ふたば系ゆっくりいじめ 207 ゆっくりせいいをみせてね!

ゆっくりせいいをみせてね! 6KB


【注意】
  • 冗長じゃないと思います(弱気)
  • ネタかぶりはご容赦を










ある日、庭の花壇にゆっくりが入り込んでいた。

「こら! なにやってんだ!」
「じゃおっ!?」

…めーりんなんてはじめて見たぞ。





【ゆっくりせいいをみせてね!】





「じゃお! じゃおじゃお! じゃおっ!」
「…何言ってるのかわかんねーよ」

めーりんを見つけてから数分、一方通行コミュニケーションに早くも疲れてきた。
こちらの言葉は通じるらしく、俺が何か言えばリアクションがあるのだが、いかんせん台詞が「じゃお」しかない。

まあ、言葉は通じないが、頭は悪くなさそうだ。
ここが俺の花壇だと言ったあと、普通のゆっくりならば威嚇でもするところだろうが、代わりにめーりんは土下座をした。
…土下座だと思う。
顔面を地面に叩きつけるとか、人間だったら五体倒地のほうが正しいような気もするが。
今も何やら必死にアピールしているが、丸い体をくねらせたところで何を意味するのかさっぱりだ。

「あー…もういいや」
「じゃお?」
「おまえさ、ここが俺のゆっくりぷれいすだってわかったか?」
「じゃお! じゃおっ!」

顔をぶんぶん縦に振っている。
うなずいているって事だろうな、これ。

「お前が悪いことをしたってわかってるか?」
「じゃおぉぉぉ…」
「ここでお前を逃がしちゃったら、また悪い事しに来るんじゃないか?」
「じゃおおおおおっ!? じゃおじゃおじゃおっ! じゃお!!」

今度は左右にくねってる。
顔を横に振ってるつもりなんだろうな。

「ま、いいか。帰っていいぞ」
「じゃおっ!?」

そもそも、めーりんが花壇に入ったとは言っても、被害はチューリップ1本だけだ。
花茎を途中で折られただけだし、あの球根の花は来年も咲くだろう。

「悪気がなかったのはなんとなくわかった。もう来ないんだったら許してやるから帰れ」
「じゃおおおぉぉぉん!! じゃおん! じゃおん!」
「そうそう、折った花は持ってっていいぞ」
「じゃおお!! じゃおじゃお!!」

礼のつもりなのか、めーりんがまた土下座を始める。
いつまで経っても終わりそうもないので、そのままにして家に入った。
窓から様子を眺めていたが、俺がいなくなったことに気付くと、大事そうに花を加えて、花壇の奥に消えていった。
…あの辺の垣根に隙間があるんだな、直しておかないと。

しかしまあ、随分物分りのいいゆっくりだったな。
ほかのゆっくりも、あのくらい話が通じればいいんだが。










「いいものみたのぜ」

少し離れた物陰で、まりさが悪人笑いをしていた。



ゆゆ! ぐずのめーりんが木さんの隙間に入っていくんだぜ!
こんなところに入っていくなんて、秘密のゆっくりプレイスがあるに違いないのぜ。
ゆっへっへ、まりさ様のまーべらすな直感通り、お花さんがたくさんあるのぜ。
後はぐずめーりんに制裁し、このゆっくりぷれいすをまりさ様のものにするだけなんだぜ!
ぷぷー、ぐずめーりんはまりさ様に気付いていないんだぜ。
まりさ様のひっさつのいちげきで、永遠にゆっくりさせてやるんだぜ!
しかしまりさ様はえくせれんとに、ぐずめーりんにも油断しないで物陰から近づいていくのぜ。

「こら! なにやってるんだ!」
「ゆっ「じゃおっ!?」

なんてことだ、人間さんがいるじゃないか!
ぐずめーりんにはお似合いのゆっくりできないぷれいすなんだぜ!
まりさ様におそろしーしーを漏らさせてしまった罰に、人間さんにゆっくりできなくされてしまうといいんだぜ!

…ゆ? 何で人間さんはぐずめーりんに何もしないんだぜ?

ゆゆゆ!?

なるほど…わかったんだぜ。



まりさは自分の才能が怖いんだぜ。
これからは安全に、人間さんからごはんさんを手に入れられるんだぜ!
今こそまりさ様は最高にゆっくりしたゆっくりなのぜ!

しかしぶりりあんとな頭脳を誇るまりさ様は、あせっておやさいさんをもらいに行ったりしないのぜ。
さっきの人間さんで試してみるのぜ。










垣根の隙間をふさいでおこうと道具を持ってきたら、花壇が荒らされていた。

「何やってんだテメェーー!!」
「ゆゆっ! にんげんさん!!」

さっきのめーりんは花一本手折っただけだったが、今度のまりさは全体的に食い荒らしていた。
ああ…あの辺はまだつぼみだったのに…。

「ゆゆーん、にんげんさん」
「あ?」
「まりさをゆるしてくれるならいまのうちなんだぜ!」
「……あ?」

なんか不思議なこと言ったぞこの饅頭。

「おいコラ、許しを請う立場のクセに随分態度がマキシマムじゃねーか」
「にんげんさんこそ、こうかいしてもおそいんだぜ?」
「餡子脳で何たくらんでんだか知らねーが、後悔させてやるからやってみろ」
「ゆっふっふ、しかとみるといいのぜ!
 ゆおおおおおおおおおお!!」
「何!?」



そしてまりさは

「ごべんなざいごべんなざいごべんなざいごべんなざいごべんなざいごべんなざい!!」

土下座を始めた。



「ゆひぃ、ゆひぃ…きょうはこのくらいでかんべんしてやるんだぜ…」
「……で?」
「……ゆ?」
「…それで終わりか?」

まりさの顔が驚愕に引きつっていく。

「ゆぎゃあああああああ!! なんでなんだぜえええええええ!?」
「こっちが聞きたいわドアホ!!」

とっさにまりさは逃げようとするが、当然見逃すはずはない。
捕まえて両手でがっしり掴み、逃げも余所見も出来ないようにする。

「おい、何なんださっきの真似は。意味わかんねーぞ」
「にんげんざんがゆっぐりをゆるずおまじないでずううううううう!!」
「はあ?」
「ざっぎめーりんがにんげんざんにじでだのをみだんでずううううううう!!」

…頭痛くなってきた。
さっきの俺とめーりんのやり取りを見てたらしいが、だからって「土下座=許される」とかどんな魔法だそれ。

「めーりんじがづがえないっでじらながっだんでずううううううう!!」
「やかましいわ!」



こいつにめーりんとの違いを懇々と説いても無駄だ。
花壇はすっかり壊滅状態だ。
咲いていた花はもちろん、次の季節のために育てていた苗まで無事なところは少ない。
それが悪いことだと知っててやったこいつに、更正の機会を与えてやる必要はない。

「ゆびゃあああああああああああ!?」

足を焼くのが定番らしいが、面倒なのでとりあえず片手の指五本をまりさの底面に突き刺した。

「ばりざのごーじゃずなあんよがあああああああ!!」
「どんなんだそれは」
「ゆがああああああああああああああああ!!」

もう一回突き刺して、地面においても跳ね回れないことを確認し、花壇に穴を掘る。
大きさはまりさとちょうど同じくらいだ。

「ごべんなざい! ぼうじばぜん! おでがいじばず!!」
「アーアーキコエナーイ」

掘った穴にまりさをすっぽりとはめて完了、これだけだ。

「自力で出られたら逃げていいぞ。じゃあな」
「ばっでにんげんざん! だずげで! だじで!」

肩越しにひらひらと手を振りつつ、家に戻った。
気の毒だが、あのまりさが逃げられることはないだろう。





翌日、早速まりさの声がしなくなっていた。
掘り出してみると、埋まっていた部分の皮がずたずたに破れ、中身はほとんど残っていなかった。

原因はモグラだ。
俺の花壇にたびたび現れては、こっそりと花々の根やら球根やらを食い荒らしていく。
ゆっくりより前から俺の悩ませてきた害獣だ。

ふと、チューリップが植えてあったあたりを掘り返してみる。
毎年相当な数の球根がモグラに食われてしまうのだが、今日は被害がないようだ。



「…花壇の周りにゆっくりを埋めておくのもいいかもな」



そんな独り言を垣根の外で、花をたくさんくわえためーりんがブルブル震えながら聞いていた。










(完)





作者:一発ネタ師なのでふたば系ゆっくりいじめ 203 まりさのだいじなの続きとか無理です


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感想

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  • ↓×5 美鈴は弾幕勝負は普通(手加減している節がある)だし、肉弾戦なら大抵は負けない。
    めーりん種も身体能力はまりさ·ちぇんと同等以上。ただ喋れないだけで他ゆっくりに劣等種扱いされる。
    さらに基本的に優しく正々堂々とする性格だから、不意討ちという考えがなく、
    気付いたときには、闇討ちや私刑にあうことが多い。 -- 2018-01-10 13:40:45
  • 美鈴は弾幕は弱いが肉弾戦なら強いよ たぶん旧作に出てたら・・・ -- 2014-07-31 13:41:23
  • 「まりさ様のmarvelous(優秀な)な直感通り」
    「まりさ様はexcellent(素晴らしい)」
    「brilliant(立派な)な頭脳を誇るまりさ様」
    なんだか言葉の端々にルー語の匂いが漂うんだが… 気のせいか?
    -- 2014-07-29 17:14:19
  • 最後めーりんwwwwww -- 2014-06-05 16:51:56
  • めーりん種を飼ってみたいな。 -- 2014-04-16 22:05:25
  • めーりん種って弱いの?美鈴って肉体は強いからゆっくりのなかでも結構強いと思ってた -- 2012-12-19 09:40:25
  • めーりんはお返しに来たんじゃないの?お兄さんの庭にはまともな花は少なかっただろうし、
    まりさ訪問後に花を取ったならそこでぶるぶる震えてるのはおかしいし。 -- 2012-10-11 17:10:48
  • れいむやまりさなんかの通常種なら即潰したくなるがめーりんなら許せる。むしろ飼いたい。

    -- 2012-10-06 01:17:47
  • めーりん・・・・・・・・・・・・・おいっ -- 2012-07-08 10:54:18
  • めええええりいいいん -- 2012-04-25 19:43:06
  • めーりんはかわいいから許す -- 2012-02-26 23:13:29
  • めーりんが持ってる花はどこの花なんだろう?
    -- 2011-10-02 16:34:54
  • めーりんならしょうがないな -- 2011-09-25 03:27:54
  • 実は、モグラは肉食性
    植物どころか饅頭なぞ食べません -- 2011-07-03 22:30:20
  • めーりんはお兄さんにほとんど虐められることのない(むしろ愛でられる)稀有な存在だな -- 2011-04-19 17:21:04
  • めーりんはゆっくりできそうだから飼いたいYO-。 -- 2010-11-22 04:31:00
  • めーりんなら仕方ない -- 2010-11-02 13:53:29
  • 謝るのは鳴き声ってのがよくわかるな
    誠意って部分が丸ごと抜けてやがるw -- 2010-10-06 16:39:37
  • めーりん可愛いよめーりん -- 2010-10-02 06:51:41
  • 何故めーりんを飼わなかった
    俺なら飼う -- 2010-09-29 00:59:39
最終更新:2009年10月20日 17:47
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