ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編)

ゆっくりちるのの生態(前編) 19KB


※以前あげたものを一部改変し、中編を付けてあげなおしました。
※俺設定注意
※駄文、稚拙な表現注意。
※ちるの、れてぃ種優遇注意
※グロ注意

ゆっくりドキュメンタリー ゆっくりちるのの生態(前編)



チャラララーラーラータンタンチャラララーラーラー(番組のイントロがながれる)
みなさんこんばんわ。ゆっくりドキュメンタリー希少種の生態のお時間です。
毎回シリーズで動く饅頭、不思議生物ゆっくりについてお伝えしております。
今回のテーマはこれ。
(もっていたフィリップを見せる)


真夏の暑さの強い味方、ゆっくりちるのの生態について見ていきたいとおもいます。



ちるのと聞いて皆さんは何を連想するでしょうか。冷たい、氷、おバカ等色々あるでしょう。はては希少種でなかなか手に入らない。買おうとしてもれいむやまりさの数十倍の値段がついていてなかなか手が出ない。そういった印象はないでしょうか。

ですが、ちるのの生態について語る前にまず言っておきたいのはちるの種は一応希少種ではあるが、全体の個体数はけして少ないわけではないということです。


事実ゆっくり保護局のさだめる希少種の希少度はSからDまでありますが、ちるのの希少度は最低のD。
これはゆっくりちぇん、ゆっくりみょんより少し高い程度ランクであり、ドスまりさよりも希少度は低く、それこそ100匹程度の群れであればれば一匹はいるレベルであり、けして珍しいものではありません。

しかし多くの人は首をかしげるのではないでしょうか?「ちるの種なんてゆっくりの群れで見たことなんてないし、そもそもちるの自体ゆっくりショップ以外じゃほとんど見ない。」と。

ではなぜこのような矛盾が起こるのでしょうか。VTRを用意したのでご覧ください。

(スタジオからVTRに切り替わる)


ここは雪の降る山の中。あたりはすっかり一面銀世界となっている。
そんななか洞窟から聞こえる「ゆー、ゆー」と聞こえる調子はずれな声。

ゆっくりである。

小さな洞窟の中で30頭ほどだろうか、ゆっくりたちが肩を寄せ合うようにしながら冬を越そうとしていた。
どうやら群れ単位でいくつかの家族が合同で冬ごもりをしているらしい。

通常ゆっくりの冬ごもりは一家族で行うものだが、この群れは固体数が少なく、群れの皆が仲がいいため、群れ全体での冬ごもりを
行うことにしたのだ。

「ゆっ、おちびちゃんたちは、おうたがじようずだね」
「ゆゆっ、もちろんだよ。みゃみゃのこだもん」
「すばらしいびせいだったんだぜ。うぃーんがっしょうだんも、はだしでにげだすんだぜ」
「とってもとかいはなおうただったわ」
「むきゅ、そうね」

そう話しているのはまりさとれいむのつがいに2匹のこれいむ達、、そしておとなりにすんでいるありすとこの群れのリーダーであるぱちゅりーである。
どう聞いても歌というよりうなり声だったが、ゆっくりたちの中ではそれでいいらしい。



「ありすもはやくこういうとかいはこどもたちがほしいわ」
「むきゅ。ありすほどのびゆっくりなら、ふゆさんさえおわればいくらでももらいてはいるわ。いまはがまんしてね」
「ゆー。ふゆさん、ゆっくりしないではるになってね」

ありすは不満をもらすが、今の状態もそれほど嫌いではなかった。
大好きな群れのみんなとすーりすりやおうたをうたってすごすゆっくりした日々。
リーダーのぱちゅりーが管理してくれているおかげでけして多くはないが食料にも余裕があった。

食料集めに忙しくてつがいのお相手を見つけられなかったのは残念だったが、その分、春にはよいゆっくりとつがいになり子供も作って
ゆっくりしよう。
都会派な子供たちにすてきなだーりん。かわいいおちびちゃんにはたくさんすーりすーりしてあげて、都会派がなんたるか英才教育も同時に行う。そして晴れた日にはみんなでピクニックにでかけるのだ。お花畑で無邪気に遊ぶおちびちゃんたちとそれを見守るだーりんとありす。

なんと素晴らしいことだろう。

考えただけでため息がでるほどに。

もうすでにありすの心の中は春爛漫。ゆっくりできるであろう未来に酔っていた。
実際、ありすはこの群れのなかでは一番の美ゆっくりであり、群れの中、外を問わず好意をいだいている者も少なくない。
そして、このあたりはれみりゃや、ふらんの縄張りの外であり、もしこのまま春を迎えられれえばその妄想が現実となる可能性も高かった。



無事春を迎えられればだが・・・・・







お花畑満開のありすとは裏腹にぱちゅりーにはひとつ悩みがあった。

誰かに見られてるような気がするのだ。

この洞窟は群れ合同の冬ごもりのため、ぱちゅりーの選んだもので広さや食料をおくスペース等には問題ない。
また群れのみんなががんばってくれたおかげで食料の量も十分である。
だが何かに見られているような感覚を何度も感じている。
最初は、げすまりさたちが、この群れの食料を狙っているのかと思ったが、どうやら違うようだ。
では一体だれが・・・。


考え込んでいたぱちゅりーだったが物音がそれを邪魔した。


どうやら出入り口を誰かがノックしているようだ。



こんな真冬になんだろう。となりの群れのゆっくり?

それともまさかれみりゃや、れてぃが来たのではないか。


そう思い一瞬みがまえるぱちゅりーだが、もしそれならノックするはずもない。

入り口の枝や干草で作ったバリケードを破壊し、中にはいってくるか、長い舌を伸ばしてくるはずである。


例え人間でもそうするだろう。強い人間なら頑丈なバリケードも片手で粉砕するだろう。


不思議に思いながら、ぱちゅりーは入り口に向かった。





それが大きく自分の運命を変えると知らずに・・・・・






ぱちゅりーは円形の居住スペースからせまい通路を這うように進んでいた。
この洞窟は丸底フラスコ型の形になっている。
入り口から居住スペースまでの通路が狭く細長く、成体のゆっくり一体がやっと出入りすることができる程度の大きさしかなく、代わりに居住スペースが広いような作りになっていた。

なぜこのような洞窟を選んだかというと捕食種対策である。

ゆっくりが冬ごもりを成功させる為、もっとも気をつけなければならない点は食料の備蓄もあるが、捕食種への対策も同じく
重要な要素となっている。

おもな脅威として挙げられるのは、冬限定の捕食種れてぃ、冬ごもりの食料が足りなくなって慌ててもう一度食料を集めだした
れみりゃ、ふらん、さらには捕食種ではないが冬ごもり用の食料を狙うげすまりさなどである。このあたりにれみりゃ、ふらんは
いないが、餌がないとわかれば縄張りの外まで行動範囲を広げかねない。

このように細長い通路にしておけばれてぃ、胴付きの捕食種の進入は防げる上、もし胴なしれみりゃや、げすまりさが進入してきても、
細長い通路に詰まっている間に、尖った木の枝(まりさいわく剣)で撃退できるようできている。

しかしいくらなんでも狭すぎた。これでは這うようにしてしか外に出られない。病弱のぱちゅりーにこれはきつい。
もう少し通路を大きくしておくべきだったかと反省しつつもやっと入り口の前に着き、入り口のバリケードを取り外す。
外の木枯らしがぱちゅりーにはこたえた。

そこにいたのは、青いリボンに水色の四角い羽をもつゆっくり。

寒風吹きすさぶ中、立っていたのはゆっくりちるのだった。


「むきゅ・・・。それはごしゅーしょうさまね・・・」
ぱちゅりーは声を落としていった。
あのあと立ち話もなんだからと、ちるのを招きいれ、ぽつり、ぽつりと話すちるからここにきた事情を聞きだしたのだ。

それによるとちるのはこのとなりの谷にすむゆっくりで、父、母共にちるの種で、家族全員ちるの種だったらしい。
ちるの種は冬ごもりする必要がない為、冬でも外出できる。
ちるのは成体になったばかりの遊びたい盛り。
その日も純白の氷原を満喫し、家路についた。
そして家まで来て愕然とする。
家がないのだ。
正確には家だったほら穴が地すべりを起こし、家族全員生き埋めになっていたのだ。
泣きながらさまよい歩き、やっとゆっくりの巣らしきものを見つけ助けをもとめたというのだ。

ぱちゅりーは考える。このままこのちるのをおいだすのはゆっくりできないことだ。
ちらりと群れのみんなを見る。
群れ以外の者を自分の一存でおいていいものか?
しかしこの考えは杞憂に終わる。
「ぱちゅりー、このこをむれでゆっくりさせてあげてほしいのぜ」
「こまっているゆっくりをみすてるのはしゅくじょじゃないわ」
「おねがいぱちゅりー」

安心した。どうやら群れ全員同じ意見のようだ。


「それではこのこをむれのいちいんとしてみとめるわ。よろしくね、ちるの」

こうしてちるのは群れの一員になった。







「むきゅう・・・」
ぱちゅりーは悩んでいた。ちるのが群れの一員になって3日。
ちるのは特に群れのみんなとも問題を起こさず、むしろ予想以上の働きを見せている。

ちるのは雪や寒さに強く、多少の吹雪でも平気である。

そのことを活かせば通常のゆっくりたちには不可能な雪原での狩りが可能なのだ。

はじめ、ちるのが狩りにいくといったとき冬に食料などないのに、と多くのゆっくりが思った。

しかしちるのがどうしてもと言うので、群れの使っている狩用のりゅっく(草を編んで袋状にしたもの)を貸し与えたのだ。

そしてその日の夕方ちるのはそのりゅっくいっぱいに食料を詰め込んできたのだ。

冬でも山にはたくさんの食べられる野草は存在する。

ふきのとうやスノードロップがそうだ。

その他にもどこから見つけてきたのか冬眠中のかえる等の小動物までとってきた。

これらは群れのゆっくりたちには大好評で皆争うようにして食べた。

冬ごもりでで味気の無いぱさぱさの保存食しか食べていなかったことを考えると当然である。
みんな喜んでるし、そんな様子を見てちるのも笑っている。

でも・・・・

なんだろう・・・この違和感・・・

なにか大切なことを見落としているような・・・

しかし、具体的にそれが何かはぱちゅりーには解らなかった。



そんなある日ちるのが、かりで得た戦利品に皆驚いた。

あまあまである。

ちるのはりゅっく一杯に黒いあまあまを持ってきたのだ。

簡単に甘味を味わえる飼いゆっくりと違い、野生で生きるゆっくりたちはあまあまとは無縁である。

せいぜいが柿や野いちごくらいくらいでそれすら身体能力の低いゆっくりたちにはほとんど口に出来ない。

ましてあまあまなど野生ゆっくりたちには黄金よりも価値があると言えよう。

「ゆっ、れいむにあまあまちょうだいね」

「まりさがさきだよっ!」

と巣の中は蜂の巣をつついたような大騒ぎである。

「ゆっ、あたいのさいきょーのあまあまみんなであじわってね」

ちるのはそういうと少しずつ各自に黒いあまあまを配っていった。

そして配られた端から食べていくゆっくりたち。

「しっしあわせーっ!」

「へぶんじょうたいっ!」

そう言い全員恍惚の表情を浮かべていた。

そんななか、ぱちゅりーだけがあまあまを口にしなかった。

おかしい。

あまあまは人間さんしか持っていない品のはず。けして野生には落ちていない。

どうやってちるのはあまあまを手に入れられたのか。

そう思うと食が進まなかったのである。自分の分はとなりのれいむにあげた。

そんななかちるのは全員のあまあまがなくなったのを確認すると

「おかわりがほしいひとはまだあるよ」

と叫んだ。

「どこ?どこにあるみょん!?」

「あまあまどこなんだぜ!?」

完全に興奮しているゆっくりたちにちるのは、

「そと。あんまりおおいんでいりぐちのところにおいてきたんだ。」

と、いい群れ全体を見渡すようにして

「はやいものがちだよ。」

と興奮するゆっくりをあおるかのように言い放った。

「どくんだぜ。まりさがあまあまたべるんだぜ!」

「あまあまはとかいはなしゅくじょのものよ!」

「みょんはもっとあまあまたべたいみょん!!」

そう叫びながら出口へと殺到しる群れのゆっくりたち。
出口への通路は一匹ずつしか入れないのに我先にと押し合い、へし合いし正におしくら饅頭状態。
その様はまるでパニック状態である。
「やべてね・・どいでね・・」
足元で潰れる子ゆっくりもいたが誰も気にしない。

冷静なのはぱちゅりーとちるのだけだった。

ぱちゅりーは思った。
みんなあきらかに普通じゃない。
皆を止めねば。
そう長年おさをしていた自分の勘が言っている。
「むきゅ、待ってみんなおちついて・・・むぎゅっ」
しかし最早、暴徒と化しているゆっくりたちを貧弱なぱちゅりーにとめられるはずも無い。

早々に吹き飛ばされぱちゅりーは気絶した。


「ぐふふ。一番乗りなんだぜ」

入り口を一番初めに抜けたのは群れで一番狩りのうまいまりさだった。

そしてそのまりさの前にある黒いもの。あまあまだ。

「あまあまさんはまりさにゆっくりたべられてね!」

そう言い飛びかかろうとした瞬間

まりさの世界は反転し、地面から急激に離れていった。

「まるでおそらをとんで・・ゆうぅぅぅぅ!?」

そしてまりさが見たものは・・・


「むきゅう・・・」

どれくらい気を失っていただろうか。ぱちゅりーは目をさました。

もう巣の中には誰も残っていない。みんな外へいってしまったようだ。

打ち所が悪かったのかまだ頭がふらふらする。

しかしここでじっとしているわけにはいかない。ぱちゅりーは外へと歩き出す。

せまい入り口からなんとか這い出る。冷たい雪があんよに痛い。

そこには誰もいなかった。

もうすっかり日がくれ、月の光が雪に照り返され幻想的ですらある。

さっきは夕方だったからかなりの時間気を失っていたようだ。

しかしそうなると疑問が残る。群れのみんなはどこへいったのか。


この雪のなかどこかへいったとは考えにくい。実際ぱちゅりーもすでにこの寒さにまいっている。

「むきゅう・・・みんなどこに・・・」

その瞬間ぱちゅりーの体がふわりと浮いた。あのまりさのように。

と思った瞬間、巣の上の崖まで引き上げられ、そのまま崖の上にしたたか体を打ちつけた。

「む・・・むぎゅううぅぅ・・」

痛みのあまり悶えることしかできないぱちゅりー。

なんとか痛みに耐えつつ顔をあげるぱちゅりー。

そこで見たものは

見上げるような巨体、

白いお帽子

特有の下膨れの顔


れてぃだった。

だがぱちゅりーが本当に驚いたのはその横にいるゆっくりだった。

それはまぎれもなく自分の群れのちるのだった。

その二人の足元には仲間たちのものだったリボンやおぼうしが散乱している。

ぱちゅりーはすべてを理解した。いや理解したくなくても理解せねばならなかった。

仲間たちはこいつに食われたのだと。

そしてちるのが裏切り者だということ。

そう二匹はぐるだったのだ。

解説させてもらうと、ちるのは最初かられてぃの指示でこの群れに潜入したのだ。

れてぃへの食料として差し出すために。当然身の上話は同情を誘う為のでたらめである。

なぜこんな回りくどいまねをするのかと言うとこの群れの巣がなかなかやっかいだからである。

力技で巣の入り口を壊しても、れてぃの大きさでは巣にはとても入れない。

入り口から舌を伸ばすにしても、中のゆっくりたちまで舌が届かない。

仮に届いたとしても捕まえられるのは1匹か2匹。残りは舌の届かない奥まで逃げられてしまう。

だからこそれてぃは自分の配下であるゲスちるのを使ったのである。

作戦はこうだ。

まずゲスちるのをゆっくりの群れの中に潜入させる。

ゲスちるのは自らの長所を活かして冬ごもり中の群れに食料を提供し、群れの信用を得る。

この信用が曲者だったのだ。

仮に見ず知らずのゆっくりが「あまあまあげるよ」といっても付いていくゆっくりは少数だろう。

野生のゆっくりはそこまで餡子脳だと生き残れないのだ。

しかしこのゲスちるのの場合どうだろう。

このゲスちるのはすでになにもない冬の山から餌を手に入れると言う奇跡をおこしている。

群れは、ちるのなら野生では入手困難なあまあまを手に入れても不思議でないと思ってしまったのである。

また群れ全員に少量ずつあまあまを与えたのもうまかった。

人間空腹時にほんの少しだけ食べるとかえってお腹がすくものである。

甘味に飢えていたゆっくりにあまあまを少しだけ与えることで、もっとほしいと思わせ理性を失わせたのだ。

あまあまという欲望に支配されたゆっくりたちはおかわりがあるといえば外へ先を争って出ようとする。

あとは巣の上の崖に待機していたれてぃが舌で、巣から出てきたゆっくりを捕まえるだけ。

崖といっても2mもないので余裕でれてぃの舌が届く。あまあまに夢中のゆっくりは気づかずどんどん捕まっていく。

更に言うならこの巣の地形もれてぃに気づかなかった原因である。

もし普通の巣だった場合、2,3匹ずつ出てくるはずなので、れてぃの舌も全員捕らえることはできなかっただろう。

入り口が細長く一匹ずつしか出られない為、出てきた順番にれてぃの舌に捕まっていったのだ。

その様はまるでカツオの一本釣り。そして悲鳴を上げられないように次々に丸呑みしていったのだ。

「ひどいわ。むれのみんなをだましてたのね」

「そうだよ。あたいにとってのおさはれてぃだけ。」

そういうとにやりとわらうちるの。

ぱちゅりーは今頃になって自分が感じていた違和感の正体に気が付いた。

ちるのの笑顔だ。

今までぱちゅりーの知っているちるのの笑顔はもっと無邪気で純真だった。

ゲスまりさのように下卑た笑いではない。

しかし今頃わかっても全てが遅すぎた。

「むきゅうぅぅうう!みんなをかえしないよぉぉぉ!」

ぱちゅりーはれてぃを見据えて叫んだ。

こんなことしてもみんなが帰らないのはわかっている。しかし長としてそう言わずにはいれなかった。

「いいわよ」
「むきゅ!?」

予想外の言葉にぱちゅりーは驚いた。

「まあもっともこれをみてもそういってられるかしらねぇ。」

そう言うとれてぃは、ばっくりと大きくその口を開けた。

「むぎゅううううぅぅ!!えれえれえれ。」

思わずクリームを吐いてしまうぱちゅりー。

その口の中にいたのは紛れも無くぱちゅりーの群れのみんなだった。


しかし全員顔が無かった。


それどころか全身の皮がとけかかっており、薄皮一枚でなんとかなんとかゆっくりとしての形を維持しているものの

餡子のかたまりがうぞうぞ動いているようでかえってグロテスクである。

そう、皆れてぃの胃液(れてぃ曰く、くろまく液)によって溶けかかっていたのだ。

れてぃ種の習性として自分の胃液をコントロールできるというのがある。これにより、捕食したゆっくりを口のなかで
保存食状態にできるのだ。おそらく春夏秋をほとんど冬眠のようにくらす為だろう。

またその保存食を吐き出し、その甘い香りで他のゆっくりをひきつける撒き餌のような使用法もある。

実際このれてぃの保存食は人間にも愛好家は多く、高級ゆっくり料理店でしか出されないような代物だ。

ちるのに持たせたあまあまも当然それである。

保存食は一応生きているものの、もはや生きていると言うより、まだ死んでいないと言ったほうがいいだろう。

そうやってぱちゅりーがクリームを吐いて痙攣している所、れてぃの口の中から這い出てきたゆっくりが1匹いた。

なぜか、全身溶けかかっているのにぺにぺにをおったてたまま、クリームを吐いて動けないぱちゅりーに向かっている。

じつはこれ最初のシーンにでてきたお花畑ありすである。生命の危機に直面してれいぱーとしての本能がめざめてしまったらしい。

そしてその欲望は唯一無事なぱちゅりーへむけられてしまった。

必死で逃げようとするぱちゅりー。だが腰が抜けてしまって動けない。ついにありすにつかまってしまった。

そして始まる悪夢のような光景。

顔なしありすに執拗にすーりすりされるぱちゅりー。

皮が無い為、直接分泌液がぱちゅりーの肌へ塗りこまれる。

植物型にんっしんの茎がぱちゅりーからどんどん生えてくる。

「む・・むきゅぅぅ・・やべて・・・」

何とかやめさせようとするももう力が入らない。

のっぺらぼうのゆっくりににちゃにちゃと愛撫される恐怖にもはやぱちゅりーは限界だったのだ。

「えれえれ・・・もっとゆっくりしたかった・・・」

ついにぱちゅりーはショック死してしまった。

人間で言えば内臓むき出しの人体模型に襲われたようなものだから無理もない。

「ふん。しょせんひんじゃくなつうじょうしゅねぇ。」

れてぃは鼻で笑うように言い放ち、ぱちゅりーの死体をごくんと飲み込んだ。そしてありすのほうへ向き直る。

ありすは近くにあった切り株にむかってすーりすりしていた。

無理やりかたい木に体をこすりつけているのだから、命の源である餡子がぼろぼろと下に落ちていく。

もはやまともな思考ができないのだ。 もう何分と持たないだろう。

「まったく。せいよくだけはいちにんまえね・・・」

そう呆れたようにいうれてぃ。しかしその表情が急に変わった。

「こんなやつらのために・・・こんなやつらのためにぃ!!!」

次の瞬間れてぃはその巨体に似合わない身軽さで突進した。

その突進した先にいるのは切り株に愛撫し続けるありすだ。

どん。

もともと体の崩れかけていたありすはひとたまりも無い。

餡子を地面にぶちまけて永遠にゆっくりしてしまった。

しかしれてぃは止まらない。
「こんなくずどものために!わたしたちは!わたしたちはぁぁ!」

そう言いながらありすの死体を踏み続ける。

その表情からは先程の嗜虐と嘲りは消え、憎悪と怒りしか見えない。

れてぃが落ち着き、それをやめたころには、ありすだったものは雪の上にぐちゃぐちゃになった餡子が残るだけだった。

「れてぃ・・」

そう心配そうにつぶやくちるの。

こちらも先程のゲスの表情はもうなくなっている。

どうやらこのちるの、ただ欲望のままゲスになったのではないらしい。

その後、二匹は言葉をかわすことなく、自分たちの巣のある森の奥へときえていった。

そして一部始終を見ていたものがいた。

「あわわわわ・・・・たいへんなんだねー。わかるよー。」

このちぇんはとなりの群れのゆっくりで、冬ごもり中なにか問題が起きてないか、この群れの様子を見に来たのだ。

「みんなにしらせるんだねー。」

ちぇんはきびすを返すと自分の群れへと急いだ。




(スタジオに切り替わる)

いかがだったでしょうか。あの二匹がなぜゲスになったのか、なぜあれほどまでに通常種を憎むのか。

我々にはうかがい知ることはできません。

しかし、一見何も考えていなさそうなちるの種やれてぃ種もまた様々な過去や苦悩を抱えて生きていることはご理解できたと思います。

しかしどれほど深い事情があろうと罪は罪。

こうしたごく一部のゲスちるののせいで他の多くの善良なちるの種が群れから追放されていったのを忘れてはなりません。

このあたり山々はゲスちるのが長い間いなかった為、群れの中に多数のちるの種が通常種と共に暮らしていました。

しかしそれも終わります。

目撃ゆっくりがいた為、冬ごもり終了後ゲスちるのの存在は群れの間へとすっかり知れ渡ってしまったのです。

そして始まるちるの種への迫害。

多くのちるのが群れからの追放処分や村八分に苦しみました。

しかしちるの種への苦難はこれだけでは終わらなかったのです。

(後編へ続く)


あとがき
原作でも二次創作でもレティとチルノのからみは多いのに、なぜかゆっくりSSではこのカップリングは皆無に近い状態だったのでれてぃ=ちるの種専用のドスというイメージで駄文ながら書かせていただきました。
このれてぃがなぜ通常種を憎むのかは「野望のれてぃ れてぃの王国建国」(仮題)で書きたいとおもいます。

by長月



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感想

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  • 考えさせられた話すです -- 2020-07-05 15:30:50
  • よくわからんがゲスがちるのを迫害→れてぃが制裁→さらに無関係な通常種を虐殺→通常種がちるのを迫害→以下ループ
    と連鎖してるのかねぇ -- 2013-04-20 23:48:11
  • 後編がみあたらない
    ないのかな -- 2012-07-03 22:32:53
最終更新:2009年10月19日 18:06
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