見開く。今の今まで自分を助けようと尽力してくれた四女まりさが、目の前で潰されてしまった。いや、
この言い方は少しおかしいかな。僕が、四女まりさを潰した。この四女まりさは、ミスキャストだった。僕の用意した舞台
とシナリオの中で、望み通りのキャラになることはできなかった。…だから、潰した。
僕の描いたシナリオは、ポンプから吐き出される自分の中身を我が子に食べられて行くのを見て、激痛と焦燥感に苛まれ
た母親まりさの精神がゆっくりと崩壊していく図。
だが、僕のアテは外れてしまった。まりさは、母親としての責務を果たさんが為に望んで我が子に中身を与えようとして
いる。四女まりさは、大好きな母親を守るが為に、それを口にしようとはしなかった。
どうして。
どうして、その優しさを…少しでも、ほんの少しでもありすに向けてやれなかったんだろう。そんな事を考えながら、気
がついたら四女まりさを潰していた。
「ゆ゛ぅ゛……ちびちゃん……ごめんなのぜ…ごめんなのぜ…までぃざが………までぃざがぁ………」
まりさが、苦痛に歪めた表情で面影のない饅頭の残骸を見つめている。三女ぱちゅりーは、必死にまりさの中身を食べて
いる。まりさは、それを咎めようとはしなかった。そうしなければ、今度こそ三女ぱちゅりーがずっとゆっくりしてしまう。
まりさは、一瞬だけ笑顔になった。
「自分の子供が大事か?」
僕の言葉に、まりさががくがく震えながら答える。
「…あたりまえ、なのぜ…」
「どうして、ありすにあんな事をしたんだ?」
「………………」
まりさは、答えずに僕に虚ろな瞳を向けていた。
「お前らだけで、家族を作れば良かったじゃないか。別にぱちゅりーが子供を生めない体でもなかっただろうに」
僕は、何を言ってるんだろう。今更だ、そんな事。こいつらがありすにしたことは、変わらないというのに。
「それはできなかった…のぜ…」
まりさの言葉に、僕はポンプを押す手を止めた。
「にんげんさんのまちは…たべものがすくなすぎるのぜ…っ! ちびちゃんができても…うまれさせてあげることができな
いのぜ………」
それはそうだろう。母体の養分が底を尽きれば、母子共に犬死だ。
「お前が餌を集めて来ればいいだけの話だろう。被害者ぶってんじゃねぇよ」
「…あつめられないのぜっ!!!!」
「偉そうに言うな…この糞饅頭が」
箱を蹴り飛ばそうとした僕に、まりさが泣きながら叫び声を上げる。
「じゃあ、まりさたちをやまにかえしてほしいのぜぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!」
足を止める。
「にんげんさんが、こんなところにつれてこなければ…っ!!! まりさも…ぱちゅりーも…いっしょにゆっくりできたん
だぜぇぇぇぇ!!!!」
ゆっくりは、野生動物にカテゴライズされる。
元々、野生で暮らしていた生き物が、突然都会に連れて来られる。それはつまり、環境が…生活が、全てこれまでと違っ
たものになるということ。まりさはもう、声も出さずに泣き続けていた。
ゆっくりは、望んで都会にやって来たわけではない。連れて来られたのだ。…人の、手によって。
「まりさのだいすきな、いもむしさんも、おはなさんも…ここにはないのぜっ!!!」
ありすの言葉が頭をよぎる。ありすも、似たようなことを言っていた。そして、僕は“それらを用意するのは難しそうだ”
と判断した。…ゆっくりが、都会で食料を調達することは更に困難を極めるだろう。
「それでも…っ!!! まりさたちは…ちびちゃんがほしかったのぜっ!!!」
「……………」
「まいにち…くるしくて………せめて、かわいいちびちゃんをみて、ゆっくりできたらって……っ!!!!」
まりさとぱちゅりー。二匹は、揃って行動してやっと都会の中で生き残ることができる程度の生活能力しかない。どちら
かが、妊娠して動けなくなったら母体となった側はほぼ確実に死ぬ。まりさにも、ぱちゅりーにも、茎に実った赤ゆの分ま
で食料を集める力はない。だが、それはここが都会の片隅だからだ。もし、ゆっくりにとって食料が豊富な自然の中で、こ
の二匹が出会っていたら。
きっと、誰にも迷惑をかけずに二匹の力だけでゆっくりしていたことだろう。
僕は、自分の意思でここに来た。
ゆっくりは、嫌がっているのを、無理矢理ここに連れて来られた。
都会の、海の底。
沈んでいたのは、僕だけではなかった。僕以外の誰かも同じように海底を漂っているだろうし、同じように都会で生きる
ハメになったゆっくりもまた、海底で足掻き続けていたのだ。…僕と、同じように。
僕は、まりさからポンプを引き抜いた。
ありすが、僕に微笑んでくれたような、…そんな気がした。
十一、
今、僕は実家で父の指導のもと、蕎麦打ち修行をしている。相変わらず、僕の腕は散々で毎日怒鳴り散らされたが、不思
議と嫌な気分にはならなかった。
ある夜、店を閉めた父と酒を飲み交わした。
「ちったぁ根性ってもんがでてきたみてぇじゃねーか」
「……ありがとう」
「くくっ…なんだ、おい。都会でいい女でもできたか?なんかビッとしてっからよ」
「ははは…女、とはちょっと違うよ」
父は、僕に“俺の蕎麦を追うな”と言った。かなり酔っぱらっていたから、本気で言ってくれたのかは、わからないが、
“お前の打つ二八蕎麦は美味い。食ってくれる相手のことをちゃんと考えて打ててる”
そんなことを。だから、僕は僕の蕎麦を打て、と。
真っ先に、ありすのことが思い浮かんだ。あの頃、僕は誰かの為に蕎麦を打とうとはしていなかった。ただ、父の蕎麦に
憧れて、蕎麦を打つ父の姿に憧れて…半端な気持ちで蕎麦打ちの真似ごとをしていただけだ。
僕にそれを教えてくれたのは…ゆっくりの、ありすだった。
今はもうありすと一緒にゆっくりすることはできないけれど、ありすは、僕の背中を押してくれた大事な存在だ。
僕が、自分で納得できる蕎麦を打って、それを誰かに食べてもらい「美味しい」と言ってもらえたら…そのときは、自信
を持っていいだろうか。…都会派な、僕になれたと。
「ふぁーあ……。やっぱり早起きは辛いな」
顔を洗い、僕は前日夜遅くまで打っていた自作の蕎麦を朝食で食べていた。
「ゆ…ゆっくりしていってね…!」
耳を疑う。箸を思わず落としてしまった。声のする方へ目を向けると、そこにはありすがいた。…いや、正確にはありす
種のゆっくりがいた。
「に…にんげんさん…ありす…おなかがすいているの…よければ…その…ごはんさんを…」
申し訳なさそうに僕に話しかけるありす。
「これで良ければ食べるかい…?」
「あ…ありがとう、にんげんさんっ!!! とかいはだわっ!!」
都会派。
ありす種にその言葉を言われると、胸の奥がじんと熱くなる。そのありす種は、僕の作った朝食の蕎麦を器用に食べてい
く。
「むーしゃ、むーしゃ、…しあわせええええ!!!!」
美味しそうに蕎麦をたいらげたありすが、丁寧にお礼をする。僕は思わず、
「ありす…」
「ゆ?」
僕の、飼いゆっくりにならないか?…そう、言いかけた言葉を呑みこんだ。
「いや、なんでもないよ」
「へんなおにいさんね…。 でも、ゆっくりありがとう!! とってもとかいはなごはんさんだったわ!!!」
“お蕎麦さん”ではないんだよな。当たり前だけど。ありすはぴょんぴょん飛び跳ねて畑の向こうへと帰って行った。あ
りすは、視界から消えてしまう前にもう一度だけ振り返り、今度こそ僕の視界からいなくなった。
ありす種が食べ終わった蕎麦の入った食器をテーブルに戻す。
ペットショップで買った躾の行き届いた飼いゆが、都会で厳しい生活を強いられている野良ゆに、無理矢理すっきりー!
させられて殺されるという事件は、ネットで調べてみたところ決して少ないものではなかった。
飼いゆっくり保護法。
まだ先の話ではあるが、そんな法律が作られる発端となった三つの理由のうちの一つ…。僕とありすは、その事件の渦中
にいた。
ありすの思い出は未だに色褪せない。
この時、僕は決意した。
いつか。
必ず、ありすに食べてもらうための蕎麦を打とう。
田舎者の僕から…。
都会派な、君へ。
おわり
あとがき
飼いゆっくり保護法。
都会で生きるゆっくりにとって、生き地獄でしかないその法律が作られたエピソードのうちの一つ。
それが、今回のお話でした。
最後まで読んでくださった方の中には、「避妊はともかく去勢はいらないんじゃ…」と思った方もいらっしゃるのではない
でしょうか。
それ以前に、「え?理由の一つ、ってこの程度?」と思われた方もいらっしゃるかも知れませんね。
そ…そのあたりは余白世界ならではだった、っていうことでご容赦を…。
残りの二つのお話もいつか書こうとは思っていますので、よろしければゆっくり待っていてあげてください。
日常起こりうるゆっくりたちの悲劇をこよなく愛する余白あきでした。
挿絵 byめーりんあき
トップページに戻る
このSSへの感想
※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね!
- おちび欲しいんだったら別に他の野良ゆで良くね?なんでわざわざ危険を犯してまで
飼いゆを狙うんだ?所詮餡子脳、いやクリーム脳か?
兎も角ゲスにすっきりーされたありすのご冥福をお祈りします -- 2023-03-04 17:12:46
- なんていい話なんだ…!(後半だけ
) -- 2016-08-11 03:29:37
- あのぱちゅりーには死んでも同情できねぇ。 -- 2016-01-10 22:05:43
- いかな理由であれ、自分の大切なものを奪った奴を殺していいなら殺らない理由は無いよなあ。
出来れば虐殺を貫いて欲しかった。 -- 2015-11-25 01:55:25
- 殺せよ!アホか! -- 2014-08-24 01:59:46
- 糞ゲスまりさを殺ってないぞ -- 2013-10-02 02:42:46
- ん?!?目から汗がでるな~~~ -- 2013-06-20 07:18:09
- どう考えても、ありすをレイプして殺していいって理屈にはならないんだが。
自分の欲望のために他ゆんの幸せをぶち壊しにしていいって考えてたクソ饅頭もどきは苦しませながらぶち殺さないと納得いかない。 -- 2012-09-21 18:58:15
- 泣いた -- 2012-05-26 01:20:46
- 死ねゲロ袋と糞饅頭 -- 2012-05-05 20:34:24
- 糞ゲロとゲスまりは死んでこい
それにしても200円でいい性格のありすって・・・ますます欲しくなる -- 2012-05-05 13:05:55
- この糞饅頭が,てめーらが生きてる価値なんてねーんだよ。ああうざすぐる -- 2011-08-16 22:59:14
- レイプした上にそれで産まれた子供を殺すようなゲスに
情状酌量の余地があるとは微塵も思えんな。 -- 2011-05-19 03:36:29
- >にんげんが悪いからありすを殺した
まったく繋がらないってわけではないと思う・・・自分勝手だが「坊主憎ければ袈裟まで憎い」敵の味方は敵と考えてもおかしくはない。 -- 2011-02-18 23:58:37
- 一時的に無意味な復讐に手を出させながらも、
脆弱で哀れな生き物を安易に殺すのではなく、許すことで物語を解決し、
しかも登場人物のお兄さんを救っている所がとても素晴らしいと思いました。
この物語において、野良ゆっくりは愚者。お兄さんが愚者に落ちず本当に良かった。
ゆっくり沁みたよ! -- 2010-12-08 22:52:34
- げすまりさは、言い負かして殺して欲しかったな。
逆切れ過ぎて、殺意が沸いてくるわ。
その点に関しては不満があるけど、良い物語でした。
ありすとのやり取りも感動的でした。
こーでぃねいと、にもそんな意味があったんだな。
これからのお兄さんに幸せがあらん事を… -- 2010-12-01 21:26:07
- 自分は不幸だから、なにをやっても許される。
これって、しんぐるまざーと何が違うの? -- 2010-11-23 01:03:03
- 何この糞まりさの逆ギレ。だから自分は何やってもいいってか。
このゴミが。 -- 2010-11-19 06:14:27
- 「ゆっへっへ、ばかなにんげんをまるめこむなんて、まりさにとってはあさめしまえなんだぜ」
とか思っててもおかしくないよな -- 2010-10-19 19:41:02
- にんげんが悪いからありすを殺した
って全く繋がらないよね、殺したときもそんな事思ってなかっただろうし
「ただ糞饅頭にだまされた馬鹿な人間」ってなっちゃってるよ、これじゃ -- 2010-09-16 23:38:41
最終更新:2010年03月27日 07:41