その年の夏を、わたしたちはえっちなことばっかりして過ごした。
 インモラルすぎて自分でもヒいちゃうけれど、ムラムラしてしょーがないんだもの。
 それは、新たにおちんちんが生えちゃった子たちも一緒みたい。ほら、耳を澄ませば、蝉の鳴声と、
木々のざわめきと、オシベっ子のあえぎ声が聞こえてくるでしょ?
 ……まあ、それはちょっと言いすぎだけど。

「あぷ、はぷ、ぁむ……」
「はぅ……チコちゃん、もうだめ、我慢できないよぉ……」
 とはいえ、わたしのあえぎ声はたった今も流れているんだけどね。
 チコちゃんの家に遊びにきたわたしは、真昼間からいちゃいちゃしていたのだ。
「もう出る? まだ30分しかイジイジしてないのに。べーやん、ちょっと早すぎると思う」
「ち、違うよう。もっと先っぽいじって欲しいの……根元ばっかりじゃ、つらいの」
 イジイジとは、「カラダをイジりまわす」という意味のチンペー語である。前々から、サドッ気があるなあ
と思っていたけど、最近チコちゃんはそれを隠さなくなってきた。
 とにかく時間をたっぷりかけて、わたしをイジメ抜くんだ。痛いことはしてこないけど、わたしが精神的
にモヤモヤっとくる責めを、チコちゃんは好む。
 あの大っきなおちんぽを、わたしの小さいおちんちんに、これ見よがしに無言でごりごり擦りつけてき
たり。誰かからコピーしてもらった『チコちゃん見ないで事件』のDVDをヘッドフォンで聞かせつつ、わた
しをネチっこく愛撫してきたり。しかも手足拘束・目隠しつきでだよ? 信じられる?
「先っぽ、イジイジして欲しい?」
「うん、うんっ。このままじゃ、どうにかなっちゃうよ、わたし」
「うーん……、やっぱりヤダ」
 ひどい。チコちゃんはまたわたしのおちんちんの根元を、小さなくちびるでハムッと咥える。くちびるで
甘噛みしながら、絶対に敏感な部分を触れないように、舌を絡めてくる。
 わたしのおちんちんはもう、おふとんの上に水溜りを作ってしまうほど、おつゆがだらだら溢れちゃって
いる。ぽっこり膨らんだおちんちんの管を舌でつつかれるたび、わたしは足をつっぱらせて、その鈍い感
覚を快感に変えようと、涙ぐましい努力を試みていた。

「あぅ、はふ、あうう……そ、そういえばチコちゃん。そろそろあの日だけど、準備できてる?」
「はぷ、んふ……あの日? なにかあったっけ……んっ、ちゅ」
「んん、ほら、夏祭り……神社であるでしょ、夏休みの最後の日に……あの話だよ……あっ」
「どうだっけ……あと一時間、イジイジしたら思い出せそう……あむ」
 ああぁ……ダメだ、もうガマンができない。はやく、おちんちんから、白いおしっこをびゅーって出したい。
 チコちゃんの小さいお口に、ぢゅぽぢゅぽおちんちんを出し入れしたい。綺麗な指で、にっちゃにっち
ゃしごかれたい。細い身体にむしゃぶりついて、思うままおちんちんをぶちこみたい。
 いっそ自分の手でもいい。せめてこの、ベッドのフチに縛られた手足が自由だったなら……!
「うふふ、腰がくがく振っちゃって、えっちだねべーやん。おしりの穴も、ひくひくしてるよ?」
「チコちゃん、もう無理だよ、ガマンできないよ……。ちゅーして、おちんちんちゅーしてっ」
 足をつっぱらせて、腰をしきりに持ち上げているわたし。すぐそこにある、チコちゃんのお口にどうにか
おちんちんを突っ込もうと、みっともなくもがいているんだ。ああ、みじめすぎて昂奮する。
「しょうがないなあ。じゃあ、あと10数えたら、いっぱいいっぱいお口でおしゃぶりしてあげるね♪」

 10数えるどころじゃない。一時間って言ったら言い過ぎだけど、間違いなく10分はあった。わたしは
もう、歯をむき出しにして動物みたいに唸っちゃって、はたから見れば相当ヤバかったと思う。
「よくガマンできたねー。いい子いい子。それじゃお待ちかねの、ちゅぽちゅぽタイムでーす」
「……ひっ、あ、あひぃ、いいいいっ!!」
 温かい舌が先っぽに触れた。そう思った瞬間、おちんちん全体がチコちゃんのお口に包まれていた。
 ぷにぷにした口粘膜が、腫れあがった先っぽを優しく抱きしめる。とろけた舌が、先っぽの穴から裏
スジまで、何度も何度も舐めあげる。くちびるで包まれた前歯に、敏感なくびれをぎゅっと締めつけら
れて、お乳搾りみたいに上下にしごかれる。
「はっ、はふっ、はひっ、あ、ぃいいっ……!!」
 絶叫してしまうのを、こらえられなかった。限界まで抑圧されていたわたしは、たった3秒おしゃぶりさ
れただけで、チコちゃんのお口のなかに濃厚すぎる白いおしっこをぶちまけてしまったのだった。


 そんなこんなで、イカ臭い夏休みも残すところあと一日になった。
 八月の終わりの日、村の神社では夏祭りが執り行われる。その日の夜は町中から電気が消えて、
代わりに赤い和燈が村中で灯るんだ。祭囃子のなか、橙色の光に浮かび上がる村の姿はとても幻
想的で、とても妖しい。
 そのお祭の日に、わたしはひとつの計画を実行することにした。
「よし、メール送信……と」
 登録アドレスに計画開始の合図を一斉送信すると、わたしは着慣れない浴衣姿をチェックするた
めに、もう一度姿見の前に立った。
 純白から薄青に移り変わる布地に、金魚が戯れている図柄だ。髪はシニヨンにしてある。うん、胸
がぺったんこだから、浴衣がよく似合ってるぞ、わたし。……言ってて悲しくなる。

 赤い和燈を携えたお姉ちゃんと手を繋いで、わたしたちは神社へと向かう。
「オシベ。あんた、本当にいいの? またつらい思いするんじゃないの?」
「だいじょうぶ。もう慣れた、って言ったらヘンだけど、ヘコんだりはしないよ。それに、みんなきっと喜ん
でくれると思うんだ」
 口元をうちわで隠し、わたしはほくそえむ。うん、少し怖いけど、楽しみでもある。
「私はあまり気が乗らないわ。もしものことがあったら困るし、それに……」
「それに?」
「それに……あなたの身体を、チンペーちゃんや私以外の誰かに、見せたくない」
 ははあ。これはアレだな。
 お姉ちゃんが顔を真っ赤にしているときは、おちんちんが大っきくなっちゃったときだ。お姉ちゃんがしお
らしい態度のときは「えっちしたい」の合図なのだ。つまり、今お姉ちゃんはらぶらぶモードなのだっ。
「ひゃっ!?」
「えへへ、帰ってきたら、いっぱいしようねっ、おねーちゃん!」
 不意打ちで、お姉ちゃんの張りつめたモノを握りしめると、わたしは小走りで先をゆく。お姉ちゃんが
ほっぺたを膨らませて追いかけてくる。わあ、逃げろ。

 わたしの計画。それは、もう一度「神様の子」としてみんなの前に姿を見せること。
 半ば強引だった今までのお祭とは違い、自分自身の意思で、神事に臨むこと。
 夏のお祭はその神事を行うお祭ではないけど、わたしは来年の春まで待てなかったんだ。その決心
が冷める前に、わたしはそれを行いたかった。
 その計画を打ち明けると、クラスメイトたちも、先生も、みんな賛同してくれた。クラスメイトたちがそ
の親に話を持ちかけて、さらにその親が近隣の人にも話を持ちかけて……わたしの賛同者は村中
に増えていった。
「オシベちゃん、お久しぶりね~。元気だった?」
 巫女のおねーさんが例によっておっぱいをゆさゆささせながら、わたしを出迎える。
 実を言うと、この計画を宮司さんは知っているけど、娘である巫女のおねーさんには一切報せてい
ないのだ。わたしがそのようにお願いしたからね。
 つまり、出迎えた巫女のおねーさんは、ただ単にわたしがあいさつしに来た、としか思っていない。
 実はこの計画には、もう一つ目的があった。それは、けじめといってもいいかもしれない。
 わたしの性をその手で開花させた人……つまり、目の前でにこにこしているおねーさんに、お礼参り
をすることだ。
 ……あ、別に恨んでるわけじゃないよ? ただ「わたし、こんなに成長しました」って見てもらいたい
だけなんだ。だってある意味、巫女のおねーさんがわたしの最初の人、なんだもの。

「……あっ、ふ……」
 無防備に近づいてきた巫女のおねーさんの手を、引き寄せる。柔らかいくちづけ。でもベロを無遠
慮に挿しこんで、そのお口を丹念に味わう。乱暴ではないけれど、有無を言わさずにお口を犯してし
まう。キンちゃんと練習したキスだ。
 抵抗されるかと思ったけど、巫女のおねーさんは意外と素直にわたしを受け入れた。わたしのキス
が上手だったからかな、と思うのは自惚れかしら?
「おねーさん。わたしのこと、本当に神様の子だと思っている?」
「オシベちゃん……」
「いいのよ。例えわたしが神様の子であっても、そうでなくても。わたしは、わたし。何も変わらないし、
それにどちらのわたしも、みんなは受け入れてくれるってことを、わたしは知ったから」
 だから、今宵わたしは、ありのままの自分をみんなに見せるんだ。


 あまたの燈火が、宵闇にぼんやり浮かんでいる。呆けた表情になっちゃった巫女のおねーさんの手
をとって、一糸纏わぬ姿になったわたしは、神社の境内へ姿を見せた。
 歓声があがった。けれど、いつかのように、カメラのフラッシュや照明器具はない。
 柔らかで温かい、橙色の灯りがわたしたちを照らしている。

 綺麗……と、誰かが言った。
 きれい、なのだろうか。わたしは、自分の身体を見下ろす。悩みの種である薄い胸に、ゆるやかな
線を描くおなか。細い手足に、小さいおしり。そして、すでに大きくなっているオシベ。
 女の子なのに、男の子でもある、不思議な身体。神秘の身体。
 綺麗かどうかはわからないけれど、わたしは自分の身体が好きだ。ううん、ちょっと違う。
 この4ヶ月の間で、それまで嫌っていた自分の身体を、好きになれたんだ。
 気持ちいいことを知ったから、というだけじゃないよ。この身体を通して、たくさんの心を通じ合わせる
ことができたから、だよ。
「わたし、今日は泣かない」
 誰にというわけでもなく、わたしはみんなに伝えた。それは自分に言い聞かせたのかもしれない。

 もう一度、わたしは巫女のおねーさんのくちびるを奪う。舌先をすぼめて、お口のなかに溜めたよだ
れを流しこみながら、舌と舌をゆっくり絡めていく。巫女のおねーさんは最初に一度だけ身体をこわば
らせたけど、すぐに力の抜けた身体をわたしに預けてくれた。
「ちゅっ、ぷ……はっ、うん……」
 お口のすみずみまで舐めまわす。自分自身の舌じゃ触れられない場所まで、丁寧に。そうやって、
わたしがなかに入ってきていることを、たっぷり教えてあげるんだ。これでキンちゃんにやられちゃったんだ
よなあ、わたし。
「んっ、んっ、んく……っ」
 流し込んだ唾液を、巫女のおねーさんは大人しく飲み下している。うっすら開いた瞳はとろんと濡
れている。さっきも思ったけど、たぶんおねーさん、キス弱いんだ。

「ね、こっちもいい?」
「ん……」
 うしろから抱きすくめて、白い巫女装束の上をはだけさせる。帯がひっかかってなかなか上手くいか
なかったけど、強引に聖衣を脱がしていく行為は、わたしの昂奮を煽った。
「わ、大っきい……おねーさんのおっぱい、すっごい大きいよ」
「やだぁ……」
 うしろから、重さを確かめるようにすくい上げてみる。たっぷり中身のつまったお乳は、手のひらで持ち
上げると、自重に負けてなんとも悩ましげに形を歪めた。わたしは左右の手を交互に上げ下げして、
その重々しい柔肉の量感を、飽きもせず確かめる。こんな大きなおっぱい、みたことない。
「わー……形、こんなに変わるものなんだ。わたしとは全然違う。うらやまし……」
 指にちょっと力をこめただけで、指先はどこまでも沈んでいってしまう。手のひら全体でお乳を揉みし
だくと、手から逃れるようにぷりんっ、と他方へはみだしてしまう。伸縮自在のようでいて、限界がある
からこそ、これだけ蠱惑的な感触を生み出せるんだろう。
「ここは? 感じるのかしら」
「やっ、あ……!」
 大きさの割りに、可愛らしいサイズのちくびに触れる。うっすら膨らんだ乳輪を指先でなぞると、巫女
のおねーさんはくすぐったそうに身をよじった。
 思わず生唾を飲み込んでしまった。わたしは巫女のおねーさんの肩に頭を乗せると、お口のなかに
たまった唾液を、お乳に垂らしていった。
「あぁ、ん……ぬるぬる……」
 わたしの唾液で濡れたお乳は、赤い灯りをてらてら映して、いやらしかった。すべりのよくなったお乳
を、今度は強めにもてあそんでいく。両脇から押しつぶすように挟んだり、ちくびがお肉のなかに埋も
れるほど突っついてみたり。指を一本ずつ蠢かして、おもしろいように表情を変えるさまを楽しんだり。
「ふあ……おねーさんのおっぱいがエッチすぎて、わたし、こんなになっちゃった……ほら、わかる?」
「……あっ」
 おちんちんはもう、これ以上はないってくらい、硬く反りかえってしまっていた。緋袴越しにおしりに押
し当てると、巫女のおねーさんは熱に浮かされたような視線を、向けてきた。


 みんなに見てもらうため、というのはおかしいけど、わたしは周りからよく見えるように、お賽銭箱に座
った。うん。罰当たりなのはわかってる。でもほら、神様の子なんでしょ、わたし? じゃあ神様もちょっ
とくらい大目に見てくれるよね、たぶん。
「おねーさん、初めて?」
「う、うん……」
 お賽銭箱に座ったわたしの上に、おねーさんを跨らせる。背中はこっちに向けたままだから、足を広
げれば、結合部がみんなの目にばっちり晒される格好だ。
「怖くないよ。わたしのおちんちん小っちゃいから、痛くないってみんな言ってた」
「……わかった。がんばるね……」
 ちょっとウソだけど。そういえば、チコちゃんと初エッチしたときも、上になってもらっていたなあ。じゃあ、
あのときの要領でいいよね。
 あらかじめ、うしろからたくさん弄ってあげたおかげか、おねーさんのあそこは、すっかりふやけきってい
た。こうして跨らせているだけで、熱い蜜がわたしのおちんちんに滴り落ちてくるくらいだ。
「ねえ。ステキだと思わない? わたしたち」
「え……?」
 巫女のおねーさんの長い黒髪を梳きながら、わたしは語りかける。
「神様の子と、神様に仕える子が、交わるんだよ。なんだか、とてもロマンチックな気がしない?」
 見あげれば、橙から濃紺に変じた宵空には、満天の星。わたしたちは、無粋な電灯が消えるだけ
で、空の上からわたしたちを見守ってくれている存在と、出会うことができるんだ。
「……そう、かもしれないね。あたしはオシベちゃんに純潔を捧げるために、生まれたのかもしれない」
 都合のいい建前だっていいさ。わたしたち、心持ちや言葉ひとつだけで、ちょっぴり幸せになれるよう
にできているのだもの。それってたぶん、弱虫な人間への、神様からの贈り物だ。
 おねーさんの首筋に、ささやかな口づけをひとつ。それが合図。

「あっ……くぅっ……!」
「ん、力抜いて……わたしに任せて……っ」
 ゆっくりだと逆につらいことを、わたしは知っているから。息を吸ったタイミングに合わせて、身体を滑
り込ませる。すると、抵抗感が突然なくなって、熱いぬかるみにおちんちんが呑みこまれた。
「はっ、あ……んん……」
「ぁあ、あったかい……」
 腰と腰がぴったり密着したところで、巫女のおねーさんの反応を窺ってみる。初めての子とするのは、
やっぱり心配になっちゃうよ。うしろからぎゅってしたままでいると、おねーさんが口を開いた。
「……あんまり痛くない……だいじょうぶかも……」
 よかった。おねーさんは身体もわたしより大きいから、ちょっと楽なのかも。それを聞いたわたしは、お
ねーさんの足を持って、ゆっくりと出し入れをはじめた。
 まだ慣れていないおねーさんの肉は、異物であるわたしを追い出そうとしているのか、おちんちんをき
つく締めつけてくる。
「おねーさん、おねーさぁん……」
「オシベちゃん、っ……ああっ、ふあっ!」
 おねーさんの柔らかな身体にしがみついて、わたしは甘えた声をだしてしまう。今日のために、しば
らく禁欲していたわたしには、刺激が強すぎたんだ。
 汗で濡れたおねーさんの身体はもっちりしていて、とっても抱き心地がいい。いつしかわたしは、身
体の上で弾む豊満な身体に、むさぼりついていた。

「はっ、あっ、いいっ、おねーさん、いいようっ」
「やぁ……! オシベ、ちゃ、……もっとゆっくり、はあっ、恥ずかしい声、で、ちゃう……!」
 最初はつらそうだったおねーさんの声に、次第に艶っぽいものが混じりはじめた。おねーさんは、初え
っちの姿をみんなに見られて、恥ずかしがっている様子だった。それは、まあそうだよね。フツーはそうなる。
「……んああっ」
 くちゅっ、と蜜がはじけた。無数の舌で一斉におちんちんを舐めまわされるような、粘着質の感触に、
わたしは吐息をこぼす。あまりの気持ちよさに、おちんちんから薄い精液がトロリと溢れてしまった。
「あ……」
 よく見れば、境内の最前列には、クラスメイトが集まっていた。キンちゃんも委員長も、先生も双子
ちゃんもいる。
 そしてもちろん、チンペーちゃんと、お姉ちゃんの姿もあった。


「あっ、はっ、あんっ、みんな、見てるよっ、おねーさん、みんなわたしたちを、見てるよっ」
「見られてる、はあっ……えっちな姿、見られちゃって、るよぉ……!」
 巫女のおねーさんの恥ずかしがる姿は可愛かった。あの日のわたしも、きっとこんな感じだったんだろ
うな。あのときのおねーさんの気持ちが、今はよくわかるよ。これはイジワルになっても仕方ないよね。
「んあああっ!」
 ガランガラン! 足腰がそろそろ立たなくなってきたのか、巫女のおねーさんはたまらずお賽銭箱の
前に垂れている鈴緒をつかんだ。とたんに、けたたましい音が境内に響く。

 わたしは巫女のおねーさんの身体に夢中になりながらも、境内に集まった友達の様子をうかがう。
 見れば、みんな全裸になっていた。そればかりか、苦しそうに膨らませてしまったおちんちんを、ごし
ごししごいているじゃないか。
 みんな顔を真っ赤にしながら、わたしたちの腰の動きに合わせて、手を動かしている。
「あはっ、おねーさん、見て。みんなわたしたちと、いっしょ!」
「や、あんっ……!」
 そのうしろにいる村の人たちも、裸んぼになっている。
 なんだろ。
 不思議な感覚がこみあげてくる。
「みんな、いっしょ、なんだね」
「んっ、ああっ……、みんな、いっしょ……っ?」
 みんな、いっしょだ。エッチしているのはわたしと巫女のおねーさんだけだけど、なぜだろう、一人と一
人で繋がっているだけ、という感じがしないんだ。
 エッチしている姿をみて、みんなはオナニーしているわけじゃない。たぶん、みんなが一つになって、エ
ッチしてるんだ。自分でもなにを言っているかわからないけど……そんな、感覚。
「おねーさん、わたし、いっちゃいそう……いい? だして、いーい?」
「はっ、ふあっ、いぃ、よ……! ちょうだい、あはぅっ……なかに、ちょうだいっ」
 腰の奥がじんっと痺れてきた。マグマみたいにぐつぐつ滾ったものが、こみ上げてくる。

 委員長が、小っちゃなおちんちんを一生懸命ごしごししている。
 先生が、大っきなおちんちんの先っぽを、手のひらでこねている。
 キンちゃんの立派なおちんちんは、彼女の手が動くたびに、おつゆを跳ねさせている。
 お姉ちゃんは気持ちよさそうに、わたしのぱんつをおちんちんに擦りつけている。
 チコちゃんとわたしは、見つめあいながら、心のなかで互いの名前を呼びあった。

 不思議な縁で結ばれた、わたしたち。
 泣き、笑い、気持ちよくなって、痛がって、怒ったり、おかしくなったりもして。
 それでも、最後は笑いあうことができた。
 繋がりあった身体は、やがてわたしたちの心まで繋げてくれた。
 みんな、いっしょになったんだ。

 神様のことなんて、誰も知らないけれど。
 神様の子かどうかなんて、わたしにもわからないけれど。
 神様の子と仲良くなった者には福が訪れる、その言い伝えだけは本当だった。
 わたしたち、いますごく幸せだよ。
 だって、みんな、いっしょなんだもん。

 わたしたちは、高みへと登りつめていく。
 わたしたちは、その素敵な感覚を共有していく。

 そしてわたしたちは、天満星のした、その時を迎えた。

 みんないっしょに、その素敵な時を迎えたんだ。


  ~おわり~



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最終更新:2010年04月26日 23:49