ふたば系ゆっくりいじめ 405 ゆっくり戦記・前編

ゆっくり戦記・前編 12KB









*世界観が狂ってます。

*ゆっくりが強く書かれています。

*人とゆっくりが真剣に戦います。

*ゆっくりも人も多く死にます。





















UK暦■■年 夏

 若手ドスの暴走から始まり、長年にわたり続いていた鬼意惨達とゆっくり達の戦いは終焉を迎えようとしていた。
 ゆっくりの勢力で2番目の規模を誇っていたグランドスまりさの群を潰した鬼意惨達は、最後にして最大の軍勢であるマザーれいむの群へと最後の侵攻を開始した。
 ゆっくりと鬼意惨の最終決戦が幕を開けたのである。




「ついに此処まで来たか……」

 荒れた大地を埋め尽くす鬼意惨の軍勢、その先頭に立つ指揮官鬼意惨は感慨深げにつぶやく。
 彼らの前方には同じく大地を埋め尽くすほどの数のゆっくり達がいた。
 ゆっくり達はマザーれいむ軍、今回の戦争の中でも最大最強と言われたゆっくりの軍勢である。
 なぜれいむ種が、と思うものも多いだろう。
 無論マザーれいむ軍と言ってもれいむ種だけではない、まりさ種やみょん種など戦闘力の高い種族も多くいる。
 だがこの軍勢を支える真の柱は、軍勢の大将であり群を纏めるリーダーであるマザーれいむ本人に有った。
 れいむ種は特徴が薄い種と言われ、ドス種となってもそれは同じだと思われていた。
 そのため戦争初期はマザーれいむが陣取っていた場所が遠方の僻地という事もあり、鬼意惨達は無視していたのだ。
 だが違った、彼女にも特徴があったのだ。
 マザーれいむは己を母体とする事により、大量のゆっくり達を生み出すことが出来たのだ。
 またドス種の餡を受け継いだためか、成長早く、体格大きく、能力の高いゆっくりが多く生まれ、瞬く間に最強と言わしめるまでの軍勢を気づき上げた。
 そしてその軍勢が今、最強の敵として鬼意惨達の前に立ちふさがっていた。

『来たね、鬼意惨達……』

 ゆっくり達の軍勢から7~8mほどあろうかという一際巨大なれいむ、マザーれいむが出てくる。
 同じく指揮官鬼意惨も乗っていた馬を走らせ前に出る、そして両者は軍勢の中央で相対した。

『隣の群のドスまりさを殺したんだね、とてもゆっくりしたいいまりさだったのに……』
「それが戦争だ、ソレぐらいわかってるだろ? まぁ安心しろ、すぐにあの世で会わせてやるさ」
『そう上手くいくと思ってるの? 鬼意惨達こそあっちでまりさに謝ってきてね!!』
「なめるなよくそ饅頭。マザーれいむ、今日こそお前らの最後の日だ!!」

 言う事は言ったと両者は背を向け、一度軍勢の元へと戻る。
 指揮官鬼意惨が隊に戻ると同時に、長槍と大型の盾を持った一団、歩兵槍部隊が三列となって前に出る。
 彼らの漲ってる表情を見て、指揮の高さを確認した指揮官鬼意惨は、大きく息を吸うと声高らかに叫ぶ。

「行くぜ野郎ども! 歩兵隊、突撃ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!」
「「「「「HyaHaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」

 盾と槍を構え、荒れた大地を駆け足で進んでいく歩兵鬼意惨。
 対するゆっくり達は腹をパンパンに膨らませたゆっくりれいむがスィーに乗って前方に進んでくる。
 れいむ達の顔は皆決死の覚悟と共に、何かの苦痛に耐えているようであった。

「いかん。……盾構え!顔を出すな!!」

 何かに気づいた指揮官鬼意惨の言葉に従い、できるだけ盾に体を潜ませる歩兵達。

「「「「ゆっぐりじねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」

 それとほぼ同時にれいむ達の顔に苦痛宿り、その産道が開いてそこから勢い良く石が飛び出してくる。
 ガン!ガン!っと激しい音を立てながら盾にぶつかる石、その衝撃からもし頭など打ち所が悪ければ命を落としかねない威力が分かる。
 これはゆっくりの攻撃手段の一つである産道の出産の圧力を使った投石である。
 産道が傷つき、最悪命を落とす事もある危険な技だがその威力はそれなりもモノを有していた。

「ちぃ、投石か! ええぃ、進め進めぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「「「「「HyaHaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」

 衝撃で落とさぬよう盾を握りなおし、再び前進を始める兵士達。
 対してれいむ達もスィーで前進しながら、命を捨てる覚悟で次から次へと投石を繰り返してくる。
 ぶつかる石と盾、鬼意惨の部隊も負けじと兵の援護に矢が放たれる。
 兵の中には衝撃で盾を落としたり、地に落ちた石に足元を囚われ、投石の直撃を食らうものもいた。
 れいむ達もその痛みに限界が来て、次々に命を落としていく。
 それが暫く続いた後、ついに兵の第一陣がゆっくり達へとぶつかって行く。

「死ねぇ!!」
「ゆぎぃ!?」

 長槍が次々にれいむに突き刺さり、その命を奪っていく。
 だがそれでもゆっくり達は怯まない。辛うじて命を繋ぎ止めたれいむは、その石が残る体を最後の武器にと兵に向かってぶつかって行く。
 マザーの群のゆっくりは先のも述べたように一般的なゆっくりより大きく、成人男性の腰ほどの大きさを持っている。
 そのような大きさの物体が石の重量をもってぶつかって来る衝撃は盾越しでも大きく、兵達の進行が止まる。

「みんな、れいむたちにつづくよ!!」
「れいむたちのぎせいをむだにしないみょん!!」

 さらにれいむに続くようにゆっくりの第二陣、刃で武装したまりさやみょんなど戦闘に強い種が打って出る。
 ぶつかり合う饅頭と人、兵達は長槍を捨て近づいてきたゆっくり達をその盾で防ぎ、剣を抜いて応戦をはじめる。

「混戦状態に注意しろ! 盾は防ぐだけじゃない、剣だけでなく盾を鈍器のように使え!!」

 一陣の指揮を任されていた隊長鬼意惨は、言いながらもその剣でまりさの体を薙ぐ。
 餡子が飛び散り、地に体を落とすまりさ。だが急に帽子が動いたかと思うと、その中から刃を括り付けた拳ほどの大きさの子ゆっくりが何匹か飛び出してくる。

「ゆっくりしねぇ!!」
「くぅ!? ……なめるなぁ! 子饅頭!!」

 隊長鬼意惨は何とかそれを盾で防ぐと、地面に落ちた子ゆっくりをすぐに潰した。

「気をつけろ、帽子つきは中にガキを仕込んでぞ!!」

 見れば子ゆっくりの奇襲によって命を落としていく兵も居る。
 散り行く部下達の姿に歯噛みしながらも、次の相手へとその刃を振り下ろしていった。




「むきゅ、鬼意惨達の一陣の足止めは完了、第二陣も予定通りのタイミングで来てるわね」
『そうだね、皆しっかりやってくれてる』

 ゆっくり陣営の後方、マザーれいむとその頭に乗った参謀であるぱちゅりが戦場の様子を見ていた。
 ゆっくりと鬼意惨が入り乱れ、餡子と血が大地を染める。
 ゆっくり達が潰され、果てて行く姿にマザーれいむの目に悲しみが宿る。
 当然だろう、ここに居る兵ゆっくり達の殆どは自らの子であり、そうで無い者も大切な群の家族なのだ。
 だが泣き言は言わなかった、この戦を生き残ろうと決意した時から覚悟は出来ているのだ。

 「れいむ……」

 そんなマザーれいむの様子を参謀ぱちゅりは痛ましそうに見る。
 このぱちゅりは戦争初期からマザーれいむと共に歩んできた同士であり、マザーれいむを唯一れいむと呼ぶ間柄であった。
 それ故にマザーれいむがどれほどの苦しみを感じ、それを耐えているか手に取るように分かったのだ。
 元来マザーれいむは戦争の発端者であった鬼意惨に戦いを仕掛けたドス達と違い、先日討たれたグランドスまりさと共に戦争反対派であった。
 最初は戦うつもりもなく、眷属と僻地に篭っていたマザーれいむであったが、時代がそれを許さず動かざる負えなくなった。
 ぱちゅがマザーれいむの群に来たのはその頃である。当時弱小勢力であったマザーれいむに知恵を貸し、幾度と無く共に群を護っていった。
 結果ぱちゅの知恵とマザーれいむの特製による戦力強化により、群はゆっくり中最強の軍勢となり、そしてマザーれいむはゆっくりする事を捨てた。
 気の知れたものとひっそり静かにゆっくり過ごす。そんな些細な望みを捨て、自らの後に続くゆっくり達をゆっくりさせる事だけを誓って此処まで来たのだ。
 それはゆっくり達にとってはすばらしい事だ、……だが、っとぱちゅは思う。
 それは本当にマザーれいむが背負うような事だったのか、他に責任を負うべき者達がいたのでは無いのかと。

『ぱちゅ、ぱちゅ』 
「……むきゅ!?」

 マザーの揉み上げに優しく叩かれ、ぱちゅは思考の海に沈んでいた事に気づいた。

『もう。こんな時にぱちゅはゆっくりしすぎだよ~』
「むきゅ、ごめなさいれいむ」

 考えていた事のためか少し表情が暗いぱちゅ、そんなぱちゅをマザーは揉み上げを使って優しく撫でる。

『ぱちゅ、れいむは此処まで来た事を後悔してないよ』
「れいむ……」
『さぁ、ぱちゅ。此処からが本番だよ? ゆっくりしてないでドンドン攻めるよ!!』
「むきゅ、了解よれいむ! 奇襲部隊、行動開始!!」

 高らかに叫ばれた号令と共に、部隊の後ろに控えていたうーぱっく達が空を舞う。
 参謀ぱちゅりーが指揮する舞台、その第二幕が開かれた。




 その頃両軍がぶつかり合う前線、兵士鬼意惨の第二陣が加わり、ゆっくりを少しずつ押し始めていた。
 ゆっくり達は倍近い数を持って食いついてくるが、手足があるという差や、スタミナなどの違いからジリジリと押されていった。
 いける、勝てるっと誰もが思った、その時だった……

『うー…………』

 場に似つかわしくない可愛らしい鳴き声が戦場に響き、同時に太陽の光が僅かばかり欠ける。

「一体なんだ……」

 不審に思い空を見上げた兵が言葉を失う。
 ゆっくり達の方の空、その一部を埋めるように黒い影が此方に移動して来たからだ。
 その影の正体はすぐに分かった。
 ダンボール箱のような体に羽と笑顔の目と口がついた不気味なゆっくり、うーぱっくの一群であるであった。
 うーぱっくはゆっくり達の移動や運搬役として活躍する事の多い種である。
 そんな種が戦場に出てくる理由、それに気づいた各部隊の隊長鬼意惨達はすぐに声を張り上げて指示を出す。

「上から何か落としてくるぞ! ゆっくりを相手にしながらでは防げん、一旦後退!!」

 その言葉に従い後退しようとする兵達、だがそうはさせまいとゆっくり達が足元を狙って飛び掛って来る。

「ひへはいへ、ひゅっひゅりしへっへねぇ!!(にげないで、ゆっくりしてってね!!)」 
「く! この野郎!!」

 足を囚われこける者など撤退の遅れるものが続出する中、うーぱっく達の第一陣が兵の頭上へと到達する。
 汗だくになりながら頭上に到達したうーぱっく達は、腹部であろう底の部分を開き、箱の中に入れていた物をばら撒く。
 ばら撒かれたのは鋭く尖らせた大量の小石であった。
 ある程度の高さから落とされた小石たちは、最低限の部分を守る程度の鎧しか着ていない兵達には十分厄介な品であった。
 露出部分の各所を打ち、時の尖らされた部分でその肉を傷つけていく小石。
 また兵達よりもしっかりとした鎧を着込んでいる隊長クラスの者達も、その鎧の各所に小石が入り動きを阻害される者達が続出していた。

 「いまがちゃんすだよ! ゆっくりしないでとつげきするよ!!」

 混乱する兵に対して、今がチャンスと兵ゆっくり達が追撃をかける。
 続いて上空にうーぱっくの代二陣が頭上に到着。だがそのうーぱっく達が乗せているのは、今度は小石ではなかった。

 「ゆゆっ! みんなかくごはいいね!!」
 「「「ゆー!!!!」」」

 うーぱっく一匹につき四匹のゆっくり達、彼らは皆飾りを取り『けっし』と書かれた鉢巻を巻きつけていた。
 目的地点についた事を確認して叫びを上げ、そして目標である兵士達の一団に向けてうーぱっくから飛び降りていった。

 「今度はな……ぐぎゃ!?」
 「ゆげぇ!!」

 追い討ちをかけて来た兵ゆっくり達に気を取られていた兵達に、上空から己を弾丸としたゆっくり達がぶつかって行く。
 それなりの体積と重量のある物体が落ちてくるのだ、当たれば人間といえどただではすまない、ゆっくり達はその身を犠牲に戦果を上げていく。
 また飛び散った餡子が顔や大地に飛び散り、視界や足場をどんどん奪っていった。
 空と陸の波状攻撃によって、戦局がゆっくり側へと傾き始めていく。
 もっとも人間側の応援が駆けつけ、態勢を立て直されればすぐにでもゆっくり達は押し返されるだろう。
 故に本陣の参謀ぱちゅりーは次の一手を打つ。

 「むきゅ! まりさ、出番よ!!」
 「ゆっくりりょうかいだよ!!」

 参謀ぱちゅりーの言葉に従い、マザーれいむ達の後ろに待機していたスィーに乗ったまりさが前に出る。
 同時に、その後ろに用意されていた成体のゆっくりなら5~6入ろうかという大きな檻付きのスィー4台が、まりさを追うように走り出す。
 護送スィーと呼ばれるこれは罪を犯した囚ゆっくりを乗せるために作られた乗り物である。
 そしてその檻の中からは「ふぉぉぉぉぉぉぉ!!!」っという、高ぶった気味の悪い声が聞こえてきていた。

 「ゆゆっ! みんな、すぃーがくるよ!! さくせんどうり、いちどひきあげるよ!!」

 本陣からスィーが走ってくるのを見た前線のゆっくり達は、一度攻めの手を止めて本陣へと後退し始める。
 鬼意惨達もゆっくりを追おうとするが、地を埋めるゆっくりや仲間の死体、息のある者の救援のためすぐには動く事が出来ない。
 そうしている間にも、撤退するゆっくり達の間を抜けて、スィーまりさと護送スィーが前に出る。
 前方に他のゆっくり達の姿が無いのを確認したまりさは、覚悟を決めて高らかかにソレを放つための言葉を上げる

 「ゆゆっ! おりさん、ゆっくりしないでひらいてね!!」

 まりさの言葉を合図に護送スィーの檻が開く、そして中からソレが姿を現した。

 「「「「「「ふおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」

 血走った目に息の荒い醜いゆっくり、レイパーありすが開放された事への歓喜の雄叫びを上げる。
 解き放たれた彼女達は普通のありすと違い、凶悪のドゲの付いたアーマーを着せられていた。
 これはマザーれいむの元に留まっている客将、ゆっくりにとりが作り上げた軽合金製のアーマーである。

「ありすたち、まりさはこっちのいるよ! ゆっくりしないでおいかけてきてね!!」
「「「「「「ふおぉぉぉぉぉぉぉ!! とかいはなまりさがさそってるなんて、たまらないわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」」」」」」

 プリンとお尻を振り振りして挑発し、スィーで一気に戦場を駆けるまりさと、それを追うレイパー軍団。
 指揮官のいる真紅の鬼の旗を目指し、特攻ゆっくり部隊が土煙を上げながら今戦場を駆け抜ける。




つづく……



『あとがき』

ただの思いつきと勢いだけで書いてみました。
今回ありす種がレイパーしか出せず、ありす好きの方々は申し訳ないです
まともな子もいますが、前編では出せませんでした。
読んでいただいた方々に感謝を、不快に思われた方申し訳ございません。
人間側の逆襲なるか、ではまた後半で。




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感想

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  • 後半まだー? -- 2023-02-23 14:41:34
  • ↓×1 巨体に銃器は通じないだろう。見えない中枢餡を撃ち抜けるなら別だが。

    重機、軍隊、科学兵器、軍隊、ラムネ、香辛料、地形効果、火、水、etc...
    これらを1つも使用してない時点で、夢オチ妄想に相違ない。
    ※単純な物理攻撃だけだから、ゆっくり側の妄想だろう。 -- 2018-01-10 01:23:54
  • 鬼井山が銃器を使わない理由がわからない(´Д`) -- 2011-07-23 18:19:45
最終更新:2009年10月27日 13:32
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