おうたをうたったけっかがこれだよ! 16KB
「おうたをうたったけっかがこれだよ!」
晩秋、昼間でも半そでは少し寒くなった時期
大きな街の公園、ビルの隙間にぽっかりと浮かんでいる場所があった
その公園の端、トイレの建物の蔭に薄汚いダンボール箱が倒れたまま鎮座している
その中にすっぽりと挟まる様に入っている数匹のゆっくりがいた
「ゆゆーん♪おちびちゃんたち!きょうはおうたをうたいにいこうね!」
「ゆっきゅりわかっちゃよ!」
「まりしゃもおうちゃをうちゃうんだじぇ!」
「ゆゆーん!れいみゅがいちばんじょうじゅなんぢゃよ!」
「なにいってりゅんだじぇ!まりちゃがいちばんじょうじゅなんだじぇ!」
そこには親と思わしきゆっくりが一匹、その周りに子ゆっくり程のサイズのゆっくりが4匹体を擦り合わせて箱の中にぴったりと納まっていた
成体はれいむ種、子れいむが二匹と子まりさが二匹ずつと言った構成だ
少々珍しいのは子ゆっくりが四匹も父親役のゆっくりがいない状態で成長しているという事だ
周知の通り街に住んでいるゆっくりは短命(期限?)である
往々にして「おうち宣言」「公園の花壇を荒らす」「人間に対して襲いかかる」「人間に対し高慢な態度で何かを要求する」
こう言ったゆっくりは人目にも憚らず迷惑なため加工所行きになったりそのまま潰されるといった事が多いのは周知の事実だ
さてこのれいむはいわゆる「捨てゆっくり」である
銀バッジ認定試験の規格スレスレを取った安いゆっくりであったれいむは運がいい事に飼われる事になった
捨てられた理由は全く普通、飼い主の反対を押し切って野良のゆっくりを飼えとせがんですっきりはしないという取りきめを破ったというのものだ
れいむが見つけた野良ゆっくりはまりさ種だったが、すっきりが判明した途端に飼い主に叩き潰された
れいむの方はと言うと暫く子ゆっくり達と飼われる事になったのだが、しつけが全くできていなかったため赤ゆっくりサイズから子ゆっくりサイズになるころにこの公園に放り出されたのが一週間前
手心と言うかなんというか、一週間分の食料も置いて言ってくれたのだがそれが尽きて途方に暮れたのが昨日の話
食料を求めてあてどなく街を彷徨うれいむ一家は衝撃的な物を目にする
それはとてもゆっくりしたお歌を歌うゆっくり達だった、通行人は殆どが立ち止まり、あまあまさんを置いていくのだ
行儀よく一瞥すると、そのゆっくり達は人間についてどこかへ行ってしまった
れいむは革新した、お歌の上手な自分とその子供たちならあまあまさんをたっぷりともらえると
そのゆっくり達は歌を歌う専用のトレーニングを受けた飼いゆっくりだったのだがそんな事は餡子脳では考えられず、自分たちの方が上手いと根拠のない自信を持って決行しようとしている
と、言うわけで日も昇りきった朝、れいむ一家は自身の巣から勢いよく飛び出し、公園のベンチの上に飛び乗った
まだ人は少なかったが昼頃になるともっと人が集まってくることをれいむは知っていたからだ
「ゆ!まだにんげんさんがあつまってないよ!おちびちゃんたち!いまのうちにれんしゅうしようね!」
「「ゆっきゅりわかっちゃよ!」」
「「ゆっきゅりわかっちゃんだじぇ!」」
「まずはおかーさんがおてほんをみせるね!あとについてうたってね!ゆ~♪」
「「ゆ~!ゆっきゅり~!ゆゆ~!」」
れいむは体を上下に伸び縮みさせながら声を出す、子ゆっくり達もそれにならって体をゆすってリズムらしきものを取りながら声を出し始めた
その歌声は素晴らしいと言うにはほど遠く、全くお話にならない程の物だった
音程は滅茶苦茶で声は甲高い、声同士の統率がとれている所かてんでバラバラで傍から見れば凄まじくうるさい音を立てて喚いてるようにしか見えなかった
数少ない公園にいた人間たちは一様に眉をしかめて立ち去ってゆく、ついには人が全くいなくなってしまった
当のれいむ一家はそんな事には全く気付かず、歌という名目の騒音を撒き散らしていった
「ゆゆーん!おちびちゃんたち!すごいじょうずだよ!さすがはれいむのこどもだね!」
「ゆ!きゃわいくちぇごめんにぇ!」
「まりしゃはまりしゃなんじゃからとうじぇんだじぇ!」
「まりしゃじょうじゅだっちゃよ!しゅーりしゅーり」
「ゆゆー!れいみゅもじょうじゅだったんだじぇ!しゅーりしゅーり!」
一旦休憩を取ったのだろうか、子ゆっくり達はそれぞれ別の行動をとっている
体をグネグネとくねらせたり、すーりすーりをしたり、親れいむと同じように体を上下に伸び縮みさせのーびのーびをするなど
元は飼いゆっくりだったとはいえ一週間も外でいたゆっくりだ、外見は野良ゆっくりと全く変わらず小麦粉の皮はドロが付いて薄汚れており、底部はススが付いたのかネズミ色所か黒く汚れている
そのくせ、飾りのリボンや帽子だけは手入れしたのかピカピカなのが更に違和感となって悪い面で目立たせる要因となっている
あのレベルの騒音を出しておいてこの風貌だ、誰だって見れば怒るだろう
凄い形相の青年がズンズンと荒っぽい足つきで近づいて来た、とても歌声に感動したとかそんな理由ではなさそうだ
「おい!さっきからここで喚きやがって!声がでかくてうるさいんだよ!」
「ゆ?なにいってるの?れいむはおうたをうたってただけだよ?」
全く悪びれた素振りも見せずにその男の声に答える
「さっきからおうちゃをきいちぇちゃにょにあまあましゃんももってきょないなんてゆっきゅりできないじじいだね!ばきゃなの?しにゅの?」
「さっさとあまあましゃんをもっちぇきちぇね!れいみゅおこりゅよ!」
「まりしゃのびせいにしっちょしちぇるんだじぇ!おお、きょわいきょわい」
「まりしゃはちゅよいんだじぇ!いたいめをみちゃくなかっちゃらあまあましゃんをもっちぇくるんだじぇ!ぷくーっ!」
れいむの態度はまだましな方だった、捨てられたとは言え腐っても銀バッジだ、普通に会話が出来る程度は出来る
問題なのはその後ろの子ゆっくり達だった、あまあまを持ってこいと口々に罵る子れいむ二匹と好戦的な子まりさ二匹
さらにそんな態度を向けた相手が虐待お兄さんだった事が一番の不運だった
「ああ?さっきのがお歌?喚き散らしてるだけだろ」
「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおお!!!!れいむはいちばんおうたがじょうずだったんだよ!?」
「何が一番上手だよ、ギャグで言ってんのか?」
「ゆぐぐ!とにかくおうたさんをきいたならあまあまさんをもってきてね!はやくしてね!れいむはぐずがきらいだよ!れいむおこるよ!」
プクーッと空気を吸い込み大きく膨れて左右のピコピコを上下に揺らしながら威嚇する、都市部で生きるゆっくりが人間に対して最もしてはいけないことの一つだ
その時点でこのゆっくりは山野から下ってきたか、捨てゆっくりかと言う事を察知した虐待お兄さんは、れいむではなく後ろで膨れたまま威嚇している子まりさを掴むと、力を込めて握る
「ゆぎゅううううう!!ぐるじいんだじぇええええ!!ばなずんだじぇええええ!!」
「ゆ!ゆ!やめてね!おちびちゃんをゆっくりはなしてね!」
「「おねえじゃああああああああん!?」」
ソフトボールほどの大きさの子まりさはヒョウタンの様な形になりながら底部の方を左右にグネグネと動かしている
口からは餡子が少量出ており、小麦粉の体からは玉の様な砂糖水がヌラヌラと噴き出している
虐待お兄さんは子まりさの言葉通りに手の力をゆるめて離しながら片手で帽子を取った、どうやら気づいていないようだ
「ゆぎゅぎゅ・・・ゆっぐりできないんだじぇえええ!!」
「おねえしゃあああん!ゆっきゅりよくなっちぇね!ぺーりょぺーりょ」
「なにしゅるんだじぇ!ゆっきゅりできないじじいはゆっきゅりちね!」
「やめちぇね!いもうちょにいちゃいこちょしにゃいじぇね!」
体をベタっと潰してのた打ち回っている子まりさをぺーろぺーろする子れいむ、その前には子まりさと子れいむが虐待お兄さんを罵っていた
れいむは只ならぬ虐待お兄さんの気配を感じ、子ゆっくり達に向けて叫びながら口を大きく開けた
「おちびちゃんたち!れいむのおくちのなかにはいってね!」
その声に反応してか子ゆっくり達は跳ねながられいむの口の中に入っていく、三匹入ったところで帽子のない子まりさが帽子がない事に気づく
「おぼうししゃんがないんだじぇえええ!ゆっきゅりできないんだじぇえええ!!」
「帽子ってこの小汚いのか?」
虐待お兄さんが手に持っている帽子を見せつける
「ゆ!ゆ!しゃっしゃとかえしゅんだじぇ!」
「おちびぢゃああああん!ゆっぐりもどっできでえええええ!!!」
れいむの制止を振り切り虐待お兄さんの方へと跳ねていき、舌をあらん限りに伸ばして垂直ジャンプを繰り返す
「人の事を悪く言うようなゆっくりには返しません」
そう言うとビリビリと帽子を細切れに破いて地面に落とす
ヒラヒラと帽子だった布きれが落ちていき、その瞬間子まりさが凄まじい声を出す
「まりじゃのおぼうじがああああああ!!」
舌をうまく使いながら布きれを拾い集める
「ゆ!おぼうししゃんゆっきゅりもちょにもどるんだじぇ…どうじでもぢょらないんだじぇええええ!!」
虐待お兄さんは子まりさを両手でつかむと、髪の毛をブチブチと抜き始めた
砂糖細工でできているとはいえ結構力がいる、子まりさは縦に引き伸ばされてブチっと音がして抜けるたびにばねのように上下に伸び縮みする
「いじゃいんだじぇえええ!!まりじゃのぎゃみがああああああ!!」
すぐに抜けおち、何種か分からない禿げ饅頭が完成した、すかさず虐待お兄さんはポケットからライターを取りだして底部を綺麗に焼いていく
「あぢゅいいいい!!やべるんだじぇえええ!!」
脂汗の様な粘液を出しながら焼きまんじゅうの香ばしい匂いが漂い、すぐに底部は真っ黒焦げになる
地面に降ろされた頃には衰弱しきって地面に潰れたようになったまま体を伸び縮みするだけになってしまう
止めとばかりに子まりさを踏みつけると徐々に体重をかけて行った
「ゆぎゅうううううう!!ぐるじいんだじぇえええええ!!」
子まりさは平たく引き伸ばされながら、口から餡子を吐き出し、さらに底部の方の皮が裂け餡子が漏れ出し始める
足をどけると細長く平べったくなった子まりさが体をぐねらせながら
「あんこしゃん!ゆっきゅりとまるんだじぇ!」と叫んでいた
元気なようだが既に致命的に皮が裂けてしまっているために助かりはしないだろう
「さて次はそこのデカ饅頭だが…」
虐待お兄さんが振り返ると、れいむはすかさず口を閉じ、大きく膨れながら威嚇している
所々内側から「ゆっきゅりできりゅね!」「これであんしんぢゃね!」等と聞こえる辺りかなり楽観視している様だ
虐待お兄さんはれいむの右側のピコピコを片手で引っ掴むと、もう片手を握ってれいむの体に拳を叩き込む
ピコピコを視点に膨れた体がグルングルンと回る、続けて何度も拳をれいむに叩き込んだ
「ゆぐ!ゆぐううううう!!」
中の餡子の形が不規則に変わったのか皮が薄くなって痣の様に餡子が透けて見えたり、凸凹に膨れていたりしている
虐待お兄さんはピコピコを振り上げるとそのまま地面に叩き降ろした
「ゆぐぇえええええ!!」
れいむが口を開き、餡子を吐き散らしながら中から子ゆっくり達が零れ出す、不規則にバウンドをして地面に転がる
虐待お兄さんはまったく手を休めずに何度も地面に叩き降ろす
「ゆべえええええ!!ゆがああああ!!やべでええええええ!!!」
暫くするとピコピコがブチっと抜けてそのまま地面に二度三度バウンドしてれいむの体が落ちる
「ゆひゅー…ゆひゅー…どぼじでごんなごどずるのおおお…!!」
片方のピコピコはきれいに根元から無くなっており砂糖細工の歯は折れて口腔に突き刺さっていた
皮はボロボロで凸凹にへこんでいたり膨れていたりしており、おまけに口の端に餡子が付いている
暫くは跳ねる事も満足にいかないだろう
「ゆっきゅるにげりゅよ!」
「おうちににげりゅんだじぇ!」
「まっぢぇえええ!れいみゅをおいでかないでええええ!!」
子ゆっくり達はと言うと、れいむを見捨てて一目散に同じ方向に跳ねていく、恐らくそこに巣があるのだろうか
トイレの裏まで50m程、子ゆっくり達の速度なら急いでも2~3分はかかる距離だ
虐待おにいさんは先回りしてトイレの裏にある汚いダンボール箱を見つけると、ペシャンコになるまで踏みつける、
グシャグシャになったのを確認すると、再び振り返り、子ゆっくりの方へ向けて走り出した
そうして向かってくる子ゆっくり達の内、遅れて跳ねていた一匹の子れいむを捕まえる
「ゆっきゅりはなじぢぇえええええ!!」
「は?一向に離しませぬが?」
手の中でモゾモゾと動く子れいむを見ながら、たすき掛けしたバックの中からチューブわさびを取りだした
なんでそんなものを常備しているのかは謎だが、線を取り、子れいむのあにゃるにブスっと突き刺して一気にわさびを餡子に注入する
そして虐待お兄さんは子れいむを地面に置いて距離を取った、子れいむは暫く無言でブルブルと震えているが、くわっと目を見開いて凄まじい声で叫んだ
「れいみゅのあにゃりゅぎゃあああ!!ゆびゅぼおおおお!!」
その瞬間うんうんが凄まじい勢いで放出された、子れいむは秋の青空向けてまるでロケットの如くうんうんを噴射して飛んでいく
約10秒後、ペシャっと小麦粉でできたペラペラの皮が地面に落ちた、その瞬間に横たわっていたボロボロのれいむが声を上げた
「でいぶのおぢびぢゃんがああああああああああ!!!!」
さらにもう一匹の子まりさを掴むと水道の蛇口に向かう
「やめりゅんだじぇ!やりゅなられいみゅにしゅるんだじぇえええええ!!」
やるなら子れいむにしろと言いながら体をぐねらせて抵抗する、虐待お兄さんは子まりさの口を蛇口に突っ込んで口当たりを絞るように握る
そして一気に蛇口をひねって水を出した一気に水が子れいむに流れ込む
「ゆびゅぼぼぼぼぼ!!」
奇声を発しながら子れいむは大量の水を飲み込んでいく、どんどん体は膨張し、ついにはバスケットボールサイズにまで膨れる
皮はパンパンにひきつっており、まるで気球の様になっていたその時、限界が来た
「ゆびゅぼん!」
最後にそう叫ぶと子まりさは、水風船の如く爆散した
辺りには水っぽい餡子が飛び散り、上に向いた蛇口が無常に水を流し続ける
虐待お兄さんは蛇口をひねって水を止めると、今度は木の周りに落ちた枯れ葉を地面の土ごと集める
落ち葉と土が3・7程度の割合になった
虐待お兄さんはそのまま残った子れいむを掴んで口をこじ開けると、落ち葉と土を一気に詰め込んで口を閉じる、餡子を吐き出さないようにするためだ
「ゆぐぐぐ・・・!」
体がふた回りも大きくなる程に詰められて、寒天の目を血走らせ水雨の粘液を体から噴出させて体をグネグネとよじらせる
暫くすると体がプルプルと震えだした、それを合図に虐待お兄さんは子れいむを地面に置いた
その瞬間子れいむのあにゃるからうんうんが吹き出した、水の様にしーしーと出るがこれは立派なうんうんだ
「ぐるじいいいいい!!うんうんがとみゃらにゃいいいいいい!!」
餡子が薄められたお陰で死ぬほどではないが勢いよく水の様なうんうんを放出してねずみ花火の様にブレイクダンスをかましている
赤ゆっくりは柔らかい物を食べないと餡子に吸収しきれず消化不良を起こす事がよくある
多少強くなったとはいえ子ゆっくりにも当てはまる事だ、特に土や枯れ葉の様な物を大量に飲み込んだ場合は餡子ごと吐き出す
しかし、それを抑えられ無理やり餡子に変えた場合はどうなるか?同じように消化不良を起こすのだ
暫くするとうんうんの勢いは弱まり餡子が抜けたのか皮に皺が出来て一回りも小さくなった子れいむは力なく這いずるだけだ
れいむ一家を襲ったすさまじい悲劇の張本人である虐待お兄さんはもう満足したのか暫くするとどこかへ行ってしまった
残ったのは底部が真っ黒焦げに焦げた上に底部が裂けて餡子が漏れ出している禿げ饅頭の子まりさとゲッソリと餡子が無くなってやつれた子れいむとピコピコが片方無くなった上にボロボロになったれいむだけだった
れいむは体をずりずりと這わせながら子まりさの方へ向かう、子れいむもれいむを目指して這って行った
「ゆ”!ゆ”!いぢゃいんだじぇえええ…!」
「おちびちゃんゆっくりよくなってね…ぺーろぺーろ…」
「ゆ”ゆ”ゆ”!じみりゅんだじぇええええ!!」
「おなぎゃがいぢゃいいいいい!!」
「ゆ”!とにかくおうちさんでゆっくりしようね…」
れいむは子まりさを口の中に入れると巣の方向へ力なく這っていく
子れいむも後ろについてずるずると這っていく、10分もすると巣があった所に就くことができた
「どぼじでおうぢざんがなぐなっでるのおおおおおお!!」
れいむは驚いた、ダンボール箱がペシャンコに踏みつぶされていたからだ
綺麗にまっ平らになったダンボール箱はゆっくりには修復不可能だ
無論、備蓄なんてある筈がない、しかもご丁重に弾いていた古タオルまでどこかへ行っているのだ
この時期は夜はかなり冷え込む、ゆっくりにとって巣なしで夜を明かすのはかなり危険であった
途方に暮れたままれいむ一家はダンボール箱の上で体を休める
夜になる頃には戦場のような逓送を擁していた
「ざむいいいいいいいい!!!」
ガタガタとれいむが震えている、壁側とれいむの体に挟まれて比較的風が当たらない子れいむと子まりさも震えていた
子れいむの方はさらに深刻で、冷やされたのか再びうんうんが止まらなくなっていた
「うんうんがとみゃらにゃいよおおおお!!ゆぎいいいいい!!」
「ゆ”…!ゆ”…!」
噴き出すほどの勢いはないものの、水の様なうんうんが辺りにまき散らされる、動けない子まりさの体にも掛かって凄まじい絵面になっていた
さらに子まりさの方は時折くぐもった声を出して体をクネクネと動かすだけで反応がなくなりつつあった
「ゆゆ!うんうんさんゆっくりとまってね!ぺーろぺーろ」
「なべないじぇえええええ!!ゆぎいいいいい!!」
れいむが子れいむのあにゃるをぺーろぺーろする
山野のぱちゅりー種の様に薬草の知識がないゆっくりにとって治療とはこのぺーろぺーろであるが、それが刺激となってさらなるうんうんの輩出を促してしまう結果となっていた
既に子れいむはふた回り近く体がしぼんで居てもっちりとしていた皮はひび割れすら起こってカピカピになっている
それでも餡子自体はそれほど減ってはいないのだ、しかし見る見るうちに目減りしていっている、対策を講じなければ明日にでもパサパサとした乾いた饅頭になってしまうだろう
最悪には最悪が重なるもので、今度はポツポツと雨が降り始めている
今のところはそれほど降っていないが結構な霧雨になりそうだ
少し筒雨脚が強くなって生きている、溶けはしないもののさらに冷え込みはじめた
「あめざんゆっぐりどまっでね!ゆうう・・・!おちびちゃんたちはれいむのおくちのなかにはいってね!」
舌で拾い上げると口の中に子ゆっくりを入れてひたすら寒さに耐える、餡子を吐き出し弱った体に冷たい横風と霧の様な雨が更にれいむの体力を奪っていった
寒天の目を血走らせ砂糖細工の歯を食いしばりながらひたすら寒さに耐える、昼に見ても腰を抜かすような怖さだ
結論からいえばれいむ一家は朝日が昇るころには物言わぬ饅頭となり果てていた
秋雨と風によりれみりゃの襲撃は防げたが、餡子が少なくなった体ではその寒さに耐える事が出来なかったのだ
しかも霧雨だったので一気に溶けるのではなく少しづつ少しづつ溶けて行っていた
デロデロに溶けたわけではないが口らしき穴をぽっかりと開けたまま泥にまみれた丸っこい何かが転がっているだけの様に見える
中にはカピカピにひび割れた小麦粉の皮と餡子が飛び出た饅頭があった
片方の方はリボンなどでれいむ種だとかろうじて分かるがもう片方は何種かすら分からない
こうしてれいむ一家は壮絶な幕切れでゆん生を終えたのだった
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このSSへの感想
※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね!
- やはり現役の金バッジ以上でないと、自分の何が悪かったのか理解出来ないんだね~わかるよ~
しかし飼い主も最後まで処理しないのはゆっくりできないですね~おぉ、怠慢、怠慢~ -- 2018-01-23 08:33:28
- 縺薙l隱ュ繧薙〒蜃コ縺励■繧?▲縺溘●?
-- 2016-12-29 12:53:22
- かんそうさんはとてもおもしろかったよ!あいではきしょうしゅさんでぎゃくったいはつうじょうしゅがすきだよ!まりちゃはちゅよいー!いっちばんちゅよいー! -- 2016-09-02 15:55:47
- げんじつにもゆっくりがいたらいいのにね!きめえまるをかってれいみゅたちをきめえまるといっしょにぎゃくったいしたいよ!
-- 2016-09-02 15:53:23
- 迷惑行為をしながらいい事したと思っている輩は現実にもいるからなあ
そういう人になってはいけないというきょうっくん!だね -- 2016-01-14 16:54:40
- 騒音を撒き散らしたんだからとうっぜんの末路だね! -- 2015-06-11 21:18:08
- ぺーろぺーろで治ると思う頭がチンポンカンだにぇ -- 2015-02-22 20:03:10
- わさびか… -- 2014-09-23 22:16:46
- 水風船か、参考になりますねぇ・・・(^U^) -- 2014-08-01 12:49:11
- 野良一家虐待なんだねー。わかるよー -- 2014-06-10 21:54:18
- ゆぎゃく神 -- 2014-05-23 23:05:55
- うんうんがとみゃらにゃいよぉ よかったね -- 2014-05-01 22:23:32
- やっぱりゲスな糞袋が苦しみぬいて死ぬのは何度見ても興奮するね!! -- 2012-11-09 02:18:50
- 途中で読めなくなったり、子まりさと子れいむが入れ替わったりしてるw
-- 2012-09-26 19:06:25
- 久しぶりにすっきりー!できる作品だった -- 2012-07-31 00:14:45
- やっぱり馬鹿だな -- 2012-07-11 20:28:53
- うんうんが止まらないSSさんは ゆっくりできるね。
うんうんろけっとさんは最高にゆっくりできるよ~。 -- 2012-05-04 22:05:32
- うんうんで約10秒も滞空し続けられるとか
どんだけ推進力あるんだよw -- 2011-12-14 04:56:35
- お兄さんがわさびを持ってるのは常識、エチケットの類じゃね? -- 2011-10-13 00:25:01
- ゲス赤ゆ子ゆ虐待は本当にすっきりーする -- 2011-07-06 20:52:22
最終更新:2009年10月27日 16:29