れいむと・・・ 64KB
虐待-普通 悲劇 理不尽 調理 野良ゆ 赤ゆ 子ゆ 都会 現代 虐待人間 ぺにまむ 長いです。善良なゆっくりもヒドイ目にあいます
・・・おかしいとは思っていた。
地下鉄徒歩5分。
学校はすぐ目の前。
飯屋は3分ほど歩き回るだけでより取り見取り。
そして向かいの通りには、銭湯と薬局がある。
新生活を始めるにはうってつけの場所だと思った。
にもかかわらず、にもかかわらずだ。
相場の半分でこの部屋を借りることが出来た。
妥協したのは、ユニットバスであったことぐらいだろうか。
当初考えていた倍の大きさの部屋でもある。
そして今、若干後悔している。
不動産屋の人が、この物件を紹介するのを少しためらっていた理由が
よく分かった。一応電話してみたが、間違いなかった。
そう、この部屋には、出るのだ。
都会に住むものが皆嫌がる例のアレだ。
うねうねうねうねと動き回るそう、アレだ。
空気を読まず、自分の感情だけを基準に生きるアレ、
そう、ゆっくりだ!!!
1、れいむとばったり
―時刻は午後1時
「れいむはれいむだよ!ゆっくりしていってね!!!」
「はいはい、ゆっくりゆっくり。」
一体どこから入ったのだろう。
窓は高く、ゆっくりの跳躍ではとてもじゃないが入れそうにない。
かといって、他の場所に穴が開いているような痕跡もない。
誰かが、こっそりと侵入して入れているという可能性も無くはないが、
一度監視カメラを設置して調べたところ、そのような形跡は無かったらしい。
ゆっくりの不思議生命体としての能力でも発揮されたんだろう。
生憎俺は、そんな事は慣れっこである。一々驚いたり、
怯えたりする気などは毛頭ない。
底部の汚れから、野良ゆっくりであると推測できる。
たった一日漫画喫茶で寝泊りしたくらいで、ゆっくりに家を占領されるとは悲しい話だ。
「おにいさんはゆっくりできるひと?」
「まぁ、今はゆっくりしているんじゃないか?」
「ゆゆ~!!!いっしょにれいむのゆっくりぷれいすで、ゆっくりしようね!!!」
「いや、お前のゆっくりプレイスじゃ・・・」ピンポーン!!!
『宅急便でーす!!!』
「はーい。ちょっと待ってくださーい」
忙しい宅急便のお兄さんに、このれいむが絡んだら厄介だ。
そう直感的に思った俺は、備え付けの冷蔵庫にれいむを詰め込んだ。
「ぶぎゅ!?やめてね!おしこまないでね!」バタン
「少しの間だ。ちょっと待ってろ。」
「せまいよ!くらいよ!こわいよ!!!」
ガタガタッ!!ガタガタッ!!
「こわいよ!やめてね!れいむにひどいことしないでね!!」
折角大人しくさせようとして冷蔵庫にぶち込んだのに叫ばれては意味がない。
れいむのいる冷蔵庫目掛けて、2,3発蹴りを入れる。
ゆ゛・・・ゆ゛・・・といううめき声が断続的になるようになり、やや静かになった。
「すいませーん。お待たせしました」
「じゃあ、ここにサインをお願いします。」
「はい。」サラサラ~
「はい。じゃあ、失礼しまーす!!」
どうやら届いたのは、実家から送った食器一式だったようだ。
昨日までに最低限のライフラインを確保したものの、食器類を買うのを忘れていたため、
結局外食で済ますこととなったのだ。
最も・・・
「やべぇ、調理器具送るの忘れた・・・」
どうやら今日も外食になるようだ。
「ゆ゛・・・ゆ゛・・・ゅ゛・・・」
!!
何か呻き声が聞こえる。
4,5分前にも聞いたような声だ。
普通の動物は『ゆ』なんて声では鳴かないだろう。
真っ当な動物として認められていないゆっくりなら鳴くかも知れないが。
彼らはなぜゆっくりという言葉を使いたがるのだろう?
『ゆっくりやすんでね』とか『ゆっくりねむってね』とかならば理解できるが、
『ゆっくりにげてね』とか『ゆっくりいそいでね』とか矛盾した文章を堂々と使っていられる
センスの無さは、理解したくないと思う。まぁ別にゆっくりが嫌いなわけじゃないんだけど。
くだらない事を毒づきながら、先ほど蹴りを入れたため若干位置がずれている冷蔵庫を開けた。
先ほど詰め込んだソフトボール位の大きさの生き物の現在の状態を示す。
両の目は大きく見開かれ、白目を剥いている。ホラー漫画の表現のように。
大きな口は半開きで、だらだらとよだれを垂らしている。舌も口の外にはみ出てぐったりとしている。
排出口、いわゆるしーしー穴というのだろうか?
ゆっくりの原始性(原種ゆっくりにどれだけ近いのかという指標)によって
様々な形態を持つため一概に言えないが、
このれいむに関して言えば、あにゃるの中にはうんうんのみが、ぺにまむ(反転型)のなかには
しーしーの通り道と、精子餡などの部屋があった。なかなか目を覚まさないようなので調べた。
ちなみにゆっくりの体というものは扱い方さえ間違わなければ、結構壊さずに調べられる。
家にあるピンセットや綿棒なんかで簡単に観察することが出来るのだ。
オレンジジュースをかけて一発で回復させてやるの優しさもいいものだけど、
あまりお金持ちでない学生の身分である俺は、大して好きでもないオレンジジュースを
買う気にも、見ず知らずのゆっくりのために買い物に出るのも面倒くさかったので、
元気になるまでストーブの近くに置いといた。
れいむが目を覚ましたのは、その三時間後で、
ショックのせいか俺のことをすっかり忘れていた。
別に覚えていてほしかったわけではなかったので、てきとーに自己紹介して、この家の説明をした。
「れいむはれいむだよ!ゆっくりしていってね!!!」
「お兄さんはお兄さんだよ!ゆっくりしていくね!!!」
「で、れいむ。君はこの家でゆっくりするつもりなのか?」
「そうだよ!!!れいむはここでゆっくりしていくよ!!ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ!!」
いつの間にゆっくりぷれいすになっていたのかは知らないが、どうやら俺が来る前におうち宣言を済ませたようだ。
「君のゆっくりぷれいすってことはまぁ分かった。だけど、ちょっといいかな?」
「『きみ』のゆっくりぷれいすじゃないよ!れいむのゆっくりぷれいすだよ!!!まちがえないでね!!」
世間の人が思っているほど、ゆっくりは言語を理解していない。
先生のいっていた言葉が、今はっきりと理解できた。
彼らは変なところでゆっくりという言葉を万能な多義語として頻繁に使い、コミュニケーションを取ろうとするが、
実際のところ、彼らに文脈を読む力はない。君やあなた、お前などの代名詞すら理解していないことが多い。
それでもコミュニケーションを取っているように見えるのは、ゆっくりの行動パターンが余りにも単純明快、餡子脳なので、
自分の思っていることが、そのまま相手の思っていることと直結することが珍しくないためだ。
もちろん、自分と相手が違うことを考えていることも多く、いやむしろそちらのほうが多いものであるが、
先ほど言ったように、ゆっくりには文脈を読む能力がないので誤解したまま話が続いていくのだ。
飼いゆっくりなら別にいいかもしれないが、群れを作っているゆっくりにとっては致命的な話だ。
ゆっくりの群れが崩壊するのは、その脆弱さに加えて、絶対的なコミュニケーション能力不足であると言う学説があるくらいなのだから。
「わかったわかった。れいむ。ここはれいむのゆっくりプレイスだ。」
「そうだよ!ここはまえのおうちよりひろくてあったかくてゆっくりできるよ!!」
野良ゆっくりの巣より狭くて寒い家に金を払う人間はいない。当たり前だ。
「それはよかったな。でもな、れいむ。ここが外に行くことが自分一人の力で出来ないようなおうちであるっていうのは理解できるか?」
「ゆゆ~?・・・うわぁぁぁぁ!!!どーしてでくちさんがないのぉぉぉぉ!!!??」
「入り口すら最初から無かったけどな。どうして入ってこれたのかいまだに分からん
この家にゆっくりのためにドアなんてものは存在しない。成体のゆっくりでさえ自力で出ることは出来ないだろうな」
成体の一歩手前であるこのゆっくりれいむがどうしてここにいることが出来るのか?余り深く考えると怖いので気にしないでおくが。
「巣があるのはいいけど、ご飯はどうするんだ?お野菜さんも生ごみさんも室内じゃ勝手に生えてこないぞ」
「巣があるのはうれしいかもしれないが、どうやって番を探すんだ?これも勝手に生えてくるものじゃないぞ」
「ゆぐぅ・・・どぼしよぅ・・・」
自分の置かれている現状をやっと理解することが出来たようだ。
ゆっくりにとってここは確かによい住居である。だが、別の角度から覗いていると、
餌場に行くことは出来ず、他のゆっくりとの出会いもない、牢獄のような空間であるのだ。
(本当は俺が住む限り生ごみは出るし、ここはゆっくりが勝手に生えてくる異空間なんだけど、説明するの面倒だからいいや)
「そこでだ!れいむ!少しの間俺と暮らさないか?
人間である俺ならば、都会で食料を見つけることなんて簡単なものだ。
ここにいればえさの取り合いで犬死することだってないだろうし。
何なら番だって見つけてやっていい。ありすがいいか?まりさがいいか?それともさなえか?」
「ゆ!ごはんさんもびまりさもみつけてくれるの?ゆわーい!」
「れいむさえよければ俺は構わんよ。ただ、短い間だけどな」
「いいよ!れいむはゆっくりしたいよ!!!」
「そうか・・・じゃあ契約成立だな。」
ホンの気まぐれとして、少しの間れいむと過ごす事にした。
今の俺の部屋には遊ぶものがないのだ。パソコンは持ってきているものの、まだ回線を繋いでいないので、
インターネットをすることも出来ない。
これでは、お気に入りのゆ~tubeやぴこぴこ動画を見ることも出来ない。
いつも暇な時はそれを見てゆっくりしているので、暇つぶしが出来ない今、ゆっくりれいむと戯れるのも一興かと思ったわけだ。
さて、野良ゆっくりにしては業突く張りでもとんだゲスでもない、割と性格のよさそうなゆっくりである。
がしかし、野良ゆっくりを室内に入れるには必ずしないといけないことがある。それは・・・
2、れいむとさっぱりー
「れいむ、ちょっと水浴びしような」
「ゆゆぅ?みずあびさん?れいむはきれいきれいだからべつにみずあびしなくてもいいよ!」
野良ゆっくりの基準での綺麗は、飼いゆっくりの綺麗とも人間の考えている綺麗とも異なる基準である。
ゆっくりの目線で見た場合、それも顔の周りなど、極々狭い範囲のみを指しての綺麗さである。
あんよがいくら泥まみれでも気にしない。どうせ歩き回ればすぐ汚れるのだから。
髪の毛がいくらボサボサでも気にしない。どうせ飾りをつかえば隠せるのだから。
お飾りがいくら汚れていても気にしない。どうせ周りのゆっくりも汚いのだから。
もちろんそう思っているのは当の野良ゆっくり達のみで、実際のところ、飼いゆっくりはおろか野生のゆっくりからも
避けられるほどの汚さ、醜さ、臭さなのである。
綺麗好きの現代人がどうして彼らを愛せるのだろうか?いや愛せるはずはない。
生理的嫌悪感から、街を挙げての野良ゆっくり一斉駆除に賛同する人も少なくないのである。
まぁ、そんな話は今はどうでもいいか。
今はこのれいむを綺麗にすることが先だ。
泥だらけのあんよで跳ね回られて困るのは俺なのだから。
「きれいといってもな、れいむ。自分のあんよをみたことがあるかい?
外で生活しているゆっくりのあんよはびっくりするほど汚いんだ。もし飼いゆっくりのまりさが今のれいむを見たら
『ゆっくりできないれいむはとっとときえてね!!うんうんさんみたいなにおいがするんだよ!!』ぐらいは言うんじゃないか」
「そ・・・そんなことないよ!!!れいむはきれいだよ!!!」
よほど自分が汚らしいことを認めたくないんだろう。だけど、そのあんよは限りなくNGだ。黒だ。物理的にも黒だ。
「そんなに言うならちょっと来い」ヒョイ!
「おそらをとんでるみたいー!」
れいむを持ち上げてユニットバスへと向かう。
念のためあんよを見てみるが見事に黒ずんでいる。
一つおまけに言ってやるなら、乾燥したうんうんらしき物体が、あにゃるの近くにこびり付いている。
自分のけつ一つ拭えないのに、綺麗好きなんて言うとはとんだお笑い種である。
「ゆ?なんだか汚らしいれいむがいるよ!あっちいってね!しっしっ!」
「・・・そうか鏡を知らないのか。」
「かがみさん?あっちにうつっているおにいさ・・・おにいざんがふたりいるぅぅぅぅぅ!!!!???」
「鏡さんとか人名に聞こえるからやめろ。あと俺は別に増殖してない。鏡ってのは自分の姿を映すものなんだ。
だから向こうにも俺がいるように見えるんだ。ほら、全く同じ動きをするだろ?」
れいむの頬を人差し指で軽く突いてみる。4,5回突いたら、ポカンとしていた口を閉めて、納得した顔になり・・・
「ゆっくりりかいしたよ!!かがみさんってすごいんだね!!・・・じゃぁこのきたないのがれいむなの・・・?」
「さっきからそうだって言ってるだろ」
「ゆがーーーん!!!」
「じゃあ、俺の言っていることが理解できたところで、水浴びを始めようか」
シャワーの蛇口を捻り、温水を放つ。そして適温になるまで待つ。
いい具合になったシャワーの湯気が心地よく、俺もシャワーを浴びたくなったので、
れいむを洗面台に置き、着ていたものを脱ぎ捨てる。
どうせ一人暮らしなので、注意する人はいない。脱いだ衣類はテキトーに投げ捨てておく。
そんな中、洗面台にジャストフィットしたれいむは必死に逃げ出そうとしていた。
シャワーの噴き出し方から、数多のゆっくりを葬ってきた最大の天災、あめさんを思い出したのだろう。
まず跳ねようとした。しかし、蛇口に頭をぶつけてしまい(全身頭ではあるが)上手く抜け出すことができない。
次は這いずった。しかしツルツルの洗面台の上で幾らずーりずーりしたとしても、摩擦が一切ないため、無駄でしかない。
最後は叫んだ。「ゆかさん!ゆっくりじゃましないでね!!れいむはあめさんからにげたいんだよ!!!」
必死に逃げようとするゆっくりっていうのはいつ見ても滑稽だ。
本ゆんからしてみれば命が係っているから死に物狂いなんだろう。
でもその下膨れの顔が、人を小ばかにしたような表情がそんなことを感じさせない。
存在・性質がギャグみたいだからこそ人間は容赦なく彼女らを痛めつけ、殺す尽くす。
その上っ面の笑顔が自分らゆっくりの本当のしあわせーな笑顔を奪っているってのは死んでもわからないんだろうな。
「大丈夫だれいむ。胴無しのゆっくりでも、2,3分の行水だったら溶けたりはしない。
俺がそれまでにれいむをきれいきれいしてやる。」
「だめだよ!おにいさん!!あめさんはゆっくりできないよ!れいむのおかあさんもあめさんのせいでえいえんにゆっくりしちゃったんだよ!」
「はいはい、ゆっくりゆっくり」
れいむと押し問答していても時間とガス代と水道代の無駄なので、
俺は片手でれいむを持ち、もう片方の手でシャンプーを取り、それを水で薄めてれいむの飴細工の髪の毛に馴染ませた。
シャンプーの泡が見る見る増えていく。と同時に、れいむの髪から黒く濁った汚水のようなものが流れている。
はやり野良ゆっくりは汚らしい。これほどの汚れをつけておいて平然としていたのだから。
十分にシャンプーが泡立ったられいむにシャワーを浴びせる。
「ゆ、ゆわぁーーーー!!!」
解けてしまっては困るので1分ほどでさっとゆすいでシャワーを止める。
次にリンスだ。さっきと同様に薄めて馴染ませる。
「ゆ!なんだかぬるぬるするよ!!!」
同様にシャワーですぐに流す。
「ゆわー!おのれはかったな!」
最後に体を洗う。タオルを使う必要はない。
むしろただでさえ濡れて柔らかい饅頭皮をこすったりしたら、簡単に崩れてしまうだろう。
ボディーソープを薄めた液体をあんよや顔面、もみ上げの裏、ついでにあにゃるやまむまむに塗りつける。
「ゆ、ゆふ!きもちいいよ!ゆっくりもっとやってね!いっぱいでいいよ!!!」
どうやら興奮させてしまったようだ。気持ち悪いからやめてほしい。
あとはシャワーで流すだけ。万遍無く洗い流せるように、ぐるぐるとれいむを回転させながら洗う。
「お、おそらがまわってるみたい~!」
れいむを洗い終えたら、俺もさっさとシャワーを浴びたいので、れいむをタオルに包んで部屋のほうへブン投げておく。
タオルを解こうともがいている内に水気が取れるだろう・・・多分。
「さっぱりー!ゆっくりーのひ~!まったりーのひ~!すっきりーのひ~!さっぱりーのひ~!」
ゆっくりには手がない。だから幾らがんばっても自分では拭き取れないところがある。
細かいところの水分を取ってやるとれいむは急に歌いだした。
よほど気持ちよかったのであろう。近所迷惑ではないだろうかと心配するほどの声量で歌いだした。
ゆっくりは感情を表に出しやすい。いや、出すことを我慢できないだけかもしれないが。
ところ構わず叫ぶ。泣く。喚く。歌いだす。
おいしいものを食べれば、しあわせーといわずにはいられず。
生殖を行えば、幾ら隠れていたとしてもすっきりーといわずにはいられず。
その性質をほとんど分からないくらい無くすペットショップでの教育が、いかに厳しくつらいものなのかは想像に難くない。
確か教育課程のストレスで死ぬゆっくりの数は、ペットショップで並んでいるゆっくりの数の2,3倍くらいではきかなかったはずだ。
俺は別にペットショップで売られているようなゆっくりを作りたいわけじゃないので、とりわけ躾なんかしない。
ほんのちょっとの間の付き合いなんだ。そこまで我慢させるつもりはない。
さて、さっぱりしたところで次は何をしようか?
今の時間は午後6時頃か・・・ちょうど飯時かな。
3、れいむとむーしゃむーしゃ
今現在我が家にはまともな調理器具はない。
あるとすれば、箸とか食器とかそんなものばかりだ。
だけど、なぜかレンジでパスタを作れるという100均で売っているあの容器だけがある。
今日のご飯はぱしたで決まりだ。ちょうど良くぱすたもあるし。
「ゆっゆっ!おにいさん!れいむおなかがすいたよ!なにかちょうだいね!!」
「わかってる。ちょっと待ってろ」
容器に水とぱしたを入れる。
それを電子レンジでチンチンすれば、はい、ゆであがり。
俺の周りをポインポインと跳ね回っているれいむが若干ウザイが、構わず調理を続ける。
・・・とはいったものの、別に具材を買ってきているわけでもないので、
とりあえずゴマドレッシングをかけて、更に盛る。
我が家の家訓として、『味がなければゴマドレッシングをかければいいじゃない』というものがあるので、それに従ったまでである。
「ほら、れいむ。今日の飯はぱしたさんだぞ」
「ゆゆゆわーい!!!ぱぱぱしたさんだー!ゆっくちー!」
れいむ種はぱすたを異常に好む。まりさ種がベーコンご飯を異常に好むように。
「ちゅーる、ちゅーる、もーぐもーぐしあわせー!!!」
ぱすたの麺を勢い良く吸い込み、咀嚼し、口の中に物が入っていようと構わず喚き散らす。
おかげで床は食べかすでいっぱいだ。れいむの周囲には、ドレッシングらしきものが飛び散っている。
れいむ自身もぱすたの切れ端やドレッシングの飛沫を浴びている。
口や舌しか器用に使うことのできないゆっくりに綺麗な食べ方を求めても仕方のないことかもしれない。
俺だって、犬食いを強要されたら食べかすを零さずにいられる自信はない。
ただ、食事中にしゃべったりはしない。そうすることでより遠くまで食べかすを飛ばし、掃除をする人に迷惑をかけるからだ。
それと、食事中に大声で叫ぶのは行儀が良いとは決していえない。
そういった理由からも喋りながら食べるゆっくりは敬遠される。
いざ、小奇麗な銅バッジを買ってみて、その行儀の悪さから、見るに耐えずに捨てられたというゆっくりの話もあったりする。
「れいむおなかいっぱいだよー!ゆっくちー!!!」
「はい、おそまつさまでした。ちょっとそこで待ってろ」
タオルを取り出し、れいむをゴシゴシとこする。そんな状態で歩きまわられたら迷惑だ。
「ゆぶ!ゆぶふ!いたいよ!おにいさん!やさしくしてね!!」
「わるいわるい。」
「おなかいっぱいだよ!おにいさん!れいむとあそんでね!」
寝てからすぐに運動すると苦しくないか・・・?
寝るにはまだはやい。ちょっとこの饅頭と戯れるか・・・。
4、れいむと遊ぼう
かといってゆっくりと遊ぶためのものなんて持ってきてはいない。
ここは身の回りにあるものをつかって遊ぼう。
実家から余分に持ってきたゴミ箱を空にする。
小さめな円柱状の黒いゴミ箱だ。ただれいむが入ってもまだ十分余裕があるだろう。
「れいむ、秘密基地を作ろうか」
「ゆゆ?ひみつきちさん?なんだかゆっくりできそうだね!いいよ!」
「秘密基地ってのは自分だけのひみつのおうちのことだよ。」
ゴミ箱を横倒しにし、地面にタオルやティッシュをばら撒く。
「ゆ?」
それだけじゃ物足りないので、朝食用のシリアルを少しだけばら撒く。
「ゆゆ!」
もう一つおまけに空き缶やらペットボトルやらをばら撒いてやる。
「ゆゆゆぅ!?」
「さぁ、れいむ。地面に落ちているものを好きなだけあの黒い秘密基地の中に持っていっていいぞ」
れいむはあたりをキョロキョロと見回し、一呼吸おいてから、目を輝かせて・・・
「ゆわーい!れいむだけのひみつきちさん!ゆっくりまっててねー!」
歓喜の叫び声をあげながら、跳ね回り、床に散らばっているものを集め始めた。
最初に持って行ったのは数枚のティッシュ。
一度に何枚も口に詰め込んで一気に運ぶ。唾液でベトベトしているのもお構い無しに、次々とティッシュを黒いゴミ箱の奥に放り込んでいく。
野生・野良ゆっくりの習性から考えると、あのティッシュの塊はなんにあたるのだろうか。
巣穴の最深部に配置するものといえば、赤ゆのベットか貯蔵庫である。
外的からの攻撃を避けるため、また赤ゆが巣の外へ出て行ってしまうのを避けるという点から考えても最深部にあるのが当然である。
また、貯蔵庫の可能性も少なくない。食糧を巣の外から見えるようにおいているのは、
ゲスゆっくりや他の野生生物に取ってくださいと言っているようなものである。
ゆっくりにしてはちゃんと考えているのものだと、この話を聞いたとき俺は感心したが、
友人がいうには、こういった習性を持っていないゆっくりは必ずといっていいほど死に絶えるから、
今ではこの習性を持ったゆっくりした見ることが出来ないという話をきいて納得した。
考え事に耽っていると、れいむがハンドタオルをずーりずーりと運んでいく。
もう既に一枚のタオルがゴミ箱の奥に詰められていた。
最深部は二つの領域に分割されていた。一つは先ほど集めていた。ティッシュの塊の部屋。
塊はいつの間にか形を整えられていて、籠のような形状を取っていた。
その中にシリアルの粒がいくつも入っていることから、ここは貯蔵庫らしい。
もう一つの領域では、折りたたまれたタオルが敷かれていた。どうやらここは赤ゆっくりの寝室なのだろう。
赤ゆっくりの寝室と断定したのは、布が成体・ないし今のれいむでは十分にあんよを覆えないくらいに
折りたたまれていたからである。どうやらこのれいむは都会でそれなりの暮らしをしていたようだ。
自分の分のベットも用意できたようだ。
一応これで秘密基地・・・いや巣としての機能を十分に備えたおうちが出来上がったのだろう。
しかしれいむは秘密基地作りをまだやめようとはしない。
「ごーろごーろ!かんさんやぺっとさんはゆっくりひみつきちさんにきてね」
空き缶やペットボトルを秘密基地の入り口に集める。
これは・・・
多分れいむ種がやる『けっかいっ』と呼ばれる習性から来るものだろう。
れいむ種は基本種ゆっくりの中では最もカモフラージュが得意であるとされる。
あくまでゆっくり目線のカモフラージュなので人間にも効果があるかと聞かれれば全くない。
が、それでもゆっくり同士には効果があるらしく、他種に比べてれいむ種が多いことにけっかいっが関係しているといわれている。
ゴミ箱で出来た秘密基地のなかで、下膨れの顔でニヤニヤと笑いながられいむは宣言する。
「ここはれいむのひみつゆっくりぷれいすだよ!!!」
よほど嬉しいのだろう。何度も何度もおうち宣言を繰り返す。喜んでもらえて何よりだ。
さて、なぜ俺は円柱状のゴミ箱を秘密基地のベースとして選んだのか。
安定した構造を作りたいのであればダンボールや四角いゴミ箱を使えばよかったのに。
ちゃんとした理由がある。それは、
「ゆゆぅ~!はやくここでおちびちゃんをそだてたいよ~!ゆっふーん!」
右足を大きく振り上げる。
狙うはれいむのいる中心。
ゴミ箱を壊さないように手加減して・・・。
玄関へ向けて秘密基地を蹴り転がす!!!
ガスッ!!「ゆごぉ!!!」
ゴロゴロゴロゴロ・・・。バコンッ!
衝突音と共にぶちまけられるタオル、ティッシュ、シリアルその他諸々とれいむ。
れいむは目を回している。
「ゆわぁ・・・おそらがまわってるよぉぉ・・・。」
「ゆ?ひみつきちさん・・・?ゆ・・・?」
状況がよく分かっていないれいむににやけ面で俺は現実を教える。
「秘密基地さんは突然の襲撃により崩壊しました。ちゃんちゃん。」
「・・・ゆ、ゆわぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!!!!」
結局れいむが泣き止むまでにかなりの時間を要した。
そして秘密基地を作り直す時間もかかったので、気が付けば午後10時になっていた。
「ゆゆーん・・・れいむつかれちゃったよ!もうすーやすーやしたいよ!」
「確かに俺も疲れたな。じゃぁもう寝るか。」
5、れいむとすーやすーや
「じゃぁ俺はベットで寝るよ。おやすみ。れいむはその秘密基地で寝るんだろう?」
ゆっくりはおうちを恐ろしいまでに愛するからな。当然だろう。
「まってねおにいさん!れいむもそのふーかふーかさんでねたいよ!」
「おそとでくらしていたときもたおるさんはおうちにあったけど、そのふーかふーかさんはみたことないよ!
ふーかふーかさんでねるおにいさんはとってもゆっくりできているよ!れいむもいっしょにねたいよ!」
自分だけの寝室を持ちながら、他人の領域まで来るとは・・・そんなにこのベットがよさそうに見えたのだろうか?
確かに若干値の張るものを使ってはいるが・・・ゆっくりにそんなことはわからないだろう。
ただ、少し頭の良いゆっくりは、人間の生活に強い憧れを抱くという。れいむはそんなに賢そうではないが、
この僅かな期間でも、人間がいかにゆっくりにとって豪華な暮らしをしているのか理解できたのであろう。
「いいぞ。ほら。」れいむを持ち上げて枕元においてやる。
「おそらをとんでいるみたいー!」
「ゆわぁぁぁ!ふーかふーかさんだ!ふーかふーかさんだぁ!ゆっくち!ゆっくち!ゆっく・・・すーやすーや・・・」
一瞬で寝た。のび太くんもびっくりのスピードだ。
さて、俺もそろそろ寝るか。・・・明日は別に早起きしなくていいな。
「おきてね!おにいさん!ゆっくりしないでおきてね!!!れいむとまりさがおなかをすかせているよ!」
「うっめ!これうっめ!まじぱねえ!」
「うんうんしゅるよ!すっきりー!」
「ここはまりしゃのひみつきちしゃんにするんだじぇ!じじいはきえりゅんだじぇ!」
「ゆぴー・・・ゆぴー・・・」
「おちびちゃんもいるよ!れいむとまりさのかわいいおちびちゃんだよ!!!」
・・・そういえばゆっくりが自然発生する家だったなここ。
いつの間にまりさなんか増えたんだろう?しかも既に赤ゆっくりが3匹もいるし・・・。
「おにいさんはいいひとだからとくべつにあかちゃんをみせてあげるよ!ゆっくりできるでしょ!?」
よく見るとれいむは1.5倍ほど大きくなっている。にんっしんっ・しゅっさんっをしたせいだろうか?
それとも栄養価の高いシリアルを食べたからだろうか?
というかそこのまりさ、見た目小奇麗なのに食い方が異常に汚い。たぶんあれは捨てゆっくりなんだろうな。
俺が寝ている間にどんだけ増殖しているんだよ。本当にゆっくりには驚かされる。
多分あいつらは命をかけて俺たち人間を驚かせる奇跡の芸人なんだろう。
「おい!そこのじじい!まりささまはぽんぽんがすいたのぜ!べーこんごはんさんをいますぐつくるのぜ!!!」
「はいはいゆっくりゆっくり」
「まりさ!おにいさんにそんなくちきいちゃだめだよ!おにいさんはゆっくりできるにんげんさんなんだよ!!!」
どうやらこのれいむは俺が思っている以上にいいゆっくりみたいだ。
番も子供もいるにも関わらず、人間である俺のことを尊重する。でいぶ化はおそらくしないだろう。
ペットショップで売るとしても結構な値打ちがつくのではないだろうか?
なかなか善良な性格なので、保育ゆっくりとしても使えるのではないだろうか?
ピンポーン!
終わりを告げるベルが鳴る。少しの間だったけど楽しかったよ、れいむ。
「はい」
『あけてほしいんだど~。やっとついたんだど~!』
じゃぁ、ここからお別れを始めようか。
6、れみりゃとばったり
ガチャ
さわがしい野良ゆっくりたちのわめき声を無視して玄関の扉をあける。
大きなリュックサックを背負った、一匹のれみりゃがいた。
見知った顔だ。なんせ実家で俺が飼っていたれみりゃだからだ。
だどだど言葉は抜けなかったものの、赤ゆの時から育ててきた自慢のゆっくりだ。
金バッジ並みの知能はある。別に田舎暮らしでは銀バッジを持っていれば困ることがなかったので取らせてはいないが。
「「「「れれれれみりゃだぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」」」」
「ゆぴー・・・ゆぴー・・・」
頑固に眠っている一匹を除いて、皆れみりゃに恐れおののいて部屋の隅へと逃げだす。
バリバリ稼働しているストーブの熱さも気にせず、出来るだけ遠くに逃げようとする。
そんなに近づいたら焼き饅頭になっちゃうのに・・・。
親まりさは、ストーブと壁の隙間に挟まっておしりをぶりんぶりんしながら震えている。
一家の大黒柱がそんなことじゃ、終わっているな。
「おにいさんのわすれものをもってきたんだど~!」
「ほうほう・・・。炊飯器と、フライパンとめんぼうと、あと包丁と調理ばさみか・・・
フォークとかスプーンとかも持ってきてくれたのか。おまえ気がきくなぁ」
「それほどでもないんだど~!かいゆっくりならとうぜんなんだど~!」
「いやいや、そうでもないさ。れみりゃ、ご褒美にそこで寝ている赤ゆっくりを食ってもいいぞ」
「うれしーんだど~!れみりゃのぷっでぃーん!おにいさん!れでいなれみりゃはふぉーくがほしいんだど~!」
「何処がレディなんだか・・・。まぁいい。ほらよ。」
れみりゃの右手にフォークを握らせる。胴付きゆっくりの指じゃ幼稚園児ッぽい持ち方しかできないが、
それでも十分だ。赤ゆっくりをおいしく食すのに大した器用さは必要ないのだから。
左手で赤ゆっくりをつかみ、真下からゆっくりとフォークを指していく。
ツプツプッという音が聞こえてきそうなくらいゆっくりと、しかし確実にフォークを赤ゆっくりれいむのあんよに突き立てていく。
一センチほどフォークが突き刺さった頃ようやく目を覚まし、赤れいむは悲鳴をあげた。
「!?!?ゆびぃぃ!!!いじゃいじゃい!!!にゃんなのぉぉぉぉ!!!!」
「おまえのあんよにふぉーくがささってるんだど~!」
「りぇ、れみりゃじゃぁぁぁ!!!!!!!!!!おがぁじゃんだじゅけてーーー!!!!!」
「ゆ!おちびちゃんのこえ!!!お・・・おぢびじゃーーーん!!!!!!!!」
ようやっと、わが子が危機にさらされていることに気がついたようだ。さすが餡子脳(笑)
「ほーらどんどんささっていくんだど~!せっかくだからぐーりぐーりしてやるんだど~。かんしゃするんだど~」
体内かき回されて感謝する奴なんていないぞ、れみりゃ。
にしても捕食種ってやつはどうしてこうも残酷なんだろうな。
やっぱりゆっくりの性質のせいなんだろうかな?
もしゆっくりが虐待されればされるほど不味くなるっていうのなら、もっと楽に死ねただろうにな。
怨むならゆっくりをつくった人間を怨んでくれよ。
俺やれみりゃみたいな虐待者を恨んでもどうしようもないからな、ハハッ!
「ゆびゅびゅびゅびゅううう!!ぎぼちわりゅぃぃぃ・・・」
「あんこははいちゃだめなんだど~!おぜうさまはたくさんたべたいんだど~!」
赤れいむの持ち方を握り潰すように持ち替えて、口を塞ぐ、赤れいむの饅頭皮は浅黒く変色していた。
高まった内圧は口という噴出口を塞がれたため、あにゃるやおめめに餡子を送ることとなった。
「ゆ・・・ぶぶぶ・・・ゆびゅ!!!」ポーン!ブリュリュ!!!
「おべべがみえにゃいよーー!!!あがぁじゃんどごー!!!」
「おかあさんはここだど~!!ほらーらたかいたかいだど~!」
「おぢびじゃーん!!!おかあざんはここだよー!!れいむがついてるよ!!!」
ついてるよと言いながらも、れみりゃからはかなり離れている。それほどまでに捕食種とは恐ろしい存在なのだ。
親れいむの声真似をしていたれみりゃはにやにやしながら、赤れいむを握る力を強めていく。
刺していたフォークを抜き取る。大きな三か所の穴から多量の餡子がこぼれ出る。全く掃除が面倒になりそうだ。
「ちゅちゅちゅぶれりゅぅぅぅ!!!きゅらいよぉぉぉ!!!きょわいよぉぉお!!!たしゅけちぇえぇぇ!!!」
赤れいむは必死に叫ぶ。叫べば叫ぶほど、親れいむは精神的に追い詰められ、赤れいむ自身は糖度を増し、れみりゃはそのゆっくり出来なさを堪能する。
俺はそのギャグみたいに軽い命が消える瞬間を1週間楽しみにしていた映画を観る気分で見ていた。
ただ、ここは一軒家ではないので、余り長時間叫ばれるのも近所迷惑だろう。そろそろ止めを刺すか。
「れみりゃ、やれ」
「らじゃーなんだど~!」
右手のフォークを振り上げる。
躊躇いも慈悲も、何の遠慮もなくフォークを赤れいむに突き刺す。頭から、あにゃるまでぶち抜くくらい激しく突き刺す。
「ピギィィィ!!!!!!」
ゆっくりが発するに相応しくない声をあげて、赤れいむは息絶えた。
ちゅっちゅもすっきりも、にんっしんっも、しゅっさんっもすることなく。
まどろみから覚めた途端に無残に刺されて死んだ。
「お・・・おちびちゃん・・・?」
俺と一夜を共にした、れいむ。つまり親れいむは現状を把握していないようだ。
俺は親切だ。餡子脳でもわかるように説明してやろう。
「れいむどうした?」
「お・・・おちびちゃんが・・・」
「ああ、さっきフォークでめった刺しにされて、おめめとか飛び出したり、あにゃるが4つに増えたりしてさんざん苦しみぬいた
挙句、親に助け出してもらえなかったれいむのかわいいおちびちゃんのことか?」
「ゆぐぅぅぅ!!!!!おぢびじゃぁぁぁぁん!!!おにいさん!れみりゃをやっつけてね!!!
おちびちゃんのかたきだよ!!!いくられみりゃでもにんげんさんにはかてないんだよ!!!」
「いやだよ」
「ゆっ?だってにんげんさんはつよいんでしょ?」
「別にれみりゃに勝てないわけじゃないさ」
「なんで?おにいさんはいいひとだからこんな」ひどいことゆるさいでしょ?」
「いいひと・・・か。確かに俺はいい人だ。」
「わかるよー!だからゆっくり殺しのれみりゃなんて許さないでしょ!!!」
「うーん、そういう考えもあるかもしれない。」
「ゆん、そうでしょ!だからはやくせいっさいしてね!!」
「でもな、れいむ。
俺は人間なんだ。
人間には人間のいい人がある。」
「ゆ・・・?」
「ゆっくりのいういい人と人間から見たいい人は全然違う。
俺のいういい人ってのは、野良ゆっくりをみたら害獣として的確に駆除を行ういい人。
ついでに飼いゆっくりに餌を欠かさず与えるいい人だ。
れいむたちにとって何にもいいことの無い、人間社会で認められたいい人だ。もちろん昨日れいむと戯れたのは唯の気まぐれ。
別に野良ゆっくりがどれだけ死のうが俺の心は痛まない。泣きもしない。もしかしたら笑うかもしれないが。」
「ゆ、ゆ、ゆ・・・?うそでしょ・・・おにいさんはやさしいよ・・・こんなのおにいさんじゃないよ・・・」
「おいおい、本人がそういってるんだ、信じてくれよ。れみりゃにその赤れいむを殺せっていったのは紛れもなくオ・レ!
まぁいいや、いやでも理解させてやるよ。れみりゃ、このでかいれいむを連れてこい。俺は洗面所でひげを剃る。」
「らじゃーだど~!」
れみりゃはれいむを抱きかかえる。これから始まる楽しいショーの観客はれみりゃの腕の中という特等席で見てもらおう。
さて、湯沸かし器をちょっといじるか・・・。
7、れいむがぱっしゃり
そういえば、赤れいむの一匹が床にうんうんを漏らしていたな。
折角だから、そいつも綺麗さっぱりしてやるか・・・。
ストーブの傍でガタガタ震えている赤れいむを一匹つかみ、ユニットバスへと持っていく。
親のまりさがこちらをチラリ見ていたが放っておく。
「おしょりゃをとんじぇるみちゃーい!」とか呑気に言っているが、そんな余裕がないことにいつ気がつくのだろうか?
多分死んでから初めて気がつくんだろう。赤ゆっくりってのはそんぐらい救いのない頭してるからなぁ。
「ゆん?りぇいむににちゃゆっくりがいるよ!こりぇはもしかしちぇかがみしゃん?」
「そうだ。かしこいな、おまえ」
「りぇいむはりぇいむだよ!おまえなんかじゃにゃいよ!!ぴゅんぴゅん!」
「わるかったな、りぇいむ。りぇいむはさっぱりーって知ってるか?」
「おかあしゃんからきいちゃよ!しゅごくゆっきゅりできりゅんでしょ!りぇいむはしゃっぱりーしちゃいよ!!!」
「そうかそうか。じゃぁ、さっぱりーさせてやるよ。ちょっと目をつぶっててな。」
「ゆっくちりかいしちゃよ!!!」
期待に胸を膨らませて目を瞑る赤れいむ。優しげな俺の口調に安堵する親れいむ。
れみりゃはニヤニヤと不敵に笑っている。そうか、前にもれみりゃにはこれを見せたのか・・・。
まぁいい。今日の観客はれいむだ。あいつだけ楽しんでくれればそれでいいさ。
シャンプーラックから剃刀をとりだす。銀色にあやしく光る鋭い剃刀だ。
親れいむはその輝きに見とれている。安物なんだけどな。
親れいむに見えるように赤れいむを親れいむの正面に持っていく。
赤れいむはさっぱりーが楽しみなようで、もみあげをさっきから頻繁に上下させている。
ピコピコ、ピコピコ、ピコピコ。
思わず親れいむもピコピコ、ピコピコ、ピコピコ。
家族の心が通じ合ったようなので、赤れいむのもみあげをひと思いに剃る。ジョリ・・・
家族の空気が凍る。赤れいむは自分の身に起こったことにまだ気づいていない。
親れいむは白目を向き、口をあけたまま、静止している。
刈り取ったもみあげが洗面台の上に落ちる。
「あいかわらずいいセンスだろ?れみりゃ?」
「おにいさん、なかなかのかりすまなんだど~!れみぃしびれちゃうんだど~!」
「・・・・・・・・おちびちゃんのきゅーとなもみもみさんがぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「いやいや、邪魔なもんなくなってもっとキュートだろ?」
「どぼじでぞんなこどいうのーー!!!もみもみさんはゆっくりできるでしょーーー!!!
おぢびちゃんのもみもみさんをかえしてね!!ゆっくりいそいでね!!!」
「あー・・・はいはい。別にゆっくりの髪の毛なんて小麦粉つけときゃすぐくっつくんだよな」
「だったらいそいでね!!!おちびちゃんがかなしんでるよ!!!」
「でも俺にはそんな義理はないよ!残念だったね!」
蛇口をひねり、刈り取ったもみあげを水に流す。
ゆっくりの髪の毛はそのうち水で溶けるから、パイプが詰まるってことはないだろう。
いやぁ、環境にも優しいね!赤れいむが下くちびるを噛んで必死に泣くのを堪えている。
いいねぇその顔。ゆんぎぃ・・・とか泣くともっといいかな?
「りぇいむの・・・りぇいむのだいじなだいじなもみもみしゃん・・・ゆっきゅりなくなっちゃっちゃ・・・」
「残念!りぇいむのもみもみは消えてなくなった!でも泣くのはまだはやいぞ!これからもっともっと髪の毛さんがなくなるんだからな!!!」
ゾリッ・・・ゾリッ・・・
「やべてぇぇぇぇ!!!!!おぢびじゃんのさらさらへあーをこれいじょうなくさないでぇぇぇぇ!!!!!!」
ジョリッ・・・ジョリッ・・・
「りぇいむのかんぺきなきゅーてぃくるしゃんがぁぁぁ!!!」
ジャリッ!ジャリッ!
「さっぱりーの日~!じょっきりーの日~!ばっさりーの日~!つっるつるーの日~!」
シャリ・・・シャリ・・・
「みごとなはげまんじゅうなんだど~!」
「りぇいむのおかざりしゃんが・・・りぇいむのきゃみのけしゃんが・・・ゆわぁぁぁぁぁん!!!!」
これで、頭の方は綺麗になったな。とりあえずりぇいむを洗面台の上に置く。
びーびー泣いているが、無視。
さて、生まれたてのゆっくりってあまり体は汚くないんだよな。洗うとしたらさっき餌を食って汚くなった、顔面だな。
洗顔料を普段の1.5倍くらい出し、て良く泡立て………ない。
そのまま赤れいむの顔面に力強く塗りたくる。
「ゆぎゅっ!・・・・いっ、いだぃぃぃぃぃ!!!!りぇいむのびゅーてぃーなおかおしゃんぎゃぁぁぁぁ!!!!!」
「おちびちゃぁぁぁん!!!!!・・・!?!?ゆぶっ!」
今回赤れいむに塗ったのはただの洗顔料ではなく、スクラブ入りの洗顔料である。
びっくりするほどやわらかい饅頭皮を持つ赤ゆっくりの表面にそんなものを使ったらどうなるのか?
答えは簡単!薄皮ズル剥けになるのである!
ちょっと馴染ませるだけでほら簡単。ホラー赤ゆっくりの完成だ。あまりのおぞましさに親れいむもどん引きだ。
すごいぞ!きもいぞ!赤れいむ!これでおまえの一生は台無しだ。
「おがぁじゃーん・・・まえがみえにゃいよぉぉ!!!」
「おおおかあさんがついてるよ!ゆっくりがんばってね!れいむがたすけるよ!!!」
誰が見てもどん引きの、この赤ゆっくりを見ても、支えようと頑張る親れいむ。
けなげだねぇ・・・。それでこそ、虐待のし甲斐があるってもんだよ。
「洗顔料を洗い流したら、多分前が見えると思うぞ。」
「わかったよ!!!おねがいだからはやくしてね!!!れいむはおちびちゃんをたすけたいんだよ!!!」
「うん、イイ返事だ。じゃぁ、赤れいむはバスタブにおいて・・・」
れいむの顔を見ながら最高の笑顔でシャワーの蛇口を捻る。
そういえば、湯沸かし器って、最大何度まで熱くなるんだろうか?
俺がバイトで見たときは75度っていうやつがあったけど。
この家はどうやら、70度が限界のようだ。それでも十分火傷する温度だと思うけどね。
ちなみに、今のシャワーの設定温度は70度。これって赤ゆっくりの耐えられる温度なんだろうかねぇ・・・。
「あじゅぃぃぃぃ!!!!!!やじゃぁ!ちょけりゅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!!」
赤れいむが転げまわる。赤ゆっくりの移動範囲ではどこに行ってもシャワーの熱湯は降り注ぐけどな。
「おちびちゃん!!どぼじだのぉぉぉぉ!!!!!!!!」
「どうしたかって?そりゃ熱湯を浴びてんだから火傷してんだろ?あっでもゆっくりだから溶けるのか(笑)」
「わらってるばあいじゃないでしょぉぉぉぉ!!!!!!!!!!どぼじでこんなごどするのぉぉぉぉ!!!」
「えっ、どうしてって?そりゃたのしいからだよ。見てみろって。本当に笑えるだろ。あの赤れいむの足掻き方とか。」
「わらえるわけないでしょぉぉぉ!!!!!!!どぼじでぞんなひどいごというのぉぉ!!やさしいおにいさんにもどってよぉぉぉ!!!!」
「ゆ゛・・・ぐるじぃょぉぉ・・・」
あ、このままじゃ死んじゃう。バスタブで完全に溶けられたら掃除が面倒くさそうだな。
シャワーを止め、赤れいむを優しくつかむ。親れいむの前に赤れいむを差し出すと、ぺーろぺーろし始めた。
「ゆ゛・・・おかあしゃんだ・・・ゆ゛っぐちー・・・」
「おちびちゃん!がんばってね!ぺーろぺーろでなおしてあげるよ!!!もうすこしだよ!!!」
献身的な看護のせいもあってか、どうやら赤れいむは視力を取り戻したようだ。
体中がドロドロに溶けても、毛という毛を全て失っても、家族の愛があれば幸せになれる、そういってもいい光景だ。
やっぱりこのれいむはいいゆっくりだ。そう確信した俺は、赤れいむを、便器に放り投げた。
「ゆべっ!」
うん良く直水没という事態はまぬがれたようだ。が、便器をツルツルと滑り落ちていく、赤れいむ。
「おちびちゃん!!ゆっくりしないでのぼってね!!!」
「わかっちゃよ!!りぇいむ、ゆっくちのぼりゅよ!!!」
摩擦の無い床を必死で登る赤れいむ。
「ゆっちょ!ゆっちょ!」
何度も何度もこけて、顔面を強打する。
「ゆっじょ!ゆっじょ!」
しかし、命のかかったこの場面!赤ゆっくりにして、生命の危機を感じ取ったのであろうか?!必死の形相ではね続ける!
「ゆ゛っじょ!!ゆ゛っじょぉ!!」
なんと便器の端までたどり着いたのである!!!
たとえ、顔面がボロボロであろうとも。
たとえ、熱湯で体が爛れていようとも。
たとえ、我が身を守る毛を失おうとも。
命がけで歩んだこの道。例え、はげまんじゅうの身だったとしても困難を超えていける、そんな強い意志をもったゆっくり。
親としてはそんなわが子に期待を抱かずにはいられない。
「おちびちゃん・・・」ジーン・・・
「おかあしゃん・・・」ジーン・・・
「よくやったね!おちびちゃん!!!もうだいじょうぶだよ!!!」
「りぇいむ、りぇいむ、やっちゃよ!のぼりきっちゃよ!!いまきゃらおかあしゃんのとこ「はいおつかれ」
ガコン!ジャー!ゴボゴボ!!!
「二連続で赤れいむだったからさ、あんまり引き延ばされると俺飽きちゃうんだよね。さっさと次の赤まりさいってみよー。」
「お、お、お、おぢびじゃぁぁぁぁん!!!!!!!!!!!!!」
ゆっくりの輝かしい未来なんて、人間にとっては道端の犬のフンより価値の無いものだ。
大便のごとく流される、忌避されるべき不浄のものなのである。
「おにいさーん・・・れみぃあかゆいっぴきじゃものたりないんだど~!もうすこしたべたいんだど~!おねがいなんだど~!」
「そうか、そうか。じゃあ俺が腕によりをかけてまりしゃを料理してやるよ。」
8、まりさをむーしゃむーしゃ
ユニットバスから出ると、ストーブの傍でぶりんぶりん震えていた、ノータリンの親まりさが玄関のドアにしきりに体当たりをしていた。
「どあさん!ゆっくりしないであくんだぜ!!!まりささまをとおさないとせいっさいしてやるんだぜ!!!」
ぽいん、ぽいん!と実にやわらかそうな音を立てて、親まりさはドアに体当たりをする。
開く気配もなければ、壊れる気配もない。当たり前だ。ゆっくりに壊されるような家に誰が住むか。
俺の今の目的はこいつじゃない。うるさいからちょっと眠っていてもらおう。
「おちびやれいむはどうなってもいいからさっさとまりささまをだすんだぜ!ゆっくりしないでだすんだぜ!!!」
見事にゲスなゆっくりだ。こういう奴は傷めつけるに限る。
まりさを上から押さえつけるように鷲掴みにする。お帽子がぐしゃぐしゃになるが、俺の知ったことではない。
「だ、だれなのぜ!!はなすのぜ!!」
貴様の言うことなんて聞く云われはない。とっとと眠ってくれ。
帽子をまりさから奪ったのち、逆の手で、長いブロンドヘアーを掴む。
後ろに一歩下がってから、バッシンバッシンとドアに何度も打ち付ける。
「ゆべっ!」バシッ!
「ゆぶっ!」バシッ!
「ゆびゅ!」バシッ!
バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!バシッ!
まりさの涙、まりさのしーしー、まりさの吐餡、まりさのうんうん。
あまりの衝撃にいろんなものをまき散らす。が、
まりさが、気絶するまで、振り回すのを、やめない!
クレーターのような凹凸感がでてきたら、まりさを振り回す手を止める。押し入れにでも入れておくか。
あっ、別に今すぐにこいつをぼこぼこにしたいわけじゃなかったから、冷蔵庫に閉じ込めるだけでもよかったのか・・・
まぁいいや、面白かったし。それより赤まりさだ。ストーブの近くにはいない。どこにいったのだろうか?
さぁて!かくれんぼの時間だ!どこにいったのかなぁ~♪
『びゃかなじじいはまりしゃしゃまのかんぴぇきなひみちゅきちをみつけられにゃいのじぇ!』
・・・少しぐらい探させてくれてもいいじゃないか。てかその秘密基地って俺が用意したものなんだけど・・・。
うーん。でも、折角だから雰囲気だけでも楽しむか・・・。
「ちくしょう!あのまりさどこ行きやがった!!!全然見当たらない!」
『ゆぷぷぅ!くじゅがひっちにさがちまわっちぇるのじぇ!!まりしゃはてんしゃいなのじぇ!』
「ここか!・・あれ、いない。それともここか!・・・こっちも違う。うーんどこなんだろう?」
『ほんとにんげんってびゃかなのじぇ!とっちょとまりしゃにひれふしぇばいいのじぇ!』
・・・好き放題言ってくれるなぁ・・・。
『ここかりゃまりしゃの〈さくせしゅしゅとーりー〉がはじまりゅのじぇ!ゆふふなのじぇ!』
なんかよくわからない妄想をし始めた。
そろそろ頃合いだな。
いいぜ。まりしゃ。
全てがまりしゃの思い通りになるって思ってんなら、まずはそのふざけた幻想を、ぶち壊す!!!
昨日のれいむと同じようにゴミ箱をトーキック!ただし今回は一切の手加減はしない!
ドギャッ!
「ゆ゛ッ!」
ゴロゴロゴロ・・・バキバキッ!
本気で蹴ったら、ゴミ箱は見事に砕け散った。
人間の攻撃力を改めて思い知らせてやっただろう。どうだ、まりしゃ!
「いじゃいのじぇぇ・・・。ゆっくりできないのじぇぇ・・・」ヨロヨロォ・・・
「よう、まりさ!元気にしてたか!」
「くっ、くしょじじい!にゃんでまりしゃのいばしょがわかったのじぇ!?」
「いや、部屋のど真ん中の秘密基地とかさ、人間からしてみたら隠れているって言わないんだよ。りかいできりゅ?」
「わ、わ、わからないのじぇぇぇぇぇ!!!!」
「おいおい、ちぇんの泣きまねなんてしないでよぉ、さっさと捕まってくれよぉ。れみりゃが腹を空かせているんだって。」
「れみりゃはこわいのじぇ!おとーしゃん!おかーしゃんまりしゃを助けてほしいのじぇ!」
「お前の父さんはさっき俺がボコボコにしてしまっちゃったよ。お母さんはれみりゃに捕獲されてるぞ」
「しょんにゃぁぁぁぁ!いやなのじぇ!まだちにたくないのじぇ!!!」
赤ゆっくりにしてはなかなか優れた直感だ。父親譲りのゲス魂のなせる技か・・・。
でもそんなの関係ないね。はい、まりしゃゲットォー!
「カモン!れみりゃ!」
「いえっさーなんだど~!」
「まりさにのおちびちゃん!!」
「おきゃあしゃん!!たしゅけてほしいのじぇ!!!」
「まっててね!おちびちゃん!!おかあさんがたすけてあげるよ!!」
れみりゃの腕の中でうねうねとあんよを動かすれいむ。
自分も恐いであろうに、よくやるよ。このれいむは。良い意味での母性持ちだなホント。
ぼせい(笑)のでいぶどもにまむまむのかすを煎じて飲ませてやりたいよ。もちろん虐待的な意味で。
いくら頑張ったところで意味なんてないのにな。
基本種の力じゃどうあがいたってこのれみりゃの力には勝てないよ。
でもまぁ・・・一方的に蹂躙するだけっていうのも興が削がれる。
「れいむ。このまりさを助けたいか?」
「とうぜんだよ!もうおちびちゃんはだれもしなせないよ!」
「そうか・・・。ならば選択肢を与えよう。」
「ゆ?!」
「その一 まず、まりさのまむまむを抉る。そしてあにゃるを抉る。そしておめめを抉る。お帽子を破いて、最後に舌を千切る。ただし命は奪わない。」
「ゆゆゆ!?そんなひどいことできないよ!」
「ま、まりしゃはまだばーじんしゃんなんだじぇ!すっきりできにゃくなりゅのはいやなんだじぇぇぇ!!!」
「その二 フライパンの上でダンスダンスダンス!レインボーまりしゃだんすのカーニバルだ!」
「・・・ゆっくりおどるだけでいいの?」
「ゆふふん!まりしゃおだんしゅもおうたもとくいなのじぇ!!!くしょじじいはまりしゃしゃまのだんすにみとれりゅがいいのじぇ!」
「・・・その様子じゃその二でいいんだな?」
「あたりまえでしょぉぉ!!!!そのいちさんはしんでるのもどうぜんでしょぉぉお!!!」
「まあな。でも命の保証はしてるぞ。その二だと命の保証はしないが」
「おどりゅだけでしにゅわけないのじぇ!!じじいはぼきぇがはじまっちぇるのじぇ?!しにゅのじぇ?!」
「変更は受け付けないからな。」
れみりゃが持ってきたリュックサックからフライパンを取り出す。
実はこのフライパン初めて使うのだ。実家では使う必要がなかったからな。
この家だからこそ使えるフライパンなのだ。
フライパンに赤まりさを投入する。
「ゆべ!くしょじじい!!もっちょまりしゃしゃまをいたわりゅのじぇ!!!せいっさいすりゅのじぇ!!!」
「おちびちゃんがいたがることはやめてね!!!」
「はいはいゆっくりゆっくり。
ところでさ、おまえら。このフライパンって何に使う道具か知ってる?」
「しらないよ!」
「どうでもいいのじぇ!」
「これはな、中に入っているものを熱して、焼くためのものなんだ。
ジュージュージュージュー鳴って、ものすごい熱くなるんだ。ゆっくりなんかじゃとても耐えられないくらい。」
一気にれいむと赤まりさの顔が真っ青になる。
「そんにゃのきいてないのじぇ!!!だましたのじぇ!!」
「聞かれてないから答えてないだけだ」
「ひどいよ!!!おにいさん!!!」
「それにいっただろう?命の保証はしないってさ」
「ゆ゛わ゛ーーーーん!!!ばりじゃぢにだくないのじぇぇぇ!!!!」
「おでがいじまずぅぅぅ!!!この子だけはじなぜだぐないんでずぅぅぅぅ!!!」
いやいや、いい声で鳴くねぇ!最後のおちびちゃんだけあって、なんとしても守りたいってか?必死だねぇ。
「ゆ゛わ゛ーーーーん!!!ゆ゛わ゛ーーーーん!!!」
さっきのけんか腰はどこにいったのだろう。もう少し根性みせても罰はあたらないぞ、まりしゃ。
「・・・おにいさん。『ひ』さんがついてないからやけないんだど~・・・」
れみりゃが不思議そうな顔をしている。それもそうだ。
「ゆ・・・?まりしゃやかりぇにゃいのじぇ?」
「まぁ、フライパンだけでいきなり熱を帯びることはないからな。驚かせてすまなかったなまりさ、れいむ。」
実はこの家のキッチンにはカセットコンロはついていない。
「じゃぁ、おちびちゃんはあついあついしなくていいの?」
「火はつけないよ、安心しろ。」
「ゆわーい!やっちゃのじぇ!」
「じゃ、おもいっきり踊ってくれよ!なんなら俺も手拍子しちゃうぞ!」
「ゆふふ!おちびちゃんのおだんすはとってもゆっくりできるよ!」
「にんげんしゃん!!まりしゃのだんしゅをたんのうするがいいのじぇ!!」
すっかり安心しきっている。
じじいからにんげんさんに呼び方が変わったところから察するに、子まりさも俺のことを信頼したようだ。
あれほど、脅したというのにどうして信じられるのだろうか?
餡子脳ゆえか?それとも俺がゆっくりを信じさせる何かを持っているからなのだろうか?
どちらでもすることは変わらない。
れみりゃはふくれている。せっかく俺が餌を用意したと思ったら、野良ゆっくりのクソツマラナイお遊戯を見せられるのだから。
お前の気持ちはわかるぞ。でも、ちょっと待っててくれよ。
カチッ、ピッピッピ。
~一分後
「だじぇ!だじぇ!まりしゃのおぼうちちょってもくーりゅ!」ぶりんぶりん!
「だじぇ!だじぇ!まりしゃのおさげはちょってもしぇくしー!」ふりんふりん!
「だじぇ!だじぇ!まりしゃのあめめはちょってもぷりちー!」ぶんるぶんる!
とまぁ、けつふりダンスに自画自賛というある意味最強の組み合わせを一分間も見せつけられたわけである。
「ゆひぃ・・・あみゃりにきまりしゅりてまりしゃがおしょろしいのじぇ・・・」ハァ・・ハァ・・
「ありえないんだど~・・・」
「おつかれ、まりさ。すこしやすんだらどうだ?ほら、飲み物をやるよ」
れみりゃのリュックサックに入っていたオレンジジュースを勝手に使う。
「たしかにあちゅいんだじぇ!ほしいんだじぇ!あまあまがいいんだじぇ!!」
「ほら、オレンジジュースだ」
「ぺーりょ!ぺーりょ!しししあわしぇーーー!!!こりぇでまたがんばりぇるんだじぇ!!あんこーるでもかまわないのじぇ!」
このまりさ実にノリノリである。
「そうか・・・じゃぁお言葉に甘えてもう一回・・いや本番行こうか。
ただし、ファイヤーダンスをな!!!」
ピッピッピッピ!
「「「!!??」」」
「おにいさん、ふぁいやーってひさんのことだったきがするど~!」
「まぁ、そうだな」
「おにいさんなにいってるの!?ひさんはつけないんでしょ!!」
「ああつけないよ。でもファイヤーダンスだ。まりさをみてみろ!」
「あんよしゃんが!あんよしゃんがあちゅいんだじぇぇぇぇ!!!」
「ふじぎなんだど~!ひさんがないのにじゅーじゅーいってるんだど~!」
「どぼじで!?どぼじで!?」
家電を知らない野良ゆっくりには一生わからないかもしれないが、別に俺は手品を使っているわけではない。
スイッチの音や電子音がするっという点からも分かるかもしれないが、単にIHクッキングヒーターを使っているだけだ。
これならば、ゆっくりに感づかれることなく点火、簡単に温度を調節できる。
足焼きにおけるサイレントキラー。それがIHさんなのである。
(まぁピッピってなるけどね。ゆっくりにはわからんだろうし)
ぴょいんぴょいんと必死に飛び跳ねる赤まりさ。
あと少しでフライパンを飛び出そうな勢いだ。
「いいよ!!おちびちゃん!!がんばってぬけだしてね!!!」
オレンジジュースの影響か、かなり活発に動き回っている。
このままじゃ、抜けだされるのも時間の問題か・・・。
「まりしゃは!いきるん!だじぇ!いっぱい!いっぱい!ゆっくりするんだじぇ!かわいい!ありすと!すっきり!するんだじぇ!」
野良ゆっくりが希望に縋って精一杯生きる。そして夢をかなえる。
そんな現実はつまらない。だから蓋をしておこう。全部全部覆ってしまおう。
透明な蓋をフライパンにかぶせる。
最初は蓋を押し返そうと必死にだじぇだじぇ叫んで体当たりをしていたが、蓋の固さに見る見るうちに傷ついていく。
ぽいんぽいん跳ねていた赤まりさは、ガンガンガンガンと蓋に顔面を打ちつけて徐々に体力を奪われていく・・・。
ダメージが蓄積したのか、飛ぶのをやめたら今度はあんよがフライパンの底に焦げ付いた。
うねうねと抜け出そうと頑張るが、ちょっとやそっとの力じゃ剥がれない。力を振り絞って飛び跳ねたら、あんよがちぎれて中身が飛び出してきた。
焼き饅頭のいいにおいがする。一人暮らししたらやっぱ料理も楽しまないとね!
油をひかなかったのは、焦げ付いても必死に跳ねまわってズタボロになる、赤ゆっくりの姿が見たかったから。
蓋をしたのは、逃げられなくするためというのもあるけど、顔面を打ちつけて悶絶するゆっくりがみたかったから。
そして、さっきまでの茶番は、活発でかわいげのある赤ゆっくりを信頼させてから、
絶望のどん底まで落とした時の絶望した表情が見たかったから。そう!いまの赤まりさみたいに瞳から光を失ったその感じだよ!
「ゆ゛・・・ゆ゛・・・ばりしゃちにじゃぐなぃじぇぇ・・じにじゃくにゃいじぇぇぇ・・・きょわぃぃ・・・」
「おちびちゃん!しっかりしてね!あきらめたらだめだよ!!!!」
あんよがジュージューと激しい音を立てて焼けていく。
「ゆひ・・・ゆひ・・・ゆひ・・・」
あまりの恐怖に、あまりの辛さに、あまりのストレスに赤まりさは非ゆっくち症になる。これが止めだった。
赤まりさはついに動くことをやめた。そして、ぐんにゃりとつぶれたボールのような形になった。
焼かれる表面積が大きくなり、より早く焼成されていく。
非ゆっくち症のゆっくりは体を動かすだけでも辛いのに、この灼熱地獄のなかを動けるはずなんて無かった。
赤まりさは焼かれ、焦げ、そして干からびていく・・・。
親れいむは、フライパンの灼熱地獄の外から悔しそうに眺めることしか出来ない。
れいむの唇からは餡子が止め処なく流れ出ていた。
非ゆっくち症の症状が出てから、一度も喋っていない、赤まりさはそのか細い声で、
「も・・っと、ゆ・・・くちち・・・たかっちゃ・・・・・じぇ・・・」
途切れ途切れに辞世の句を詠い、息絶えた。
IHクッキングヒーターを止め、赤まりさの亡き骸を箸で摘む。
「よっしゃ!完成!はい、れみりゃ。あーんして、あーん。」
親れいむによく見えるよう、亡き骸をれいむの面前にかざす。
涙を滝のように流し、唇を噛んで俺のことを睨む。
やっと俺を嫌いになってくれたか。バーカ!気づくのが遅いんだよ!
れみりゃはもじもじしながら軽く口を開けて、
「あ、あーんだどー///」とか言っちゃってあからさまに照れている。なんかかわいいなお前。
「ほぃ」ヒョイ
「むぐむぐ・・・あまあまでりしゃすぅぅ!!!」
「おぜうさまのお気に召してなによりです」
さて、れみりゃももうおなかいっぱいだろう。俺は別に腹へってないし・・・。
そうだ、あのゲスがそろそろ起きるんじゃないだろうか?
前々から俺はゲスでじっくり遊ぼうと思っていたんだよ!
9、まりさであそぼう
「ゆぴー、ゆぴー」
随分と幸せそうに寝ているものだ。
あれほど物理的にボコボコしてやったのに、暢気な饅頭だ。
こいつも元気な状態で弄くってやりたいので、オレンジジュースを万遍無く浴びせる。
「・・・ゆっくりー!まりささまだいふっかつだぜー!!!」
「ぐっどモーニング、糞饅頭。目覚めのアッパーはいかがかなぁああ!!!」ドゴォ!!!
「ゆぼぉ!!!」
どうやらゆっくりの消化器官にあたる場所にクリーンヒットしたようだ。
面白いほど餡子を吐き出している。
・・・そういや、この前の実験で、成体ゆっくりの解剖とかあったなぁ~。
いつも赤ゆっくりや子ゆっくりばっかり解剖していたから実に新鮮でわくわくどきどきだったなぁ。
そうだ、料理道具も揃っている事だし、解剖でもやってみるかな!
「まぁれいむ」
「・・・」
「このまりさのこと好きか?」
「・・・」
「もうおにいさんのすきにはさせないよ・・・ぜったいに・・・」
「YESと受け取っておこう。」
「・・・」
「やっぱり、好きな相手のことってとことん知りたくなるよな?
「・・・」
「わかってくれよねー、れ・い・むさん!」
「・・・」
「だからさ、俺はれいむのためを思ってさ、」
「・・・」
「このまりさバラバラにして、隅から隅までみせてあげたいんだよぉ!」
「!!!そんなことしたらゆるさないよ!!!れいむがゆっくりさせないんだから!!!」
「そうかそうか・・・。まぁおまえに関係なく俺はゆっくりしてるけどねー!ハハッ!
ってなわけで今からバッラバラになるんだけど、言い残すことはないかなぁ~ゲスまりさ?」
「れれれいむ!たすけてほしいんだぜ!まりさはれいむとおちびちゃんのためにがんばったけど、
にんげんさんのひれつなわなさんで、ぼろぼろにされちゃったんだぜ。もうたたかえないんだぜ!おねがいだぜ!!」
「ゆっくりりかいしたよ!!!ぷくーするよ!ぷく・・・!」ぷひゅるるるー!
頬を膨らませ、威嚇を試みたれいむであるが、れみりゃのチョ−クスリーパーにより阻止される。
精一杯の怒りの表現であるのだろうが、滑稽で仕方がない。
「・・・まぁ、卑怯ってのは認めるさ。ある意味不意打ちだからさ。
でもな、このまりさは大うそつきだぞ。家族のことなんて全く省みちゃいない。
知ってるか?こいつがまっ先に安全な場所に逃げて、ガタガタとストーブのそばで震えていたことを。
もし俺に立ち向かっていたら、あの赤れいむはれみりゃにいじめころされることなんてなかっただろうなぁ。
知ってるか?別の赤れいむが俺に攫われていたとき、あいつはその瞬間をしっかりと見ていたことを。
もし俺に立ち向かっていたら、あの赤れいむは誰にも愛されない様な惨めな姿にならなかったんだろうなぁ。
知ってるか?家族がどうなってもいいから自分だけ出してくれって出口でずーっとさけんでたことを。
もし俺に気が付いていたなら、あの赤まりさを上手に隠し通して大切なおちびちゃんを守れたんだろうなぁ。」
「俺を否定するのは結構だけど・・・このまりさも相当なクズだぞ?それでも守るのか?」
「ま・・・まもるよ!!!だって!れいむとまりさはふうふなんだから!!!」
とことん善良なやつだよ。いやいや本当に驚かされる。でも、俺のやることは変わらんよ。
「れみりゃ。しっかりそのれいむを押さえてるんだぞ。今から解体する糞饅頭がどんな姿になったとしても、見せつけるんだ。」
「まっかせるんだど~!」
用意するのは、包丁、料理バサミ、めんぼう、箸、スプーン。
ちょうどいい場所がないからテーブルの上で作業しよう。
本来はメスやピンセット、固定液etcを用意する必要があるのだけど、正直そこまで本格的にやるつもりはない。
あくまで、そこのれいむに見せ付けられればよいのだから。
ゴム手袋をつけて、包丁を手に取る。
「やめるんだぜ!こっちにくるなだぜ!!」
まりさは叫びこそすれど、動こうとはしない。さっきのアッパーがかなり効いているんだろう。
実はアレは、大学の実験のときにTA(ティーチングアシスタント)のひとが、活きの良いゆっくりを黙らせるのに使っていた技なのである。
一発で決めるとかなりカッコいいので、一度やってみたいと常々思っていたのだ。
「まず、あにゃるの構造を教えてやるよ。」
まりさをうつ伏せにして、あにゃるの位置を確認する。
ヒクヒクと伸び縮みしているあにゃるに包丁を差し込む
「ゆびゃぜ!」
切れ痔のつらーい痛みがまりさに襲い掛かる。
しかし、こんなもので終わったらあにゃるの構造なんて分かりやしない。
包丁を背側に向かって勢い良く引いて、あにゃるをざっくりと割く!
「ゆぎゃぁぁぁぁぁああ!!!!!!!!!!!!!!いだいのぜ!!まりさのあにゃるさんどうなってるのぜ?!?!」
餡子がこぼれない様にそっとまりさを持ち上げ、れいむに近づける。
「ほら、良く見ろよ。餡子の流動がよくわかるだろ?
で、この餡子の密度が小さいところがあるだろ?ここにうんうんがしまってあるんだ。
ほら、におい嗅いでみろ!なんだかゆっくりできないにおいがするだろ?」
「や゛べてぇぇぇぇ!!!!みないでぇぇ!!!ばりさのあにゃるさんみにゃいでねぇぇぇ!!!」
思いっきり顔をそらすれいむをれみりゃは無理やりまりさのあにゃるに近づける。
れいむの顔色が見る見る悪くなり・・・
「ゆ゛・・・ゆ゛・・・」エレエレエレエレエレエレエレエレ
ものの見事に吐餡した。むしろれいむのほうがストレスで死にそうだ。
すかさずオレンジジュースをかけてやると、「ゆ・・・ゆ・・・さっぱりー!」
さすがゆっくり。オレンジジュース一つでこんなにも簡単に回復するとは・・・
スプーンでオレンジジュースを掬い、まりさのあにゃるの裂け目にこすり付ける。
見る見るうちに傷がふさがっていく。
「ゆふー、いちじはどうなることかとおもったのぜ!おいくそじじい!!もうゆるさないのぜ!せいっさいしてやるのぜ!」
どうやら回復させすぎたようである。起き上がってぷくーっをする体力まであるようだ。
でもまぁいい。あんまりショッキングな映像を見せると肝心のれいむのほうがぽっくり逝ってしまう。
次はプランを変えよう。
「めんぼうでお前を貫く」
「ぷくーっ!」
次はめんぼう貫通式だ。ぷくーで必死に威嚇するまりさにめんぼうをもって向かい合う。
めんぼうを背中に隠し、じりじりと近寄る俺に対して、負けじと大きくなるまりさ。
両者一歩も引かずといったところか・・・
おそらく、元飼いゆっくりであったまりさは、めんぼうというものを知っているんだろう。
たぶん飼い主が使っているところぐらいは見たことがあるだろう。
めんぼうなんて、おちびちゃんのぺにぺにぐらいだから怖くない。なーんて思っているんじゃないかな?
でもな、まりさ。油断禁物だぜ?
俺が今お前のぺにまむにあてがっているのはな、めんぼうはめんぼうでも・・・
「ごんぶとの・・・・麺棒じゃぁぁぁぁ!!!!」
ドシュ、メリメリ!ブチブチブチィ!
刹那のスピードで麺棒をぺにまむに突き立てる
ぺにまむとの比較で約2.5倍ほどの直径の麺棒を突然ぶち込まれたのだ!
無事でいられるほうがおかしい。至る所が裂けて餡子が飛び散っている。
「ぬいてえぇぇぇぇ!!!!」
「ハハッ!自分の淫らな姿でヌいてってかぁ?そいつは冗談きついぜ、まりさのだんな!
俺は野良ゆっくりで抜けるようなHENTAIじゃないんでねぇ~」
グッチャ!グッチャ!グッチャ!グッチャ!
「ぞうじゃないぃぃぃぃ!!!!!!!」
「ばりざぁぁぁぁぁ!!!!!ゆっぐりじてねぇぇぇ!!!!!」
「れいぶぅ!れいぶぅ!い゛だいよ゛ぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!」
グッチャ!グッチャ!グッチャ!グッチャ!
ゲスのゆっくりに対しての遠慮なんてするだけ無駄なんで、俺が疲れるまで、ぺにまむを
麺棒で潰してやった。麺棒を引き抜くと、大きな空洞が開いており、中から奇妙な固まり方をした餡子が漏れてきた。
「ゆ・・・これはなんなんだぜ?」
「ああ、これか。これはお前らゆっくりの生殖餡だ。」
「「せいしょくあん?」」
「要するに赤ちゃんの元を作る工場だ。これがぶっ壊れると、一生おちびちゃんを作れなくなる」
「・・・」
「・・・」
「「ゆわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」」
「うぞでじょぉぉぉ!!!ばりざとあがちゃんつくれないのぉぉぉ!!!!」
「ばりざまだずっきりじたいんだぜぇぇぇ!!!!!!!!そんなのってないんだぜぇぇぇ!!!」
「いやいや現実現実。俺実験で何回も確かめたもん。どう足掻いてもム・ダ!」
「ゆ゛わぁぁぁぁぁ!!!!!」
「お、おまたがいたくなったんだど~・・・」
あっという間にわが子を失った挙句、最愛の夫は種無し。
おちびちゃん大好きなれいむ種にとっては死にたくなる仕打ちだろうな。
「・・・れいむ」
「なぁに、まりさ」
「まりさ、おちびちゃんができないけどいっしょにいてくれるよね・・・?」
「・・・ゆ。う・・・うんもちろんだよ!まりさ!ゆっくりしていってね!」
「!・・・れいむ!ゆっくりしていってね!」
なんだかいい雰囲気になっているところ申し訳ないんだけど、
見逃してないんだよね、今の表情。れいむさんさ、その笑顔目が笑ってないんじゃね?
やっぱりおちびちゃんのいない生活なんてれいむ種に耐えられるはずがないよね~?
わかるよ~。ま、そんなわけで、種無しまりさのだんなには御退場願おうか。
竹箸を用意して、油断しているまりさにこっちを向かせる。
「ゆっくりしていってね!」
「ゆっくりしていってねだぜ!!」ブスッ!
黒目の部分をしっかりと捉えて箸を突き刺す。
「ゆんぐぃぃぃぃ!!!!!」
必死に耐えているところにもう一つおまけ!
もう片方の目にもしっかりと差し込む。
「ゆんぐぅぅぅぅ!!!!!」
「さて、れいむ。解剖の授業、最後の項目だ。中枢餡ってやつは両の目から等間隔の位置にある。
ここから同じ長さだけ箸をまりさの体内に進めていったら、こいつはぽっくりと死ぬ。」
「やめてね!!おにいさん!もうこれいじょうひどいことしないでね!!!」
「でいぶぅぅどこぉぉ!!!ぐらいよぉぉ!!!おべべがみえないよぉぉぉ!!!」
「れいむならお前の目の前にいるさ。さて、まりさ。もう少しでお前は死ぬ。
最後に最愛の妻のれいむに何かいうことはないのかな?」
「・・・」
「ばりさぁぁぁぁ!!!!たずげるがらねぇぇ!!!!れいぶがんばってだずげるからぁぁぁ!!!」
「助からないってわかっているんだろう?
今までの過ちをゆっくり謝罪して永遠にゆっくりしたらどうなんだ?最期くらいれいむの為に生きたらどうなんだ?」
「・・・」
「ばいさぁぁぁ!!!れいぶのことはいいからぁぁぁ!!!だいじょうぶだよぉぉぉ!!!!」
れいむの方はもう錯乱状態だ。一体何が大丈夫なのか自分自身も分かっていないだろう。
「・・・れいむ。
おくびょうなまりさでごべんね・・・。ちゃんとおちびちゃんたちをまもれ゛なくでごべんね・・・。
いじぎだないばりざでごべんね・・・。げすなごとじかでぎな゛いだべなゆっくりでごべんね・・・。
れいむ、れいむ・・・」
「ばりざぁ・・・ばりざぁ・・・」
「ばりざは・・・ばりざは・・・れいぶのごとがずギュレウジゲルジゴエヘイオア!っとエゲラハガエジュ
すきダギジュエアよ・・・」
「ば・・・ばりさ?」
「ぷくく・・・。なぁに言ってんのかさっぱり分かんねぇや!ぷくく・・・」
「なにを・・・・」
「ん?」
「ばりざにな゛に゛をじだぁぁぁぁ!!!!!!」
ついに悔しさや悲しさではなく、憎しみを露わにしたれいむ。善良なゆっくりをここまで怒らせられるとは驚きだ。
「おおこわいこわい!
いやさ、あんまりにもトロトロやってるからさぁ!ちょっと中枢餡弄って遊んでたんだよ。
お前の茶番に付き合うこっちの身にもなってくれよ。ああ、タルイタルイ。
こういう時なんていうのかな?そうだ!『ゆっくりした結果がこれだよ!』だったっけ?」
「ゆがぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
これ以上ないくらいに暴れまわるれいむ。押さえつけるれみりゃの方も大変そうだ。
さっさと止めを刺すか。
「まぁ、まりさが言った事がれいむへの愛のメッセージだってことは俺にもわかったよ。
こんな状況に追い詰められてまで、妻のことを思えるゆっくりって実は滅多にいないんだぞ」
もちろん本心ではない。大体半日も過ごしてないのに夫婦とかよく言えるな、全く。
「がぁぁぁぁっぁあ!!!!!」
「でもさ、
お前らがどんなに良いゆっくりでも。
お前らにどれほど強い絆があっても。
お前らがどれだけ努力したとしても。
俺の気持ちは変わらない。このまりさは、ブザマに死ぬ。」
箸をぐっと奥に潜り込ませる。少し固いものにあたる。中枢餡だ。
「ゆ゛・・・ゆ゛・・・」と断続的な痙攣が起こる。
もう長くない。けど、せっかくなんで苦しませて殺す。
中枢餡を周囲の餡子と混ざるように、ぐちゃぐちゃにして、殺す。
記憶、意思、性格。ゆん格的要素を司る様々な部分をごちゃ混ぜにすることで、
自我を完璧に崩壊させてゆっくり出来なくさせて、永遠にゆっくりさせる。
うんうん、しーしー出放題。よだれ、その他体液も出放題。
中枢餡をぐちゃぐちゃにすることで、惨めな最期をさらして、残された家族にも辛い思いさせてあげよう。
「うぞ・・・ばりさ・・・へんじをじでよ・・・ばりざぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
一体の饅頭の慟哭はどこまでも響く。
さて、十分楽しんだ。後は・・・
10、れいむはすーやすーや
「さて、れいむ。お前の家族は俺を十分に楽しませてくれた。よって、おまえ自身はあまり苦しまないように永遠にゆっくりさせてやるよ。」
「・・・」
「でも、その前にお前にある権利を与えよう。俺に対する質問権だ。3つまで答えてやるよ。さっきからどぼじてどぼじでうるさかったし。」
「・・・ゆっくりりかいしたよ・・・」
「分かってくれて何よりだ」
「おにいさんはどうしてれみりゃといるの?」
「れみりゃは俺の飼いゆっくりだ。そこら辺の野良ゆっくりと違って簡単な家事ならこなせるし、
こんななりをしていて、意外と賢い。大切な家族だよ。」
「れみりゃはゆっくりできないよ・・・」
「お前達はな。俺は逆だ。れみりゃがいないと落ち着かない。そういうこった以上。じゃあ次」
「どうしてきのうはれいむにやさしくしたの?こんなにひどいことばっかりするのに?」
「少しの間の暇つぶしなんだよ。別に愛でようが、いたぶろうが、不法侵入をした野良ゆっくりをどうしようと勝手だからな。
特にすることもないから、遊んでいただけだ。れみりゃが来るまでの退屈しのぎなの、オマエラってさ。以上はい最期」
「どうじでこんなことするの・・・?れいむたちだってひっしでいきてるんだよ・・・?」
「あぁ、なるほど。確かにそうだ。
お世辞とかじゃなくて真面目な意見として言わせてもらうと、その脆い体で生きるのは確かに必死じゃないと出来ないことだと思う。
俺なら、3分で死ねる自信があるよ。
そう、お前らはお前らなりに必死に毎日生きている。むしろ俺達人間以上に努力していることもあるんじゃないんだろうか?
でもな、それでも俺達人間がお前らを平気で蹂躙するのは何でだと思う? それはな、
俺達とお前らじゃ、生きている世界がちがうんだよ。
幾ら頑張ってもごみステーション間の移動ぐらいしか能のない連中と、一日で数100キロも移動する技術をもった存在を
同じくくりにするわけがないだろ?そういうこった、以上」
「ゆっくりりかいできないよ・・・」
「理解も同情も納得も求めてないさ。ただ俺がそうやって行動するっていうのを示したまでだからな。」
「じゃぁ、れいむにはこの炊飯器の中に入ってもらおう。最近の炊飯器は炊きゆっくりにも対応してるらしいからな。」
「たきゆっくりたべたいんだど~!」
適量水を入れた炊飯器の釜にれいむを詰め込む。
「ギュウギュウ詰めだけど、スイッチを入れたらすぐに永遠にゆっくり出来るはずだ。まぁ、せいぜい安らかにくたばれよ。」
ガチャッ・・・ピッピッ
シュッシュー!
・
・・
・・・
楽に逝けたのか、意地でも悲鳴をあげないようにしたのかは分からないが、れいむは実に静かに炊かれていた。
夕方ごろ、れみりゃと二人で食べた炊きれいむはとても美味しく、
この世のものとは思えない甘さであった。。昔一度食べた最高級食用れいむもこんな味だった気がする。
<終わり>
<おまけ>
イラッシャイマセユックリシテイッテネ!
「先輩!先輩の行ってるゆっくり学科ってどんなとこなんすか?」
「あぁ、あそこ?簡単に言うとゆっくりをバラバラにしたり、ぐちゃぐちゃにしたり、ドロドロにしたりする
キチガイ集団の集まりだ。最先端技術とかもっともらしいこと言っているけど、全くといっていいほど、
お勧め出来ない。」
「じゃぁなんで先輩はそこにいったんっすか?」
「大学生は成績っていうものに常に翻弄されるんだよ・・・」
「つまり、馬鹿すぎてキチガイの集まりに入れられたってわけっすか・・・」
「わかってるけど、はっきりいうなよ・・・。
おい、べーこんまりちゃばーがーのオーダーが入っているぞ!早く作れって!」
「はいはい、了解っす。」
<あとがき>
どうも、ゆくドナルド書いている輩です。
ゆくドナルドの続編を書いている途中の息抜きのつもりが予想外の長さになってしまいました。
分類としてはいたってシンプルな虐待であると思われます。
にもかかわらず、なにかと調理器具に頼ってばっかり・・・。
おお、未熟未熟・・・。
初の長編ですのでなかなか読みづらいところもあるかもしれません。
それでも一応構成にはこだわったつもりです。
校正にもこだわりたいところですが、もう脳みそが爆発しそうなので厳しいです。
あとがきをだらだら書いてもしょうがないのでここできります。
最後にここまで読んでくださってありがとうございました。
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このSSへの感想
※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね!
- 浦安にいる世界ネズミの鳴き声、そげぶのカミヤン、
ネタ多いよw
※ところで、何処から侵入した?
まぁ、れみぃがお留守番すれば問題ないか。 -- 2018-01-14 19:41:34
- DIO「こいつら、ジョジョの奇妙な冒険知ってるな!」
ブロリー「ジョジョ読んでないから知らん。」 -- 2014-11-21 20:56:43
- て…てんさいてきだ -- 2014-01-22 20:56:21
- 他のれいむが酷すぎるからか
善良なゆっくりに見える不思議
前半の愛で描写とゆっくりするれいむにイライラさせたあと
一気に虐待する
素晴らしく面白い話でしたっ!! -- 2013-05-27 20:39:10
- れいむが善良…ねえ。勝手に入って来てゆっくりプレイス宣言して勝手に入って来たゲスまりさと勝手に
子供作って…。どう見てもただの屑、処分対象です。 -- 2012-10-11 23:18:21
- あばばばばばばばあば -- 2012-09-25 19:40:31
- コウユウのまってしたwwww
ゲスまりさ涙目wwれいむとかはいいかもしれん(虐め的な意味で) -- 2012-09-09 08:35:18
- 善良なれいむだなぁ〜
ゲスまりさは死ね -- 2012-08-15 18:29:27
- 麺棒なんであんのーwww -- 2012-08-04 11:03:31
- れいむには悲劇(笑)がよく似合う。でもこのれいむは、本当にいいれいむだな。飼ってもいい。 -- 2011-12-09 19:13:45
- ジョナサンとそげぶが居たwww -- 2011-10-12 00:23:14
- つまり年中ゆ虐できる家ってことか?
虐待鬼威惨にとっては夢のようなゆっくりプレイスだなwww -- 2011-10-09 00:13:33
- いくらでも飯が沸いて出るとかれみりゃにとって最高の家だね -- 2011-10-08 15:10:51
- >いいぜ。まりしゃ。
全てがまりしゃの思い通りになるって思ってんなら、まずはそのふざけた幻想を、ぶち壊す!!!
そげぶktkr -- 2011-09-19 13:10:42
- 作家によっては妙にれみりゃ可愛くなるよな -- 2011-02-19 06:46:32
- 長編だが、場面場面が面白かったぜ。
金バッチ並みのれみりゃは可愛いなぁ -- 2011-01-02 18:08:46
- これを読んで特に意識してなかったれみりゃを意識するようになった。れみりゃかわいいよれみりゃ。 -- 2010-10-04 02:56:20
- 流石はIHさん、ゆっくり出来ないのじぇ・・・ -- 2010-08-19 22:49:28
- 面白かったです。リュックを背負って家を訪ねてきてくれるれみりゃ。良いなぁ。 -- 2010-07-17 23:39:05
- ガキみたいな事書くけど、もしもゆっくりが実在するなら断然れみりゃかふらんが飼いたいな
特にこのSSの様な良い子なれみりゃは是非欲しい、胴無しでも良い位 -- 2010-07-14 03:19:36
最終更新:2010年05月15日 11:06