08 U, Black Maybe

あの少年にあいつらがどんなことしたか
お前も見てただろ
あの少年は今でも泣いてる
すっと泣き続けてるんだ

[Hook]
もう後には戻れない
あいつらはまた俺をからかう
誰も本当のことを知らない
ヤバいことに手を染めて
刑務所にぶち込まれて
どうしてあいつらはあんなに
俺を苦しめるんだろう
俺がブラックだからなのかもな...

[Verse 1]
白人には公正が存在するって聞いたけど
黒人の場合はどうかな　俺には分からない
俺はクラック・ベイビー（コカイン中毒者の子供）としてこの世に生まれてきた
集中力に欠けてて　クレイジーなことばっかりやってた
でもそんな状況から抜け出さなきゃいけないんだ
もう終わりの所まで来てるからな
どんな風に俺達が戦場でゲリラ攻撃するか
俺が正真正銘のキングコング
みんな俺達が間違った夢を抱いてるって言うんだ
みんなでたむろしてたストリート
ウォルグリーン（ドラッグストア）もなくなっちまった
希望を奪い取られ　ヤク中の奴らが出てきた
今にも倒れそうな壁に俺達は寄りかかってる
生まれ育ったフッドに戻るのは厳しいな
生まれ育ったストリートはお前を助けてくれるかもしれない
ハーレムとサウスサイドで暴動が起きた
ブラザー達は口を大きく開けて　飢えを訴えてる
州をまたいで　仕事探して
積荷（クスリ）を売るために
それが黒人の男、女、子供に生まれた運命なのかもしれないな...

[Hook x2]

[Verse 2]
あいつはバスケが上手いって評判だった
ゲットーもあいつの敵も　あいつを罠にはめることなんてできなかった
ストーンズ（シカゴのギャング団）だってあいつに味方してたんだぜ
彼らでさえ手が出せないような暮らしをしてたんだ
大学がこぞってあいつに奨学金出そうとしてたけど
たとえあいつが大学に入っても
プロ選手になる前にすぐ大学辞めちまうだろう
それがフッドに生まれた男の唯一の選択肢なんだ
ジャングルに咲いた　黒いバラ
謙虚な奴でも血は争えない
そこら中にいる女達が　あいつに困った恋愛を押し付けてきた
お前を利用して　お前の勝利を踏み台に栄冠を手にしようとしたんだ
長い間　周りの奴らの食い物にされてた
一緒にビール飲んで乾杯なんてしやがって
でも違うキャリアを選んだんだ
札束と名声を手にした瞬間　奴らは戸惑った
おっして仲間の一人があいつを背後から撃った
典型的な黒人の一生だな

[Hook x2]

ブラック・メイビーについて俺達が語るとき
俺達は有色人種が直面してる状況について語ってるんだ
黒人だから背負わなきゃいけない障害や対立
それは必ずしも他の人種からもたらされるわけじゃなくて
自分自身から生じる時もある
自分の発想から出ちまうものもあるだろう
（肌の色のせいで）色眼鏡で見られたり
嘲笑されたり、蔑まれたり
強くなれ、とか言われたり
自分自身であることの辛さ
本来の姿であることの難しさ
ブラック・メイビー
ブラック・メイビー