「タイムボカンシリーズ ボカンと一発!ドロンボー/ボカンですよ」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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|>|CENTER:&size(15){ドクロベエ様からのお知らせです!}|
|&image(dokurobe.jpg)|&size(20){このページではシステムに共通点の多い『ボカンと一発!ドロンボー』と『ボカンですよ』両方を紹介しているべぇ~。&br()最後まで読まないとお仕置きだべぇ~。}|
|>|CENTER:&size(15){ドクロベエ様からのお知らせでした!}|
*タイムボカンシリーズ ボカンと一発!ドロンボー
【たいむぼかんしりーず ぼかんといっぱつ!どろんぼー】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B000069TJC)|&amazon(B000069TJH)|
|対応機種|プレイステーション&br()【完璧版】セガサターン|~|~|
|発売元|バンプレスト|~|~|
|開発元|バンプレ企画・イレブン|~|~|
|発売日|1996年11月29日&br()【完璧版】1997年9月25日|~|~|
|定価|6,090円|~|~|
|プレイ人数|1~2人|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[タイムボカンゲームリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1453.html]]''|
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CENTER:&size(20){やっと出ました''ヤットデタ''!}~
CENTER:&size(20){誰の''オタスケ''も借りずにあの三人組が}~
CENTER:&size(20){''ゼンダマ''の奴等を叩きのめして''ボカン''と''イッパツ''!}~
CENTER:&size(20){''ヤッタ''ね!主役の座は''イタダキ''だぁ!}
CENTER:(パッケージ裏より)
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#contents()
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**「ねぇ、ボヤッキー? このゲームの概要はどんな感じだい?」
-タイムボカンシリーズの影の主役(?)、悪玉トリオをメインとした作品。
--しかもジャンルはシューティング。普通キャラゲーのスタイルとしてはまず選ばれない代物であり、この時点で本作はキャラゲー史上においてかなり特異な立ち位置にある。
---「キャラゲーでありながらシューティング」と不安要素の極めて多い作品であるが、その実態はキャラゲーとしてもシューティングとしても極めてハイクオリティな良作である。
--- 実際バンプレストは「キャラゲーでありながらシューティング」である「SDガンダム ネオバトリング」の出来が散々、「マジンガーZ」も今ひとつであったため、これに対しても不安を抱かずにいられないのは仕方のないことかもしれない。
----
**「今週の特徴~」
-ちょっと珍しい陸戦型縦シューティング。自機となるのは、各作品で悪玉トリオが自身のメカのベースとして用いていたマシン群(例えば初代タイムボカンならタイムガイコッツが相当する)。
--見た目は昔のまま(オープニングでドロンジョーが突っ込んでいる)だがボヤッキー曰く、「最新メカを内蔵したウルトラハイテクマシン」らしい。実際パワーアップを重ねることで単機で善玉メカともガチでやりあえる超火力を身につけられる。
--特徴的なのは最初に選んだ機体で最後まで行くことが多いシューティングには珍しく、1ステージごとに機体変更が挟まれること。この際パワーアップがすべて外れるが、同時にシールドも全回復する。
---直前のステージで選んだ機体は「整備中」となり選択不可になる。このため機体変更は強制的なものとなる。以下各機体の解説。
-タイムガイコッツ(タイムボカン)
--黄色いドクロ型をした球状の機体。バランスの取れた能力値を持つ。
--一方でショットは前方の狭い範囲にすべての攻撃が集中するピーキーな性能。雑魚の掃討が苦手な上、ボス戦でも相手の正面への位置取りが強要され、被弾率が高い。その分瞬間火力は高め。
-シャレコーベメカ(ゼンダマン)
--金色の頭飾りも雄雄しい赤いドクロ型メカ。機動力が低く、装甲に優れた重戦車型。
--最終レベルでの火炎放射は最大射程が画面半分ほどなので、敵に接近して撃つ必要がある。リスクがある分、貫通性能を持ち破壊力は高い。また斜め45度に火矢を放つためカバーできる範囲は意外に広い。
-アンドロメダマ号(オタスケマン)
--鳥型のメカ。原作では宇宙戦艦と言われるほどの悪玉メカでもトップクラスの巨体を誇るマシーンだが、今回は他のメカと同じサイズ。元が戦艦のためか、鳥型なのに優れているのは機動力より防御力というややこしい性能。
--タイムガイコッツとは逆に全機体屈指の広範囲攻撃を持つ。前方180度ほぼ全てをカバーできる反面、貫通性能を持つ攻撃が最終レベルでも画面内に一発しか出せないなどボス戦では火力不足に悩まされる。
-タイムラクーダ(ヤットデタマン)
--長い脚を持つラクダ型メカ。どちらかと言えば装甲が厚い。
--実は実際のパラメーター以上に防御は堅い。前方に装備され広範囲にガラクタをばらまくタイムナガモチに敵弾打消し効果があるためである。前後45度にサブショットも放たれるので広範囲を攻撃でき、初心者にも扱いやすい。
-シャレコーベバギー(逆転イッパツマン)
--3輪のバギー。かぼちゃタイヤの走破力は見た目以上で屈指の機動力を持つ。
--シャレコーベメカと効果範囲が似るが、こちらは前方に大きく広がるリップルリングと、連射は効かないが貫通性能を持つ回転ノコギリというバランスのとれた組み合わせ。
-デンデンメカ(イタダキマン)
--デンデンムシ型の外見に反し装甲だけでなく機動力にも優れた優秀な機体。
--ショットは妖怪メカのオプションが増えていくだけという地味な見た目だが、クセは少なく基本性能も高いため扱いやすい。
以下の機体はステージ3クリア後にボヤッキーが開発するオリジナル機体である。
-ドロンジョカー
--ドロンジョの顔を模した機体。ミニ四駆とか言うな。性能はバランス型だが高水準。
--前方へのマシンガンと、一度周囲にとどまった後高速で直進する貫通ミサイルが武器。マシンガンは周囲に空薬莢がばらまかれるなど&strike(){無駄に}作りこんである。
-ボヤッキーカー
--ボヤッキーの顔を模した機体。F1カーのような形で元のイメージを覆すぐらいカッコよく仕上がっている。見た目通り最速だが、紙装甲。
--武装は''前方への極太レーザー(及び敵弾を防ぐヒゲシールド)のみ''というシューティング界でもあまり類例のない特異なもの。見た目のインパクトはすさまじいが、意外に連射が効き機動性の高さから撃ち逃げもしやすく扱いやすい。最強機体候補にも度々上がるほどである。
-トンズラーカー
--トンズラーの顔を模した機体。割とイメージ通りの無骨な四輪車で、性能も見た目通りの鈍足重装甲。
--怒涛の誘導ミサイル連打でかなりの火力を誇る。ボヤッキーカーと並び最強機体と言われることもある。
-全7ステージ。基本的には各ステージごとにモチーフとなった作品が一つ存在する。
-ショットは完全フルオート。ボタン押しっぱなしで自動連射される。
--パワーアップはドロンボーマークを取得することで、メインショットが最大4段階まで強化される。その他のパワーアップ(オプションなど)は存在しない。
---ヤッターマンマークを取ってしまうと一段階パワーダウン。逆にこれ以外にパワーダウンする要因はない。
-シールドシステムを採用している。このためシューティングとしては自機はかなり頑丈な部類に入る。
--シールドがゼロの状態で被弾するとアウト。クレジットが残っていればパワーアップは全てそのままでその場復活できる。
-2人同時プレイが可能。
--基本的にメリットが多いが、「パワーアップアイテムが取り合いになる」「前のステージで相方が選んだ機体も整備中になる」というデメリットもある。
---一人プレイでも中途乱入が可能。ただし、機体は自動で選ばれる。
-各機体はドクロ爆弾という物騒な代物を搭載している。
--一般的なシューティングにおけるボムに相当する…''わけではない''。
--なんとこのドクロ爆弾、使用制限が''一切ない''。タイトルに恥じぬボカンプレイが可能である。
---ただ、リスクも当然ある。使用には「装填→待機→射出」という過程を経る必要があるのだが、「待機」中に敵の攻撃を一発でももらうと、爆弾が引火し機体は爆発、チャリンコで脱出する羽目になる。
---チャリンコは非常に弱い。武装は貧弱なバルカンのみで、パイロットはむき出しなので耐久力は強制的にゼロ。早急に復帰アイテムを獲得して元の状態に戻る必要がある。
---また当たり前だが、普通のボムのような敵弾打消し効果はない。
--機体ごとに「投下型」「射出型」の2種類が設定されている。一部ステージでは機体の種類に関わらず射出型になる。
---投下型は着弾までに若干の間があるが、どこに落としても爆発する。雑魚を一掃しやすい。
---射出型は弾速が速いが、敵に当たらなかった場合爆発せずにどこかに飛んで行ってしまう。的の大きいボス戦で強い。
-ローリングという緊急回避機能がある。
--左右に高速移動しつつ、敵弾を回避する。ただし、発動中は攻撃できないほか、ドクロ爆弾が待機中だとローリングが不可能になる。
-ドクロストーンを百個集めると、各機体は巨大メカに変身できる。
--ドクロストーンの残量がゼロになるまでだが、完全無敵、かつ圧倒的攻撃力を誇る非常に強力な状態。
---ドクロ爆弾で敵を倒すことでより多くのドクロストーンを入手できる。
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**「評価点で蹴散らしてやりまんね~ん」
-キャラゲーとしてのクオリティの高さ。
--まず、悪玉の声優は当時のまま。何分昔のアニメなので、これだけでも十分価値がある。
---特にボヤッキー(八奈見乗児)の台詞は本当に当時のまま。「''今週の山場~''」も「''ポチッとな~''」もフルボイスである。
--BGMの完成度も高い。
---基本的に道中ステージはモチーフとなった作品のエンディングテーマ(悪玉のテーマ)、ボス戦はオープニング(善玉のテーマ)のアレンジとなる。
---アレンジも絶妙で単品で聞いてもなかなかのもの。道中はヘッポコで味があるものが多いが、ボス戦では激しいアレンジのものが多い。特に「VSヤッターワン戦(ヤッターマンのオープニング)」を聞けば「赤い仮面に燃え上がる~」と闘志と当時の思い出が同時に燃え上がること間違いなし。
---欲を言うならば、ボーカル付きバージョンが無いのが少々残念ではある。
--善玉メカの行動パターンなども再現率が高い。
---ピンチに陥ると「メカの素」を投入されて「ビックリドッキリメカ」を召還してくるヤッターワン、セミモードとカブトムシモードを使い分けて攻撃してくるカブトゼミなど。
---ジャンルがジャンルなので、ミサイルや爆弾などの原作にはない攻撃手段も多いが、いずれも構造的に不自然ではない場所から発射してくるなど配慮されている。
--随所にアニメが挟まれるが、内容、画質ともに''当時のまま''。
---1996年(『るろうに剣心』や、『ドラゴンボールGT』が放映された年である)という時代を考えるとクオリティは恐ろしく低い。しかし本シリーズに限って言うならば、むしろ「当時のまま」というのは評価点となり得るのである。
--ストーリー上、悪玉たちは善玉に連戦連勝を重ねる。「俺の悪玉がこんなに強いわけがない」なんて思っている方もご安心を。オチは''お約束''である。
-シューティングとしても侮れない完成度を誇る。
--近年の弾幕系寄りではなく、どちらかと言えば古典的な「撃ちまくり」「避けまくり」「取りまくり」「''爆破しまくり''」が求められるタイプのシューティングである。
--難易度が先鋭化しがちなシューティングというジャンルにあって、初心者にもとっつきやすい難易度の稀有な作品である。
---自機の性能はかなり優秀。前述のシールドも相まって、緊急回避、ドクロ爆弾などを活用すれば初心者でも容易にクリアできる。
---かと言ってヌルゲーという訳ではない。敵の弾は弾数こそあまり多くないが、弾速、誘導性に優れており、少ない数で的確に殺しに来るような局面が多い。
---4段階の難易度調整が可能。最低難易度+クレジット9(最大数)ならばゴリ押しでもクリアできるが、最高難易度では熟練シューターも手を焼くレベル。また難易度でエンディングは若干変化する。
--パワーアップがミスしても外れないため、復帰が困難になることはあまりない。反面、クレジット増加ポイントはさほど多くはないため残機のみに頼るプレイは厳しい。
--使用可能な機体数は6機と縦シューとしてはかなりの大盤振る舞い。さらにステージ3クリアで悪玉トリオをモチーフにしたオリジナルの3機が追加されるため、合計9種類から選択が可能。
---いずれの機体も個性豊か。「一つの機体を連続使用できない」というシューティングとしては異色のシステムも、いい方向に働いている。
--2人同時プレイを行えばさらに盛り上がれる。このあたりパーティーゲームに近いノリもある。
--「ボムが使い放題」「1ステージごとに機体を変えなければならない」といったオリジナリティのあるシステムを採用していることも見逃せない。
---特にボムの使用制限がないことは、原作の雰囲気を再現するという意味があるし、簡単になりすぎないように現実的なペナルティも搭載されているなど、かなりよく練られている。
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**「ハッハッハッ、そこまでだドロンボー!」「正義のためにこのゲームの問題点を説明するわ!」
全体的なクオリティは高い。しかし細かいところで気になるポイントがないでもない。
-キャラゲーとしての問題点。
--「タイムボカン(初代)」と「イタダキマン」の扱いが悪い。
---「タイムボカン」はメカのみの登場であり、ほかの善玉にはある本人の登場演出がない。~
「イタダキマン」は「イッパツマン」の前座扱い。
--逆に「ヤッターマン」がかなり優遇されている。
---モチーフとしたステージが2つとほかの作品の2倍である。また悪玉トリオのデザインや名前もヤッターマン準拠。
---まぁこれは人気の違いを考えれば納得できるが。
--マシンの壊れ方がややエグイ。
---機械なのでグロではないが、愛着があったりするとキツイかもしれない。どうせなら跡形もなく吹っ飛ばしてくれた方がマシ、という感じの壊れ方をする。
---特にヤッターワン撃破時の''画面手前(つまりプレイヤーの方)を向いてぶっ飛んでくるヤッターワンの生首''は一周して笑えてくるレベル。
--善玉の声優がいない。
---悪玉の方はがこれでもか、というぐらい喋るので余計に気になる。
---これは後述の完璧版、および『ボカンですよ』で改善された。
--ちなみに、本作でのドクロベエは滝口順平氏ではなく代役で茶風林氏となっている。
---これも『ボカンですよ』で改善。
--また、ボヤッキーが時折口にする「今週の山場ー!」「今週の目玉ー!」は''彼のセリフではなく「オタスケマン」のセコビッチと「ヤットデタマン」のコケマツのセリフである''。
---ただし、三悪はシリーズによって同一人物であることを匂わせたりもしている点に注意。
-シューティングとしての問題点。
--全体的に難易度が大味。ドクロ爆弾が強力すぎて連打プレイが可能。
---デメリットのチャリンコも、発射可能になったら即座に打ち出すことでリスクを抑えられる。
---ただし、ボス戦ではリスクが高い。基本的にアイテムが出ないため、万が一チャリンコになるとクリアが非常に困難になってしまう。
--巨大メカ形態が扱いづらい。
---ドクロストーンを百個手に入れた瞬間に変身してしまう上に、ボス戦直前で無理矢理変身しても突入時には強制的に元に戻されてしまうため、肝心のボス戦で変身することが難しい。このためいまひとつ活用できないシステムになっている。
--この2点に関しては『ボカンですよ』で改善されている。
-かなり古いアニメにも関わらず、資料集などがついていない。
--出てくるマシンはかなり多彩なので、これらに関する解説などがあればファンにも、この作品から入ったシューターにもありがたかったのだが。
----
**「まとめだべぇ~」
凡百のキャラゲーかと思いきや、キャラクター、ゲーム性共に極めて良質なシューティングである。~
他のボカンシリーズは出来が今ひとつなものが多いので、余計にその感は強い。~
また敷居の低いシューティングゲームであることも重要。ボカンファンはもちろん、「シューティングって一度やってみたいけど、難しそうなやつが多いよなぁ…」という人にもおススメできる作品である。~
その後セガサターンで完璧版、及びプレイステーションで続編にあたる『ボカンですよ』が発売されている。
-完璧版はステージ、オープニングテーマ、善玉ボイスなどが追加されたまさに「完璧版」。
--OPテーマはタイムボカンシリーズでの曲を手がけてきた山本正之氏によるオリジナルテーマ。冒頭がオタスケマンのパロディになっているのが心憎い。途中で歴代作品の名前が出てくるが「イタダキマン」だけは主題歌から外された山本氏の遺恨が未だ残っているのか出てこない。((後にわだかまりが解けたのか、DVD-BOX購入特典として「イタダキマンの歌」を新たに書き起こしている。しかし、歌詞を見れば分かるが内容はイタダキマンとは全く関係ないオリジナルの歌詞であり、ここでも一悶着があった。))
『ボカンですよ』に関しては以下参照。
----
*タイムボカンシリーズ ボカンですよ
【たいむぼかんしりーず ぼかんですよ】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B000069TJJ)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|バンプレスト|~|
|開発元|バンプレ企画・イレブン|~|
|発売日|1998年3月12日|~|
|定価|6,090円|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
-『ボカンと一発~』の続編。
--システムはほぼ同じだが、多数の調整が施されている。
**「では、不肖私めが改善された点を説明していきましょう!」
-ドクロ爆弾とドクロストーンの仕様が改善された。
--ドクロ爆弾は抱えたまま一定時間が過ぎると「スーパードクロ爆弾」となり、より長時間攻撃できるようになった。
---スーパードクロ爆弾は非常に強力。通常のドクロ爆弾が弱体化したこともあり、うまく活用しなければならない。
---しかし持っていると移動速度が大幅に減少するなどのリスクもある。ドクロ爆弾を維持することのリスクとリターンをさらに考える必要性が生じた。
--ドクロストーンは50個集めるとストックが一個貯まり、この状態で変身ボタンを押すことで変身するように。
---任意のタイミングで使用できるので、ピンチの回避としての役割が高まった。一般的なシューティングにおけるボムに近い存在になったと言える。
-ステージは刷新。全てのステージが新規であり、ボスの攻撃手段などもまったく新しいものが追加されている。
--ほとんどのボスがローリングなしでは到底回避できない攻撃を放ってくるようになった。初見では「どうやってかわすの、コレ!?」と言いたくなるものが多いが、逆にローリングを使いこなせれば驚くほど簡単にかわせるようになる。
---「オタスケキンタ」などの動きが前作に比べて滑らかで人間的になっている。
-前述の通り善玉にもボイスがついている。また各ステージの名前が、原作のサブタイトルコールと同様に読み上げられるようになった。
--また「タイムボカン」も本人が登場するようになり、扱いが改善された。
---「タイムメカブトン」登場時の演出はファンならば感涙もの。床にゆがんだ時計が描かれており、この時計のカウントが12時になった瞬間、「ボカ~ン」と登場。それと同時にBGM(もちろんタイムボカンのOP)が始まるというニクい演出である。
--ラスボスは知る人ぞ知る「ヤッターワンFZ」。本作オリジナルと思っている人も多いが、1993年にリリースされたOVA、『タイムボカン王道復古』に登場するれっきとした公式メカである。
-スペシャルモードというモードが追加。
--特別なステージが2つ追加され、ストーリーもまったく異なる。
---1つ目の特別ステージは人気(?)キャラ、「おだてブタ」をモチーフにしたステージ。ある意味納得である。そして2つ目のスペシャルステージは…?
--本作では、前作で使用できた9種類の機体全てが初期から使用できるが、スペシャルモード限定でさらに隠し機体が追加される。
---さらに多くの機体はショットの性能が変化している。
-その他、シューティングとしての爽快感、メカの滑らかな動き、挿入アニメのまんまなクオリティなどは前作同様。
--今回は1ステージごとにアニメが挿入されるようになった。またノーマルモードとスペシャルモードでは内容が違う。
**「まだ問題点があるのかい? こ~の、スカポンタ~ン!」
-相変わらずのヤッターマン優遇。
--今回は、ヤッターマンステージは1ステージに減っている。その一方で他の作品は基本2作品合わせて1ステージとカウントされるようになっため、全体に対するヤッターマンの比率はあまり変わっていない。
---前述の通りヤッターマン以外の作品の扱いの格差が小さくなっているのが救いではあるが。
-ボリュームが減ってしまった。
--ノーマルモードが5ステージ、スペシャルモードがこれに2ステージプラス。前作は7ステージなので、ノーマルモードでは前作より短い。
---一応1ステージあたりはそれなりに長いので、体感のプレイ時間はそんなに変わらないのだが…。
--難易度が「ノーマルモード」「スペシャルモード」の2つのみに激減。
---ステージの数の減少よりこちらの方が問題だろう。スペシャルモードのステージをノーマルの難易度で遊ぶことができないのも痛い。
-セーブ機能がなくなってしまった。
--なんとメモリーカード未対応。プレイ中はハイスコアが常に表示されるが、意味がほぼない。
---念のために付け加えると、スコアエクステンドはあるため、スコアそのものが無意味なわけではない。
---それ以前にコンティニューするだけでスコアがゼロになってしまう謎の仕様がある。パワーアップはそのままなのでその代わりのペナルティであろうか。
--あまりスコア争いに熱くなるようなゲーム性ではないのが救いだろうか。
-一部微妙な扱いのメカがある。
--ヤッターワンが呼び出すビックリドッキリメカが悲しくなるほど弱体化。
---前作では複数の弾幕によりかなり厄介な存在であったが、今作ではなぜか合体し飛行形態に。ロクな攻撃を仕掛けてこないため、恐ろしく弱い。前作ではいくつかのパターンがあったのに、今作ではこの飛行形態1種類のみになったのも見逃せない。
--「ゼンダライオン」との決着が着かなくなった。
---ゼンダマンパートの中ボスとして登場するが、ある程度ダメージを与えると逃走、ゼンダマンパートボスである「ゼンダゴリラ」たちを連れてきて本体はどこかに行ってしまうため。
--「タイムドタバッタン」がなぜか雑魚として大量に出てくる。
---知らない人のために説明すると、タイムドタバッタンはタイムボカンの2号機であり、タイムメカブトンと並ぶタイムボカンの主力メカである。なんでこんな扱いなのか疑問がわく。
---一応雑魚では強い方だが、格としては「ヤッターヨコヅナ」などと同程度である。
//--前作で中ボスだった「ペリギン」「ワンガルー」が雑魚キャラに降格。
//どちらも中ボスのはず。攻撃パターンは減ってしまったが…。
**「さぁ、まとめだよ。ボヤッキー、トンズラー!」「アラホラサッサー!」
システム、キャラクター両面で進化を遂げており、より遊びやすくなっている。~
どちらの作品もステージや敵の構成は全く異なるので、両方ともプレイしても十分楽しめるだろう。
|>|CENTER:&size(15){ドクロベエ様からのお知らせです!}|
|&image(dokurobe.jpg)|&size(20){このページではシステムに共通点の多い『ボカンと一発!ドロンボー』と『ボカンですよ』両方を紹介しているべぇ~。&br()最後まで読まないとお仕置きだべぇ~。}|
|>|CENTER:&size(15){ドクロベエ様からのお知らせでした!}|
*タイムボカンシリーズ ボカンと一発!ドロンボー
【たいむぼかんしりーず ぼかんといっぱつ!どろんぼー】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B000069TJC)|&amazon(B000069TJH)|
|対応機種|プレイステーション&br()【完璧版】セガサターン|~|~|
|発売元|バンプレスト|~|~|
|開発元|バンプレ企画・イレブン|~|~|
|発売日|1996年11月29日&br()【完璧版】1997年9月25日|~|~|
|定価|6,090円|~|~|
|プレイ人数|1~2人|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[タイムボカンゲームリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1453.html]]''|
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CENTER:&size(20){やっと出ました''ヤットデタ''!}~
CENTER:&size(20){誰の''オタスケ''も借りずにあの三人組が}~
CENTER:&size(20){''ゼンダマ''の奴等を叩きのめして''ボカン''と''イッパツ''!}~
CENTER:&size(20){''ヤッタ''ね!主役の座は''イタダキ''だぁ!}
CENTER:(パッケージ裏より)
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#contents()
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**「ねぇ、ボヤッキー? このゲームの概要はどんな感じだい?」
-タイムボカンシリーズの影の主役(?)、悪玉トリオをメインとした作品。
--しかもジャンルはシューティング。普通キャラゲーのスタイルとしてはまず選ばれない代物であり、この時点で本作はキャラゲー史上においてかなり特異な立ち位置にある。
---「キャラゲーでありながらシューティング」と不安要素の極めて多い作品であるが、その実態はキャラゲーとしてもシューティングとしても極めてハイクオリティな良作である。
--- 実際バンプレストは「キャラゲーでありながらシューティング」である「SDガンダム ネオバトリング」の出来が散々、「マジンガーZ」も今ひとつであったため、これに対しても不安を抱かずにいられないのは仕方のないことかもしれない。
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**「今週の特徴~」
-ちょっと珍しい陸戦型縦シューティング。自機となるのは、各作品で悪玉トリオが自身のメカのベースとして用いていたマシン群(例えば初代タイムボカンならタイムガイコッツが相当する)。
--見た目は昔のまま(オープニングでドロンジョーが突っ込んでいる)だがボヤッキー曰く、「最新メカを内蔵したウルトラハイテクマシン」らしい。実際パワーアップを重ねることで単機で善玉メカともガチでやりあえる超火力を身につけられる。
--特徴的なのは最初に選んだ機体で最後まで行くことが多いシューティングには珍しく、1ステージごとに機体変更が挟まれること。この際パワーアップがすべて外れるが、同時にシールドも全回復する。
---直前のステージで選んだ機体は「整備中」となり選択不可になる。このため機体変更は強制的なものとなる。以下各機体の解説。
-タイムガイコッツ(タイムボカン)
--黄色いドクロ型をした球状の機体。バランスの取れた能力値を持つ。
--一方でショットは前方の狭い範囲にすべての攻撃が集中するピーキーな性能。雑魚の掃討が苦手な上、ボス戦でも相手の正面への位置取りが強要され、被弾率が高い。その分瞬間火力は高め。
-シャレコーベメカ(ゼンダマン)
--金色の頭飾りも雄雄しい赤いドクロ型メカ。機動力が低く、装甲に優れた重戦車型。
--最終レベルでの火炎放射は最大射程が画面半分ほどなので、敵に接近して撃つ必要がある。リスクがある分、貫通性能を持ち破壊力は高い。また斜め45度に火矢を放つためカバーできる範囲は意外に広い。
-アンドロメダマ号(オタスケマン)
--鳥型のメカ。原作では宇宙戦艦と言われるほどの悪玉メカでもトップクラスの巨体を誇るマシーンだが、今回は他のメカと同じサイズ。元が戦艦のためか、鳥型なのに優れているのは機動力より防御力というややこしい性能。
--タイムガイコッツとは逆に全機体屈指の広範囲攻撃を持つ。前方180度ほぼ全てをカバーできる反面、貫通性能を持つ攻撃が最終レベルでも画面内に一発しか出せないなどボス戦では火力不足に悩まされる。
-タイムラクーダ(ヤットデタマン)
--長い脚を持つラクダ型メカ。どちらかと言えば装甲が厚い。
--実は実際のパラメーター以上に防御は堅い。前方に装備され広範囲にガラクタをばらまくタイムナガモチに敵弾打消し効果があるためである。前後45度にサブショットも放たれるので広範囲を攻撃でき、初心者にも扱いやすい。
-シャレコーベバギー(逆転イッパツマン)
--3輪のバギー。かぼちゃタイヤの走破力は見た目以上で屈指の機動力を持つ。
--シャレコーベメカと効果範囲が似るが、こちらは前方に大きく広がるリップルリングと、連射は効かないが貫通性能を持つ回転ノコギリというバランスのとれた組み合わせ。
-デンデンメカ(イタダキマン)
--デンデンムシ型の外見に反し装甲だけでなく機動力にも優れた優秀な機体。
--ショットは妖怪メカのオプションが増えていくだけという地味な見た目だが、クセは少なく基本性能も高いため扱いやすい。
以下の機体はステージ3クリア後にボヤッキーが開発するオリジナル機体である。
-ドロンジョカー
--ドロンジョの顔を模した機体。ミニ四駆とか言うな。性能はバランス型だが高水準。
--前方へのマシンガンと、一度周囲にとどまった後高速で直進する貫通ミサイルが武器。マシンガンは周囲に空薬莢がばらまかれるなど&strike(){無駄に}作りこんである。
-ボヤッキーカー
--ボヤッキーの顔を模した機体。F1カーのような形で元のイメージを覆すぐらいカッコよく仕上がっている。見た目通り最速だが、紙装甲。
--武装は''前方への極太レーザー(及び敵弾を防ぐヒゲシールド)のみ''というシューティング界でもあまり類例のない特異なもの。見た目のインパクトはすさまじいが、意外に連射が効き機動性の高さから撃ち逃げもしやすく扱いやすい。最強機体候補にも度々上がるほどである。
-トンズラーカー
--トンズラーの顔を模した機体。割とイメージ通りの無骨な四輪車で、性能も見た目通りの鈍足重装甲。
--怒涛の誘導ミサイル連打でかなりの火力を誇る。ボヤッキーカーと並び最強機体と言われることもある。
-全7ステージ。基本的には各ステージごとにモチーフとなった作品が一つ存在する。
-ショットは完全フルオート。ボタン押しっぱなしで自動連射される。
--パワーアップはドロンボーマークを取得することで、メインショットが最大4段階まで強化される。その他のパワーアップ(オプションなど)は存在しない。
---ヤッターマンマークを取ってしまうと一段階パワーダウン。逆にこれ以外にパワーダウンする要因はない。
-シールドシステムを採用している。このためシューティングとしては自機はかなり頑丈な部類に入る。
--シールドがゼロの状態で被弾するとアウト。クレジットが残っていればパワーアップは全てそのままでその場復活できる。
-2人同時プレイが可能。
--基本的にメリットが多いが、「パワーアップアイテムが取り合いになる」「前のステージで相方が選んだ機体も整備中になる」というデメリットもある。
---一人プレイでも中途乱入が可能。ただし、機体は自動で選ばれる。
-各機体はドクロ爆弾という物騒な代物を搭載している。
--一般的なシューティングにおけるボムに相当する…''わけではない''。
--なんとこのドクロ爆弾、使用制限が''一切ない''。タイトルに恥じぬボカンプレイが可能である。
---ただ、リスクも当然ある。使用には「装填→待機→射出」という過程を経る必要があるのだが、「待機」中に敵の攻撃を一発でももらうと、爆弾が引火し機体は爆発、チャリンコで脱出する羽目になる。
---チャリンコは非常に弱い。武装は貧弱なバルカンのみで、パイロットはむき出しなので耐久力は強制的にゼロ。早急に復帰アイテムを獲得して元の状態に戻る必要がある。
---また当たり前だが、普通のボムのような敵弾打消し効果はない。
--機体ごとに「投下型」「射出型」の2種類が設定されている。一部ステージでは機体の種類に関わらず射出型になる。
---投下型は着弾までに若干の間があるが、どこに落としても爆発する。雑魚を一掃しやすい。
---射出型は弾速が速いが、敵に当たらなかった場合爆発せずにどこかに飛んで行ってしまう。的の大きいボス戦で強い。
-ローリングという緊急回避機能がある。
--左右に高速移動しつつ、敵弾を回避する。ただし、発動中は攻撃できないほか、ドクロ爆弾が待機中だとローリングが不可能になる。
-ドクロストーンを百個集めると、各機体は巨大メカに変身できる。
--ドクロストーンの残量がゼロになるまでだが、完全無敵、かつ圧倒的攻撃力を誇る非常に強力な状態。
---ドクロ爆弾で敵を倒すことでより多くのドクロストーンを入手できる。
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**「評価点で蹴散らしてやりまんね~ん」
-キャラゲーとしてのクオリティの高さ。
--まず、悪玉の声優は当時のまま。何分昔のアニメなので、これだけでも十分価値がある。
---特にボヤッキー(八奈見乗児)の台詞は本当に当時のまま。「''今週の山場~''」も「''ポチッとな~''」もフルボイスである。
--BGMの完成度も高い。
---基本的に道中ステージはモチーフとなった作品のエンディングテーマ(悪玉のテーマ)、ボス戦はオープニング(善玉のテーマ)のアレンジとなる。
---アレンジも絶妙で単品で聞いてもなかなかのもの。道中はヘッポコで味があるものが多いが、ボス戦では激しいアレンジのものが多い。特に「VSヤッターワン戦(ヤッターマンのオープニング)」を聞けば「赤い仮面に燃え上がる~」と闘志と当時の思い出が同時に燃え上がること間違いなし。
---欲を言うならば、ボーカル付きバージョンが無いのが少々残念ではある。
--善玉メカの行動パターンなども再現率が高い。
---ピンチに陥ると「メカの素」を投入されて「ビックリドッキリメカ」を召還してくるヤッターワン、セミモードとカブトムシモードを使い分けて攻撃してくるカブトゼミなど。
---ジャンルがジャンルなので、ミサイルや爆弾などの原作にはない攻撃手段も多いが、いずれも構造的に不自然ではない場所から発射してくるなど配慮されている。
--随所にアニメが挟まれるが、内容、画質ともに''当時のまま''。
---1996年(『るろうに剣心』や、『ドラゴンボールGT』が放映された年である)という時代を考えるとクオリティは恐ろしく低い。しかし本シリーズに限って言うならば、むしろ「当時のまま」というのは評価点となり得るのである。
--ストーリー上、悪玉たちは善玉に連戦連勝を重ねる。「俺の悪玉がこんなに強いわけがない」なんて思っている方もご安心を。オチは''お約束''である。
-シューティングとしても侮れない完成度を誇る。
--近年の弾幕系寄りではなく、どちらかと言えば古典的な「撃ちまくり」「避けまくり」「取りまくり」「''爆破しまくり''」が求められるタイプのシューティングである。
--難易度が先鋭化しがちなシューティングというジャンルにあって、初心者にもとっつきやすい難易度の稀有な作品である。
---自機の性能はかなり優秀。前述のシールドも相まって、緊急回避、ドクロ爆弾などを活用すれば初心者でも容易にクリアできる。
---かと言ってヌルゲーという訳ではない。敵の弾は弾数こそあまり多くないが、弾速、誘導性に優れており、少ない数で的確に殺しに来るような局面が多い。
---4段階の難易度調整が可能。最低難易度+クレジット9(最大数)ならばゴリ押しでもクリアできるが、最高難易度では熟練シューターも手を焼くレベル。また難易度でエンディングは若干変化する。
--パワーアップがミスしても外れないため、復帰が困難になることはあまりない。反面、クレジット増加ポイントはさほど多くはないため残機のみに頼るプレイは厳しい。
--使用可能な機体数は6機と縦シューとしてはかなりの大盤振る舞い。さらにステージ3クリアで悪玉トリオをモチーフにしたオリジナルの3機が追加されるため、合計9種類から選択が可能。
---いずれの機体も個性豊か。「一つの機体を連続使用できない」というシューティングとしては異色のシステムも、いい方向に働いている。
--2人同時プレイを行えばさらに盛り上がれる。このあたりパーティーゲームに近いノリもある。
--「ボムが使い放題」「1ステージごとに機体を変えなければならない」といったオリジナリティのあるシステムを採用していることも見逃せない。
---特にボムの使用制限がないことは、原作の雰囲気を再現するという意味があるし、簡単になりすぎないように現実的なペナルティも搭載されているなど、かなりよく練られている。
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**「ハッハッハッ、そこまでだドロンボー!」「正義のためにこのゲームの問題点を説明するわ!」
全体的なクオリティは高い。しかし細かいところで気になるポイントがないでもない。
-キャラゲーとしての問題点。
--「タイムボカン(初代)」と「イタダキマン」の扱いが悪い。
---「タイムボカン」はメカのみの登場であり、ほかの善玉にはある本人の登場演出がない。~
「イタダキマン」は「イッパツマン」の前座扱い。
--逆に「ヤッターマン」がかなり優遇されている。
---モチーフとしたステージが2つとほかの作品の2倍である。また悪玉トリオのデザインや名前もヤッターマン準拠。
---まぁこれは人気の違いを考えれば納得できるが。
--マシンの壊れ方がややエグイ。
---機械なのでグロではないが、愛着があったりするとキツイかもしれない。どうせなら跡形もなく吹っ飛ばしてくれた方がマシ、という感じの壊れ方をする。
---特にヤッターワン撃破時の''画面手前(つまりプレイヤーの方)を向いてぶっ飛んでくるヤッターワンの生首''は一周して笑えてくるレベル。
--善玉の声優がいない。
---悪玉の方はがこれでもか、というぐらい喋るので余計に気になる。
---これは後述の完璧版、および『ボカンですよ』で改善された。
--ちなみに、本作でのドクロベエは滝口順平氏ではなく代役で茶風林氏となっている。
---これも『ボカンですよ』で改善。
--また、ボヤッキーが時折口にする「今週の山場ー!」「今週の目玉ー!」は''彼のセリフではなく「オタスケマン」のセコビッチと「ヤットデタマン」のコケマツのセリフである''。
---ただし、三悪はシリーズによって同一人物であることを匂わせたりもしている点に注意。
-シューティングとしての問題点。
--全体的に難易度が大味。ドクロ爆弾が強力すぎて連打プレイが可能。
---デメリットのチャリンコも、発射可能になったら即座に打ち出すことでリスクを抑えられる。
---ただし、ボス戦ではリスクが高い。基本的にアイテムが出ないため、万が一チャリンコになるとクリアが非常に困難になってしまう。
--巨大メカ形態が扱いづらい。
---ドクロストーンを百個手に入れた瞬間に変身してしまう上に、ボス戦直前で無理矢理変身しても突入時には強制的に元に戻されてしまうため、肝心のボス戦で変身することが難しい。このためいまひとつ活用できないシステムになっている。
--この2点に関しては『ボカンですよ』で改善されている。
-かなり古いアニメにも関わらず、資料集などがついていない。
--出てくるマシンはかなり多彩なので、これらに関する解説などがあればファンにも、この作品から入ったシューターにもありがたかったのだが。
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**「まとめだべぇ~」
凡百のキャラゲーかと思いきや、キャラクター、ゲーム性共に極めて良質なシューティングである。~
他のボカンシリーズは出来が今ひとつなものが多いので、余計にその感は強い。~
また敷居の低いシューティングゲームであることも重要。ボカンファンはもちろん、「シューティングって一度やってみたいけど、難しそうなやつが多いよなぁ…」という人にもおススメできる作品である。~
その後セガサターンで完璧版、及びプレイステーションで続編にあたる『ボカンですよ』が発売されている。
-完璧版はステージ、オープニングテーマ、善玉ボイスなどが追加されたまさに「完璧版」。
--OPテーマはタイムボカンシリーズでの曲を手がけてきた山本正之氏によるオリジナルテーマ。冒頭がオタスケマンのパロディになっているのが心憎い。途中で歴代作品の名前が出てくるが「イタダキマン」だけは主題歌から外された山本氏の遺恨が未だ残っているのか出てこない。((後にわだかまりが解けたのか、DVD-BOX購入特典として「イタダキマンの歌」を新たに書き起こしている。しかし、歌詞を見れば分かるが内容はイタダキマンとは全く関係ないオリジナルの歌詞であり、ここでも一悶着があった。))
『ボカンですよ』に関しては以下参照。
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*タイムボカンシリーズ ボカンですよ
【たいむぼかんしりーず ぼかんですよ】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B000069TJJ)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|バンプレスト|~|
|開発元|バンプレ企画・イレブン|~|
|発売日|1998年3月12日|~|
|定価|6,090円|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
-『ボカンと一発~』の続編。
--システムはほぼ同じだが、多数の調整が施されている。
**「では、不肖私めが改善された点を説明していきましょう!」
-ドクロ爆弾とドクロストーンの仕様が改善された。
--ドクロ爆弾は抱えたまま一定時間が過ぎると「スーパードクロ爆弾」となり、より長時間攻撃できるようになった。
---スーパードクロ爆弾は非常に強力。通常のドクロ爆弾が弱体化したこともあり、うまく活用しなければならない。
---しかし持っていると移動速度が大幅に減少するなどのリスクもある。ドクロ爆弾を維持することのリスクとリターンをさらに考える必要性が生じた。
--ドクロストーンは50個集めるとストックが一個貯まり、この状態で変身ボタンを押すことで変身するように。
---任意のタイミングで使用できるので、ピンチの回避としての役割が高まった。一般的なシューティングにおけるボムに近い存在になったと言える。
-ステージは刷新。全てのステージが新規であり、ボスの攻撃手段などもまったく新しいものが追加されている。
--ほとんどのボスがローリングなしでは到底回避できない攻撃を放ってくるようになった。初見では「どうやってかわすの、コレ!?」と言いたくなるものが多いが、逆にローリングを使いこなせれば驚くほど簡単にかわせるようになる。
---「オタスケキンタ」などの動きが前作に比べて滑らかで人間的になっている。
-前述の通り善玉にもボイスがついている。また各ステージの名前が、原作のサブタイトルコールと同様に読み上げられるようになった。
--また「タイムボカン」も本人が登場するようになり、扱いが改善された。
---「タイムメカブトン」登場時の演出はファンならば感涙もの。床にゆがんだ時計が描かれており、この時計のカウントが12時になった瞬間、「ボカ~ン」と登場。それと同時にBGM(もちろんタイムボカンのOP)が始まるというニクい演出である。
--ラスボスは知る人ぞ知る「ヤッターワンFZ」。本作オリジナルと思っている人も多いが、1993年にリリースされたOVA、『タイムボカン王道復古』に登場するれっきとした公式メカである。
--また前作ではステージクリア後は暗転するだけだったが、本作では「STAGE CLEAR」の文字と共に機内メカが一言セリフを言う演出が入っている。ちなみにミスした時も「愚か」と言われたり、「可哀そ、可哀そ、どーしてこの世に生まれてきたの」と言われたりする。
--なお、残念ながら「逆転イッパツマン」だけは担当声優の富山敬氏が1995年に亡くなっているので代役で松本保典氏(おだてブタの声も担当)が当てている。しかし代役とはいえ熱い好演であり、さほど違和感があるわけではないことは追記しておく。
-スペシャルモードというモードが追加。
--特別なステージが2つ追加され、ストーリーもまったく異なる。
---1つ目の特別ステージは人気(?)キャラ、「おだてブタ」をモチーフにしたステージ。ある意味納得である。そして2つ目のスペシャルステージは…?
--本作では、前作で使用できた9種類の機体全てが初期から使用できるが、スペシャルモード限定でさらに隠し機体が追加される。
---さらに多くの機体はショットの性能が変化している。
-その他、シューティングとしての爽快感、メカの滑らかな動き、挿入アニメのまんまなクオリティなどは前作同様。
--今回は1ステージごとにアニメが挿入されるようになった。またノーマルモードとスペシャルモードでは内容が違う。
**「まだ問題点があるのかい? こ~の、スカポンタ~ン!」
-相変わらずのヤッターマン優遇。
--今回は、ヤッターマンステージは1ステージに減っている。その一方で他の作品は基本2作品合わせて1ステージとカウントされるようになっため、全体に対するヤッターマンの比率はあまり変わっていない。
---前述の通りヤッターマン以外の作品の扱いの格差が小さくなっているのが救いではあるが。
-ボリュームが減ってしまった。
--ノーマルモードが5ステージ、スペシャルモードがこれに2ステージプラス。前作は7ステージなので、ノーマルモードでは前作より短い。
---一応1ステージあたりはそれなりに長いので、体感のプレイ時間はそんなに変わらないのだが…。
--難易度が「ノーマルモード」「スペシャルモード」の2つのみに激減。
---ステージの数の減少よりこちらの方が問題だろう。スペシャルモードのステージをノーマルの難易度で遊ぶことができないのも痛い。
-セーブ機能がなくなってしまった。
--なんとメモリーカード未対応。プレイ中はハイスコアが常に表示されるが、意味がほぼない。
---念のために付け加えると、スコアエクステンドはあるため、スコアそのものが無意味なわけではない。
---それ以前にコンティニューするだけでスコアがゼロになってしまう謎の仕様がある。パワーアップはそのままなのでその代わりのペナルティであろうか。
--あまりスコア争いに熱くなるようなゲーム性ではないのが救いだろうか。
-一部微妙な扱いのメカがある。
--ヤッターワンが呼び出すビックリドッキリメカが悲しくなるほど弱体化。
---前作では複数の弾幕によりかなり厄介な存在であったが、今作ではなぜか合体し飛行形態に。ロクな攻撃を仕掛けてこないため、恐ろしく弱い。前作ではいくつかのパターンがあったのに、今作ではこの飛行形態1種類のみになったのも見逃せない。
--「ゼンダライオン」との決着が着かなくなった。
---ゼンダマンパートの中ボスとして登場するが、ある程度ダメージを与えると逃走、ゼンダマンパートボスである「ゼンダゴリラ」たちを連れてきて本体はどこかに行ってしまうため。
--「タイムドタバッタン」がなぜか雑魚として大量に出てくる。
---知らない人のために説明すると、タイムドタバッタンはタイムボカンの2号機であり、タイムメカブトンと並ぶタイムボカンの主力メカである。なんでこんな扱いなのか疑問がわく。
---一応雑魚では強い方だが、格としては「ヤッターヨコヅナ」などと同程度である。
//--前作で中ボスだった「ペリギン」「ワンガルー」が雑魚キャラに降格。
//どちらも中ボスのはず。攻撃パターンは減ってしまったが…。
**「さぁ、まとめだよ。ボヤッキー、トンズラー!」「アラホラサッサー!」
システム、キャラクター両面で進化を遂げており、より遊びやすくなっている。~
どちらの作品もステージや敵の構成は全く異なるので、両方ともプレイしても十分楽しめるだろう。