ふたば系ゆっくりいじめ 421 みんなの幸せのために

みんなの幸せのために 17KB


『みんなの幸せのために』
タイポあき


以前投稿したanko299の『ゆっくりの幸せのために』のリメイクです。
と言ってもこれに関しては整合性をとるための細部の変更と、誤植の修正だけですが。
続きを書いたので、ついでにこっちも修正しました。

あとあまりに誤植が多かったので、タイポあきとでも名乗ります。


※この話の属性
 現代、虐待、実験、れいぱー、ユニークキャラクター登場(固有名詞持ち)

               ***               
「ゆっくりしてね! ゆっくりしてね!!」
ケージの中のまりさが、大きな声で叫んでいる。

このまりさは飢えと怪我で死に掛けているところを、数日前に前に拾われた。
何度も生死の境を彷徨ったものの、看病の甲斐もあって今では元気満点だ。
お風呂と栄養満点の食事のおかげで、お肌はつやつやのもちもち。
キレイに洗濯してもらったおかげで、お帽子はピカピカに輝いている。

ケージの底には、冷気と固さから大事なあんよを保護するために、やわらかい布が敷き詰めてある。
ゆっくり風に言えば、なんともゆっくりできる環境である。
元野良のまりさからすれば、天国と言っても言い過ぎではない。

そんなにゆっくりできる条件が整いながら、その声は切羽詰っている。
悲壮感すら漂わせている。

僕がまりさの前で作業を始めてから、ずっとこの調子である。
正直うるさくて仕方がないが、この手の騒音には仕事柄慣れている。
そんなことでは仕事にならないからだ。

まりさを不安にさせている作業が何かといえば、これから使う道具の調整作業である。
電気エネルギーを熱に変換する先のとがった金属棒――簡単に言えば半田ごてである。
といってもただの半田ごてではない。
金属棒の大きさは通常のサイズから、針のようなものまで様々な種類が揃っていおり、その温度は微調節が可能になっている。
個体に応じて使い分けるためだ。

まりさにあわせてそのうちの一本を選び出した僕は、まりさの前に置いてある饅頭に突き刺しては、その加熱具合を指で触って確認する。
そんな作業を、温度メモリをいじりながら繰り返しているのだ。
まあこんなことをしていては、饅頭で構成されるゆっくりが恐怖するのも無理はないかもしれない。
加えて半田ごてを突き刺すたびに「ゆ゛ぎっ」と音がして、その箇所を指でほじくり返すとまた「ゆぐっ」だのといった音が響くのも恐怖を助長するのだろう。

そんなことをしているうちに、望みの温度に設定できたようだ。
半田ごてに加熱された箇所は黒こげに焼かれて硬くなっているが、その付近にはまったく焦げ目がない。
うん、これなら上手くいきそうだ。

「ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ」という爽やかなメロディーを、もう少し楽しみたいところだが、まりさを待たせるのも可愛そうだ。
いらなくなった、黒い水玉模様の饅頭をゴミ箱に投げ捨てると、まりさに向き直って声をかける。
「じゃあ準備もできたし、はじめようか。」
「はじめるっておにーさん、そんなゆっくりできないもので、なっなっなにをするつもりなのぉっ!!!」

実際に作業に移るより前から、既に恐怖の絶頂にあるようだ。
半田ごてそのものだけでなく、ゴミ箱から響いたぐしゃりというやわらかい物がつぶれる音と、その後に続いた「もっとゆ゛っぐりしだがった……」という音も恐怖の対象らしい。
必要以上に不安にさせるのも本位ではないので、何をするか教えて恐怖を取り除いてあげることにしよう。

「大丈夫安心して! まりさにゆっくりできない事はしないよ。
ただ単に、この半田ごてでまりさのまむまむをこんがりー! ってするだけだから。」

「ゆんやー! どおちてそんなことするの! まりさが気にいらないことしたなら、あやまります!
あやまりますから、それだけはやめてください、おねがいします!
だから元のやさしいお兄さんにもどってー!」
そういってケージの端でゆんゆん泣きながら、ぶるぶると震えている。

どうやらこの処置は、お気に召さないらしい。
ついでにその原因は、僕の機嫌を損ねた制裁だと思っているようで。
元野良にしては、なかなか純粋な個体だ。
だからこそ怪我で死に掛けるなんでことになったのだろうが。

しかし僕には、まりさの意向など取り入れる気はさらさらない。
かまわず手を伸ばしてとりだそうとする。
だがまりさも必死でケージにへばりつくので、まりさ自身の重さとケージの狭さも手伝って簡単には引き出せそうにない。
まあ、まりさが傷つくのを気にしなければどうとでもなるんだけどね。

とは言え、必要以上に傷をつけるのはよろしくない。
なので、押しても駄目なら引いてみることにした。
「じゃあ、何でなのか分かったらやめてあげよう。」
「ゆ!ホントに! ありがどうございまず。」
よっぽど安心したのが、顔をゲージの底にへばりつけて感謝の言葉を述べる。
そのまま、ゆーゆーうなりながら理由を考え始める。

もちろん、本当にやめるわけがない。
まりさが力を抜いた隙に、さっさとケージの外にだすと、用意しておいた剣山の上にまりさのあんよを突きさした。
作業中まりさが暴れて余計な傷をつけないよう、まりさを固定するためである。

「ゆぎゃぁっ! まりさのえれがんとな、あんよさんがぁっ!」
その痛みにのた打ち回る不思議まんじゅう。

僕はそれにかまわずまりさに問う。
「で、答えは出たかな。」
もちろん痛みに耐えるまりさに、答えられるわけがない。
答えないとさらにまずいことになるのは分かっているようで、何か言おうとしているようには見える。
しかし、思考がまとまらないようだ。
もっともそれがなくとも、あの短い間に答えを出すことは不可能なのだが。
いや、どんなに時間があっても無理かな。

「はい、時間切れ。」
僕はそう宣言すると、一片の迷いもなく加熱された金属棒を不思議まんじゅうのまむまむにつっこんだ。

「ゆんぎゃぁああああああっ!!!」
金属棒がまむまむの内壁を焼くと、まんじゅうがひときわ大きな苦痛の声をあげる。
もはや意味のある言葉ではない。
まあ、そりゃ痛いだろう。
人間だったら内臓を焼かれているようなものだしね。

苦痛のためにおめめは裏返り、全身から油汗のようなぬらぬらとした粘液があふれだす。
正直に言ってそのつらは気持ち悪くて仕方がないが、それに反して餡子袋から漂うのは食欲を誘う香ばしい匂いなのが笑いを誘われる。

そのうち、香ばしい匂いは焦げ臭い臭いへと成り果てた。
まむまむの内部も、均一に黒く塗り潰されている。
そろそろ頃合だろう。
僕は目の前の餡子袋から、痛みの根源を引き抜いてあげると、オレンジジュースをかけてあげた。
とくにまむまむ周辺と内部には念入りにだ。

オレンジージュースは即座に吸収され、みるみるうちにお肌は元のもちもちのつやつやに戻る。
あんよにも穴の痕はなく、まむまむ周辺にも焦げ目などは残ってない。
しかし、念入りに焼かれたまむまむの内部だけは真っ黒に炭化している。
オレンジジュースでも駄目なら、もはや自然治癒はしないだろう。
うん、なかなか上手くいったみたいだ。

「まりさのきゅーとなまむまむが……」などと虚空を見つめてつぶやいているが、こちらは問題なし。
すべての最底辺をはいずる糞饅頭どもは、精神的にはとても強いナマモノなのだ。
このまま放置していれば問題ないだろう。

               ***               
ここで僕がいったい何者で、このクソッタレの餡子袋――じゃなくて、きゅーとなまりさが何なのか種明かしをするとしよう。
僕の名前は雄偉(ゆうい)といって、ゆっくりのお医者さんなんだ。
それは外に掲げてある「雄偉(ゆうい)ゆっくりクリニック」の看板を見てもらえば、納得してもらえると思う。

念のために断っておくが、僕は虐待お兄さんではない。
さっきまでの所業はすべて仕事のためであって、暗い愉しみによるものではない。
雄偉という苗字が『憂畏』という「ゆっくりに憂いを与え畏れられる」というゆ虐名に由来しているせいか、よく間違われるんだけど、そんなことはない。
断じて違う。
ホントだよ……。

そりゃあ、ゆっくりの悲鳴を存分に聞いた日は普段よりぐっすり眠れるけど、それはあの悲鳴の中に人間をゆっくりさせてくれる領域の音が含まれているからで、僕自身とは関係ないはずだ。
加工所の研究員であり僕の友人でもある、夕霧(ゆうぎり)という虐待お兄さんが教えてくれたのだから、間違いない。
間違いはないはずだ――たぶん。

ちなみに彼の苗字の『夕霧』もゆ虐名の一つで、『ゆ切り』という「ゆっくりを切り刻み、調べるもの」という意味を持っていたりする。
だからゆっくりを解体して調べつくす加工所の研究員は、彼にとって天職なんだろう。

おおっと、話がそれそうになった。
話を戻そう。

で、まりさの方は死に掛けていたところを、愛でお兄さんに拾われて、治療のついでに去勢を依頼されたとっても幸運なまりさ――かと思いきや、実はそうではない。
その正体は、新しい治療法開発や僕のスキルアップの為の実験台。
世紀末の天才の流に表現すれば、木人形(デク)である。
デクまりさって言ったほうが語呂が良いかもね。
なんかドスまりさみたいでカッコいいし。

こう言うと、そんなこと加工所や研究所にでも任せておけ、という意見もでるかもしれない。
確かに世にあるゆっくり製品を扱う施設・企業では、その管理の為にゆっくりの性質が研究されている。
その一環としてゆっくりの治療法――彼ら流に表現すれば修復法――も研究されている。
しかし、それらはあくまで企業秘密。
外に漏れることはまずない。

加えて、彼らはゆっくりの治療には熱心ではない。
何故なら現時点での彼らの産業は、製品の売り上げによって成り立っており、売り上げにつながらないことなどしたくないからだ。
アフターサービスとして一定期間は簡単な診察をしてくれるが、単に補償期限内に問題が起これば交換してくれるというだけの話でしかない。
なので、ゆっくりの病気が治療されるということはありえない。

そうなると、飼いゆっくりの治療に対するインフラは揺らいでくる。
僕たちゆっくりのお医者さんたちも互いに情報交換をして、なんとかゆっくり医療を充実しようとがんばってはいるが、どうしても質的に不足がちになる。
ゆっくりのお医者さんよりも、普段からゆっくりを解体している虐待お兄さんのほうが治療に詳しい、ないんて笑えない実話すらある。

そんな中、打開策として持ち出されたのが、あのテグまりさというわけだ。
要は普段からゆっくりを解体して詳しくなれるなら、僕たちも虐待お兄さんにならいましょう、という発想なわけ。
このアイデアが提示されて以降、僕自身も沢山の野良ゆっくりを「保護」して、「ゆっくり」させてあげてきた。
ただ最近になって、この近辺の野良がほとんどいなってしまったんだ。
どうしてだろうね?

まさか仕事を放り出して山まで遠征に行くわけにいかないので、ストックでやりくりしていたんだけど、とうとう実験に使うためのまりさを切らしてしまったんだ。
ただ渡りに船というものはあるもので、つい先日近所の女の子がまりさを持ってきてくれたんだ。

その子は藍川(あいかわ)さんという、この付近では有名な愛で派の家のお嬢ちゃんで、家の前で死に掛けていたまりさを見つけて運んできたんだ。
子供なので治療費は期待できなかったけど、子供からお金を取ったり親御さんに請求するのも大人気ないので、大怪我の治療の練習も兼ねて治してあげることにした。
ゆっくりは、物理的には驚くほど脆いので、大怪我なんて日常茶飯事だから練習しすぎということはないからね。

しかも最近では飼いゆ以外にも、怪我の治療の需要は多い。
「家に入り込んできたゆっくりに制裁したのは良いけれど、やりすぎてしまった。
しかしそんな楽に死なせるなど生易しい。」
などといった、新米の虐待お兄さんが主な客層である。
確か「手厚い看護をうけて助かったと思った後で、もう一度地獄を見せてやる」とか言ってたっけ。

まあそういう訳で、あのまりさはきっちり治療してあげた。
ただ直った後が問題で、そのようじ――じゃなくて藍川さんの家では飼えないらしい。
何でも親御さんが小麦アレルギーだとか。
いくら『愛可愛』という「ゆっくりを愛し、可愛がる」という意味の愛で名をもってしても、アレルギーにはかなわないようだ。

そのために、藍川さんの家で飼っているゆっくりは饅頭タイプではなく、大福タイプらしい。
こちらはもち粉だからアレルギーには引っかからない。
もしまりさが饅頭じゃなくて大福だったら、しあわせーな飼いゆ生活が遅れたのにねえ。
残念だったね、まりさ。

で、結局うちで引き取り手を捜すことになったわけだ。
本当は路地裏にでも捨てて――じゃ無くてまりさの故郷に返してあげようとでも思っていたんだけど、その段になってふと思ったんだ。
せっかくお金と時間を掛けたのに、それを回収しないのはなんか癪だと。

なので、ちょうど実験用まりさが足りないこともあって、まりさには新しい治療法の実験台として役に立ってもらうことにした。
お嬢ちゃんはまりさが治って幸せだし、僕は実験用のゆっくりの調達の手間が省ける。
みんなが幸せになる方法があったわけだ。

それで、冒頭のアレにつながるわけなんだけど、あれは外見を損ねずに去勢する方法を試していたんだ。
ちなみに、従来は鉄の棒をつっこんでそれをバーナで加熱していた。
ゆっくりの驚異的な再生能力を駄目にするためなんだけど、それだとどうしてもまわりに焦げ痕が残ってしまう。
それが常識だったんだけど、それが原因でつい最近問題があったんだ。

               ***               
あれは確か、ひと仕事終えた疲れを癒すためのおやつを作ろうと、ハサミを動かしていたときだった。
飛び込みの患者が来たんだ。

僕のクリニックは予約制なので、こういう空いた時間にはおやつをつくったり、新しい治療法の練習をしたりするんだけど、飛び込みも受け付けてはいる。

それは野良のれいむをつれたお兄さんだった。
そのお兄さんの話はこうだった。

家に帰ったところ、野良のれいむが飼いまりさといっしょお昼寝していた。
まりさに事情を聞くと「そろそろ家族が欲しいからこのれいむと番になりたい、だから家にいれてあげた」と言ったそうだ。
薄汚いれいむを勝手に家に上げたことには眉をひそめたものの、勝手にすっきりしなかったことに関心したお兄さんは、れいむを飼ってあげることにしたのだとか。

でも本音を言えば、まりさ以外は飼いたくないし、ぽんぽん増えられてはなお困る。
その一方で一匹で飼うのは、仕事の間にまりさが寂しがってゆんゆん泣くから可哀想だ。
かと言ってすっきり禁止も可哀想だし、そもそも守れるとも思えない。
だかられいむを去勢したいのだとか。

そんなやり取りのあと、僕はいつものようにれいむを剣山の上に固定して、鉄の棒をつっこみそれをバーナにセットした。
お兄さんはそれをだまって見ていたんだけど、焦げ臭い臭いが漂い始め、まむまむ周辺が真っ黒に炭化し始めるのを見ると文句を言ってきた。

焦げ目がついていては困るというのだ。
元野良のれいむに焦げ目がついていては、近所の事情を知らない人に虐待を疑われて困る、というのだ。
なんでもすぐ隣に虐待お兄さんがいて、近所の人から生暖かい目で見られているらしい。
同類に思われてはたまらないとか。

加えて、まりさに「『こんなにすっきりしても全くにんっしんっしない、ゆっくりしてないれいむなんて捨てちゃおうよ』と愛想をつかさせるように誘導して、れいむを捨てることもできないじゃないか」とも言っていた。
それに関しては、何とかしてあげたいとは思ったんだけど、どうしようもないので、その時はお兄さんを説得して妥協してもらうことにした。

最終的には、お兄さんも納得してくれた。
近所の非難の目を避けるために、治療の証明書をそれっぽい形式ででっちあげて、達筆すぎて読めない字でサインしたのも効果があったのだと思う。

もっとも説得の間じゅう、火に掛けた鉄の棒をまむまむにつっこまれっぱなしだったれいむは、ひどい有様だったけど。
体中の餡子という餡子が沸騰したために、おめめやあにゃるといった穴という穴から餡子を噴出して苦悶の表情で絶命していたのである。
ゆっくり特有の「もっとゆっくりしたかった……」の断末魔もなかったから、最後まで気が付かなかったのだ。
餡子を吐かないようにガムテープで口をふさいでいたため、喋れなかったらしい。

まあこっちのほうの解決は、比較的楽だった。
苦悶の表情をうかべる汚物から飾りをとりはずし、すぐ横の机の上においてあるれいむに取り付けたのだ。
このれいむ、僕がさっきまで食べようと思っていたれいむである。
剣山に固定した上で、目の前で飾りをばらばらにして、精神的に苦しめて味にコクを出していたのだ。
その上で、ゆっくりは飾りで個体識別をするのでまりさは気がつかない、ということを説明するとお兄さんはすぐに納得してくれた。

とはいえ、このれいむに同じ処置をしている間中、必死になって助けてくれだのなんのとうるさいのには参った。
「別に殺しはしないよ。あのれいむと同じことをするだけだから。」といっても全然聞きやしない。
やっぱりゆっくりに道理を説くのは無駄なのだろうか。
それでも僕の提案通り、代わりとしてお兄さんが連れて帰ったけど、あんなに聞き分けがないんじゃすぐに潰されてしまうんじゃないかと思う。

とまあ、その時はこんな風に上手く解決したんだけど、それでもお兄さんの望みどおりの結果にならなかったのは僕の心にしこりとなって残った。
加えて、極上の饅頭を食べ損ねたのも残念だった。
とってもコクと甘みがましていて、おいしそうだったのに……。

だから、それを解決する方法の模索に力を入れたわけだ。

               ***               
「ゆっ、ゆう」
ケージに戻していたまりさが、弱々しい声を上げた。

「ごめんなさい! ごめんなさい!
もうこれ以上ひどい事しないでください!! おでがいじまずー!!」
僕が様子を見るために近づくと、別にまりさ自身が悪いことをしたわけでもないのに、許しを請いながらガタガタと震えている。
どうやら、まりさが正気をとり戻したようだ。

さて、あとは上手くいっているかの確認作業を残すのみだ。
僕はまりさの言葉を無視して、他のケージから一匹のありすを取り出した。
このありす、元は飼いゆだったのだが、突然れいぱー化して散歩中の飼いまりさ数匹を犯し殺したらしい。
それが原因で処分を頼まれたのである。
なんでも自分で潰すのは気が引けるとかなんとか。
野良だけではまかないきれないので、こういうゆっくりたちも実験台に使うわけだ。

ありすはケージの中のまりさを見るや否や、ぺにぺにをそそり立てて臨戦態勢である。
お肌はつやつやのもちもちと、見かけだけは美ゆっくりなのだから無理もない。
まむまむが使い物にならないとはいえ、それは見かけではわからないし。

「ゆんやー! やめてね、やめてね! そのありすをはなしてね!!」
それを見たまりさは、必死の叫びを上げている。

そのままでもいいのだが、万全を期すことにしよう。
ありすにマムシドリンクを注射することにした。。
そのとたんありすの目は血走り、全身からぬらぬらとした液体が滴り落ちる。
これだけの量を注射すれば、後はありすの中身が無くなるまでとまらないだろう
こんな汚物をいつまでも待っているのも気持ち悪いので、さっさとまりさと同じケージ放り込んだ。

「分かった、分かった。じゃあまりさの言うとおり『放して』あげよう。」
まりさの言った「はなして」が平仮名なのを良い事に、わざと誤読する。
「ゆー! そういう意味じゃないでしょう! やめてね、ありす! こっちこないでね!」
僕への文句もそこそこに逃げ回るまりさだが、狭いケージの中でれいぱーから逃げられるわけがない。
あっという間に組み敷かれ、ぺにぺにを打ち付けられる。

「いだい、いだい、いだい! ありず、やめで! すっぎりはじだぐないー! ばりざじにだぐないーー!!」
焼け焦げたばかりのまむまむでは、痛いばかりのようだ。
れいぱーに犯されることが、死につながることも理解しているようだ。
叫んで許しを請うまりさだが、れいぱーにとってそれはやって下さいという意味だ。

「んほぉおおおっ! そんなにさそうなんて、まりさはつんでれさんねぇ!
言われなくても、ごくじょうの愛をあげるから、安心してねえぇぇっ!!!」
案の定ありすに火をつけてしまった。

さて、後はありすが中身を出し切って事切れるまでの間に、まりさがにんっしんっしなければ成功だ。
結果が気になるところだが、そろそろ診療の予約時間も近い。
最後まで見ているわけにもいかないだろう。

「頑張ってくれよ、まりさ。お前にみんなの幸せが掛かっているんだから。頑張っておくれ。」
もっともその「みんな」にまりさは入っていないが。

まりさが他のケージに転がっている、蔦のまみれの黒ずんだ失敗作の仲間入りをしないことを祈りつつ、僕はその部屋を後にした。

               -fin-               


冒頭にも書いたけど、投稿したanko299の『ゆっくりの幸せのために』の修正版になります。

無駄な説明が長いとか、色々と為になる指摘もありましたが、ここはあえて誤字や整合性の修正にとどめてあります。
何故ならSS書いた経験が無いせいか、そこ直すだけでもう一本分の時間が掛かりそうだからです。
その辺は続編に反映されている――はず。

指摘をくれた方、ありがとうございます。


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感想

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  • サイコパスやら医者に向いてないやら言っているが、
    そもそも研究者を端からみれば一般人にはサイコパスに見える場合もあるし、
    その研究者が少ないゆっくり治療界で、医者が研究紛いのことをするのは普通じゃないか?
    コメントの君らは新薬開発で犠牲になるマウスに毎回涙を流すのかい?ww -- 2018-01-10 14:18:56
  • 先生は知らず知らずに笑顔になってそうだねw
    -- 2016-08-08 21:42:31
  • オレンジージュースになってますよー -- 2012-05-06 23:26:05
  • サイコパスはゆっくりできないなあ -- 2012-04-30 20:04:21
  • やっぱりありすはかわいいなあ -- 2010-12-11 13:07:25
  • とても面白かったです!
    ぺに切りとまむ焼きはゆっくりできますね -- 2010-10-30 00:57:43
  • 医者やめろよ -- 2010-10-14 23:42:32
  • 大福タイプ… -- 2010-10-04 01:02:26
  • 先生の頭がおかしいのか、わざとやってるのか…… -- 2010-08-16 18:04:50
最終更新:2009年10月27日 15:58
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