ふたば系ゆっくりいじめ 382 穴だらけの計画とその代償

穴だらけの計画とその代償 22KB


・かなりの俺設定注意
・すっきり行為有り
・悲鳴が多い










小さい容器の中から、透明なオイルを右掌の上へと乗せる。
量は500円玉位だろうか?そのオイルの中心に指先を入れて、掌に軽く伸ばす。

俺の足元には、わくわくと笑顔でこちらを見上げる、金バッチれいむが居た。
『ありがとうございます。おにいさんっ!』から始まり、『おにいさんっ!おやすみなさい。』までの、様々な丁重語を使うれいむ。
ゆっくり種に、あるまじきゆっくり。だが、そこがいい。

……むーしゃ!むーしゃっ!しあわせーっ?
そんな事言ったら、即刻死刑。自分の好みに合わない。

れいむの肌に掌を滑らせて、頬から足の下、額や目元まで、全体に満遍なくオイルを広げる。
肌がしっとりと潤いながらも、嫌味を感じさせない程度の艶が表面を覆う。

「れいむのおはだが、すべすべできらきらになりました!ありがとうございます!」

綺麗な透き通る声で感謝を伝えるれいむ。
俺はれいむの頭を優しく撫でる。擽ったそうに目を瞑り、とても幸せそうだ。
髪の間も指通りが良く、頭頂部には素晴らしい天使の輪が煌く。特別配合のトリートメントの効果だろう。

「れぃえむもおにぇがいしましゅ!」

声を上げたのは赤れいむ。金バッチれいむの実子だ。
某月、知り合いの餡統書を持っている金バッチまりさと交配した時に出来た赤ゆっくり。
同時に生まれた妹の赤まりさは、金まりさと一緒に住む選択をした。
好きな時に家族が会うことも出来るし、まりさ親子も、知人の家で可愛がられている。不自由は無い。
赤れいむの小さな体を潰さないよう注意しながら、慎重にオイルを広げる。

「ありがちょうございましゅ!おにいしゃん!」

母親同様に綺麗になった赤れいむ。こちらも素晴らしい挨拶だ。

(今日の昼食後のデザートには、栄養満点な林檎を追加するか。)

そんな事を思いながら、小さな容器を棚へと戻す。



最近流行のゆっくり用ケア製品。効果は車に塗るワックスとほぼ同じ。
ゆっくり達は水が天敵。このオイルは耐水性を上げて、付いた汚れも落としやすくする効果が期待できる。
饅頭表面にどうやって定着してるのかは解らないが、そこは企業秘密とやらだそうだ。

「むぐむぐ。とってもおいしいです!」
「みゅぐみゅぐ。ちょっちぇもゆっきゅりできまちゅ!」

母れいむの躾が良いのだろう。生意気な赤ゆが凄く礼儀正しい。もう、普通のゆっくり種は飼えないな。
デザートの林檎をれいむ達に出した後、俺は横目で時計を見てから財布を掴む。

「れいむ。ちょっと買い物行って来るから、留守番を頼んだぞ?」
「わかりました!まかせてください!」
「いいきょにまっちぇましゅ!」

元気な声を返され、満足そうな笑みを浮かべた俺は家を出る。

「しょっきさんをかたずけます。おちびちゃん、わらないようにちゅういしてね。」
「わきゃりまちたっ!おきゃぁしゃん!」

外から庭の窓を遠目に覗くと、食器の片付けをしているれいむ達の姿が。素晴らしく良い子達だ。
俺は特売品を求めて、スーパーへと向かう。



「ゆっくりるすばんするよ。」

れいむ達は、リビング中央にあるクッションに埋もれながら、とってもゆっくりしている。
言葉使いや礼儀などで、窮屈に感じた事は一度も無い。最初から優秀な餡子に染み付いているのだ。
元からの性癖とも言えるだろう。その餡を継承した赤れいむや、赤まりさも、同じく該当する。
お兄さんが優しい表情で、れいむ親子を褒めてくれる事が、一番ゆっくり出来る瞬間だから、それ以上の幸せは入らない。
と、本気で考えているれいむ達。

食後の満腹感で横になった為なのか、軽い睡魔が訪れて眠りに付く親子。
仲良く寄り添いながら、幸せそうに寝息を零す。

「ゆ?ここがあくよ。かしこいありすはとってもとかいはねっ!」
「みゃみゃはしゅごいねっ!さしゅがちょかいはじゃよっ!」

そんな美れいむ親子の元に、破壊神が来訪した。



俺は商品棚から赤いボールを手に取る。
それは、ほのかにバニラの香りがする、ゆっくり専用の遊び道具。

「これも買っていくか。」

商品を籠に収め、ついでにゆっくり用のおやつも購入する。
礼儀正しいゆっくりは何よりも大好きだ。でも、子供らしく遊ぶ赤れいむも好きなのだ。
その赤れいむが、一生懸命に走り回って遊ぶ姿を、優しい眼差しで見つめる母れいむも、大切にしなければならないと思う。
俺の大切な家族の一員だから、幸せにしてやりたい。
と言うか、絶対に幸福なゆん生にしてやる。照れ臭くて言葉に出して言ったことは無いが、
俺がれいむ達に寄せる心からの誓い、そして、実行すべき未来への願いなのだ

精算を済まし、予定より多くなった荷物を両手にぶら下げて、家で待つ家族の元へと帰宅する



「つるつるすべすべのれいむはっ!とってもとかいはねぇぇぇぇぇぇっ゛!?」
「やめてくださいっ!ゆっくりできませんっ!?」
「そーれ!すっきりすっきりすっきりぃぃぃぃっ゛!!!」
「いやぁあぁっ!?たすけてっ!おにいさぁあぁぁぁぁんっ゛!!!??」

野良のありすが、れいむの上に圧し掛かる。
れいむの中に、ありすはぺにぺにを容赦無く突き刺していた。

「とってもとかいはなあかちゃんをうんでねっ!?すっきりすっきりずっぎりぃいぃぃぃぃっ゛!!!」
「やめてっ!?やめてぇえぇぇっ゛!?」
「れいむったらつんでれねっ!?さそいじょうずなとかいはねぇぇぇぇっ゛!」

何度も何度も、すっきりーっ!と獣の様に連呼するありす。その隣では……、

「りぇいむにちゅてきなあちょびをおちえてあげりゅねっ!」
「やめちぇくだちゃいっ!?ゆっきゅりはにゃれてにぇっ!」
「ちょかいはぁぁぁっ!ちゅっきりちゅっきりぃいぃぃっ゛!!!」
「いにゃあぁぁぁぁぁぁっ゛!!!??」

赤ありすが赤れいむにヘコヘコと腰を振る。
親ありすが、正しいれいぱーとしての有り方を教育した成果だ。
成長した赤ありすを見ながら、親のありすは腰を激しく振りつつ、感慨にふけっていた。


このありす達は、同じ野良の住居に押し入り、無理矢理な愛を与えて壊滅させている。
そして、『ありす似の都会派な赤ちゃんが出来たんだから、感謝してねっ!』
と、捨て台詞を残して貯蓄している餌を食い荒らす。それを止める体力は被害者には残されていない。

番は頭から茎を生やし、子供は潰され、凄惨な状況で放置される家族。
泣き叫ぶ声を背に、ありす達は満足そうに去っていく。

でも、最近やりすぎた為なのか、近々大規模な駆除を行うと言う噂を耳に入れる。
そこで同じ時期に耳に入れた、飼いゆ作戦計画を実行。そこで選ばれたのがこの家だった。
家の中には、綺麗なれいむ親子が居た。子持ちだったが、ありすはそんな事を気にしない。
ありす親子は、れいむ親子を思うが侭に蹂躙する。



「ゆーっ!とってもとかいはだったわっ!このおみずさんもらうわねっ?のどがからからだよっ!」
「ゆーっ!ちょっちぇもゆっくちできたでちょっ?ゆっ!ありちゅもおみぢゅしゃんをのむよっ!」

ありす達は、水が入った皿を奪い合うようして水を飲む。あっという間に空になってしまった。当然れいむ達の分は無い。

「とかいはなおしょくじがほしいわっ!れいむっ!ゆっくりとよういしてねっ!」
「いっぴゃいたべりゅからいっぴゃいよういちてにぇっ!」

泣いている様な声を漏らしながら、床に転がるれいむ親子に向かって、餌を要求するありす達。
もう、この家の頂点に立った気でいるようだ。

「れいむ。ただい……ま…?」

リビングのドアを開けて家主が帰宅。
そこには、精子餡に塗れて床に転がっている大切なれいむ親子と、偉そうに踏ん反り返るありす親子が居た。




「れいむにありすのとかいはなあかちゃんをつくらせてあげたよっ!ゆっくりかんしゃしてねっ!
 ありすはおよめさんになったから、ここにもすんであげるよっ!ゆっくりりかいしてねっ!」
「ゆっきゅりあみゃあみゃもっちぇきょいっ!」

ありす達は、部屋に入って来た人間に怒鳴り声を上げる。
可愛いありすの赤ちゃんを育てさせてあげるのだ。悪い条件ではあるまい。と、本気で考えているありす。
これで、飼いゆと強引に夫婦になり、ゆっくりと過ごせる住まい確保計画が完遂された。

「なんてこった……。窓の鍵閉め忘れていたのか。」

人間は半開きになったガラスを見て呟く。その後、タオルとオイルが入った容器を手に戻ってくる

「そんなのたべられないでしょっ!?ばかなのっ!」
「あちゃまぎゃわりゅいんだねっ!?げりゃげりゃげりゃっ!」

口汚く叫ぶありす達。
しかし、お兄さんは落ち着いていた。こういう不慮の事態に対する備えは万端なのだから。
お兄さんは愛しい存在に向かって優しく声を掛ける。

「おいで……、れいむ。ゴメンな嫌な思いさせて。」
「ゆっ!きにしないでくださいっ!」
「れぃいむぎゃんばりまちたっ!」
「俺が鍵を閉めなかったのが悪かったんだ。お詫びに美味しい物を夕飯に追加するよ。」
「ゆーん!ありがとうございますっ!おにいさん!」
「とっちぇもゆっきゅりできましゅっ!」

れいむ達の体に付着した精子餡を綺麗に拭き取るお兄さん。

それを見たありすは目を見開いて驚く。
ありすの都会派なテクニックで、さっきまで腰が抜けていたれいむ達が、元気に駆け寄る?何故あそこまで活発に動けるのか?
そんな的外れな疑問を抱えたありす達は、その場に立ち尽くす。
れいむ達が、体にオイルを塗るというケアの段階で、ようやくありす達は本題を思い出した。

「……あまあまはまだなのっ!?ゆっくりもってきてねっ!」

そうだ。自分達はお腹が空いているのだ。たっぷり食べた後にすっきりーっ!してやればいい。
こんどは最初からMAXでお相手してやる。前は腹が減ってたのでパワーが出なかったのだ。
にやけた笑顔で今後の予定を立てる親ありす。赤ありすは、あまあまが絶対出てくると信じて疑わない。

これまでも、この行為を行った後は、美味しい物をお腹一杯食べられたのだから。
しかし、今回は勝手が違っていた。

「お前らは誰だ?」

腹の底に重く圧し掛かる様な、怒気を満たした声をありすは聞いた。
目の前の人間が放つ、黒い殺気の渦が、アリス達の周囲に不快な粘着感を伴って纏わり付く。

「ゆ……。ありすはれっれ……っ!れいむのおよめさんだよっ!とかいはでごめんねっ!?」
「きょわいよぉおぉっ!?しーしーでりゅよっ!ちゅっきりぃいぃぃぃっ゛!!!??」

赤ありすが恐怖に耐え切れずにしーしーを漏らした。
先程、大量に飲んだ水が災いしたのだろう。親ありすもストッパーが崩壊寸前の状況下にある。
だがっ!都会派なレディーはみっともなく漏らしてはいけない!
その考えを胸に、意識を奮い立たせ、力強く反撃に出る。

「かわいいあかちゃんがみえないのっ!?ありすはおよめさんなんだよっ!」
「……その赤ちゃんとやらは、何処に居るんだ?」
「ゆゆゆ?」

ありすはれいむの頭と腹を見るが、にんっしんっ!した形跡が全く、無い。

(どういう事なのっ!?一杯すっきりーっ!をしたのにっ!?)

れいむ達は綺麗な美肌に戻り、部屋の安全な所に待機している。
もう一度突進しようにも、前方に立ちふさがる人間が怖くて足が動かない。
視線を慌しく動かしてオロオロとうろたえるありす。その頭を近づいてきた人間が掴んだ。
ありすは、そっと視線を人間の方へと向ける……、

(  鬼゛!!!?? )

ありすは、我慢していたしーしーを盛大に放出しながら、甲高い悲鳴を上げた。
鷲掴みで野良ありす達を持ち上げた後、とりあえず空鍋に封印したお兄さん。
これで終わらせるつもりは無い。が、今はれいむ達を呼び寄せて、優しく持ち上げる。



強行れいぱー実行の胎生妊娠も厄介なのだが、一番の恐怖は過剰すっきりーっ!による、赤ゆ多重妊娠での衰弱死。
死んでしまっては元も子もない。なので、これらの対策用品をれいむ親子に惜しげもなく与えていた。

まず、小さく開くまむまむの浅い部分から、にんっしんっ!予防シートを慎重に取り出す。
床に広がる精子餡は、体に満遍なく塗ってあるオイルと、髪に馴染ませた特製トリートメントが、うまく弾いてくれたようだ。
綺麗にれいむ達を整えて、床へと下ろす。
そして、れいむの瞳を真っ直ぐに見ながら、語りかけた。

「れいむ。そろそろ支度があるから……、よろしくな?」
「ゆ……っ!わかりました。おちびちゃんあっちでおべんきょうしようね。」
「ゆん?ゆっきゅりいじょうちまちゅ!」

れいむはお兄さんの心を感じ取り、子供を連れて部屋を出た。
廊下の移動途中に、こちらを心配そうに振り返っていたが、俺は大丈夫だと手を軽く振る。
きちんと、後始末しておくから安心しなさい。れいむ。




空鍋の中ですやすや眠るアホ親子を叩き起す。
鉄の鍋が強打で振るえ、とてもゆっくり出来ない振動がありす達を不快にさせる。
目は見開き、口からは涎が垂れ始める。赤ありすは2度目のしーしーを漏らし、鍋の底に少量の水を溜めた。

「あじずだじはねでるんだよっ゛!?どがいはじゃないわっ゛!!!」
「ゆびぇえぇぇんっ゛!?おうちきゃえりちゃいっ゛!!!」
「ふーん?そういう態度をとるのか。」

何度も何度も鍋を打ち鳴らす。
ありす達の表情が更に険しくなり、口から泡が吹き出してくる。ここら辺が辞め時だろう。狂わせるのが目的ではない。
鍋を横にして、親子をテーブルの上へと移動させる。息を荒くしながら腹を上下させているありす親子。
舌が口から垂れ下がり、涙が止め処なく溢れて、体中、特に足が黒く泥だらけ、それでも何故かぺにぺには立っていた。

正直気分が悪い。お嫁さん?ご免こうむる。早々にお帰り頂きたい。
視線はゴミ箱に移るが、ゆっくりゴミの日がまだまだ先だ。家に置いても邪魔になるだけ。

「れいむとすっきりーっ!させてねっ!とかいはなぺにぺにさんがすてきでしょっ!?」
「ゆっきゅちとちょかいはなでぃにゃーもよういちろっ!」

その言葉で対処が俺の中で決まる。
俺は台所の下にある扉を開き、そこに置いてあったオイルを手に取り、ありす達にこう告げた。
素敵なコーディネイトをしてあげると。



机の上で黄色のオイルを全身に塗られている親ありすと赤ありす。

「すべすべでとかいはだわっ!ありすったらさいこうねっ!」
「ちゅーべ!ちゅーべっ!ちあわちぇーっ!」

浮かれ気分で喜ぶ親子。コーディネイトの言葉だけで、すんなり乗ってくるとは思わなかった。作業がとても楽。
しかし、時間が経つにつれて、そこが塗られて無いだの、鏡を用意しろなど注文が煩くなってきた。でも……、見てもらうのも一興だ。
わくわくと下手な踊りを舞いながら、鏡の到着を待つありす達。眼前に置かれた姿見の中を目に入れた時、ありす達の口は醜く上下に開く。
そこには、体中に泥と油染みが歪に広がった金髪饅頭が、大小隣並べで写し出されていた。

「あじずのびはだがぁぁぁっ゛!?」
「ありちゅきちゃにゃくなっちゃったぁあぁぁぁっ゛!?」

サラダ油を塗り広げられたありす親子。
当然、皮の表層に定着せずに、中身の境目まで油分が染み込んでしまった。
ゆっくり出来ない姿を自覚してしまうと、更に不快を増した感覚がありす達を襲う。

「あらっでっ!ゆっぐりぎれいにしでっ゛!?ねどねどがぎぼぢわるいわっ゛!」
「ねぇびゃねぇびゃしゃんはゆっくちできにゃいよっ゛!?」

くねんくねん。と、気持ち悪さ全開で身を捩らせる親子。
人の神経を逆撫でするのが得意技なのか?所詮、雑種はこんなものだろう。
その教育がされていない赤ありすを摘んで持ち上げる。

足の部分にライターの火を灯す。『おそらを……。…?』と、お決まりのセリフが途中で止まる。
赤ありすの底が、ジワジワと黒ずんで炭と化していく。そして、油が染み込んだ頬の辺りから、火が勢いよく立ち上る。
火がお兄さんの指を焦がすが、怒り頂点に達した頭では、そんな火傷なぞ熱い内に入らない。

「やべでぐだざいっ!?おでがいじばずぅうぅぅぅぅぅっ゛!!!」

赤ありすが、苦悶の悲鳴を上げながら涙を流す。その姿を見ていた親ありすが、行為の停止を求める。
だが、そんな声が聞こえないフリをしたお兄さんは、ライターを左右に動かして赤ありすの足を広く焼いていく。
2度とすっきりが出来ないように、ぺに部分を入念に火で炙った。

「ゆぎゃぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!??」

一際大きな声を上げて、赤ありすは気絶した。
足を焼いた程度なら死ぬ事は無い。でも念の為に、砂糖を口内へ含ませておく。

「あじずのとかいはなあがちゃんがっ!?なんでごどずる……?」

親子共々、言葉が尻切れる。
目の前にあるのは、先程入れられていた空鍋。
違う所は叩きすぎでボコボコになった側面と……、ガスで暖められて、内部から煙が立ち昇るその姿。

そこへ、ゆっくりと運ばれていく自分。恐怖で体が震えだす。
顔を振り拒絶を示すが、止まらない。視線を合わせて訴えるが、男の歩みは止まらない。

「やべでぇぇぇっ!?いやだぁあぁぁぁぁぁあっ゛!!!」

内部へと無慈悲に放られた親ありすは、黒い煙の中で焼かれていく。

「だじでっ!だじでぇえぇぇぇっ゛!?あじずじんじゃうぅうぅぅぅぅっ゛!」

足を動かして脱出を試みるが、鍋底に張り付いて動かない。
右頬は熱くなった鍋の側面に触れ、あっという間に黒焦げになっていく。
涙を流しても、直ぐに蒸発していくのを見る事で、逆に恐怖が増して体が震え、何の気休めにもならない。
人間に助けを求め続けるありす。足は黒色の炭になり、鍋底に張り付いていた部分が脆く崩れていく。

数分後、後ろ頭を掴まれる感触があった。ありすは希望を胸に宿す。

(これは助けてくれるのか!?)

と、しかし……、

「ゆあぁっ!?あぁぁぁっ゛!」

体を前に倒される。
目線が強制的に下を差し、鍋底が視界に入った。
そして、更に前へ。前へと倒される。
自慢だったあの部分が、段々と鍋底へ近づいていく。

「あぁあっ!?やべてねっ!あじずのゆっくじどじた、とがいはなべにべにやけちゃうよっ゛!?
 れいぶがかなじむでしょっ!?ゆっくじりがいじでねっ!!!」

動きが止まらない。
力も緩まない。

「と、とっでもあじずはずっぎり−っ!じょうずなのよっ゛!まんぞくーっ!させてあげ……。
 あっ!ゆあっ!やべでっ!?やべでぇえぇぇぇぇぇぇぇっ゛!?」

そして、大事な部分は、

「あづいぃいぃぃぃぃいいぃぃぃぃっ゛!!!??」

黒く硬い炭となった。




意識を戻した赤ありすと親ありすが泣き叫ぶ。足は黒く焦げて、焼けた油の異臭が鼻を付く。
親ありすの自慢の部分は、高い所から落とされた衝撃により、ボロリと根元から崩れて地面に転がる。
それを見た親ありすは、大きな口を開けて、声にならない声を漏らす。

ここは、お兄さんの庭。
制裁を与えたありす達を外へと解放したのだ。
元を断ってしまえば被害は拡大しない。それがお兄さんの考え。

「ありすだぢをだずげでぐだざいっ!?これじゃぁゆっくりでぎないよっ!!!」
「ゆぇえぇぇぇぇぇんっ゛!みょうわぎゃままいわにゃいきゃらたちゅけてねっ!?」

ありす達の額に赤紙を張る。
これは、『不法侵入したゆっくりを制裁しました。』の意思表示。
大きな悲鳴を上げる虐待行為は近所迷惑になり、時には警察が介入してくる事がある。それを未然に防ぐ為の措置だ。

あまり効果は無いように思えるが、対策が有ると無いとでは、雲泥の差がでるだろう。
それに、このお兄さんはれいむ愛好家だと周囲に認識されている。庭に並んだ赤札のありすを確認すれば納得もするというもの。

ゆっくりと立ち上がり、家の中へと向かうお兄さん。

『『たしゅげでっ!だじゅげろっ゛!だずげろぉおぉぉぉぉぉぉぉぉっ゛!!!??』』

2重奏になったありす達の訴えは、耳に入らない。もう、ありす達への興味は無くなっていた。
今度は、しっかりと窓の鍵を施錠する。もう、進入騒ぎは懲り懲り。煩く怒鳴るゆっくりの姿が、カーテンの向こう側に消える。




閉め切った窓を見ながら、ありすは胸が張り裂けそうな後悔に襲われる。
(何が、飼いゆ計画だ!こんなの眉唾じゃないか!)と。

与えられた物は、暖かい食事や雨を凌げる屋根ではなく、耐え難い苦痛の数々。
残された物は、醜く底が焼けた赤ちゃんと自分の動かない足。
失った物は……、都会派な自慢のぺにぺに。

ありすは涙を流し空を見上げる。
胸に思うは、今までれいぱーして来たゆっくり達の顔。

「こべんねっ゛!もうずっぎりーっ!させであげられないよっ!!!」

青空に顔が浮かんでは消えていく、愛しい面々。
しかし、その大半がありすが過剰なすっきりを行った為に、死を与えた事を全く理解していない。
れいぱーされた後、多少ながら奇跡的に残った子供達も、悲惨なゆん生を現在進行形で送っていた。

都会派な愛は不幸しか生みださない。

「やめちぇにねっ!みゃみゃあぁぁぁぁっ゛!だぢゅげでぇえっ゛!?」

自分に酔っていた親ありすは、声のした方向へと視線を向ける。
そこには、黒いカラスが最愛の子供を嘴で挟んでいる光景。目を離した隙に、赤ありすが攫われたらしい。

「かえしてねっ!?とかいはなあかちゃんをがえぜぇえぇぇぇぇぇぇっ゛!!!」
「きゃらちゅしゃんっ!ゆっくちはなちてねっ!おねぎゃいだきゃらぁあぁっ゛!?」
「ゆっくりたすけるよっ!ゆーしょ!ゆーしょっ!?どぼじであるげないのぉおぉぉっ゛!?」

親ありすはパニックになって発狂し始める。
体を動かすが、足から上が激しく揺れるばかりで、前に進む事が出来ない。髪が乱れて涙が飛び散る。

「あじずのぺにぺにをあげまずっ!かちゅーしゃもあげますがらっ!あがぢゃんがえじでぐだざいっ!?」
「ゆびゅびゅっ!?おにゃぎゃがいじゃいよっ゛!ぐらいよっ!?ごわいよぉおぉぉぉぉっ!!!??
 ゆっ…?ゆゆゆっぅ……。ゅあぁぁぁぁぁぁっ゛……………。」

嘴に挟まれた赤ありすが、カラスの喉の奥へと消える。
少しの間、鳥の腹から助けを呼ぶ声がしたが、直ぐに聞こえなくなった。

「あっ。ゆぅぅっ。ゆぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!??
とかいはなあがぢゃんだったのにっ!?ありずがゆっくりおしおぎをするよっ!!!」

又も激しく暴れだすありす。だが、悲しいかな。カラスに対しての威嚇にもならなかった。
カラスは目の前に有るご馳走目掛けて、嘴で激しく突付く。ありすの皮が破れて中身が滲み出る。

「やべっ。やべでぇえぇぇぇっ゛!?とかいはなあじずがじんじゃうぅうぅぅっ!?」
「……ッ!カァアァッ!!!」
「ゆっ゛?」

カラスが何故か飛び去っていく。
それを呆然と見送るありす。そして、結論が導きだされた。

(ありすの気迫が通じたんだねっ!からすさんゆっくり反省してねっ!)

追い払うことは出来たが、可愛い赤ちゃんが食べられてしまった。
涙を流し、カラスが去っていった空を見つめる。

「あかちゃんのぶんまでゆっくりするよっ!あんしんしてねっ!」

先程、青空へと顔が映し出されたメンバー達の一団に、赤ありすが追加された。
勝手に自己完結して、綺麗な思い出にする親ありす。その陶酔状態のありすに、生暖かい風が吹いてきた。
訝しげに横を見たありすは、その接近していた生き物と視線が合う。

熱い吐息を止め処なく漏らす、腹を空かせた一匹の野良犬がそこに居た。




皮の表面に染み出したカスダードを味見され、犬から美味しい物だと認識されたありす。
犬の大きな口でありすの頬を咥えて、地面を引きずりながら運んでいく。

「いだいよっ!?あじずのきれいなほっぺがちぎれちゃうよっ゛!はなじでっ!おでがいだがらはなじでねっ゛!?
 にんげんざんっ!とかいはなあじずがぴんちだよっ!?だずけでくれでもいいよっ゛!!!」

カラスは犬を警戒して飛び去った。ありすはただ勘違いをしていただけ。
結局、誰かの腹の中に納まる未来は変わらなかったらしい。
野良犬は、久しぶりのご馳走を口にしてご機嫌のご様子。このまま安全な所まで持ち帰るのだろう。
もしかしたら、自分ではなく、違う誰かに与える為なのかもしれない。

「いぬさんっ!はがいたいよっ!?……ゆぅうぅぅっ゛!?おしりがこすれてやぶけちゃうよっ!!!
おでがいだがらぼうやべでっ!だでかっ!?だでかだずげでぇえぇぇぇぇぇぇぇっ゛!!!??」

「……いいか?悪いことするとああなるんだぞ。ゆっくり理解したか?」
「ゆっきゅりりきゃいちまちたっ!れぇいむはいいきょになりまちゅっ!」

震えながらも、ハッキリと声をあげて、意思を伝える赤れいむ。
今まで、庭で繰り広げられた一部始終を見た赤れいむは、気絶する事もなく、ゆっくりと理解を深める。
側には親れいむが付き添っていた。
終始、励ます様に頬を優しく触れ合わせて、赤れいむを元気付ける。

「よし!良い子だ。それでは散歩に出かけようか?」
「ゆんっ!ゆっくちでかけまちゅっ!じゅんびちてきまちゅぅうぅっ!」

強張った顔を笑顔に変えて、赤れいむは部屋を飛び出していく。
言葉尻は丁重だが、嬉しさを抑えきれずに駆け出した勢いで器を倒してしまった。それを親れいむが嗜める。
赤れいむは反省しているようだから、俺からは何も言わない。謝ってきたら、頭を撫でて褒める事にした。

買い物袋からボールを取り出し、れいむ達を入れる籠へと転がす。今日はキャッチボールでもして遊んであげよう。
そうそう、約束した夕飯の追加も忘れては駄目だな。……何を与えようか?

顎に指を付けて考えている俺の視界に、れいむ達の後姿が映る。
愛しい存在を優しい目で見つめ、野良用の対策品を籠の中に追加した。






道行く人間に助けを求め続けたが、冷たい視線を向けるだけで、誰も助けてくれなかった。

色付きバッチも着いていない野良。しかも、赤紙が記してあるのなら当然の結果である。
それ程、遠い場所に運ばれた訳では無かったが、地面に擦れた部分は破けて、漏れた中身が道に白い筋を作る。
痛みに悲鳴を上げ、歯を食いしばり、抜け出そうと試みるが、ビクともしない深く食い込んだ犬歯。

そして、ある場所に到着して犬歯が抜かれ、長く続いた激痛の旅からようやく開放される。
地面に無造作に置かれた親ありす。これは逃げるチャンスだと思ったのかもしれない。

「ゆっ!あじずのだいぜつなものあげるよっ!ゆっくりゆるしてねっ!」

交渉をするありす。だが、言葉は通じない。
直後に体を引き裂かれる感蝕がありすを襲う。
口と顎を毟られて声が出なくなったありす。喉の奥から掠れ声が漏れる。
意識はしっかりとしていた。即死の状況にならなければ、生命力の強さが仇となり、長く苦痛が続く。

ありすの大切だった物も綺麗に食べられて、犬の腹に納まる。
犬の栄養となったありすのゆん生は、決して無駄な物ではなかったのかもしれない。

ただ、ありすはこの世の全てを呪いながら消えていった。
穴だらけの策を実行したありすに、ゆっくりとしたゆん生は訪れなかったようだ。




ゆっくり出来ない悲鳴を聞いて集まった同属は、遠巻きに状況を見届けていた。
同属に不幸を振りまいた大本はここで潰えた。この地区に平穏が戻ってくるかもしれない。
その胸に湧いた期待を膨らまして、吉報を皆へと伝えに行く。被害にあった物は歓喜に身を震わせた。



……平和が訪れたのだろうか?







公園で跳ね回りながら楽しそうに遊ぶ、肌の綺麗なれいむ達を物影から見つめる、小さなありす。
その瞳の奥は暗く、そして禍々しい。
暫らくその場に佇んだ後、茂みにその姿を隠し、その場から立ち去った。


大本が消えても、新たな火種は燻り始めている。
本当の平和が訪れるのは、まだ見ぬ遠い未来の話になるのかもしれない。






 終


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感想

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  • 自己中よくない
    -- 2019-03-30 01:32:49
  • 良い子や霊夢親子
    火桜冬風。 -- 2018-10-31 22:35:22
  • 善良なゆっくりはかわいいなー -- 2015-11-21 20:16:41
  • 下の方でネタバレ強要してる奴はなんなんだろうね
    犬猫は野良なら食べる物がないと食べるよ、好きな個体も居るかもしれないけど普通は食べないと思う -- 2013-01-21 08:39:05
  • お兄さんさすが -- 2012-07-08 20:45:43
  • れいむが無事でよかった。レイパーざまあw -- 2012-02-21 11:36:50
  • ↓食わせたんかい!? -- 2011-11-04 23:21:41
  • 犬とか甘いもの食うんかね?
    すくなくとも、ウチの犬はアンコは食べようとはしなかった。 -- 2011-07-10 23:18:54
  • レイパーざまぁwwwwwwwwwww -- 2011-03-20 17:45:45
  • 自分勝手な奴がいるねー。これが本当のゆっくり脳だねー。わかるよー -- 2010-11-17 01:20:12
  • ↓↓↓↓おにいさんみたいに
    バカな自分よりもっとバカなヤツが酷い目にあうのを見てすっきりー!
    ってにんげんさんばかりじゃないんだよー わかってねー -- 2010-10-22 17:17:46
  • 本当に勝手な人だな…妙に上から目線だし。不愉快だよ。れいむ・まりさ愛では不快だとか完全に個人的嗜好じゃないか。世のSS作家が皆あんたのためだけにSS書いてるとでも思ってるのか?それとも、ありす、ぱちゅりー、ちぇん、みょん及び希少種の愛でに不快感を示す人は全然いないとでも?
    俺はれいむ愛でと希少種愛でが大の苦手だが、あんたみたいな自己中コメントはできる気がしないよ。 -- 2010-10-22 16:36:49
  • なんて自分勝手な野郎だ…どのゆっくりがいじめられてどのゆっくりが愛されるかなんてお前が決めることじゃねえよ -- 2010-10-14 21:07:14
  • 不愉快ってあんたのコメントの方が見てて不愉快だよ。 -- 2010-10-13 09:57:52
  • 飼いれいむの親子が無事だったので
    全くゆっくり出来ませんでした
    れいぱーの餌食になった親子を見て
    もういらないとなるかと思いきやさらに愛でるとは・・・
    期待外れどころか、はっきり言って不愉快です
    れいむ・まりさ愛では不快に思う人もいるので
    最初にきちんとそう宣言するようにしましょう -- 2010-10-08 23:24:07
  • 近年まれにみる空気のよめるゆっくりれいむ -- 2010-10-08 04:29:35
  • 飼いゆっくりが無事でよかった…

    れいぱーありすは、絶滅した方が良いよなぁ。
    他のゆっくり達に集団で襲われないのか疑問だぜ -- 2010-10-07 21:08:08
  • 赤ありすのリベンジで野良ゆっくり全滅編も見たい -- 2010-07-07 02:47:52
  • 制裁はゆっくりできる -- 2010-06-28 01:02:06
  • レイパーの末路が凄く気分が良かった、良い話です -- 2010-06-27 00:55:26
最終更新:2009年10月26日 18:46
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