(ベースを上げてくれ)
[Pos]
この曲には過激な歌詞は含まれていないが 含まれているものといえば不要な要素
この要素とはベースヘッドと呼ばれているものである
この世に存在するものの中で最低の要素
そして悲しい事にその要素は...
俺の兄弟だ!
血の繋がった兄弟よ
俺達は以前、犯罪のパートナーぐらい近い関係だった
俺がビーヴァーでお前がおさるのジョージ
欲に負けないように頑張っていた
でも好奇心には勝てなかった
この年になってやっとすべてが理解できたよ
お前に起こったことは運命だったんだと
ハイスクール時代はまったく頭を使わなかった
いつもハイになりっぱなしだった
そのうちお前は鼻を使うほうに走った
5分ごとにコカインを吸い込んでいた
もっと強いブツが必要だと言っていた
86年にクラック・シーンに登場
それまではコントロールが少しは効いていたのに
クラックはお前の体と心をすっかり奪ってしまった
俺はお前に対するリスペクトを失った
もう足を洗わないとヤバイと言っていた
俺に努力していると信じ込ませようとしていた
でも心と体の欲望には耐えられなかった
頭のなかでささやく声が聞こえると言っていた
止まらずにそのまま歩き続けろとその声は言うらしい
それまでどんなドラッグもコントロールできていた
兄弟は遂に命を奪う事のできるドラッグと遭遇した
(Background)
(止まるな、止まるな)
(ロックを止めるな)
[Dove]
"Yo ブラザー
ロック・クライミングに行くかい?"
"雄叫びを上げて三回転したくなるよ"
"フリーウェイで遠くまで連れて行ってあげる"あの日のこと、覚えている?
クラックを買う金欲しさに俺に微笑みをくれた そろそろ借金を返す時期がやってきたよ
何?10セントも持っていないだって?
金を返してもらわないと困るな
"縁起が悪いからブルースは歌わないでくれ"
"刺したほうがいいのか?噛み付いたほうがいいのか?道具を使ったほうがいいのか?"
いや、それよりももっといい方法で痛めつけられる(子供をコンクリートに叩きつける)
(ベースを上げてくれ)
[Pos]
俺のバカな兄弟
9歳でドラッグに手を出した
21歳となった今はその頃よりも低いところに堕ちた頼るあてもなく
どこに行くあてもない
俺の所有物が消え始めた
どこに消えていってしまったのか
だいたい見当はついていた
お前を責めるより
親父にすべてを話した
親父は遂にキレて
お前は家から出て行けと怒鳴った
そこで母親が出てきて
お前ならやり直せると言った
母親はキリスト再生派の熱心な信者だった
唯一のチャンスは教会通いだと言い張った
お前は以前にも止めさせようとしていたが
今回は絶対に止めさせてみせると言った
俺はこの目で確かめないと信じなかった
俺もスーツを着ていそいそと教会へと向かった
おお 何てことか
心優しき人々はどこに行ってしまったのだろう?
今日の世界で起きていることに関心を示すような人々はどこへ?
私はまだ救われたいと思っている人々を救いにきました お祈りをしましょう
私を殴ってください!
我々を許してください!
世界を征服しようとしているやつらがいる
そんなやつらはどこに隠れているのだ?
ブツを提供しているやつらはどこにいるのだ?
[Dove & Mikey Roads(in background as choir)]
邪悪な存在が世界を乗っ取ろうとしている
神様は我々を救ってくれる
[Pos]
そんなの嘘だ
まったく信じないね
落ちぶれたやつには信じられるだろうけど
そのうち冷静になるだろう
賛美歌を歌いながら歩き回る
突然あのファンキーなしかめ面で微笑んだ
どういうわけか 声が戻ってきた
母親は声はすぐに消え去ると信じていた
でも俺には永遠に消えないと分かっていた
自分自身を救おうとする時は神様は救ってくれるもの リハビリに遭うということさ
でもとうとうお前はブッ飛んでしまった
ニューヨークの居心地のいいストリートに戻ったとうわさで聞いた友達が俺を訪ねてやってきた
"Yo お前の兄さんはどうした?"と聞いてくる
俺はすぐに"Yo やつはベースヘッドになってしまったよ"と答えるのさ
(誰がいたか分かる?)
(いや)
(デ・ラ・ソウルのやつよ ポス・ドゥヌス)
(誰?)
(デ・ラ・ソウルは知ってるでしょ?)
(ああ)
(デ・ラ・ソウルのメンバーがいたの)
(あのチリチリ頭の?)
(そうあの黒い肌の)
(メガネかけているやつ?)
(そう)
(オェー!ブサイク!)
(死ねビッチ!)
(俺はやめねえぞ!)
最終更新:2021年11月17日 09:40