○七夕小話
7月7日。
その日、双海 環はだれていた。
彼女が療養中であるのと関係があるのかもしれなかったが、とにかくなにをやるのも億劫で
だらだらと時を過ごしていた。
ふと、前日ゲーム内で書いた短冊のことを思い出した。
携帯を取り出して、アクセスしてみる。
『芸事奉納』
なんと、願い事は次の日に実際に発表しなくてはならないらしい。
自分はなんとお願いしていたのかを確認する。
- 料理の腕が上がりますように。
- 読みやすくわかりやすい文章が書けるようになりますように。
月並みだが難しいお願い事が書いてある。
料理・・・料理かぁ。
今の自分の状態では、ちょっと買い物に行くのは無理そうだ。
冷蔵庫の中身を思い出してみる。
カレーを作ってみようかな。
なんとなくやる気が出てきて、双海は台所へと向かった。
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まずは、たまねぎと豚のブロック、それとキャベツを切って圧力鍋に入れる。
キャベツを入れるのは、以前焼肉の残りをカレーにしたときに甘みが出ておいしかったのを思い出したからである。
食材にひたひたになるように水をいれて、火にかける。
蒸気が出始めて30分くらい煮込むのが頃合だ。
その間にお米をとぐ。
しゃかしゃかといで、炊飯器にセット。
これも30分ほど置かねばならない。
まだ、時間が余っていたので以前からやろうやろうと思っていたPCの埃取りを敢行してみる。
が、非力過ぎてネジが取れず失敗に終わる。
悲しみながらも、ニンジンとじゃがいもを切るために再び台所へ。
どうでもいいが、さきほどまでだれていたのが嘘のようである。
30分たったので、炊飯器のスイッチを入れる。
圧力鍋も止めて20分ほど蒸らしに入る。
その間にニンジンとじゃがいもを一口大に切って別の鍋の中へ。
弱火で煮始める。
PSPをいじっているとすぐに20分が過ぎたので、蒸らしていた圧力鍋の中身をニンジンとじゃがいもの鍋の中へ。
ぐつぐつ10分ほど煮込む。
火を止めて粗熱が取れた頃に、市販のカレールーを放り込んでしばらく置いておく。
粗熱を取るのはルーをだまにしないためである。
ルーが溶けた頃にぐるぐるとおたまで鍋をかき混ぜて完成。
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やっぱり料理のうまい人というのは、ルーから作るんだろうなぁ。
と、微妙に落ち込んだりもしつつ、出来上がったカレーを食べながら双海は今日が七夕だったことを思い出した。
七夕らしく、会いたい人のことなどを思い浮かべてみる。
もっと芸を磨こう。
カレーを食べ終わった後、そう、思った。
最終更新:2011年07月07日 19:21