「ゆん?!やいくそじじい!いたいめにあいたくなかったら、おやさいさんかあまあまをよこすんだぜ!」
休日に家の裏の林を散歩しているとゆっくりに遭遇した。
自信満々にそう呟くのはまりさという種類の奴だ。
どうやら自分の強さを理解していないらしい、野生のゆっくりにはありがちな奴だ。
「ふーん、痛い目ねぇ…ゆっくり如きがどうやるんだ?」
「ゆっぷっぷ!ばかなじじいだぜ!まりささまは、あのカマキリさんにもかったことがあるんだぜ!」
そう言うと得意そうに仰け反るまりさ。
実際のところ、カマキリくらいだったら成体のゆっくりが圧し掛かれば簡単に殺せるだろう。
「どうしたんだぜ?おどろいてこえもでないんだぜ?」
「カマキリくらい別になぁ…」
「な、なにいってるんだぜ!そ、それなら、まりささまは、アリさんにもかったことがあるんだぜ!」
ゆふふんと得意そうにするまりさ。
まあ、アリの単体なら簡単に勝てるだろう。
流石に猛毒を持ってるアリとかならゆっくりじゃあ勝てないと思うが。
「こんどこそおどろいて、こえもでないんだぜ!」
「おまえ、もっと大きな者や強い者に勝ったことないのか?たとえば蛇とか、猪とか」
「ゆっ!ゆぅ………そ、それならハチさんにかったことあるんだぜ!どうだぜ?すごいんだぜ!!」
俺に指摘された途端に弱気になるまりさだったが、すぐに倒した昆虫自慢を始める。
流石に動物は強いのは知っているようだ。
それにどうせ蜂を倒したといっても、ミツバチを一匹くらい偶然倒した程度だろう。
そこでふと俺はある事を思いついた。
「そうか、それはすごいな!まりさは強いんだな!」
「ゆっふっふ!やっとまりささまの、すごさがわかったんだぜ?わかったのなら…」
「実際戦ってるところを見せてくれよ!な?良いだろう?」
「ゆゆ?!なにいってるんだぜ!そんなこと…」
俺の提案に急に慌てだすまりさ、流石にハチは怖いらしい。
だが、そんなまりさにお構い無しに俺は話を進める。
「そういわずに見せてくれよ!な、丁度良い蜂の巣も見つけたんだよ!」
「なにするんだぜ!はなすんだぜ!いやだぜ!はちさんはいやぁぁぁぁ!!」
俺はまりさを捕まえてこの間見つけた蜂の巣の場所まで連れて行く。
一週間ほど前に山菜を探しに言った時に見つけた代物だ。
まりさは嫌がり必死に身を捩るが、悲しい事に抵抗になってない。
しばらく進んで行くと目的の物が見えてきた。
よく見ると偵察している蜂の姿も確認出来る。
「ほら、ついたぞ!じゃあ、戦って見せてくれよ!」
「いやなんだぜ!きょうはちょうしがわるいんだぜ!またこんどに…」
「ウダウダ言ってないで行ってこいや!そぉぉぉぉい!」
俺の手の中でイヤイヤと身を捩るまりさを片手で抱え、ダンクシュートを決めるように放り投げる。
左手はそえるだけ
なんつって!
「おそらをとんでるみたぁぁぁぁぁ!」
バキッ!
「ゆぶばっ!」
蜂の巣にまりさが命中するのを確認すると同時に猛ダッシュする俺。
伊達に山育ちではない、木を巧みに避け林を駆け抜け家を目指す。
「ゆっぎゃぁぁぁぁ!やめてぇぇぇぇぇぇ!いたいんだぜぇぇぇぇ!はちさんはゆっくりできないぃぃぃぃ!!」
背後からまりさの絶叫が聞こえてきた。
ゆっくり出来ない?そりゃ当然だろう、なにせあの蜂の巣はスズメバチの巣なのだから。
スズメバチに突付かれるところを見れないのは残念だが、スズメバチに解体され、
団子にされて運ばれる姿を想像するだけで、笑みがこぼれる。
明日には役場に言って巣を駆除してもらおう。
さよならまりさ、強いならかんばって蜂を倒してくれ。
翌日スズメバチを駆除した業者の人が、落ちていた巣の近くに半分ほど解体されたゆっくりを見たと聞いた。
やっぱりスズメバチは強いなぁ。
完
スズメバチが現れるのはまだ先だったかな?
なかなか暖かくならないですね…
徒然あき
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『ふたば系ゆっくりいじめ 1339 蜂』
最終更新:2010年08月02日 18:14