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第3次スーパーロボット大戦 - (2012/09/27 (木) 01:22:08) の1つ前との変更点

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*第3次スーパーロボット大戦 【だいさんじすーぱーろぼっとたいせん】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B000068HOO)|&image(3sr-play.jpg,http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=1376&file=3sr-play.jpg,width=160)| |対応機種|スーパーファミコン|~|~| |メディア|12MbitROMカートリッジ|~|~| |発売元|バンプレスト|~|~| |開発元|ウィンキーソフト|~|~| |発売日|1993年7月23日|~|~| |定価|9,800円(税抜)|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/287.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『スーパーロボット大戦』シリーズの3作目にあたり、スパロボの基礎を築いた『第2次』からストーリーの繋がる続編である。舞台は第2次でビアン博士の危惧した通り、後にインスペクターと称される異星人による地球侵攻が勃発、それにDC残党も交えた三つ巴の戦いを描いた作品。~ 本ページではあくまでもSFC版におけるシステムやゲームバランスについて記載していくため、[[コンプリートボックス版>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/1250.html]]についてはそちらを参照願いたい。 #region(参戦作品一覧) ★マークは新規参戦作品。 -マジンガーZ -グレートマジンガー(主人公の剣鉄也は本作が初出演) -UFOロボ グレンダイザー -ゲッターロボ -ゲッターロボG -機動戦士ガンダム -★機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 -★機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY -機動戦士Zガンダム -機動戦士ガンダムZZ -機動戦士ガンダム 逆襲のシャア -機動戦士ガンダムF91 -★無敵鋼人ダイターン3 -★超電磁ロボ コン・バトラーV -★勇者ライディーン -バンプレストオリジナル #endregion **システムの変更・追加点 後のスパロボで基本となるシステムの礎の多くがこの『第3次』で生み出される。 -''複雑化した武器のパラメータ'' --前作では地形適応、射程、威力しかパラメータがなかったが、今作で消費EN、段数、必要気力等現在で使用されているパラメーターのほとんどが追加されより武器の特徴が出るようになった。 -''パワーアップという概念の登場'' --前作のショップは廃止され、本作からユニットの限界反応、装甲、EN、HPを資金を使って伸ばすことが出来る様になった。次作からは「ユニット改造」と言う名になり「改造」というスパロボの基本システムの先駆けである。 -''気力というパラメータの登場'' --パイロットのステータスとして「気力」が追加された。100が基本値で上限は200、気力を100で割った倍率が攻撃力と防御力に掛かる、またスーパーロボットの武器は気力が一定値以上でないと使用できないものが多い。~ シナリオ開始時は100で攻撃を命中させたり、逆にダメージを受けると+1、敵を撃墜すると+5、戦艦での補給や補給コマンドを受けると-5されていく。 -''精神コマンド体系の整理'' --「気合」,「熱血」,「必中」,「閃き」,「加速」,「ド根性」,「幸運」,「補給」等現在まで通じる精神コマンドに近いラインナップが出揃い、また効果も現在のそれに近いものに整理された。 -''ダメージ計算'' --武器の攻撃力+パイロットの攻撃力というシンプルなものであり、パイロットのレベルアップによって攻撃力が増大していく。この為、威力の低いバルカンでもパイロット次第で十分なダメージを与える。~ 基本的に攻撃力はスーパー系が高く、ガンダム系が低い。 ---ガンダム系の中ではジュドー、コウの攻撃力が比較的高い。 -''その他'' --パイロットを入れ替える「のりかえ」ができるようになった。同シリーズの機体(UCガンダムシリーズやマジンガーシリーズなど)であれば乗り換えが可能。 --一部のユニットを破棄することができるようになった。破棄した場合はそのユニットに設定された分の資金が手に入る。 --前作の再攻撃に代わり、パイロットが特定のLvに達すると二回行動が可能になった。敵にも設定されているので終盤の敵はほぼ全員が二回行動してくる。 **評価点 -''グラフィック・演出'' --プラットフォームがスーパーファミコンに移り、ROM容量の増大に伴い戦闘シーンの背景、ロボットの動きに見られる様にビジュアル面は大幅に進化。 --ゲッターロボやコン・バトラーVの合体デモも拡大縮小機能をフルに使ったことで迫力満点になりファンを沸かせた。 --他にライディーンのゴッドバードなど小さいながらも初めてカットイン演出が入ったのは特筆点である。 --BGMもSFCになったことにより版権・オリジナル共によりパワーアップしておりプレイヤーの気分を高めてくれる。 ---また前作ではタイトルBGMと同じ曲だったサイバスターはこれが正式なテーマソングになり、後には「熱風!疾風!サイバスター」と曲名や歌詞も付いた。 ---残念なのはガンダム勢の曲は「さっそうたるシャア」のみでマジンガー勢の曲は「マジンガーZ」((前作のグレンダイザーのBGMは「とべ!グレンダイザー」が使われていた。))に統一されてしまった点。 -''シナリオ・ボリューム'' --本作はDC戦争後ザビ家が総帥となり、再組織化されたDC残党とロンドベルの争いの最中、地球侵攻を目論む異星人が争いに加わり三者三様の思惑が交錯する重厚な物語。 --ロンドベルはどちらと手を組んでどちらと戦うかをプレイヤーの選択肢で選び、大まかに3つの分岐に別れるマルチシナリオシステム。分岐をひっくるめると全62話というボリュームの多さ。 --近年では大体共通ルートから部隊を分けて、いずれかのルートを通り、共通ルートに戻るシンプルな分岐パターンがおなじみだが、本作ではルート選択のほか、特定シナリオの通過や経過ターン数を条件にするなど分岐点やパターンが豊富で複雑になっている。 --前作では顔見せ程度の出番だったバンプレオリジナルの魔装機神もシナリオに食い込み、マサキとシュウの決着が描かれた。またヒロインのリューネが初登場(ただし加入は条件付き)した。 -''厳し目でやり応えのあるゲームバランス'' --今作は基本的に「敵寄りのゲームバランス」であり味方ユニットの性能に比べて敵のスペックは圧倒的に高い。単なる雑魚敵でも性能的に上であり、有名なパイロットの乗るユニットとなるとHP、火力、射程、運動性あらゆる面でスバ抜けている。 ---前半では敵パイロット、ユニットがいきなり強化される「うわさの破嵐万丈」、「宇宙へ」が有名な山場であり、終盤は高命中率を誇るファンネル持ちやボス級のMAを大量に投入してくるシナリオが目白押しである。 ---中でも中盤から登場する四天王は驚異的なスペックと共に専用曲「Violent Battle」が恐怖感を醸し出している。 --プレイヤーはその様な状況で敵の次ターンにおける行動や射程を読み、有効な精神コマンドを駆使すれば必ず突破出来る絶妙なバランスであり、ステージを乗り越えた時の達成感は格別である。 ---打開に大きな助けになるのが気力上限が200、高い威力と攻撃範囲を誇るmap兵器((マニュアルに書いてないが、本作のmap兵器は無属性なためビーム吸収などで防がれることが無い。よってパイロットが二回行動が可能になると非常に強力。またサイバスターの味方に被害無し・広範囲と使い勝手抜群のmap兵器サイフラッシュは攻略の要。))、高命中率・射程を誇るファンネル搭載機、「補給装置」が使えるユニット((上記の通り、補給による気力の減少は5で済むためmap兵器が撃ち放題。))或いは精神コマンドで「補給」を行うことが出来るパイロット((こちらは気力減少無しで対象に隣接しなくても補給を行えるので非常に便利。習得するパイロットは桜野マリ等限られているので育成しておきたい。))である。 #region(更に、隠し面とそこに待ち受ける伝説的なユニット) -''最終面の次の面である「ラグナロク」の存在'' --今作では表向きの最終面である「ラスト・バトル」までの総ターン数が419以内でクリア時にグランゾンを出撃させていると、味方のグランゾンがネオ・グランゾンになって敵として立ちはだかる。 ---SFC版は普通にプレイしていれば条件を満たすのは容易。コンプリートボックスでは条件がやや厳しくなった。 --敵はネオ・グランゾン及びヴァルシオンが2体。圧倒的なのは1600を誇る装甲、高いHP、縮退砲、MAP兵器のビッグバンウェーブであり、また多数の敵相手に気力を稼ぐという定石も使えない中どうやって高い気力を確保するかが問題になる。 ---今なお、スパロボシリーズでも最強クラスのボスと謡われており、古参からのスパロボファンの間ではカリスマ的存在である。 ---以降の作品でもネオ・グランゾンはちょくちょく登場してきているが、後作になるにつれて弱体化していくことになる。 #endregion **問題点 -''オートでの反撃について'' --敵に攻撃された時は後のシリーズの様な反撃命令が無く、大まかな「命令」に沿ってAIが反撃、防御(受けるダメージ半減)、回避(被弾確率を半減)を選択する。 ---AIの選択は大層アバウトで防御が一定値に達していないユニットは大抵回避を選択する。例え、回避を選択しても敵の攻撃が100%命中する状況でも。 ---反撃する時もとにかく威力と命中率の大きい武器を選ぶので、ENを大量に消費する武器でも平気で浪費する。 --次作のEXではAIの防御、回避の選び方の面で改善し、『第4次』からは敵に攻撃された時逐次反撃命令が出せる様になった。 -''命中率が表示された時にキャンセルができない'' --命中回避に不安が残っていてもそのまま攻撃するしかない。あらかじめ予測を立てながら事前に精神コマンドを使っていく必要がある。 -''サブパイロットの存在'' --合体するとメインパイロットの精神しか使用できない。そのお陰でコン・バトラーが非常に扱い辛い機体になってしまった。 --唯一、ゲッターロボのみ変形することで3人分の精神を使用可能、これによりゲッターがゲームを通してズバ抜けて強力なエース的存在である。 --次作のEXからはサブパイロットの精神コマンドも自由に使用可能になった。 -''Iフィールドが強すぎる'' --今作のIフィールドは「''ビーム完全無効化''」という効果であった。そのため、遠距離武器がビームライフルしかないジ・Oなどは、νガンダムなどをぶつけるとノーダメージで倒せてしまう。 -''改造の引き継ぎがない'' --マジンガーZ、GP-01、ゲッターロボは、ゲーム中にパワーアップが行われるが、実際は「別ユニットに交換」という扱いになっている為、''ユニット改造は初期化される''。 -''新規参戦作の扱い'' --コンバトラーVとライディーンは、原作再現イベントは初登場のマップだけで済まされている。敵のガルーダ将軍はパッケージイラストにも出ているのだが。またプリンス・シャーキンの肌が肌色になっており、以後のシリーズにも受け継がれている。 --ダイターン3に至っては敵勢力が誰1人登場せず、「いるだけ参戦」となっている。一応、終盤はルート次第でオリジナルキャラとのイベントがある。 ---ただダイターン3は後のシリーズでも敵であるメガノイドが登場しないことが多い。主人公の万丈自体はストーリーに多く絡むので空気にはならないが。 --初出演となったグレートマジンガーの剣鉄也は能力は高いが何故か宇宙での適正が低い為、後半は宇宙戦がメインになることもあってマリアやひかるにパイロットの座を奪われてしまうことも。EXではこれがネタにされている。 ---なお前作は甲児がマジンガーZから乗り換えだったため登場できなかったことに批判が多かったからか甲児が「前回、鉄也さんが出てこないせいで、オレにもんくいうやつが、いっぱいいたんだぜ。オレだって一度はグレートにのったことあるのによ!!」とメタな発言をする。 -''その他'' --グレンダイザーと合体できるドリルスペイザーとマリンスペイザーは、登場が遅い上、入手直後に舞台が宇宙になる為、ほぼ使い道がない。 --前作で味方だったミネルバXが敵として量産されて登場する。しかも兜甲児は''あっさり説得を諦める''。 --前作で敵だったクェスとレコアが''何食わぬ顔をして味方として登場する''。この点は『[[第2次G>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/610.html]]』やPS版でフォローが入ったが。 **総括 多くの面において今のスパロボシリーズの礎を作り上げたともいえる作品であり、ビジュアル面での「キャラゲー」,「魅せゲー」としての地位を確立した功績は大きい。~ 同時に、絶妙かつやりごたえのあるゲームバランスやストーリの分岐等で何度でも楽しめる様にコアゲーマー向けの配慮も見せた名作。理不尽なほど難しいという訳ではないので、たまには高難度のスパロボをプレイしてみたい人におススメできる一作である。 **余談 -本作から主人公が登場する予定だったが、容量不足でカットされてしまった。 --これは『スーパーロボット大戦EX』で実現し、『第4次スーパーロボット大戦』からはプレイヤー自身の主人公が登場するようになった。 -本作は『第2次スーパーロボット大戦』の続編だが、開発に関しては先にウィンキーソフトが関わった『ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス』を下敷きとしている。 --そのためマサキがサイバスターの説明をする際「確かヒーロー戦記で…」と言う台詞がある。また敵モビルアーマーのグラフィックはヒーロー戦記からの流用となっている。
*第3次スーパーロボット大戦 【だいさんじすーぱーろぼっとたいせん】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B000068HOO)|&image(3sr-play.jpg,http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=1376&file=3sr-play.jpg,width=160)| |対応機種|スーパーファミコン|~|~| |メディア|12MbitROMカートリッジ|~|~| |発売元|バンプレスト|~|~| |開発元|ウィンキーソフト|~|~| |発売日|1993年7月23日|~|~| |定価|9,800円(税抜)|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/287.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『スーパーロボット大戦』シリーズの3作目にあたり、スパロボの基礎を築いた『第2次』からストーリーの繋がる続編である。舞台は第2次でビアン博士の危惧した通り、後にインスペクターと称される異星人による地球侵攻が勃発、それにDC残党も交えた三つ巴の戦いを描いた作品。~ 本ページではあくまでもSFC版におけるシステムやゲームバランスについて記載していくため、[[コンプリートボックス版>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/1250.html]]についてはそちらを参照願いたい。 #region(参戦作品一覧) ★マークは新規参戦作品。 -マジンガーZ -グレートマジンガー(主人公の剣鉄也は本作が初出演) -UFOロボ グレンダイザー -ゲッターロボ -ゲッターロボG -機動戦士ガンダム -★機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 -★機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY -機動戦士Zガンダム -機動戦士ガンダムZZ -機動戦士ガンダム 逆襲のシャア -機動戦士ガンダムF91 -★無敵鋼人ダイターン3 -★超電磁ロボ コン・バトラーV -★勇者ライディーン -バンプレストオリジナル #endregion **システムの変更・追加点 後のスパロボで基本となるシステムの礎の多くがこの『第3次』で生み出される。 -''複雑化した武器のパラメータ'' --前作では地形適応、射程、威力しかパラメータがなかったが、今作で消費EN、段数、必要気力等現在で使用されているパラメーターのほとんどが追加されより武器の特徴が出るようになった。 -''パワーアップという概念の登場'' --前作のショップは廃止され、本作からユニットの限界反応、装甲、EN、HPを資金を使って伸ばすことが出来る様になった。次作からは「ユニット改造」と言う名になり「改造」というスパロボの基本システムの先駆けである。 -''気力というパラメータの登場'' --パイロットのステータスとして「気力」が追加された。100が基本値で上限は200、気力を100で割った倍率が攻撃力と防御力に掛かる、またスーパーロボットの武器は気力が一定値以上でないと使用できないものが多い。~ シナリオ開始時は100で攻撃を命中させたり、逆にダメージを受けると+1、敵を撃墜すると+5、戦艦での補給や補給コマンドを受けると-5されていく。 -''精神コマンド体系の整理'' --「気合」,「熱血」,「必中」,「閃き」,「加速」,「ド根性」,「幸運」,「補給」等現在まで通じる精神コマンドに近いラインナップが出揃い、また効果も現在のそれに近いものに整理された。 -''ダメージ計算'' --武器の攻撃力+パイロットの攻撃力というシンプルなものであり、パイロットのレベルアップによって攻撃力が増大していく。この為、威力の低いバルカンでもパイロット次第で十分なダメージを与える。~ 基本的に攻撃力はスーパー系が高く、ガンダム系が低い。 ---ガンダム系の中ではジュドー、コウの攻撃力が比較的高い。 -''その他'' --パイロットを入れ替える「のりかえ」ができるようになった。同シリーズの機体(UCガンダムシリーズやマジンガーシリーズなど)であれば乗り換えが可能。 --一部のユニットを破棄することができるようになった。破棄した場合はそのユニットに設定された分の資金が手に入る。 --前作の再攻撃に代わり、パイロットが特定のLvに達すると二回行動が可能になった。敵にも設定されているので終盤の敵はほぼ全員が二回行動してくる。 **評価点 -''グラフィック・演出'' --プラットフォームがスーパーファミコンに移り、ROM容量の増大に伴い戦闘シーンの背景、ロボットの動きに見られる様にビジュアル面は大幅に進化。 --ゲッターロボやコン・バトラーVの合体デモも拡大縮小機能をフルに使ったことで迫力満点になりファンを沸かせた。 --他にライディーンのゴッドバードなど小さいながらも初めてカットイン演出が入ったのは特筆点である。 --BGMもSFCになったことにより版権・オリジナル共によりパワーアップしておりプレイヤーの気分を高めてくれる。 ---また前作ではタイトルBGMと同じ曲だったサイバスターはこれが正式なテーマソングになり、後には「熱風!疾風!サイバスター」と曲名や歌詞も付いた。 ---残念なのはガンダム勢の曲は「さっそうたるシャア」のみでマジンガー勢の曲は「マジンガーZ」((前作のグレンダイザーのBGMは「とべ!グレンダイザー」が使われていた。))に統一されてしまった点。 -''シナリオ・ボリューム'' --本作はDC戦争後ザビ家が総帥となり、再組織化されたDC残党とロンドベルの争いの最中、地球侵攻を目論む異星人が争いに加わり三者三様の思惑が交錯する重厚な物語。 --ロンドベルはどちらと手を組んでどちらと戦うかをプレイヤーの選択肢で選び、大まかに3つの分岐に別れるマルチシナリオシステム。分岐をひっくるめると全62話というボリュームの多さ。 --近年では大体共通ルートから部隊を分けて、いずれかのルートを通り、共通ルートに戻るシンプルな分岐パターンがおなじみだが、本作ではルート選択のほか、特定シナリオの通過や経過ターン数を条件にするなど分岐点やパターンが豊富で複雑になっている。 --前作では顔見せ程度の出番だったバンプレオリジナルの魔装機神もシナリオに食い込み、マサキとシュウの決着が描かれた。またヒロインのリューネが初登場(ただし加入は条件付き)した。 -''厳し目でやり応えのあるゲームバランス'' --今作は基本的に「敵寄りのゲームバランス」であり味方ユニットの性能に比べて敵のスペックは圧倒的に高い。単なる雑魚敵でも性能的に上であり、有名なパイロットの乗るユニットとなるとHP、火力、射程、運動性あらゆる面でスバ抜けている。 ---前半では敵パイロット、ユニットがいきなり強化される「うわさの破嵐万丈」、「宇宙へ」が有名な山場であり、終盤は高命中率を誇るファンネル持ちやボス級のMAを大量に投入してくるシナリオが目白押しである。 ---中でも中盤から登場する四天王は驚異的なスペックと共に専用曲「Violent Battle」が恐怖感を醸し出している。 --プレイヤーはその様な状況で敵の次ターンにおける行動や射程を読み、有効な精神コマンドを駆使すれば必ず突破出来る絶妙なバランスであり、ステージを乗り越えた時の達成感は格別である。 ---打開に大きな助けになるのが気力上限が200、高い威力と攻撃範囲を誇るmap兵器((マニュアルに書いてないが、本作のmap兵器は無属性なためビーム吸収などで防がれることが無い。よってパイロットが二回行動が可能になると非常に強力。またサイバスターの味方に被害無し・広範囲と使い勝手抜群のmap兵器サイフラッシュは攻略の要。))、高命中率・射程を誇るファンネル搭載機、「補給装置」が使えるユニット((上記の通り、補給による気力の減少は5で済むためmap兵器が撃ち放題。))或いは精神コマンドで「補給」を行うことが出来るパイロット((こちらは気力減少無しで対象に隣接しなくても補給を行えるので非常に便利。習得するパイロットは桜野マリ等限られているので育成しておきたい。))である。 #region(更に、隠し面とそこに待ち受ける伝説的なユニット) -''最終面の次の面である「ラグナロク」の存在'' --今作では表向きの最終面である「ラスト・バトル」までの総ターン数が419以内でクリア時にグランゾンを出撃させていると、味方のグランゾンがネオ・グランゾンになって敵として立ちはだかる。 ---SFC版は普通にプレイしていれば条件を満たすのは容易。コンプリートボックスでは条件がやや厳しくなった。 --敵はネオ・グランゾン及びヴァルシオンが2体。圧倒的なのは1600を誇る装甲、高いHP、縮退砲、MAP兵器のビッグバンウェーブであり、また多数の敵相手に気力を稼ぐという定石も使えない中どうやって高い気力を確保するかが問題になる。 ---今なお、スパロボシリーズでも最強クラスのボスと謡われており、古参からのスパロボファンの間ではカリスマ的存在である。 ---以降の作品でもネオ・グランゾンはちょくちょく登場してきているが、後作になるにつれて弱体化していくことになる。 #endregion **問題点 -''オートでの反撃について'' --敵に攻撃された時は後のシリーズの様な反撃命令が無く、大まかな「命令」に沿ってAIが反撃、防御(受けるダメージ半減)、回避(被弾確率を半減)を選択する。 ---AIの選択は大層アバウトで防御が一定値に達していないユニットは大抵回避を選択する。例え、回避を選択しても敵の攻撃が100%命中する状況でも。 ---反撃する時もとにかく威力と命中率の大きい武器を選ぶので、ENを大量に消費する武器でも平気で浪費する。 --次作のEXではAIの防御、回避の選び方の面で改善し、『第4次』からは敵に攻撃された時逐次反撃命令が出せる様になった。 -''命中率が表示された時にキャンセルができない'' --命中回避に不安が残っていてもそのまま攻撃するしかない。あらかじめ予測を立てながら事前に精神コマンドを使っていく必要がある。 -''サブパイロットの存在'' --合体するとメインパイロットの精神しか使用できない。そのお陰でコン・バトラーが非常に扱い辛い機体になってしまった。 --唯一、ゲッターロボのみ変形することで3人分の精神を使用可能、これによりゲッターがゲームを通してズバ抜けて強力なエース的存在である。 --次作のEXからはサブパイロットの精神コマンドも自由に使用可能になった。 -''Iフィールドが強すぎる'' --今作のIフィールドは「''ビーム完全無効化''」という効果であった。そのため、遠距離武器がビームライフルしかないジ・Oなどは、νガンダムなどをぶつけるとノーダメージで倒せてしまう。 -''改造の引き継ぎがない'' --マジンガーZ、GP-01、ゲッターロボは、ゲーム中にパワーアップが行われるが、実際は「別ユニットに交換」という扱いになっている為、''ユニット改造は初期化される''。 -''新規参戦作の扱い'' --コンバトラーVとライディーンは、原作再現イベントは初登場のマップだけで済まされている。敵のガルーダ将軍はパッケージイラストにも出ているのだが。またプリンス・シャーキンの肌が肌色になっており、以後のシリーズにも受け継がれている。 --ダイターン3に至っては敵勢力が誰1人登場せず、「いるだけ参戦」となっている。一応、終盤はルート次第でオリジナルキャラとのイベントがある。 ---ただダイターン3は後のシリーズでも敵であるメガノイドが登場しないことが多い。主人公の万丈自体はストーリーに多く絡むので空気にはならないが。 --初出演となったグレートマジンガーの剣鉄也は能力は高いが何故か宇宙での適正が低い為、後半は宇宙戦がメインになることもあってマリアやひかるにパイロットの座を奪われてしまうことも。EXではこれがネタにされている。 ---なお前作は甲児がマジンガーZから乗り換えだったため登場できなかったことに批判が多かったからか甲児が「前回、鉄也さんが出てこないせいで、オレにもんくいうやつが、いっぱいいたんだぜ。オレだって一度はグレートにのったことあるのによ!!」と発言する。 -''その他'' --グレンダイザーと合体できるドリルスペイザーとマリンスペイザーは、登場が遅い上、入手直後に舞台が宇宙になる為、ほぼ使い道がない。 --前作で味方だったミネルバXが敵として量産されて登場する。しかも兜甲児は''あっさり説得を諦める''。 --前作で敵だったクェスとレコアが''何食わぬ顔をして味方として登場する''。この点は『[[第2次G>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/610.html]]』やPS版でフォローが入ったが。 **総括 多くの面において今のスパロボシリーズの礎を作り上げたともいえる作品であり、ビジュアル面での「キャラゲー」,「魅せゲー」としての地位を確立した功績は大きい。~ 同時に、絶妙かつやりごたえのあるゲームバランスやストーリの分岐等で何度でも楽しめる様にコアゲーマー向けの配慮も見せた名作。理不尽なほど難しいという訳ではないので、たまには高難度のスパロボをプレイしてみたい人におススメできる一作である。 **余談 -本作から主人公が登場する予定だったが、容量不足でカットされてしまった。 --これは『スーパーロボット大戦EX』で実現し、『第4次スーパーロボット大戦』からはプレイヤーの分身である主人公が登場するようになった。 -本作は『第2次スーパーロボット大戦』の続編だが、開発に関しては先にウィンキーソフトが関わった『ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス』を下敷きとしている。 --そのためマサキがサイバスターの説明をする際「確かヒーロー戦記で…」と言う台詞がある。また敵モビルアーマーのグラフィックはヒーロー戦記からの流用となっている。

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