就職には意外と強い学問です
地理学は様々な学問と有機的に結びつくことで、私たちが住んでいる
「空間」を見つめ、研究を深めていく学問ですので、非常に視野の広い学問
と言えるでしょう。そのことから、どんな職種に生かすこともできるのです。
ここで例として、地理学を学んだことが力に成り得る職種を挙げておきます。
公務員…農林水産や国土交通をはじめとして、地域活性や社会現象の
対応政策などに関わる担当として、地元密着型から国政に
関わることまで、お役に立つことが可能です。
観光業…観光業そのものには「観光学」という学問が誕生していますが、
観光学だけではやはり観光業を支えることは難しく、地理学と
観光学が協力することで、より観光業を発展させることが可能
であると言えるでしょう。また、旅行という視点でなくても、
様々な立場から地域振興の役に立つことができます。
教 員…学校の先生も大きな選択肢と言えるでしょう。
教育学部にも地理学を学ぶ機会はありますが、教育学的な
視点だけでなく、地理学という専門分野にのめり込んだ人材も
現場では必要とされています。
また、人文地理的側面だけでなく、自然地理の側面からも地表を
みる視点を養っていることで、防災学習というテーマに関しても
教育の現場で生かすことができます。
総合職…地理学では、地域に密着した形でありつつも、経済学の考え方や
地域活性化のヒント、災害防止としての土地を見る目を養う機会が
多いため、営業職では大学で身につけた能力も戦力となります。
また、近年は業界を問わずパソコンなどの情報機器のスキルが
問われることがありますが、地理学は文系の中でも情報機器への
依存度が高いために、知らずと情報機器を使いこなせるように
なっていることが多く、就職活動では有利に働くことがあります。
これまで卒業された先輩方の就職先を見てみると、院に進学され、各地の大学で
教鞭を振っておられる先輩を除いた主な職種も、公務員の一般職、学校教員、
新聞記者、観光業界、IT業界、銀行員、自動車関連企業、物流関連と多様です。
以上の点を考えてみると、地理学は「社会に出てからも使える学問」である
“実学”と言うことができるかもしれません。
最終更新:2009年07月14日 01:09